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2018年3月 2日 (金)

PVパリ⑻ 希少なノウハウ「メゾン・デクセプション」

 プルミエールヴィジョン(PV)パリで、7回目となる「メゾン・デクセプション」が、昨年同様、皮革見本市のPVレザー会場内に設営されました。
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 出展したのは25社で、新規出展は8社でした。新規のうち半数はフランスの工房で、フランスにおいても1994年に人間国宝制度が策定され、希少なノウハウを保護する動きが強まっているようです。
 日本からの参加は7社で、初出展はありませんでした。

遊絲舎 (yushisha)
Img_74121_2  京丹後市にある唯一無二の藤布の工房です。
 今回は、「ツノ袋」(右写真)という、藤布でつくられたサザエなどの貝を入れる古い貝取り袋を展示していました。これは今ではもうどこにも見られない博物館ものの資料です。

 同工房の藤布の多くは、緯糸が藤糸、経糸がシルクで織られた帯地です。PVパリではバッグなど小物用途に人気といいます。

 オーナーの小石原将夫氏が藤糸を績む実演をされていました。日本の昔ながらの伝統を守られている姿に、改めて頭が下がりました。
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民谷螺鈿 (TAMIYA RADEN)
Img_74151  螺鈿織という貝殻入りの美しい織物を手がける京丹後市の工房です。

 今シーズンはそのモチーフをモダン化したものが好評といいます。

Img_74231_2  とくに左の写真のような本革のテープを染めて、ストライプ柄に織り込み、漆加工を施したものに引き合いがあったとのこと。
 漆の気品のある光沢にも魅せられました。


セミアリッチ (Cemia Rich)

 瀬美庵(せびあん cevianori)織を手がける京都府綾部市にある工房です。
Img_74321jpg  
 今回で2度目の出展で、経糸がコットン糸、緯糸が和紙の織物に拡がりを感じているといいます。

天池合繊 (amaike super organza)
 いつ行っても顧客が絶えない、スーパー・オーガンザ「天女の羽衣」で人気のアトリエです。
Img_74361  今回の新作は、表ナイロン、裏シルクの袋織で、袋の内部に糸が入っている織物です。裏のシルク地を黒にし、表側のオーガンジーから黒を透かして見せたもので、立体的な奥行きを感じさせます。
 またエンボス加工や光沢のあるシャンブレーなど様々なオーガンジーを揃え、トップメゾンのバイヤーたちを魅了していました。

スクモレザー (SUKUMO Leather)
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Img_74511  2回目の出展で、今回は江戸時代の着物のモチーフをろうけつ染めにしたレザーが人気を呼んでいました。
 右は家紋柄をろうけつ染めしたものです。
 ろうで染めるので、微妙に輪郭がかすれるのが好評のようです。

武藤 (Muto)
 富士山の麓、富士吉田産地から出展している武藤は、美しい絞り染めのストールに加えて、Img_74451今回はニードルパンチのものを多く発表していました。
 右は、ウールの藍染にニードルパンチを施したものです。微妙にうねる白の表現は、まさに職人技!

近江屋 (SANJIKU by OMIYA)
 「三軸」という三方向に走る絹糸をバイアスに絡み合わせた特殊な組み織を手がける京都の呉服商社です。
 今回で3度目の出展で、有力メゾンが付いてきてくれるようになったといいます。

Img_77301  この組み織ならではの、洗練されたグラデーションの美に魅せられます。

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