パリで「アーヴィング・ペン回顧展」 奥深さに感動
パリのグラン・パレで今月27日まで、「アーヴィング・ペン回顧展」が開催されています。昨年ニューヨークのメトロポリタン美術館で、その生誕100年記念展として行われた展覧会で、昨秋パリにやって来ました。私はそのときに見たのですが、現在はかなり長い行列ができているようです。 アーヴィング・ペンといえば20世紀最大の写真家の一人です。三宅一生のモード写真でも有名ですね。ファッション関係者なら、誰もがペンの写真を見たことがあると思うのではないでしょうか。
会場入口のペンのプロフィールを見て、中に入ると、そこにはモノトーン写真がずらり。
まずはその静謐な奥深さに感動させられます。色がない方が形を浮かび上がらせる効果があるようです。
ヴォーグ誌のカバー写真は、まさに珠玉といってもいい存在感を放っていました。
クリスチャン・ディオールを始めとする、見慣れたファッション写真を次々に目にし、どこか郷愁のようなものを感じながら鑑賞しました。
右は、ロシャスのマーメイドドレスを装うリサ・フォンサグリーヴス・ペン。
何度も登場する美人で、スウェーデン出身の元祖スーパーモデル、ペンの妻となった女性です。
次に業界を代表するセレブたちのポートレート写真コーナーがあります。
オードリー・ヘップバーンやイヴ・サンローラン、ピカソなど、おなじみの顔ぶれがそろっています。
また名も知れない労働者たちを写したものも多く、不思議な親近感を覚えたりしました。
二階は、ペンの幅広い活動がわかる展示構成になっていました。
奇妙な花(右はケシの花)やヌードから、アフリカやニューギニアあたりの未開部族を題材にしたものなど様々です。
中でも面白いと思ったのが、タバコの吸い殻の写真です。
このようなものも、ペンの手にかかれば立派なアートになるのですね。
上は、奥に見えるのが、道端でタバコの吸い殻を探すペンの姿を写した写真。その手前に愛用の一眼レフが展示されていました。
この他、たくさんあり過ぎて語り尽くせません。
| 固定リンク
「文化・芸術」カテゴリの記事
- パリのイヴ・サンローラン美術館を訪問して(2018.04.25)
- 「KIRE・KIRE・TEN ―現代の民族衣装―」展(2018.04.22)
- 「蓮沼執太: ~ ing」 音を使った体感型アート展(2018.04.16)
- 「巡りゆく日々 サラ ムーン写真展」が圧巻!(2018.04.10)
- 「パリ凱旋・傘寿記念 与勇輝展 創作人形の軌跡」(2018.04.09)
コメント