ミラノウニカ⑶ 若手デザイナー育成プロジェクト発信
ミラノウニカでは、毎回若手デザイナー育成のためのイベント、「バック・トゥ・スクール (Back to School)」と呼ばれるプロジェクトを発信しています。今回はイタリアを代表する世界的なファッションブランド、エルメネジルド・ゼニアのアーティスティック・ディレクター、アレッサンドロ・サルトリ(Alessandro Sartor)氏をゲストに迎え、同氏とファッションエディターのシモーネ・マルケッティ氏による対談形式でセミナーが行われました。
テーマは、「CRAFTING MODERNITY: (クラフティング・モダニティ)」です。クチュール技術と融合したクールなシルエット、革新的なデザインは、どのようにして生みだされるのか、ピッティで発表された多数のゼニアのコレクションやアトリエでのビジュアルを見ながら語り合われました。
大ホールに集まった約1,000人ものイタリアのファッションスクールの学生たちは、同氏の経験にもとづくデザイン哲学に大いに刺激されたようです。質疑応答に入ると次々に手が上がり、活発なやりとりが交わされました。「第一番はクオリティ」が印象的でした。
またもう一つ、注目されたのが、未来を担うデザイナーのための「アイズ・オン・ミー Eyes on Me」プログラムです。これは新卒の若手デザイナー20名が、独自のトータルなコレクションを展示する企画コーナーで、その個性あふれるスタイルと技量を、新しい才能を求める企業にアピールしていました。
このようにミラノウニカは、プロの舞台に上るチャンスを提供しているハイエンドなテキスタイル見本市でもあるのです。イタリアのテキスタイル産業、ホントに奥が深いと感じます。
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