2019クラボウグループ繊維展 「歓びと驚きをお客様へ」
「2019クラボウグループ繊維展」が「歓びと驚きをお客様へ」をテーマに、5月15~16日、今年も東京・時事通信ホールにおいて開催され、最新コレクションをご案内していただきました。(昨年の記事はこのブログ2017.6.12付けで掲載しています。併せてご参照ください。)
多様な提案の中から、とくに着目したブランドをご紹介します。
まず「アクアティックAQUATIC」です。
これは昨年発信した綿100%の次世代デニムです。製品洗い加工によるユーズド・ヴィンテージ感の表現が可能な上、デニム生地が擦れた時の色移りや洗濯時に色落ちしにくいのが最大の特長といいます。
私も白い布で擦る実験をさせていただき、色移りしないことを確認しました。これなら衣服の他、バッグやソファ地などインテリア用途にも安心して使えますね。
新しい加工表現や、新色のターコイズやグレイッシュブルーなどが加わり、昨年よりもバリエーションが拡大しています。
次に「ループラス L∞PLUS」です。
サステナブルな社会の実現を目指す取り組みで、服をつくるときに出る裁断くずをアップサイクルして再び衣服にするプロジェクトです。裁断くずの種類や量からどのようなものがどれくらいつくれるのか、シミュレーションするソフトも開発。現在、アパレルに訴求し、コラボを模索しているところだそう。
さらに「ファインマスター FINEMASTER」です。
これは汗ジミや水シミを軽減する素材です。生地の裏側が吸水、表側が水をはじく加工になっているため、水シミなどが目立ちません。パンツ向けになくてはならない加工になってくると思われます。
布の裏面です。 布の表面です。
裏面左は加工生地で濡れた時は水をよく吸水していますが、表面にはその水シミがまったく見えません。
上の写真は「インフルエンザ“0”活動」です。「クラボウ スマイル スクール プログラム」の一つで、「クレンゼ CLEANSE」の抗菌・抗ウィルス機能加工技術を小学校に提供したところ、インフルエンザにかかる子どもの数が激減したといいます。これはぜひとも全国に広げたい社会活動と思いました。
最後にクラボウの「ヒューマンワークスラボ」が開発した新しいワークウェアの展示で、目が点になったのが、「ムービンカット MOBINCUT® 」です。
動きやすい作業服をつくるための型紙作成という、クラボウはこのような技術も開発していたのかと、驚きました。
この他、スマート衣料の「スマートフィット Smartfit」など、クラボウの先進テクノロジーにも注目です。
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