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2017年12月

2017年12月16日 (土)

日経トレンディヒット予測 2018年は健康関連に注目

 この11月初め、日経トレンディが毎年恒例の2017年のヒット商品ベスト30と2018年のヒット商品ベスト20を発表しました。
 こういうのは何といっても来年の方、2018年が気になります。高齢化がいよいよ深刻になってくるということもありますし、誰もが予想しているのはやはり健康関連の商品やサービスのようなのです。

 先般開催のトレンド・エキスポ東京2017会場で、 ズラリと展示されたヒット商品を見ますと、2018年のベストランキングでは、1位が20171103_1604071AIスピーカー(右写真)、2位が熱狂ライブコマースで、IT系が続きます。
 でもその次、3位は疲労回復ジム、4位は日本流グローサラント、5位はハイドロ銀チタン、6位はUMAMI家電と、健康や食が挙げられています。

 とくに5位のハイドロ銀チタンは、花粉症の新しい救世主といわれる新物質といわれていて、とくに繊維製品では見逃せない、注目の加工になってきそうです。花粉の他、ハウスダストやカビなどのたんぱく質を分解して水に変えるという画期的な技術だそうで、夏場の臭い対策にもなるといいます。
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 タオルや靴下、マスクなどから、スポーツをはじめとするウェアまで、幅広く展開されるとのこと。果たしてその効果は? マークしておきたいトピックでは、と思いました。

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2017年12月15日 (金)

2018春夏パッサージュ 魅力溢れる新生ファッション合同展

「2018春夏パッサージュ展(PASSAGE2018Spring Summer Exhibition)」が、10月24日~26日、東京・恵比寿ガーデンホールで開催されました。これは、これまで分散して行われていたNEST展とGAS AS I/F展を一か所に集約し、名称も「パッサージュ」に改称した新生ファッション合同展です。
 新会場は天井高く、広い空間とあって、出展した60を超えるブランドのブース展示はさらに美しく引き立てられて見えました。来場したバイヤーにとって、大きな魅力溢れる合同展だったのではないでしょうか。
 多数の注目ブランドから、気になったもの、そのいくつかをご紹介します。

KAMISHIMA CHINAMI YELLOW カミシマ チナミ イエロー
 札幌を本拠地に活躍するデザイナーのカミシマ チナミさんが手がけるブランドです。 柔らかく、心地よい素材感と美しい色調で、大胆なカッティングと女性らしいエレガンスが魅力のImg_44811コレクション。今シーズンはより軽快でスポーティなラインを充実させているようです。 
 北欧のメルヘンティックなファンタジーを感じさせるオリジナルプリントにも魅せられます。
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SUNAO スナオ
  デザイナーは砂尾 洋太さん。昨シーズン、ブランドを立ち上げたばかりという新進です。2018春夏はブルーを基調にした海のムードが漂う日常着を提案しています。
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 全体に日本の美意識の一つ、禅のムードが漂うコレクションで、音、音楽という目には見えないもの、言葉にはできない感情や瞬間をとらえてデザインしているといいます。使用する素材も、自然から生まれ、自然へと還る、天然素材のみだそうです。

a.saught ア・ソート
 このブログ217.9.6付けで掲載したソレイユトーキョー展に出展していた新進気鋭のブランドです。Img_44881ブランドを手がけるのは齋藤 誠志さん。
 ちょっと「にくい」と思われるような服づくりをポリシーにしているとか。2018春夏は「glisten the world(世界を輝かせる)」をテーマに、リボンテープの扱いがポイントのコレクションを展開しています。
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LITRa リトラ
 デザイナーの椎名 英子さんは、イッセイミヤケ出身。「HaaT」のニット企画を手がけて、今年、ご自身のニットウェアブランド「LITRa」スタートさせたとのこと。
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 2018春夏のテーマは「Les Dessous(下着)」で、とくに1920年代の女性用下着に着想したといいます。揺らめく光沢と透け感のある繊細なニット生地を使用し、柔らかな曲線を描くラインで女性のエレガンスを演出しています。

Mhairi マイリ
 「より少なく、しかしより長く“Less but better”」をコンセプトに、無駄を削ぎ落としたミニマルで、洗練されたワードローブImg_44751を提案するブランドです。
 2018春夏は「デコンストラクション」がテーマ。
 一つのアイテムで多様な着方ができ、着こなしの変化を楽しめる、アイディアあふれるコレクションを見せています。
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MUSEE DE LANSE ミュゼ ド ランス
 今回初デビューしたブランドで、「LANSE ランス」とは中国語で「青」という意味だそう。デザイナーは渡部隼人さん。
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 ブルーデニムのコレクションで、刺繍やチャイナ風のディテールをさりげなくあしらったデザインが印象的。カジュアルなデニムを洗練されたきちんとした感覚に仕上げています。

EARIH アーリ
 平野 沙奈恵デザイナーが手がける新ブランドで、休日に早起きする=最高の休日を過ごすための服がコンセプトといいます。
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 スポーティで健康的な感覚のファッションを提案しています。

QUINOA BOUTIQUE キノア ブティック
 デザイナーの松村 直子さんが2015年に立ち上げたブランドで、60~70年代風の洗練された大人のカジュアルファッションが好評といいます。
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 どこの国とも知れないエスニック調がフレッシュです。

Majotae 麻世妙
 これまで忘れられた布となっていた大麻布を、現代に蘇られせたファブリックブランドです。
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 大麻100%でも、タッチは意外にソフトでしなやかで驚きました。

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2017年12月14日 (木)

「ニナウ」展 テキスタイル産地を担う若手デザイナー6人展

   「ニナウ(NINOW)」展とは何? 去る10月27日~28日、東京・代官山で初めて開催された同展を訪れました。
 Ninow1480x323ニナウとは、産地を「担う」ことと、産地の「今」つまり英語の「NOW(ナウ)」を掛け合わせた造語でした。出展したのは、尾州、播州、桐生の3産地で活動する若手テキスタイルデザイナー6人、全員女性で、それぞれが制作したオリジナル生地をハンガー展示していました。

Terihaeruの小島日和さん
Img_44441_3  本展の代表でもある児島さんは、立体感のある楽しいテキスタイルを探求していきたいそう。
 ハンドカットで、糸やテープが飛び出たファンシーな生地が何ともカワイイ。
Img_44401jpg  
小塚毛織の金才仙さん  
 手前のハンガーが金さんで、エレガントなツィード生地を提案していました。
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中外国島の田畑知著さん
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 色使いでこだわっていることは、落ち着いた色味の中にアクセントのある色をプラスすることだとか。 Img_44331jpg
東播染工の小野圭耶さん 
 西脇市生まれで、播州織と出会い、島田製織の「ハツトキhatsutoki」を手掛け、昨年から東播染工で素材開発をスタートさせたといいます。
 滑らかでハリ感のあるクールな生地を見せていました。Img_44241jpg
大城戸織布の穐原真奈さん
 天然繊維はもとより金属糸やテグスなどの変わり糸も積極的に使って生地の可能性を常に追求しているといいます。Img_44291jpg  
 この他、もう一人、桐生整染商事の川上由綺さん
 会場は訪問客が絶えず、川上さんも商談で忙しそうな様子でした。

 今や日本のテキスタイル産地も高齢化をたどる一方です。そういう中で、全国の繊維産地に、20代~30代の若い世代が入ってきて、産地を活性化しようという動きがあることに改めて感動させられました。
 主催は「ミナ ペルホネン(mina perhonen)」で、皆川 明代表は、「若いつくり手が発表できる場を整えることが、産地の発展につながるとの思いから、スタートした」といいます。
 未来に向けた新しい取り組み、期待されます。

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2017年12月13日 (水)

2018/19秋冬イタリアヤーン 心地よいエレガントな高級感

 イタリアヤーンのトップメーカー28社が参加した展示商談会「ワークショップ・フィラティ東京」が10月末、東京・渋谷で開催され、これに合わせて恒例の2018/19秋冬イタリアヤーンのトレンドセミナーが行われました。講師はイタリアン・テキスタイルのエキスパートであるオルネッラ・ビニャーミさんです。
Img_43611  会場入口には、この7月のピッティ・フィラティ展で実施された「フィール・ザ・ヤーン(FEEL THE YARN)」コンテストの最優秀賞作品(写真右)も展示されました。授賞したのは、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの学生Yuan-Lung Kaoさんです。テーマは「ニット・ミックス」で、静謐な感覚の禅の佇まいを感じるニットウェアでした。

 セミナーでは、2018/19秋冬は、心地よいエレガントを意識したハイ・クオリティなヤーンのシーズンといいます。
 挙げられたのは次の4つのストーリーです。
テンダー Tender
今年のトレンドを象徴するストーリーで、軽く心地よい着心地、やさしい繊細な色調のニット。
ルーラル Rural
 自然やカントリーをイメージさせるストーリー。秋の風景や収穫の色、ツィードヤーンなど。
コンテンポラリー Contemporary
  都会の様々なシーンを連想させる、洗練されたカジュアルシック。黒やグレー、赤やキャメルなど。
クラッシュ Clashes
 鮮やかな色使いの個性的なニット。バウハウスの幾何学やグラフィックもヒント、メタリックも。

 最後に、ニットはますます自由に解釈される傾向と分析。アクセサリー的役割を担うものが増えるなど、3D技術が新しい世界を拓くと述べて、締められました。

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2017年12月12日 (火)

プラグイン10月展 今の鼓動感じるブランドが集結

 ファッションとライフスタイルの展示会「プラグイン」(繊研新聞社主催)が、10月25日~27日、渋谷ヒカリエにて開催されました。本展も早いものでこの10月展で、10回目を迎えたといいます。
 今季出展したのは、今の鼓動感じるクオリティの高い約150のブランド、来場者は3,620名と発表されています。

 ファッションブランドの中から、とくに目についたものをご紹介します。

ブークス・ブーク Bookth:book
海辺のリゾートを意識させる、明るい健康的なワードローブが並びます。
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Img_43661jpg   洗練された高級感あふれるコレクションで、魚と花のプリントなど、輸入生地が多く使われているといいます。
デザイナーはさとうあつこさん。


タング TANG
 ワーク・スポーツ・ミリタリーの要素をベースに、少しマニッシュでモードなカジュアルを提案しています。
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 超長繊維綿のペルー・ピマ100%の製品を打ち出していたのが印象的です。

シー THEE
 ファッション須賀のレディスウェアです。
 様々なシーンに対応できる服、とくにTシャツを着るようなラフな感覚のブラウスやシャツを提案しています。
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トレピエ Trepied
 ラーガがプロデュースしているブランドです。
 気楽・自由・旅をコンセプトに、旅先の地域の文化や人々からインスピレーションを受けたという、自由で遊び心のあるアイテムを打ち出していました。
Img_43761  
荒尾の和糸/IITO/NUKKA/ETHIWEAR
 第一紡績が自社ブランドを紹介していました。同社は熊本県荒尾市に紡績から製品までの一貫工場を有しています。その糸づくりの技術を培って70年の実績から生まれた、こだわりのブランドといいます。
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Img_43821  荒尾の和糸は、イチボウが初めてつくったというインナー向け素材です。
 IITO(いいと)は、いい糸の意味で、こだわりの糸を使用した製品がIITOとか。
 NUKKA(ヌッカ)は、フィンランド語の「糸端」という意味で、熊本の方言で「あたたかい」ことをこういうそうです。心温まる豊かな時間を届けたいという気持ちを込めて命名したといいます。
 ETHIWEAR(エシウェア)は、文字通りエシカルな生産のアイテムで、セネガル産のコットンを使用したものだそう。

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2017年12月11日 (月)

2018春夏 PRO1 TRADE SHOW 厳選ブランドの合同展

 アマゾンファッションウィーク東京と時期を合わせて10月17日~19日、「PR01. TRADE SHOW」(ワンオー PR01.事業部主催)が東京・恵比寿で開催されました。
 これはアジアをつなぐプラットフォームとして、厳選したブランドを集め、国内外に発信する合同展で、今回は約60ブランドが出展したとのこと。グローバルに展開中のブランドやアジアを中心とする海外ブランドが多く見られました。

 それらの中で気になったブランドをご紹介します。

カオルラボ(CHAOLU lab)
 私がいつも注目しているブランドが「カオルラボ」です。そのやさしさやぬくもりのあるスタイリングに惹かれます。手掛けるのはデザイナーの平元聡さん。
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Img_33661jpg  2018春夏は「ネイティブアメリカン」をテーマに、インディアン風のブレードをあしらったデニムのジャケットやジーンズを前面に押し出していました。
 また右のスカジャンに見る雄鶏や牡丹の花のモチーフは、伊藤若冲の絵画から飛び出してきたかのよう。華麗で個性的なデザインに目を奪われました。

グローイング ペインズ(GROWING PAINS)
 今シーズンは大正時代のモガをイメージしたコレクションで、話題を集めています。ブランドを手掛けるのはマドモアゼル ユリアさん。
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着物打ち合わせや袴のようなパンツ、黒紋付風のシャツ、羽織コートなど、和の要素をストリートウェアに落とし込み、ときにパンキッシュに表現しています。

ヒスイ ヒロコ イトウ (HISUI  HIROKO ITO)
 ブランドのコンセプトは、「着る人が、新しい内面を発見し、楽しい気分、エネルギッシュになる服」といいます。デザイナーは伊藤弘子さんです。服一枚で多様な着方ができたり、思いがけないアイテムをレイヤードしたり、素材使いも実験的---で、そのオリジナリティあふれるコレクションにいつもハッとさせられます。
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 今シーズンも、前後表裏と4通りの着こなしが楽しめる服を提案しています。上はストライプのシャツ地を左右非対称に切り替えたドレスです。

タシロ(TASHIRO)
Img_33841    昨シーズン、HISUIのメンズブランドとしてローンチしたブランドで、デザインを手がけるのは田代耕一郎さん。ヒスイ ヒロコ イトウと同じハンガーで展示していました。
 ニットやトップスを中心に提案。ありそうでないちょっと個性的なレトロ感漂うコレクションです。

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2017年12月10日 (日)

かたよせ会 秋のファッションショー 青春時代にカムバック

 シニアファッションを手がけるアパレルメーカーのアイエムユー(岡田たけ志社長)が、10月19日、世田谷区の社会福祉グループ「かたよせ会」(高山都規子代表)のイベントで、上北沢区民センターにて「秋のファッションショー」を開催しました。
 同社は毎年この時期に、シニアに向けたファッションイベントを行っています。「変身して元気に楽しく青春時代に戻りませんか」と呼びかけて、すでに10年以上にもなるとのことです。私は今回初めて見せていただきました。

Img_38061jpg  司会役は浅草系の芸人さん、風呂わく三さんです。漫談師とあって愉快なトークで幕が開き、ショーがスタートしました。

 会場に集まった40名ほどのシニアが、思い思いImg_38101のファッションを披露していきます。 その着姿についてひとり一人に、司会がインタビューし、スタッフが着こなしをアドバイスするという、楽しいファッションショーでした。

Img_38131 中には80代や90代の方、またお孫さんとご一緒の方、さらに男性シニアもいて、堂々とランウェイをウオーキングする姿に目がテンになりました。

 出演したシニアたちは、事前にご自身でアイエムユーが提供するファッションモデルを選び出し、全身をコーディネイトされています。そのコメントがまたなかなかのもので大変興味深かったです。
 「いつもパンツなので、スカートがはけてうれしい」、「フリルやレースの服を着てみたいと思っていた願いが叶いました」、「普段、黒や色のないものばかり着ているけれど、赤や明るい色を着てみたらいい感じです。これからはきれいな色を着たい」など。
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Img_38441  
 シニアのファッションというと、どうしても従来の常識にとらわれがちです。でもこういうイベントに参加して、これまで体験したことのないファッションに挑戦すると、新しい視界が見えてくるものです。
 考え方にもきっとポジティブな変化があったのではないかと、私も心楽しく思いました。ほんとうにすてきなファッションショーで、ご関係の皆様にエールを送ります。

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2017年12月 9日 (土)

デザイナート 「普通とは何か」テーマにデザインイベント

 このブログ2017.12.6付けでご紹介した「デザイナート(DESIGNART)」では、この10月、都内各所で、秋のデザインやインテリアアート関連のイベントが開催されました。
 実はこのイベントはこれまで毎年外苑前絵画館で行われてきた東京デザインウィークを刷新したものです。昨年学生の作品が発火して、5歳の男の子が死亡するという痛ましい事故が起こったことは記憶に新しいところですね。そこで今年はこれを中止し、心機一転、デザインとアートの祭典「デザイナート(DESIGNART)」として再スタートしたのです。

 様々なイベントが開催されるなか、私が注目したのがインテリアライフスタイルショップ「シボネ アオヤマCIBONE Aoyama」で催された「普通とは何か What is normal」をテーマにしたコレクション(「エル・デコ」主催)でした。デザインの発展のためには、normalを打破し、新しい普通をつくっていくことが重要という趣旨のエキシビションが二つ行われていました。
 一つは「Merci meets CIBONE」で、パリのセレクトショップ「メルシー」のテーブルウェア“LA NOUVELLE TABLE”コレクションです。
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Img_41831   とくに同ショップのアーティスティック・ディレクターでコレクターとしても名高いダニエル・ローゼンストロック(Daniel Rozensztroch)氏のスプーンコレクションから厳選200本の展示があり、珍しい貝のスプーンなど大変興味深かったです。 

 もう一つはベルトイアン・ポット(Bertjan Pot)のロープワーク展です。
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 本邦初のお披露目だそうで、しなやかなロープを使い自由自在に様々な表情の人の顔を表現しています。このアートワークは、このようなマスクだけではなく、様々な場面に使えそうで、可能性が広がります。
 子どもたちが面白そうに見ていたのが印象的でした。

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2017年12月 8日 (金)

装飾は流転する―今と向き合う7つの方法展 山縣良和作品

 東京都庭園美術館で今、「装飾は流転する―今と向き合う7つの方法展」が開催されています。同美術館のオープニングイベントとして行われた「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」ファッションショー(昨日のブログに掲載)の後、展覧会を内覧しました。
 国籍や年齢が異なる7組のアーティストが出展していて、今という現実を見つめる多様な「装飾」表現を披露しています。
 その一人が山縣良和さんです。自身のブランド「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」を設立した2007年以来の作品を発表しています。

20171117_1916021jpg  2階に上るとまず目にするのが、神々のファッションショーです。
 ファッションの起源は神々が動物に向かって行ったショーであるという物語に基づく衣装です。


 

20171117_1924051  神々のもとから逃げ出した女の子が眺めるレースの地球儀も展示されていました。

 
 
 

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 七福神のお祭り装飾を過剰なばかりに採り入れてファッションとして表現した話題作です。

 
 

 

20171117_1924381jpg_2  2016年から取り組んでいる3部作「フラワーズ」から、「アフターウォーズ(戦後)」テーマの花におおわれた「棺」の作品です。

 
 

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 前夜のファッションショーにも登場した「インバネスコート」です。
 何人もの少女たちが集団で着装し、ちょっと不気味でした。

 

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 「アフターウォーズ(戦後)」の「山」ルックです。 

 「ファッションとは何か、装飾とは何か」を問いかけ突き付ける、興味深い展覧会です。来年2月25日まで開催されます。

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2017年12月 7日 (木)

2018春夏リトゥンアフターワーズ 最終章「戦後」テーマ

 昨日このブログで紹介した山縣良和さんが手がける「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」のファッションショーに先月17日、行ってきました。場所は予告通り東京都庭園美術館前の広場で、展覧会「装飾は流転する」の開幕イベントでもあり大観衆を集めてのランウェイでした。大行列して入場し、人気のすごさを実感しました。
 同ブランドは今年で10周年を迎えるそうです。テーマは「After Wars(戦後)」で、戦前から戦中と続いて来た昨年来のストーリーである「Flowers(フラワーズ)」の最終章とのことでした。
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 冒頭、「仰げば尊し」のミュージックが流れて、懐かしさに襲われるなか、映画で見るような敗戦後間もない日本の風景や竹の子生活を連想させるようなモデルが、走馬灯のように出現しました。

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 焼け焦げた服やボロ服、くたびたれた軍服、詰襟の学生服、赤い頭巾の子どもの集団、それらとともに妖精のような雰囲気のドレス、平和への思いを込めた花々や千羽鶴のモチーフ、さらにリヤカーや何と棺桶も現れ、さらに自然をイメージさせる巨大な樹木も登場し、驚かされました。

 まさに現代の若者たちの愛と平和へのメッセージが伝わってくるスペクタクルショーといってもいいでしょう。
 戦争で全てを失った頃の空気感が、ポップにワイルドに、またユーモアたっぷりに表現されたコレクションでした。

 来場者には谷川俊太郎の詩「十二の問いかけ」が配布され、「ファッション・装いとは何か」を問いかけていたのも心に残りました。
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2017年12月 6日 (水)

デザイナート初日PechaKucha Nightに山縣良和さん登場

  この秋、アマゾンファッションウィーク東京と同時開催したのが「デザイナート(DESIGNART)」です。デザインとアートの造語で、その素晴らしさを発信、共有していくための活動といいます。10月16日に開幕し、そのオープニングを飾った「ペチャクチャ  ナイトPechaKucha Night」が表参道ヒルズで行われました。
 これは東京発で世界600都市に拡大中のイベントだそう。クリエイターたちが自分の作品や活動についてプレゼンするというものです。20秒ごとに変わる20枚のスライドを使って400秒のプレゼンテーションを行うのがルールといいます。
 ペチャクチャというように、楽しいおしゃべりが飛び交う、お祭りのようなにぎわいの中、真っ先に登場したのが、リトゥン・アフターワーズ(writtenafterwards)の山縣良和さんでした。
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Img_32821  山懸さんはご自身のこれまでの取り組みを語り、最後に11月18日から東京都庭園美術館で開催される「装飾は流転する」に参加しファッションショーを披露すると発表しました。ショーを行うとは伺っていましたが、まさかこのような美術館でとは思っていませんでしたのでびっくり! ほんとうに大活躍の山縣さん、すばらしいです。

 この後、訪れたリトゥン・アフターワーズの展示会では、夢のような幻想的な美しさに、しばしうっとり----。
Img_39291 優しいパステルの彩りや布を折り合わせて仕上げたギンガムチェックなど、どこかはかない印象が漂っていたのを思い出します。
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2017年12月 5日 (火)

日本綿業振興会賞に北欧をイメージした作品

 第55回全国ファッションデザインコンテスト(一般財団法人ドレスメーカー服飾教育振興会・学校法人杉野学園主催)が、10月14日にSUGINO HALLにて開催され、 日本綿業振興会賞に中国の周 尚琴(しゅう しょうきん)さんの北欧をイメージした作品が選ばれました。 

071 今回は応募総数1695点の応募があり、デザイン画から40名の方が入選され、実物制作を経て最終審査のファッションショーに臨んだのは39名でした。この中から、文部科学大臣賞を始めとする各賞が授与され、日本綿業振興会賞に私も審査員の一人として参加しました。
 受賞した周 尚琴さんは、現在、浙江理工大学服装学院デザイン科服装設計コース4年生で、デザインを学んでいるといいます。(ちなみに同大学は杉野学園の交流校で国立大学として著名です。) 

 作品は、北欧の風景に着想したという、スポーティでさわやかな感覚のニットウェアです。一見シンプルに見えますが、ひし形模様の編み地を変形させて、個性的に仕上げています。写真では後部が見えないのが残念ですが、非対称のカットやリボン結びのディテールなど、よくある形ではない、一味工夫したデザインも評価されました。
 白と鮮やかな赤やブルーとのカラーコントラストも清新で、北欧の清々しい透明な空気感が伝わってくるようです。 

Img_31791  周さんに、北欧のどこを意識したのか、と伺いましたら、本で見たというデンマークでした。その自由闊達な精神性や自然豊かな暮らしに憧れるといいます。とくに惹かれるのはインテリアや家具の温かな居心地のよさだそうです。確かにデンマークは民家の茅葺屋根や木工家具など、自然素材や職人技にこだわり、使いやすくて美しいデザインを生み出しています。
 素材も心地よい自然素材のコットンが大好きといい、本作品も綿100%の糸でつくったそうです。工場には何度も足を運んで、自身で編み立て作業に取り組み、一週間がかりで制作したといいます。

 レストランを経営するご両親のもとで育ち、子どもの頃から服を自分でつくるのが楽しみだったそうです。卒業後は大学院へ進み、デザイナーを志望していると話してくれました。今後の雄飛が期待されます。

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2017年12月 4日 (月)

ファッションワールド東京2017 秋の「デザイナーエリア」

 「ファッションワールド東京2017 秋」展の「デザイナーエリア」に出展した新進気鋭のデザイナーブランドたち。ブランドを立ち上げて間もない若手デザイナーも多く、フレッシュな顔触れです。そのいくつかを2018春夏コレクションとともにご紹介しましょう。

KARMA et CARINA
 花模様のエレガントなワンピースの展示に魅せられました。年齢に囚われないエイジレスなラグジュアリーがコンセプトだそう。デザイナーは北迫秀明さんで、パリのエスモード卒業後、劇団四季などのコスチュームデザインを担当し、本展直前の今年10月初旬に、このブランドを立ち上げたばかりだそうです。
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 ブランド名のKARMAは「宿命」、CARINAは「花弁」の意味で、俳優やアーティストたちの「心の芯」を包み込んできた衣装づくりの精神を受け継ぎ、優しさと芯の強さを表現していくといいます。

ハトメ洋装店
Img_30561_2    手の込んだフリルや、細い黒リボンをあしらった白いコットンのブラウスが、ロマンティックなコレクションです。
 デザイナーは瀬越 優さん。「ハトメ」とは、ひもを通す小穴、あるいはそのための環状の金具のことで、デザインから縫製まで、一点一点手仕事で洋服を作っているという、職人らしいブランド名です。
 トレンドからは一歩引いた視点で、永く愛され、定番となりうるデザインを継続的に産み出せるブランドを目指しているといいます。

Alaris
Img_30661  沖縄県在住沖縄出身のデザイナー、久場睦幸さんが手がけるブランドで、自然体でリラックスした、少しエスニックなムードも漂うコレクションです。
 ベーシックを基本にしながら、少しひねりを加えた今風のスタイルを表現し、百貨店や全国セレクトショップにて展開中だそう。
 商品はすべてMADA IN JAPANといいます。

by RYOJI OBATA
Img_30641jpg  ナチュラルでシンプル、ソフトな雰囲気で誰にでも着やすそうなコレクションです。
  デザイナーは小畑亮二さん。2015年より、アパレルブランドとして既製服の製作を本格始動させたといいます。福岡県にアトリエを構え、近々路面店をオープンするとのことでした。

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2017年12月 3日 (日)

国際 生地・素材 EXPO 注目のコットンファブリック

 先般の「ファッションワールド東京2017 秋」で開催された第3回 国際 生地・素材 EXPOでは、今回も注目のコットンファブリックが出品されていました。

播州織工業協同組合のクラッシュ加工
 クラッシュ加工はこれまでも数々の賞を受賞している「知る人ぞ知る」のテキスタイルです。私も何度も取材し、その都度驚かされてきました。
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 これは播州織が生み出したやわらかな紋様を織り出した綿織物で、Img_30721 緯糸の配列を曲線状に移動させる技術でつくられています。最初は糸がひっかかって切れやすいと思っていたのですが、今ではそんなことはなくて、手触りは滑らかで表現も洗練されていると感じました。
 シャツを始め、バッグや傘など様々な製品にアピールしていました。

オールブルーのパイルデニム
 オールブルーは、デニム・ジーンズの町として知られる岡山県倉敷市児島地区を本拠とするメーカーで、今回はオリジナルのパイルデニムを訴求していました。
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Img_30791jpg  インディゴのロープ染め糸をタオルのジャガード織機で織り上げたパイルデニムで、ジャカードなので多様な柄が表現されています。
 綿のふっくらした風合いが気持ち良いファブリックです。

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2017年12月 2日 (土)

国際アパレルEXPO 東光リミーの温感・冷感「テラックス」

 「ファッションワールド東京2017 秋」の国際アパレルEXPOで、オヤッと思ったが、東光リミーの「テラックス ホット」です。 先般のプルミエールヴィジョン(PV)パリでは東光商事が冷感生地「テラックス クール」を発表していて、このブログの2017.10.7付けでご紹介したことを思ったからです。
Img_31601jpg_4  こちらの方は温感生地で、テラックスは温感・冷感の双方に対応できる生地をつくれるのですね。 
 テラヘルツという人工鉱石を使用し、この鉱石をImg_31641_2パウダー化して生地にプリントしたり、練り込んで糸にしたりすることで、温・冷、それぞれに使い分けられるといいます。
 人工鉱石の主成分は金属シリコンで、これに数種類の鉱石がブレンドされているのです。冷感用には石英や大理石など、温感用にはマグネシウムやマンガンなどとのことですが、㊙のようです。 

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 テラックス クールはプリント部分を衣料品の表に用いて、人体と衣服内にこもった熱を大気中に放出する機能を付加した鉱石が媒体となって涼しく感じさせ、またテラックス ホットは、蓄熱効果のある鉱石を使ったプリント部分を裏に使用することで、+3度の快適な温かさを保つそう。
 スポーツやカジュアル、インナーウェア向けに好評で、売れ行き好調といいます。今後は寝装・寝具やタオルにも広げていきたいとか。今後の動きに注目です。

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2017年12月 1日 (金)

「未来の購買体験」を演出するITサービスのスタイラー

 先般の「ファッションワールド東京2017 秋」展で行われた特別講演会で、ITサービスに関するお話しに興味を惹かれ、参加しました。講師はスタイラー(株)CEO小関 翼氏です。Img_31541_2 「ユーザー体験から未来の購買体験を考えよう!~海外の先端事例から探るファッションITサービス動向~」をテーマに、ファッション×テクノロジーの未来を語りました。
 元々金融マンだったという小関 翼氏は、アマゾンに入社し、アマゾンにも苦手な分野があることに気づき、スタイラー(Styler)を立ち上げたといいます。アマゾンはEC業界の中でもっともユーザー中心の企業で、安価で品揃え豊富、便利に購入でき、コモディティ商品に強い。しかし人間はそれほど合理的ではないし、そうではない特別な価値を求めていたりもします。とくにファッション商品は情緒的価値が重要で、答えは一つではないといいます。同氏はそうしたニーズをとらえて、コミュニケーション型コマースを開発し、「未来の購買体験」を演出するサービスを提供しているのです。
 たとえば同社の「フェイシー(FACY)」というアプリには、ユーザーのニーズがリアルタイムで流れています。「オフィスに着ていけるキレイ目のトップスを探しています」などと情報を書き込むと、様々なショップからおすすめの服が提案されます。ユーザーはそれらの中から好きなものを選んでネットで購入、あるいは実際の店舗に行って買うこともできます。
 グーグルなど検索サイトでは、ユーザーは知っているアイテムしか購入できませんが、これでしたら思いがけない商品に出会えます。ショップの方も、新規顧客を店舗へ誘導できるとあって導入が進んでいるといいます。
 このサービスは、ユーザーとショップをつなぐだけでなく、モノづくりにも生かせそうです。ユーザーの書き込みを基に、ニーズを分析して的確な企画を立てることが可能になってくるからです。
 ファッション業界の構造が、またしても変わってきそうです。

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