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2018年6月 1日 (金)

コットン 2018年マーケット・リサーチ・プレゼンテーション

 今年もコットン インコーポレイテッド社による2018年マーケット・リサーチ・プレゼンテーションが4月27日、東京・日本橋で行われました。
Img_99261  講師はコットン インコーポレイテッド社本部のマネージャーで戦略分析担当のジミー・ロー(Jimmy Rowe)氏です。同社が2017年にまとめた調査資料を基に、「米国及び日本の市場動向」を語られました。
 そのポイントをざっくりとご紹介しましょう。

 まず米国も日本も、多くの消費者が自分自身及び世界により良いことをする、「ドゥ・ベター (Do Better)」な存在でありたいと思っているといいます。
 衣服へのストレス軽減を望む声は強く、日本では75%がイージケアを、71%がシワ防止と吸湿速乾などの機能を求めていて、体調を管理するスマートテキスタイルへの関心も高いようです。たとえば心拍計測ウェアへの関心度は米国49%、日本20%、水分・保湿では米国49%、日本33%など。
 サステナビリティについて日本では、サステナブルな商品を購入すると答えた人は28%と、それほど積極的ではないようです。とはいえ日本人の73%がコットンは環境に安全と考えていることがわかりました。また10人中7人が長く使えるものを少量購入すると回答。とくにサーキュラー(循環)ファッションへの意識は高く、環境負荷を減らすためリユースやリサイクルに取り組む消費者は75%と多くなっています。
 また近年、問題となっているマイクロプラスティック汚染にも触れられました。コットンとポリエステルの比較実験で、コットンは250日経つとその76%が水中で分解したのに対し、ポリエステルは4%しか分解しなかったことをグラフで提示、興味深かったです。このテーマはメディアでもっととり上げられるべきとしています。
 次に取り上げたのが、最近注目のアスレジャーとデニムです。アスレジャー市場は、2009年~2017年の8年間で28%増と急増し、アンダーアーマーなどのスポーツウェアブランドで、コットンリッチが人気だそう。デニムは2012年~2014年に市場規模が少し縮小しました。しかしその後回復し3.5%の伸びを維持しているといいます。消費者の70%は本物のコットンデニムを欲しているとも。いずれもコットンの心地よさを提供できる分野で、さらなる成長が見込めると楽観的です。
 最後に「IWW IWW IWI」、つまり「I Want What I Want When I Want It (私は欲しいときに欲しいものが欲しい)」の略のオンライン用語を挙げ、オンラインショッピングについて解説しました。
 ショッピングでは、アイディアなど情報を集めるのはオンラインで、実際の買い物はリアル店舗を好む消費者が多いといいます。オンラインで服をリサーチするのは67%、オンラインで購入するのは31%だそう。伝統的な店舗でアパレルを購入する消費者は、米国も日本も80%以上に上っていて、実店舗は依然として小売りの王様です。
 とはいえここでクローズアップされるのがVRです。2021年までに世界中で8,120万のヘッドセットが出るといいます。VRを使用するブランドへの興味は、米国の消費者で57%、日本の消費者で33%。また店舗でのデジタル利用は43%となっていて、若い消費者を中心に拡大が期待されています。
 これからの小売り業にとって、デジタルを組み合わせたショッピング体験ができることは必須になってきそうです。

 最新の消費者の動きやニーズを、日米を比較しながら語っていただき、いつものことながら大変有意義な内容のプレゼンテーションでした。

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投稿: ThurmanBycle | 2018年6月29日 (金) 00時37分

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