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2018年7月31日 (火)

明治150年記念「明治からの贈り物」展 明治の美と技

 今年は明治維新から150年ということで、当時の美と技の逸品を集めた展覧会があちらこちらで開かれています。Meiji150201807 東京・世田谷にある静嘉堂文庫美術館で開催されている「明治からの贈り物」展もその一つです。本展では、同美術館が所蔵する静嘉堂の創始者、岩﨑彌之助と岩﨑小彌太父子が蒐集した話題の名品が多数公開されています。
 先日、この内覧会があり、行ってきました。
 まずはトークショーです。本展の見どころなどを頭に入れ、次に長谷川祥子主任学芸員のご案内により館内を巡りました。

 全てが逸品ぞろいで、驚嘆の連続でした。
 なお写真については特別に撮影許可をいただいています。また今回は一点撮りも可とのことで、細部もお見せできます。

Img_31521jpg  上は私がもっとも注目した、刺繍作品(1907年頃)です。
 謡曲の「羽衣」(左)と「鞍馬天狗」(右)の舞姿を表現しています。

Img_31991jpg  二つとも、もう写真と見間違えるほどリアルで細かい!
 刺繍家の菅原直之助によるものだそうですが、作品に名前を残さなかったことから、誰がつくったものなのか、長い間わからなかったそう。
 鞍馬天狗の髪の毛も、本当に見事な出来栄えです。

Img_31981jpg  もう一つ、目を引いたのが、黒田清輝の「裸体夫人像」(1901年)です。
 裸体画は公序良俗に反するとされて、下半身を布で覆って展示されるという、いわゆる「腰巻事件」を引き起こした問題作です。

 この絵は岩崎家に購入されて、女人禁制のビリヤード場に飾られていたそうで、そんなエピソードも興味深かったです。
 Img_31681  近代日本画の大家、橋本雅邦の名作「龍虎図屏風」(1895年)も展示されています。
 これは京都で開催された第4回内国勧業博覧会に出品されたもので、当時は酷評されたといいます。しかしその後、昭和30年に近代絵画として初めて重要文化財に指定されたとのことです。優れた作品は、後になってようやく理解されるものなのですね。

Img_31921  濤川惣助作「七宝四季花卉図瓶」はまさに超絶技巧! 洗練された絵画的な意匠が美しく、魅了されます。

Img_31641  また川鍋暁斎の傑作といわれる「地獄極楽巡り図」もユーモアあふれる作品で、見入ってしまいました。
 これはあの世に行った田鶴という娘が、阿弥陀如来に守られながら、冥界ツアーを楽しんだあと、極楽往生するまでの旅の様子を描いたものです。全40図のうち、物語部分35図を会期中4期に分けて場面替えして展示するとのことです。

Img_31971  さらに伊藤若冲原画の動植綵絵「池辺群虫図」を基に織られた綴織りのリプロダクションが特別展示されています。明治37年に米国セントルイス万博に出品された作品でしたが、終了後事故で焼失してしまったのだそうです。

 なお本展会期は9月2日まで。この間、楽しいイベントも盛りだくさんです。WEBサイトhttp://www.seikado.or.jp/exhibition/でチェックして、お出かけしてみてください。

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