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2017年12月

2017年12月31日 (日)

旭硝子「FEEL! GLASS」展 尽きないガラスの魅力

 先月11月20日~26日、東京・表参道ヒルズで開催された旭硝子創立110周年記念「FEEL! GLASS」展の内覧会に招かれ、行ってきました。これは同社が長年にわたりイタリアのデザインの祭典「ミラノ サローネ」で発表した作品を集めた企画展です。
 そのとき見たガラスのアートがあまりにも美しく、興味を覚えたことが思い出されます。もうガラス好きにはたまらない、尽きない魅力がありました。

Cimg08711  会場を入ると、まずは2015年のGLACIER FORMATION (グレイシアフォーメイション)です。
 高さ約3mのガラスの迷路になっていて、氷河をイメージさせます。


 この空間を抜けると、目の前に広がるのが、2016年のAmorphous (アモルファス=一定の形を持たない非晶質)という作品です。
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Cimg08401jpg  夜空の星のようにキラキラと輝き、色彩を変化させながら流れ行く、何とも幻想的なクリエーションで、目がクラクラします。
 これまでのガラスのイメージを覆す、薄く軽やかなガラスを用いて、つくり出されているとか。
 光りを透過し反射する、まさにガラスならではアートです。

 また2017年のTouch (タッチ)は、ガラスの触感を体験するインスタレーションで、太鼓型のオブジェを叩いて楽しめます。
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 この他、ガラスの未来にインスピレーションを与える様々な作品が展示されていました。
 ガラスのすばらしいアートを、堪能したひとときでした。

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2017年12月30日 (土)

「キモノロボット展」 着物を最先端技術で表現した展覧会

 今月初旬、「キモノロボット展」という、着物を最先端技術で表現した展覧会が、東京・表参道で開催されました。

  神秘的な暗闇の中から浮かび上がってきたのは、振袖を着たロボットです。時折頭や手を動かしています。バックにはアイスランドを代表するアーティスト、ビョーク(Bjork)がこの着物をまとって登場するミュージックビデオが流れていました。

 華麗な振袖は、京友禅の老舗「千總(ちそう)」が制作した「束熨斗文様振袖(たばねのしもんようふりそで)」です。江戸時代に生み出された様々な染織技法を用いて、現代の職人が2年かけて復元した作品といいます。
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 その周囲にはこのロボットを囲うように12点の着物が、展示されています。Img_50831_2

  京友禅に加賀友禅、西陣織、それに大島紬、阿波しじら織、小千谷縮、江戸小紋、浪華本染浴衣、有松鳴海絞り、いずれも逸品ぞろいです。

 これらに魅せられたという現代ファッション写真の巨匠、ピーター・リンドバーグや、Img_50931 ファッション・スチールで有名な日本人写真家の土井浩一郎らも、斬新な演出のヴィジュアルで華を添えていました。

 まさに「伝統は未来へのインスピレーション」ですね。改めて着物文化を再発見した展覧会でした。

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2017年12月29日 (金)

丹後織物展「タンゴ ファブリック マルシェ」技術力訴求

 11月末、東京代官山で開催された丹後産地の丹後織物総合展「Tango Fabric Marche(タンゴ ファブリック マルシェ)」を訪れました。
Img_47811jpg  
 会場入口付近で見たのが、パリのクチュールブランド「オノラトゥヴュ(On Aura Tout Vu)」の2017春夏オートクチュール作品(上写真)です。丹後テキスタイルとのコラボ制作で生まれたものだそう。丹後の織物が確かな技術力で、著名ラグジュアリーブランドに進出していることが分かります。 

 本展には12社が出展し、「世界とのクリエーション」をテーマにその技術力を訴求していました。

Img_47831  初参加の吉村商店は白生地ちりめんを中心に柄物まで揃え、田勇機業(右写真)は、広幅を導入し、和・洋・インテリアなど様々な用途に向けた新しいテキスタイルを提案。

  

Img_47841  民谷螺鈿はずば抜けた匠の技が生み出す、唯一無二のテキスタイルが世界に高く評価されています。
 貝殻を織り込んだ螺鈿織や、皮革を織り込むレザー・テキスタイル、木を織り込むウッド・テキスタイルなど。
 商談も活気にあふれていました。

Img_47911  創作工房糸あそびは絹や毛、麻、綿と天然繊維にこだわり、糸から織物まで一貫生産しているといいます。
 絹リボン織、ツィードなど、手技とテクノロジーを駆使した先染めのストールが好調の様子です。

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2017年12月28日 (木)

JFWテキスタイルフェア⑹ KBツヅキが新紡績糸発表

 先般のJFWテキスタイルフェアに出展したKBツヅキでは、この程新紡績糸「ラブリー (La Brise)」を開発し、製品にして発表しました。

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 これはじっくりと熟成させた綿
100%の原綿を特殊な紡績方法でナイロンの芯糸にして、ふんわりとやさしくカバーした糸だそうです。これにより空気をたっぷり含み、かさ高で軽く、独特なソフト感とふくらみのある画期的な糸が誕生したといいます。
 従来の綿糸に比べて
2025%軽く、ソフトさやバルキー性にも優れているとのこと。ストレッチ性がありシワにもなりにくく、速乾性が高いといいます。 

触れてみると確かに綿なのにウール感覚な風合いでした。
コットンも他の素材と組み合わせることで進化しています。これもその好例の一つといえるでしょう。

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2017年12月27日 (水)

テキスタイルフェア⑸ 視覚効果や機能加えたシャツ素材

 来秋冬テキスタイルを発表するJFWテキスタイルフェアでは、斬新な視覚効果や目に見えない機能をプラスしたシャツ地やニット地が目立ちました。

<シャツ地>
カゲヤマ
Img_47331  綿、麻素材中心の先染め織物をオリジナルで生産、販売しているメーカーです。1反から購入可能なストックサービスも大変人気といいます。
 今シーズンも、変化のある大胆なクレイジーピッチストライプなど新作を披露していました。

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 先染め織物「播州織」の生産、販売を手掛け、1968年の創業以来、日本でのものづくりにこだわり、Img_46101 積極的に新しい素材を開発・提案しているメーカーです。
 ジャカード後染めネイビー(写真右)も人気素材の一つといいます。
 定番の「ボタニカルダイ」など様々な差別化素材を紹介するなか、今季の一押しは、ニットのような布帛生地「メッシュクロス」(写真下)。
 ストレッチ性と形態安定性、吸水速乾性、通気性に優れているといいます。
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内外織物
 「ヌノノ(nunono)」ブランドで、白を基調にした二つのシリーズを打ち出していました。
 一つは機能性をうたう「ファンクション」で、マイクロポリエステルと綿のハイブリッドです。なめらかで光沢のある表面感とソフトな風合い、さらに速乾性にも優れているとのこと。
 もう一つは「ネイチャー」で、敏感肌の方のために開発したという「フェザーコットン」使いのもの。その特徴は、なめらかな肌触り、吸水性、保温性と通気性、耐久性といいます。
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古橋織布
Img_46951  浜松市が本拠の綿を中心とした織物メーカーで、素材本来が持つ風合いを生かした高密度織物が得意です。
 旧式のシャトル織機で織り上げ、染色して洗い、天日で干すなど、独特の風合いに仕上げた布は好評で、海外でも高く評価されています。
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小松和
Img_47211  今回も「東炊き染め」を提案していました。これは昔ながらの染色機を使用し、生地を引っ張る工程を極力避けた加工法によるものです。綿本来のふくらみや柔らかさを最大限生かすことができるリラックス・ファブリックといいます。
 通常の生地よりシワやアタリが出やすいそうで、その風合いがまた程よい心地よく感じられます。
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<ニット地>
沼尻テキスタイル研究所
Img_47401  毎年新規生地サンプルを200点以上、オリジナルで企画しているカットソーのメーカーです。
 小ロット・クイックレスポンス対応も特徴で、来年1月にはジェトロ主催のニューヨークにおけるジャパンテキスタイル展に出展するといいます。
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ミナミ
Img_47451  1924年の創業以来90年、カットソー生地に特化しているメーカーです。
 毎回パリのプルミエールヴィジョンに出展していて、裏毛のバリエーションで好評を得ています。
 右はウーリーボア裏毛で、トップグレー杢のウール67/綿33。

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2017年12月26日 (火)

JFWテキスタイルフェア⑷ 先染めは「ひねり」をプラス

 今秋冬は先染めチェックが席巻しました。来春夏はストライプが盛り返しそうです。今回の18/19秋冬向けJFWテキスタイルフェアでは、これまでの先染めに「ひねり」を加えた新作が豊かに登場しています。

浅記
 新潟県見附市で創業148年の老舗メーカーです。長い歴史と伝統の中で培ったノウハウを生かし、 「Img_47131糸染、製織、整理加工」等全ての工程を一貫生産しています。
 新潟産地ならではのスペックムラ染を使用した先染めから、今季はとくに綿/ウールガーゼツイルの大柄チェックシリーズが好評といいます。
 右は綿90/ウール10のスクウェアパターン ダブルガーゼです。

匠の夢
 見附市を本拠地とする完全別注体制の織物メーカーです。先染めの小ロット対応、25mミニマムオーダーが可能といいます。
 とくに意匠性の強いものが得意で、今シーズンは、ポリエステル/コットン混のファンシーなカットものに、関心が集まっていました。
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クロスジャパン
Img_47171  テクスチャーにこだわった自社オリジナル企画のテキスタイルを見せているコンバーターです。
 カラフルな太い糸を織り込んだ先染めチェックが人気といいます。

 

柴屋
Img_46611jpg  自社オリジナルのテキスタイルを企画生産し、500種類以上の豊富な在庫の中から、客の要望に沿った商品をスピーディーに提供しているといいます。
 今シーズンはとくにコーデュロイが人気だそう。迷彩柄のプリントなども提案していました。
Img_46561jpg  
クリスタルクロス
 糸使いや織り編み、プリント、刺繍とそれぞれに、色柄を工夫し、クラシックにひねりをプラス。当たり前のものは提案しないという通り、「これぞ新鮮!」と思えるトレンド性の高いテキスタイルを多数揃えていました。
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2017年12月25日 (月)

JFWテキスタイルフェア⑶ 装飾的素材はよりファンシーに

 ファッションに装飾性が復活し、テキスタイルもロマンティックでフェミニンなものが多くなっています。18/19秋冬向けJFWテキスタイルフェアも同様の流れで、プリントなどの後加工やレース、刺繍など、装飾的素材は、洗練されたエレガンスを基調にしつつも、よりファンシーになる傾向を見せています。

北高
 透けるレースやジャカードなど、様々な素材で美しいプリントデザインを提案しています。
 中でも目を惹いたのが、ベルベット・オパール加工にインクジェットプリントを施したもの(左下)、その繊細な表現に目を奪われました。
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久山染工
 テーマは「アーバン・シック」で、古き良きもの主題に、現代の染料や顔料、特殊技法を駆使してモダンに表現しています。
 左はバラの花と水玉模様のベルベット・オパール加工、右はパイル裏プリントです。
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宇仁繊維
Img_45781  ポリエステルを中心に合繊から綿・シルクといった天然素材、レース・ニット等、様々なファンシーな生地を提案。
 今シーズンは「ツイスト」と題し、ひねりを加えた質感の高さを感じさせる素材を意識したといいます。
 右は、ナイロン/レーヨンのフロッキー加工のコードレースです。

デザインハウス風
 日本の美意識と匠の技を「風」に籠めて、世界に発信しているファッションプリントのメーカーです。
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 今シーズンもインパクトのある大柄を多数見せていました。
 その洗練されたエレガントなクチュール感覚の意匠は、まさに群を抜いています。

丸増
 1949年創業の老舗です。秘蔵のアーカイブ意匠をインクジェットプリントならではの利点を活かして、スカーフ調やロココ調の花柄など、約20柄再現したといいます。
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東海染工
 短繊維系の加工場国としては国内最大手のグローバル企業です。様々な織物や編み地に人気ブランドを抱えています。
 ブースでは愛らしい「メリーベル」のドレスを展示し、テキスタイルのプリントデザインとネイルとのコーデイネイトを提案していました。
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イマダ
Img_46671  プリントのソフトは毎月40柄以上生産しているという、プリント生地のメーカーです。
 今シーズンは植物モチーフをグラフィカルにアレンジした意匠が目に付きました。

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2017年12月24日 (日)

JFWテキスタイルフェア⑵ 表情も用途も様々広がるデニム

 デニムやインディゴの人気は来春に続き、18/19秋冬にも再び多く取り入れられるとみられています。
 JFWテキスタイルフェアでは、デニムのメーカーがまた一味違う表現でデニムを提案していました。このところ復活しているダークデニムも様々な表情で見られます。セルヴィッチからラメ入り、プリント、またウオッシュ、ダメージ加工まで、用途もインテリア雑貨にも向けられ、その勢いはますます広がっているようです。

カイハラ
 一貫生産体制で、年間何と800~1,000種類もの生地開発を行っているデニムメーカーの盟主です。
 ブースでは社員のユニフォームを展示していました。人気デニムブランドの「Lee(リー)」がデザイン制作したものだそう。
 左が男子、右が女子でミニスカートです。
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坂本デニム
 明治25年創業で藍染め技術ひと筋のメーカーです。
Img_45751 今回は自社開発した「エコ染色システム」を大きく打ち出し、地球環境に配慮した「ものづくり」を提案していました。
 エコな藍染めの糸を6色並べてアピール、いずれもかなりの濃色です。このところの黒っぽいインディゴの人気を反映する展示でした。
 
山陽染工
 今シーズンは、原点に立ち返り、インディゴと硫化に特化した高付加価値商品を中心に提案。インディゴ染とダスティ加工(フィルターごしに見た時のようなカラー)、Img_45631jpgそれにインディゴ段落ち抜染を見せていました。
 右は抜染加工のプリントで、スカルのモチーフが斬新です。
Img_45681  秋の落ち葉をイメージしたブース展示も印象的でした。

ジャパンブルー
 ヴィンテージの本質を活かした伝統技法と現代の最新技術の融合を訴求しています。
 Img_46331堅牢度の高い綿/ポリエステルの「シン・デニム」など、様々なクオリティを提案されている中で、シルバーやゴールドに光るデニムに注目しました。
 右は綿65/キュプラ23/ポリエステル12のグリッターデニムです。

ダックテキスタイル
Img_4702  三備地区の機屋と直結したものづくりにより、一味違う魅力的なデザインデニムを提案しています。
 右は、二種類のデニムによるティアード加工で、綿100%。
 この他、様々な表面感のあるデニムを見せています。

シバタ
Img_46691  デニム生地の国内一の生産地、備後圏域の福山市にあるデニムメーカーで、初出展だそうです。ジャカードやハニカム織などをより立体的に見せるバイオ柔軟加工やプリントなど、ファンシーなデニムを多数揃えていました。

篠原テキスタイル
 糸や織、仕上げ加工にこだわった、Img_46361_2差別化デニムを追求しています。同社のオリジナル糸、甘撚りの「ソフトクリーム」と呼ばれる糸使いの企画だけでも、密度、組織、ヨコ糸を変化させながら50品番以上あるといいます。

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2017年12月23日 (土)

JFWテキスタイルフェア ⑴ 出展社過去最多で活況

 「JFWテキスタイルフェア 2017秋冬」が11月29日~30日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催されました。同展は「Premium Textile Japan 2017Autumn/Winter(PTJ2017AW)」と「JFW JAPAN CREATION 2017(JFW-JC2017)」で構成されています。
 主催した日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)によると、出展社数は過去最多を更新し、PTJが85件・115.6小間、JFW-JCが98件・304社・218.2小間に、また来場者は景況感に懸念はあったものの、約1万6,285人とほぼ前年並みで、全体に活況だったといいます。海外からの来場も増え、ますます注目されるイベントになってきたようです。
 この背景には出展各社の新素材開発への取り組みの評価や、商戦の厳しさから新しいものを求めるバイヤーの増加などがあるのではないかと分析されています。

 2018/19年秋冬に向けたトレンドを発信する、注目のエリアは今回も趣向を凝らした演出でした。幾重もの鳥居を重ねたような木漏れ日と風を感じさせる設計は、京都 伏見稲荷の千本鳥居を意識したといいます。内部には出展企業300社885点のテキスタイルが、下記4つのテーマで分類展示されました。
 シーズン全般に、カラーが重要になってくるといいます。

Img_47611黄昏のビギン
 ロマンティックでファンジーな世界、どこかノスタルジックな味わい。
  優しくやわらかい、あたたかいカラー。

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十人十色

 個を大切に、自由な創作意欲をかきたてるもの。のびのびとしたニュアンスで。
  ベーシックなクレパスの12色を気分に合わせて楽しむ。

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考古学の謎

 歴史の中に眠る謎― 静寂と平穏、風と光と土に溶け合う謎のロマン。
  ソフトでフレッシュなニュートラルカラーのレンジ。

Img_47551_2 妄想リアリズム
 ビートを鳴らして大騒ぎするパーティ感覚。自由気ままにミックスするストーリー。
  ダイナミックカラーとエキセントリックなカラーバランス。 

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2017年12月22日 (金)

コルクルームのクリスマスパーティー 早くも40周年迎えて

 もうすぐクリスマスイブとあって先日、コルクルーム恒例のクリスマスパーティーが開かれました。場所は東京・原宿というコルクルームゆかりの地の近くにあるレンタルスペースです。
Img_52451  このパーティも今年で40周年を迎えたといいます。時の流れは早いものですね。安達代表がコルクルームの歴史を振り返り、現在あることに感謝の辞を述べられました。

 今回もファッションに携わる多数の方々が集い、ワイワイガヤガヤ。老若男女とはいえ圧倒的に若い人が多くて、盛り上がっていました。
 いつも幹事を務めて下さっている香田さん、山縣さん、篠崎さんにありがとう!です。

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2017年12月21日 (木)

ミラノのファッション合同展「ホワイト」 東京初のイベント

 ミラノのファッション合同展「ホワイト(WHITE)」が、今月5日、イタリア大使館貿易促進部主催により、東京・南青山のスパイラルホールでその活動を紹介する初めてのイベントを実施しました。
 冒頭、ジョルジョ・スタラーチェ駐日イタリア大使や同展を主催するエム・セブンティグループCEOらの挨拶があり、この後、フロアショーが行われました。
Img_49391  
Img_49341jpg  ショーに参加したのは、次の有力4ブランドです。「アイム・イソラ・マラス(I’m Isola Marras)」、「フェデリカ・トージ (Federica Tosi)」、「モイ・ムルティプル (Moi Multiple)」(写真右)、「ステファノ・モルターリ(Stefano Mortari)」。

 同展は、2000年にスタートし、現在ミラノで年4回、ミラノファッションウィークの会期に合わせて開催されているとのことで、実績あるブランドから実験的レベルのものまで、500以上のブランドが出展しています。来場者は4日間で平均25,000人を超え、直近の9月展では過去最多の26,000人を集めたといいます。
 とくに若手デザイナーのデビューでも知られていて、「ユマ・ワン」や「ステラ・ジーン」といったデザイナーブランドは、本展参加を機に成功への階段を昇っていったそうです。
 現在、世界を巡回するプロモーションイベントを展開中で、アジアでは、この10月に「ホワイト上海」を初開催し、2,000人が来場したといいます。
 次回はミラノで「ホワイト・マン&ウーマン」が1月13日~15日に、続いて「ホワイト・ミラノ」が2月23日~26日という日程です。多くの日本ブランドの出展が期待されています。

 

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2017年12月20日 (水)

2018/19秋冬京都スコープ展 各社独自の開発力に注目

 第82回を迎えた京都スコープ展が、11月20日~22日、南青山のスパイラルホールで開催されました。出展したのは常連の下記5社です。2018/19秋冬に向けて、コンバーターならではの独自の開発力が注目されます。
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伊吹
 テーマは「ヴィンテージ・シック」で、キーワードとして「ミレニアル・デコ」を打ち出していまCimg09181 す。
 提案されたのは、ヴィンテージ感を盛り込んだ装飾的でフェミニンなイメージの素材です。プリント下にキルティングやジャカードを使用したり、透ける素材を重ね合わせてボリュームを持たせたり、複数の装飾を組み合わせることがポイントといいます。カジュアルな日常着にゴージャスな感覚を採り入れる傾向が強まりそうです。

大松
Cimg09151  「クラシック・エレガンス」をテーマに、既成の枠にひねりを加えた新しい美意識を提案しています。
 ウールに機能性を持たせたり、英国調チェックにパロディを加味したり。またダークなフラワーや遊び心のある幾何学柄など、思いがけない組み合わせでアイディアあふれる素材を見せています。

協友
Cimg09251  今シーズンはどこか懐かしい趣のある色調に焦点を当てたといいます。
 オリジナルな先染めジャカードニットや手捺染プリント、またパイルニットの新作、さらにニット製品も多数展示し、企画力をアピールしていました。

京都吉忠ロマン
 テーマは「フォトジェニック PHOTOGENIC」です。Cimg09271 視覚に訴える意匠を重視し、様々な産地の得意技術を採り入れたデザイン性の高い素材を提案しています。
 打ち出されたのは、次の二つの要素です。一つは「スクェア&モチーフ」で、チェックの様々なバリエーションと、そこにジャカードや刺繍などのモチーフをプラスした構築的なシリーズ、もう一つは「レース・アーカイブ」で、昔のレースに現代性を加えたコレクション。
 洗練された装飾的なエレガンスにあふれたコレクションが展開されています。

外村
Cimg09301  「マイ・デスティネーション My Destanation」をテーマに、3つのカラーを提案。グラマラス・レッド、ポジティブ・グリーン、ハンサム・ネイビーで、いずれも気分が上がるようなネーミングのカラーです。

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2017年12月19日 (火)

講演会デンマーク「ヒュゲを愛する暮らしのかたち」

 このブログ2017.11.29付けで掲載した「デンマーク・デザイン展」の関連イベントとして、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開催された講演会「ヒュゲを愛する暮らしのかたち」に行ってきました。講師はジャーナリストの萩原健太郎氏です。
 その興味深い講演をざっとまとめてみましょう。

 まず萩原氏が13年前に初めてデンマークを訪れたときのことから。空港の美しさに打たれた後、SASホテルのロビーで、憧れのアーネ・ヤコプスン(アルネ・ヤコブセン)のスワンチェアとエッグチェアがさりげなく置かれているのを見て、感動したといいます。
Img_45021jpg  右写真は現在開催中の「デンマーク・デザイン展」のもので、SASホテルを背景にしたスワンチェアとエッグチェアです。
 もう一つ、ヤコプスンがデザインしたアント(ありんこ)チェアについても語られました。人間の体の形に合わせてカットしていったら、蟻のような形になってしまったそうなのです。これは工業生産の原点となった椅子です。デンマークの家具といえば、職人の手作りのイメージがありますが、何でも手仕事である必要はないと考えられているそうで、機械も使用し、仕上げの部分のみ職人の手仕事というのが多いといいます。
 このヤコプスンやコーオ・クリント、ウェグナー、フィン・ユール、またシドニーのオペラハウスの設計で有名なヨーン・ウッソンもデンマーク出身と紹介し、彼らが設計した多くの優品をビジュアルとともに解説していただきました。いずれもシンプルで美しく、機能的です。技術力に支えられたクオリティの高さは、デンマーク・デザインの大きな特徴をなしているようです。
 街では自転車が目立ち、何と自転車通勤する人は5割にも達するそうです。クリスチャニア・バイクと呼ばれるちょっと変わったカーゴ付き3輪自転車も名物だそう。コペンハーゲン市からある程度の自治を認められている「クリスチャニア」と呼ばれるフリータウンのお話も飛び出し、そこはかつてのヒッピーの聖地だったと、懐かしく思い出しました。

 次に語られたのが近代デザインの椅子に見る4大潮流についてのお話です。
 一つは明式椅子です。コーオ・クリントはこれをヒントに人間工学を採り入れた椅子をリ・デザインし、その後1943年に巨匠ハンス・ウェグナーはチャイナチェアを生み出し、ラウンドチェア「ザ・チェア」を誕生させたといいます。現代のカール・ハンセンの機能的なYチェアのルーツはまさにこれだったのですね。
 二つ目はウインザーチェアです。英国の木材加工の職人が制作したといわれる椅子です。ハンス・ウェグナーの代表作の一つ「ピーコックチェア」もここから来ているといいます。
 三つ目はシェーカーチェアで、ウインザーチェアがアメリカに渡って、軽く機能的、すっきりとした直線のシンプルな形態に変化したものといいます。
 四つ目はト―ネットの椅子です。産業革命後の19世紀半ば、ミヒャエル・ト―ネットが発明した曲木技術による曲木椅子ですね。アールヌーボー調のデザインで、現在も親しまれている、この椅子こそ量産を可能にしたといいます。
 この椅子は分解して運搬できるのも特徴といい、消費者が組み立てるイケアの家具「フラットパック」はこれに倣ったものだそう。
 最後に成形合板についても触れられ、この技術により椅子の背と座の一体化が可能になったことなども語っていただきました。
 身近にありながら、知らなかったインテリアの世界を知り、大変勉強になった講演会でした。

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2017年12月18日 (月)

ベストドレッサー賞授賞式 本年にふさわしい人物は?

 年末恒例行事となったベストドレッサー賞(日本メンズファッション協会主催)の発表・授賞式が、11月29日、都内ホテルで行われました。
 本年にふさわしいファッション性と話題性に富んだ人物は?と興味が募ります。
Img_49051  (上は受賞者揃っての記念撮影です。)

 まずは政治・経済部門から、選ばれたのは塚本 能交氏。ワコールホールディングス代表取締役社長です。
Img_48491  日本を代表するインナーメーカーらしく、普段はパジャマで過ごしているそう。ご自身の下着にはもちろんこだわっているとのことで、これからはメンズにもっと力を入れていくとのことでした。

 学術・文化部門では、ギタリストの村治 佳織さんが受賞しました。
Img_48531  スポットライトがギターを演奏する美しい村治さんを浮かび上がらせます。
 ギターは同士のようなもので、ギターを持っていると落ち着くそう。
 ファッションもギターの音が響くようなものにしているといいます。この日の装いは大好きなスペインの空を思わせるブルーを選んだとのことで、さすがギタリストと感銘しました。
Img_48831pg  
 芸能部門では、一人目が波瑠さんです。NHKの朝ドラ「朝がきた」のヒロインでブレークしました。
Img_48951_2  今回はウールマーク賞とのダブル受賞で、着用されていたドレスもウール100%だそう。オーダーでつくられたという、世界で一つだけのドレスで、フィットしていて安心感があるといいます。とはいえ普段はTシャツやニットにジーンズとか。長く着続けられる服を選んでいきたいとのことでした。
Img_48841  
 芸能部門の二人目は尾上 菊之助さんです。
Img_48881 歌舞伎俳優なので和服のイメージが強いように思われるでしょうけれど、日常はほとんど洋服といいます。
  洋服は自分をニュートラルにしてくれるそうです。 

 スポーツ部門で選ばれたのは畠山 愛理さん。元新体操の選手で 、現在スポーツキャスターやモデルの仕事をされています。リオ五輪で代表として活躍されたことが思い出されます。
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 服選びは、身体を隠す服ではなく、体型にぴったりそうシルエットで、常にボディを意識しているといいます。この日も身長の高さとプロポーションを活かしたドレスを着装してきたとのことで、壇上でひと回りして見せてくれました。スポーツで鍛えられた美人とはこういう女性をいうのですね。ため息の出る美しさでした。

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2017年12月17日 (日)

「毎日ファッション大賞」新人賞・資生堂奨励賞に中里 唯馬

 2017年(第35回)「毎日ファッション大賞」表彰式が、11月29日、東京・恵比寿で開催されました。
 最初に発表されたのが新人賞・資生堂奨励賞です。受賞したのはユイマ ナカザト(YUIMA NAKAZATO)を手がける中里 唯馬氏。2016/17秋冬オートクチュールコレクションで日本人正式ゲストとして鮮烈デビューした、最先端技術を駆使する新世代のオートクチュリエです。(このブログ2016.8.8付け2016.11.9付け参照)
 受賞インタビューで同氏は、「ファッションの未来はオートクチュールにあり、やがて衣服は1点ものしか存在しなくなるでしょう。進化するテクノロジーが後押ししてくれます」。「今回デザインしたのは、自由に何度でも変形できる服です。ファッションの歴史に敬意をこめて、時代を切り拓いていきます」と力強くコメントされました。

 式後の記念パーティでは、その神秘的なコレクションが披露されました。今年7月に行われた2017/18秋冬オートクチュール作品です。
Img_48351  デザインはすべてデータ化され、3Dプリントやレーザーカッターなどの技術を応用し制作されています。その服づくりは今シーズン、よりシンプルでスポーティに変身していました。前回はオーロラのようなホログラムの光が輝く幻想的なドレスでしたが、今回はブルゾンやジーンズといったカジュアルアイテムも出現するなど、より身近に接近してきた印象です。
 材質は加飾フィルムで、その小さなユニットの組み合わせです。繊維ではないので、縫製という工程もありません。これまでに誰も見たことのない斬新なアプローチで服がつくられているのです。
 これは繊維業界のこれまでの仕組みを一変させる革命のようなものです。まさに新人賞にふさわしいと思いました。
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Img_48151  
 なお大賞は、HYKEの吉原 秀明・大出 由紀子の両氏に、鯨岡阿美子賞はスタイリストの高橋 靖子氏、話題賞はアシックスとGINZA SIX、特別賞は島精機製作所社長の島 正博氏にそれぞれ贈られました。

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2017年12月16日 (土)

日経トレンディヒット予測 2018年は健康関連に注目

 この11月初め、日経トレンディが毎年恒例の2017年のヒット商品ベスト30と2018年のヒット商品ベスト20を発表しました。
 こういうのは何といっても来年の方、2018年が気になります。高齢化がいよいよ深刻になってくるということもありますし、誰もが予想しているのはやはり健康関連の商品やサービスのようなのです。

 先般開催のトレンド・エキスポ東京2017会場で、 ズラリと展示されたヒット商品を見ますと、2018年のベストランキングでは、1位が20171103_1604071AIスピーカー(右写真)、2位が熱狂ライブコマースで、IT系が続きます。
 でもその次、3位は疲労回復ジム、4位は日本流グローサラント、5位はハイドロ銀チタン、6位はUMAMI家電と、健康や食が挙げられています。

 とくに5位のハイドロ銀チタンは、花粉症の新しい救世主といわれる新物質といわれていて、とくに繊維製品では見逃せない、注目の加工になってきそうです。花粉の他、ハウスダストやカビなどのたんぱく質を分解して水に変えるという画期的な技術だそうで、夏場の臭い対策にもなるといいます。
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 タオルや靴下、マスクなどから、スポーツをはじめとするウェアまで、幅広く展開されるとのこと。果たしてその効果は? マークしておきたいトピックでは、と思いました。

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2017年12月15日 (金)

2018春夏パッサージュ 魅力溢れる新生ファッション合同展

「2018春夏パッサージュ展(PASSAGE2018Spring Summer Exhibition)」が、10月24日~26日、東京・恵比寿ガーデンホールで開催されました。これは、これまで分散して行われていたNEST展とGAS AS I/F展を一か所に集約し、名称も「パッサージュ」に改称した新生ファッション合同展です。
 新会場は天井高く、広い空間とあって、出展した60を超えるブランドのブース展示はさらに美しく引き立てられて見えました。来場したバイヤーにとって、大きな魅力溢れる合同展だったのではないでしょうか。
 多数の注目ブランドから、気になったもの、そのいくつかをご紹介します。

KAMISHIMA CHINAMI YELLOW カミシマ チナミ イエロー
 札幌を本拠地に活躍するデザイナーのカミシマ チナミさんが手がけるブランドです。 柔らかく、心地よい素材感と美しい色調で、大胆なカッティングと女性らしいエレガンスが魅力のImg_44811コレクション。今シーズンはより軽快でスポーティなラインを充実させているようです。 
 北欧のメルヘンティックなファンタジーを感じさせるオリジナルプリントにも魅せられます。
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SUNAO スナオ
  デザイナーは砂尾 洋太さん。昨シーズン、ブランドを立ち上げたばかりという新進です。2018春夏はブルーを基調にした海のムードが漂う日常着を提案しています。
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 全体に日本の美意識の一つ、禅のムードが漂うコレクションで、音、音楽という目には見えないもの、言葉にはできない感情や瞬間をとらえてデザインしているといいます。使用する素材も、自然から生まれ、自然へと還る、天然素材のみだそうです。

a.saught ア・ソート
 このブログ217.9.6付けで掲載したソレイユトーキョー展に出展していた新進気鋭のブランドです。Img_44881ブランドを手がけるのは齋藤 誠志さん。
 ちょっと「にくい」と思われるような服づくりをポリシーにしているとか。2018春夏は「glisten the world(世界を輝かせる)」をテーマに、リボンテープの扱いがポイントのコレクションを展開しています。
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LITRa リトラ
 デザイナーの椎名 英子さんは、イッセイミヤケ出身。「HaaT」のニット企画を手がけて、今年、ご自身のニットウェアブランド「LITRa」スタートさせたとのこと。
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 2018春夏のテーマは「Les Dessous(下着)」で、とくに1920年代の女性用下着に着想したといいます。揺らめく光沢と透け感のある繊細なニット生地を使用し、柔らかな曲線を描くラインで女性のエレガンスを演出しています。

Mhairi マイリ
 「より少なく、しかしより長く“Less but better”」をコンセプトに、無駄を削ぎ落としたミニマルで、洗練されたワードローブImg_44751を提案するブランドです。
 2018春夏は「デコンストラクション」がテーマ。
 一つのアイテムで多様な着方ができ、着こなしの変化を楽しめる、アイディアあふれるコレクションを見せています。
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MUSEE DE LANSE ミュゼ ド ランス
 今回初デビューしたブランドで、「LANSE ランス」とは中国語で「青」という意味だそう。デザイナーは渡部隼人さん。
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 ブルーデニムのコレクションで、刺繍やチャイナ風のディテールをさりげなくあしらったデザインが印象的。カジュアルなデニムを洗練されたきちんとした感覚に仕上げています。

EARIH アーリ
 平野 沙奈恵デザイナーが手がける新ブランドで、休日に早起きする=最高の休日を過ごすための服がコンセプトといいます。
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 スポーティで健康的な感覚のファッションを提案しています。

QUINOA BOUTIQUE キノア ブティック
 デザイナーの松村 直子さんが2015年に立ち上げたブランドで、60~70年代風の洗練された大人のカジュアルファッションが好評といいます。
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 どこの国とも知れないエスニック調がフレッシュです。

Majotae 麻世妙
 これまで忘れられた布となっていた大麻布を、現代に蘇られせたファブリックブランドです。
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 大麻100%でも、タッチは意外にソフトでしなやかで驚きました。

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2017年12月14日 (木)

「ニナウ」展 テキスタイル産地を担う若手デザイナー6人展

   「ニナウ(NINOW)」展とは何? 去る10月27日~28日、東京・代官山で初めて開催された同展を訪れました。
 Ninow1480x323ニナウとは、産地を「担う」ことと、産地の「今」つまり英語の「NOW(ナウ)」を掛け合わせた造語でした。出展したのは、尾州、播州、桐生の3産地で活動する若手テキスタイルデザイナー6人、全員女性で、それぞれが制作したオリジナル生地をハンガー展示していました。

Terihaeruの小島日和さん
Img_44441_3  本展の代表でもある児島さんは、立体感のある楽しいテキスタイルを探求していきたいそう。
 ハンドカットで、糸やテープが飛び出たファンシーな生地が何ともカワイイ。
Img_44401jpg  
小塚毛織の金才仙さん  
 手前のハンガーが金さんで、エレガントなツィード生地を提案していました。
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中外国島の田畑知著さん
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 色使いでこだわっていることは、落ち着いた色味の中にアクセントのある色をプラスすることだとか。 Img_44331jpg
東播染工の小野圭耶さん 
 西脇市生まれで、播州織と出会い、島田製織の「ハツトキhatsutoki」を手掛け、昨年から東播染工で素材開発をスタートさせたといいます。
 滑らかでハリ感のあるクールな生地を見せていました。Img_44241jpg
大城戸織布の穐原真奈さん
 天然繊維はもとより金属糸やテグスなどの変わり糸も積極的に使って生地の可能性を常に追求しているといいます。Img_44291jpg  
 この他、もう一人、桐生整染商事の川上由綺さん
 会場は訪問客が絶えず、川上さんも商談で忙しそうな様子でした。

 今や日本のテキスタイル産地も高齢化をたどる一方です。そういう中で、全国の繊維産地に、20代~30代の若い世代が入ってきて、産地を活性化しようという動きがあることに改めて感動させられました。
 主催は「ミナ ペルホネン(mina perhonen)」で、皆川 明代表は、「若いつくり手が発表できる場を整えることが、産地の発展につながるとの思いから、スタートした」といいます。
 未来に向けた新しい取り組み、期待されます。

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2017年12月13日 (水)

2018/19秋冬イタリアヤーン 心地よいエレガントな高級感

 イタリアヤーンのトップメーカー28社が参加した展示商談会「ワークショップ・フィラティ東京」が10月末、東京・渋谷で開催され、これに合わせて恒例の2018/19秋冬イタリアヤーンのトレンドセミナーが行われました。講師はイタリアン・テキスタイルのエキスパートであるオルネッラ・ビニャーミさんです。
Img_43611  会場入口には、この7月のピッティ・フィラティ展で実施された「フィール・ザ・ヤーン(FEEL THE YARN)」コンテストの最優秀賞作品(写真右)も展示されました。授賞したのは、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの学生Yuan-Lung Kaoさんです。テーマは「ニット・ミックス」で、静謐な感覚の禅の佇まいを感じるニットウェアでした。

 セミナーでは、2018/19秋冬は、心地よいエレガントを意識したハイ・クオリティなヤーンのシーズンといいます。
 挙げられたのは次の4つのストーリーです。
テンダー Tender
今年のトレンドを象徴するストーリーで、軽く心地よい着心地、やさしい繊細な色調のニット。
ルーラル Rural
 自然やカントリーをイメージさせるストーリー。秋の風景や収穫の色、ツィードヤーンなど。
コンテンポラリー Contemporary
  都会の様々なシーンを連想させる、洗練されたカジュアルシック。黒やグレー、赤やキャメルなど。
クラッシュ Clashes
 鮮やかな色使いの個性的なニット。バウハウスの幾何学やグラフィックもヒント、メタリックも。

 最後に、ニットはますます自由に解釈される傾向と分析。アクセサリー的役割を担うものが増えるなど、3D技術が新しい世界を拓くと述べて、締められました。

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2017年12月12日 (火)

プラグイン10月展 今の鼓動感じるブランドが集結

 ファッションとライフスタイルの展示会「プラグイン」(繊研新聞社主催)が、10月25日~27日、渋谷ヒカリエにて開催されました。本展も早いものでこの10月展で、10回目を迎えたといいます。
 今季出展したのは、今の鼓動感じるクオリティの高い約150のブランド、来場者は3,620名と発表されています。

 ファッションブランドの中から、とくに目についたものをご紹介します。

ブークス・ブーク Bookth:book
海辺のリゾートを意識させる、明るい健康的なワードローブが並びます。
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Img_43661jpg   洗練された高級感あふれるコレクションで、魚と花のプリントなど、輸入生地が多く使われているといいます。
デザイナーはさとうあつこさん。


タング TANG
 ワーク・スポーツ・ミリタリーの要素をベースに、少しマニッシュでモードなカジュアルを提案しています。
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 超長繊維綿のペルー・ピマ100%の製品を打ち出していたのが印象的です。

シー THEE
 ファッション須賀のレディスウェアです。
 様々なシーンに対応できる服、とくにTシャツを着るようなラフな感覚のブラウスやシャツを提案しています。
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トレピエ Trepied
 ラーガがプロデュースしているブランドです。
 気楽・自由・旅をコンセプトに、旅先の地域の文化や人々からインスピレーションを受けたという、自由で遊び心のあるアイテムを打ち出していました。
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荒尾の和糸/IITO/NUKKA/ETHIWEAR
 第一紡績が自社ブランドを紹介していました。同社は熊本県荒尾市に紡績から製品までの一貫工場を有しています。その糸づくりの技術を培って70年の実績から生まれた、こだわりのブランドといいます。
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Img_43821  荒尾の和糸は、イチボウが初めてつくったというインナー向け素材です。
 IITO(いいと)は、いい糸の意味で、こだわりの糸を使用した製品がIITOとか。
 NUKKA(ヌッカ)は、フィンランド語の「糸端」という意味で、熊本の方言で「あたたかい」ことをこういうそうです。心温まる豊かな時間を届けたいという気持ちを込めて命名したといいます。
 ETHIWEAR(エシウェア)は、文字通りエシカルな生産のアイテムで、セネガル産のコットンを使用したものだそう。

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2017年12月11日 (月)

2018春夏 PRO1 TRADE SHOW 厳選ブランドの合同展

 アマゾンファッションウィーク東京と時期を合わせて10月17日~19日、「PR01. TRADE SHOW」(ワンオー PR01.事業部主催)が東京・恵比寿で開催されました。
 これはアジアをつなぐプラットフォームとして、厳選したブランドを集め、国内外に発信する合同展で、今回は約60ブランドが出展したとのこと。グローバルに展開中のブランドやアジアを中心とする海外ブランドが多く見られました。

 それらの中で気になったブランドをご紹介します。

カオルラボ(CHAOLU lab)
 私がいつも注目しているブランドが「カオルラボ」です。そのやさしさやぬくもりのあるスタイリングに惹かれます。手掛けるのはデザイナーの平元聡さん。
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Img_33661jpg  2018春夏は「ネイティブアメリカン」をテーマに、インディアン風のブレードをあしらったデニムのジャケットやジーンズを前面に押し出していました。
 また右のスカジャンに見る雄鶏や牡丹の花のモチーフは、伊藤若冲の絵画から飛び出してきたかのよう。華麗で個性的なデザインに目を奪われました。

グローイング ペインズ(GROWING PAINS)
 今シーズンは大正時代のモガをイメージしたコレクションで、話題を集めています。ブランドを手掛けるのはマドモアゼル ユリアさん。
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着物打ち合わせや袴のようなパンツ、黒紋付風のシャツ、羽織コートなど、和の要素をストリートウェアに落とし込み、ときにパンキッシュに表現しています。

ヒスイ ヒロコ イトウ (HISUI  HIROKO ITO)
 ブランドのコンセプトは、「着る人が、新しい内面を発見し、楽しい気分、エネルギッシュになる服」といいます。デザイナーは伊藤弘子さんです。服一枚で多様な着方ができたり、思いがけないアイテムをレイヤードしたり、素材使いも実験的---で、そのオリジナリティあふれるコレクションにいつもハッとさせられます。
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 今シーズンも、前後表裏と4通りの着こなしが楽しめる服を提案しています。上はストライプのシャツ地を左右非対称に切り替えたドレスです。

タシロ(TASHIRO)
Img_33841    昨シーズン、HISUIのメンズブランドとしてローンチしたブランドで、デザインを手がけるのは田代耕一郎さん。ヒスイ ヒロコ イトウと同じハンガーで展示していました。
 ニットやトップスを中心に提案。ありそうでないちょっと個性的なレトロ感漂うコレクションです。

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2017年12月10日 (日)

かたよせ会 秋のファッションショー 青春時代にカムバック

 シニアファッションを手がけるアパレルメーカーのアイエムユー(岡田たけ志社長)が、10月19日、世田谷区の社会福祉グループ「かたよせ会」(高山都規子代表)のイベントで、上北沢区民センターにて「秋のファッションショー」を開催しました。
 同社は毎年この時期に、シニアに向けたファッションイベントを行っています。「変身して元気に楽しく青春時代に戻りませんか」と呼びかけて、すでに10年以上にもなるとのことです。私は今回初めて見せていただきました。

Img_38061jpg  司会役は浅草系の芸人さん、風呂わく三さんです。漫談師とあって愉快なトークで幕が開き、ショーがスタートしました。

 会場に集まった40名ほどのシニアが、思い思いImg_38101のファッションを披露していきます。 その着姿についてひとり一人に、司会がインタビューし、スタッフが着こなしをアドバイスするという、楽しいファッションショーでした。

Img_38131 中には80代や90代の方、またお孫さんとご一緒の方、さらに男性シニアもいて、堂々とランウェイをウオーキングする姿に目がテンになりました。

 出演したシニアたちは、事前にご自身でアイエムユーが提供するファッションモデルを選び出し、全身をコーディネイトされています。そのコメントがまたなかなかのもので大変興味深かったです。
 「いつもパンツなので、スカートがはけてうれしい」、「フリルやレースの服を着てみたいと思っていた願いが叶いました」、「普段、黒や色のないものばかり着ているけれど、赤や明るい色を着てみたらいい感じです。これからはきれいな色を着たい」など。
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Img_38441  
 シニアのファッションというと、どうしても従来の常識にとらわれがちです。でもこういうイベントに参加して、これまで体験したことのないファッションに挑戦すると、新しい視界が見えてくるものです。
 考え方にもきっとポジティブな変化があったのではないかと、私も心楽しく思いました。ほんとうにすてきなファッションショーで、ご関係の皆様にエールを送ります。

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2017年12月 9日 (土)

デザイナート 「普通とは何か」テーマにデザインイベント

 このブログ2017.12.6付けでご紹介した「デザイナート(DESIGNART)」では、この10月、都内各所で、秋のデザインやインテリアアート関連のイベントが開催されました。
 実はこのイベントはこれまで毎年外苑前絵画館で行われてきた東京デザインウィークを刷新したものです。昨年学生の作品が発火して、5歳の男の子が死亡するという痛ましい事故が起こったことは記憶に新しいところですね。そこで今年はこれを中止し、心機一転、デザインとアートの祭典「デザイナート(DESIGNART)」として再スタートしたのです。

 様々なイベントが開催されるなか、私が注目したのがインテリアライフスタイルショップ「シボネ アオヤマCIBONE Aoyama」で催された「普通とは何か What is normal」をテーマにしたコレクション(「エル・デコ」主催)でした。デザインの発展のためには、normalを打破し、新しい普通をつくっていくことが重要という趣旨のエキシビションが二つ行われていました。
 一つは「Merci meets CIBONE」で、パリのセレクトショップ「メルシー」のテーブルウェア“LA NOUVELLE TABLE”コレクションです。
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Img_41831   とくに同ショップのアーティスティック・ディレクターでコレクターとしても名高いダニエル・ローゼンストロック(Daniel Rozensztroch)氏のスプーンコレクションから厳選200本の展示があり、珍しい貝のスプーンなど大変興味深かったです。 

 もう一つはベルトイアン・ポット(Bertjan Pot)のロープワーク展です。
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 本邦初のお披露目だそうで、しなやかなロープを使い自由自在に様々な表情の人の顔を表現しています。このアートワークは、このようなマスクだけではなく、様々な場面に使えそうで、可能性が広がります。
 子どもたちが面白そうに見ていたのが印象的でした。

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2017年12月 8日 (金)

装飾は流転する―今と向き合う7つの方法展 山縣良和作品

 東京都庭園美術館で今、「装飾は流転する―今と向き合う7つの方法展」が開催されています。同美術館のオープニングイベントとして行われた「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」ファッションショー(昨日のブログに掲載)の後、展覧会を内覧しました。
 国籍や年齢が異なる7組のアーティストが出展していて、今という現実を見つめる多様な「装飾」表現を披露しています。
 その一人が山縣良和さんです。自身のブランド「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」を設立した2007年以来の作品を発表しています。

20171117_1916021jpg  2階に上るとまず目にするのが、神々のファッションショーです。
 ファッションの起源は神々が動物に向かって行ったショーであるという物語に基づく衣装です。


 

20171117_1924051  神々のもとから逃げ出した女の子が眺めるレースの地球儀も展示されていました。

 
 
 

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 七福神のお祭り装飾を過剰なばかりに採り入れてファッションとして表現した話題作です。

 
 

 

20171117_1924381jpg_2  2016年から取り組んでいる3部作「フラワーズ」から、「アフターウォーズ(戦後)」テーマの花におおわれた「棺」の作品です。

 
 

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 前夜のファッションショーにも登場した「インバネスコート」です。
 何人もの少女たちが集団で着装し、ちょっと不気味でした。

 

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 「アフターウォーズ(戦後)」の「山」ルックです。 

 「ファッションとは何か、装飾とは何か」を問いかけ突き付ける、興味深い展覧会です。来年2月25日まで開催されます。

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2017年12月 7日 (木)

2018春夏リトゥンアフターワーズ 最終章「戦後」テーマ

 昨日このブログで紹介した山縣良和さんが手がける「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」のファッションショーに先月17日、行ってきました。場所は予告通り東京都庭園美術館前の広場で、展覧会「装飾は流転する」の開幕イベントでもあり大観衆を集めてのランウェイでした。大行列して入場し、人気のすごさを実感しました。
 同ブランドは今年で10周年を迎えるそうです。テーマは「After Wars(戦後)」で、戦前から戦中と続いて来た昨年来のストーリーである「Flowers(フラワーズ)」の最終章とのことでした。
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 冒頭、「仰げば尊し」のミュージックが流れて、懐かしさに襲われるなか、映画で見るような敗戦後間もない日本の風景や竹の子生活を連想させるようなモデルが、走馬灯のように出現しました。

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 焼け焦げた服やボロ服、くたびたれた軍服、詰襟の学生服、赤い頭巾の子どもの集団、それらとともに妖精のような雰囲気のドレス、平和への思いを込めた花々や千羽鶴のモチーフ、さらにリヤカーや何と棺桶も現れ、さらに自然をイメージさせる巨大な樹木も登場し、驚かされました。

 まさに現代の若者たちの愛と平和へのメッセージが伝わってくるスペクタクルショーといってもいいでしょう。
 戦争で全てを失った頃の空気感が、ポップにワイルドに、またユーモアたっぷりに表現されたコレクションでした。

 来場者には谷川俊太郎の詩「十二の問いかけ」が配布され、「ファッション・装いとは何か」を問いかけていたのも心に残りました。
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2017年12月 6日 (水)

デザイナート初日PechaKucha Nightに山縣良和さん登場

  この秋、アマゾンファッションウィーク東京と同時開催したのが「デザイナート(DESIGNART)」です。デザインとアートの造語で、その素晴らしさを発信、共有していくための活動といいます。10月16日に開幕し、そのオープニングを飾った「ペチャクチャ  ナイトPechaKucha Night」が表参道ヒルズで行われました。
 これは東京発で世界600都市に拡大中のイベントだそう。クリエイターたちが自分の作品や活動についてプレゼンするというものです。20秒ごとに変わる20枚のスライドを使って400秒のプレゼンテーションを行うのがルールといいます。
 ペチャクチャというように、楽しいおしゃべりが飛び交う、お祭りのようなにぎわいの中、真っ先に登場したのが、リトゥン・アフターワーズ(writtenafterwards)の山縣良和さんでした。
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Img_32821  山懸さんはご自身のこれまでの取り組みを語り、最後に11月18日から東京都庭園美術館で開催される「装飾は流転する」に参加しファッションショーを披露すると発表しました。ショーを行うとは伺っていましたが、まさかこのような美術館でとは思っていませんでしたのでびっくり! ほんとうに大活躍の山縣さん、すばらしいです。

 この後、訪れたリトゥン・アフターワーズの展示会では、夢のような幻想的な美しさに、しばしうっとり----。
Img_39291 優しいパステルの彩りや布を折り合わせて仕上げたギンガムチェックなど、どこかはかない印象が漂っていたのを思い出します。
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2017年12月 5日 (火)

日本綿業振興会賞に北欧をイメージした作品

 第55回全国ファッションデザインコンテスト(一般財団法人ドレスメーカー服飾教育振興会・学校法人杉野学園主催)が、10月14日にSUGINO HALLにて開催され、 日本綿業振興会賞に中国の周 尚琴(しゅう しょうきん)さんの北欧をイメージした作品が選ばれました。 

071 今回は応募総数1695点の応募があり、デザイン画から40名の方が入選され、実物制作を経て最終審査のファッションショーに臨んだのは39名でした。この中から、文部科学大臣賞を始めとする各賞が授与され、日本綿業振興会賞に私も審査員の一人として参加しました。
 受賞した周 尚琴さんは、現在、浙江理工大学服装学院デザイン科服装設計コース4年生で、デザインを学んでいるといいます。(ちなみに同大学は杉野学園の交流校で国立大学として著名です。) 

 作品は、北欧の風景に着想したという、スポーティでさわやかな感覚のニットウェアです。一見シンプルに見えますが、ひし形模様の編み地を変形させて、個性的に仕上げています。写真では後部が見えないのが残念ですが、非対称のカットやリボン結びのディテールなど、よくある形ではない、一味工夫したデザインも評価されました。
 白と鮮やかな赤やブルーとのカラーコントラストも清新で、北欧の清々しい透明な空気感が伝わってくるようです。 

Img_31791  周さんに、北欧のどこを意識したのか、と伺いましたら、本で見たというデンマークでした。その自由闊達な精神性や自然豊かな暮らしに憧れるといいます。とくに惹かれるのはインテリアや家具の温かな居心地のよさだそうです。確かにデンマークは民家の茅葺屋根や木工家具など、自然素材や職人技にこだわり、使いやすくて美しいデザインを生み出しています。
 素材も心地よい自然素材のコットンが大好きといい、本作品も綿100%の糸でつくったそうです。工場には何度も足を運んで、自身で編み立て作業に取り組み、一週間がかりで制作したといいます。

 レストランを経営するご両親のもとで育ち、子どもの頃から服を自分でつくるのが楽しみだったそうです。卒業後は大学院へ進み、デザイナーを志望していると話してくれました。今後の雄飛が期待されます。

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2017年12月 4日 (月)

ファッションワールド東京2017 秋の「デザイナーエリア」

 「ファッションワールド東京2017 秋」展の「デザイナーエリア」に出展した新進気鋭のデザイナーブランドたち。ブランドを立ち上げて間もない若手デザイナーも多く、フレッシュな顔触れです。そのいくつかを2018春夏コレクションとともにご紹介しましょう。

KARMA et CARINA
 花模様のエレガントなワンピースの展示に魅せられました。年齢に囚われないエイジレスなラグジュアリーがコンセプトだそう。デザイナーは北迫秀明さんで、パリのエスモード卒業後、劇団四季などのコスチュームデザインを担当し、本展直前の今年10月初旬に、このブランドを立ち上げたばかりだそうです。
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 ブランド名のKARMAは「宿命」、CARINAは「花弁」の意味で、俳優やアーティストたちの「心の芯」を包み込んできた衣装づくりの精神を受け継ぎ、優しさと芯の強さを表現していくといいます。

ハトメ洋装店
Img_30561_2    手の込んだフリルや、細い黒リボンをあしらった白いコットンのブラウスが、ロマンティックなコレクションです。
 デザイナーは瀬越 優さん。「ハトメ」とは、ひもを通す小穴、あるいはそのための環状の金具のことで、デザインから縫製まで、一点一点手仕事で洋服を作っているという、職人らしいブランド名です。
 トレンドからは一歩引いた視点で、永く愛され、定番となりうるデザインを継続的に産み出せるブランドを目指しているといいます。

Alaris
Img_30661  沖縄県在住沖縄出身のデザイナー、久場睦幸さんが手がけるブランドで、自然体でリラックスした、少しエスニックなムードも漂うコレクションです。
 ベーシックを基本にしながら、少しひねりを加えた今風のスタイルを表現し、百貨店や全国セレクトショップにて展開中だそう。
 商品はすべてMADA IN JAPANといいます。

by RYOJI OBATA
Img_30641jpg  ナチュラルでシンプル、ソフトな雰囲気で誰にでも着やすそうなコレクションです。
  デザイナーは小畑亮二さん。2015年より、アパレルブランドとして既製服の製作を本格始動させたといいます。福岡県にアトリエを構え、近々路面店をオープンするとのことでした。

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2017年12月 3日 (日)

国際 生地・素材 EXPO 注目のコットンファブリック

 先般の「ファッションワールド東京2017 秋」で開催された第3回 国際 生地・素材 EXPOでは、今回も注目のコットンファブリックが出品されていました。

播州織工業協同組合のクラッシュ加工
 クラッシュ加工はこれまでも数々の賞を受賞している「知る人ぞ知る」のテキスタイルです。私も何度も取材し、その都度驚かされてきました。
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 これは播州織が生み出したやわらかな紋様を織り出した綿織物で、Img_30721 緯糸の配列を曲線状に移動させる技術でつくられています。最初は糸がひっかかって切れやすいと思っていたのですが、今ではそんなことはなくて、手触りは滑らかで表現も洗練されていると感じました。
 シャツを始め、バッグや傘など様々な製品にアピールしていました。

オールブルーのパイルデニム
 オールブルーは、デニム・ジーンズの町として知られる岡山県倉敷市児島地区を本拠とするメーカーで、今回はオリジナルのパイルデニムを訴求していました。
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Img_30791jpg  インディゴのロープ染め糸をタオルのジャガード織機で織り上げたパイルデニムで、ジャカードなので多様な柄が表現されています。
 綿のふっくらした風合いが気持ち良いファブリックです。

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2017年12月 2日 (土)

国際アパレルEXPO 東光リミーの温感・冷感「テラックス」

 「ファッションワールド東京2017 秋」の国際アパレルEXPOで、オヤッと思ったが、東光リミーの「テラックス ホット」です。 先般のプルミエールヴィジョン(PV)パリでは東光商事が冷感生地「テラックス クール」を発表していて、このブログの2017.10.7付けでご紹介したことを思ったからです。
Img_31601jpg_4  こちらの方は温感生地で、テラックスは温感・冷感の双方に対応できる生地をつくれるのですね。 
 テラヘルツという人工鉱石を使用し、この鉱石をImg_31641_2パウダー化して生地にプリントしたり、練り込んで糸にしたりすることで、温・冷、それぞれに使い分けられるといいます。
 人工鉱石の主成分は金属シリコンで、これに数種類の鉱石がブレンドされているのです。冷感用には石英や大理石など、温感用にはマグネシウムやマンガンなどとのことですが、㊙のようです。 

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 テラックス クールはプリント部分を衣料品の表に用いて、人体と衣服内にこもった熱を大気中に放出する機能を付加した鉱石が媒体となって涼しく感じさせ、またテラックス ホットは、蓄熱効果のある鉱石を使ったプリント部分を裏に使用することで、+3度の快適な温かさを保つそう。
 スポーツやカジュアル、インナーウェア向けに好評で、売れ行き好調といいます。今後は寝装・寝具やタオルにも広げていきたいとか。今後の動きに注目です。

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2017年12月 1日 (金)

「未来の購買体験」を演出するITサービスのスタイラー

 先般の「ファッションワールド東京2017 秋」展で行われた特別講演会で、ITサービスに関するお話しに興味を惹かれ、参加しました。講師はスタイラー(株)CEO小関 翼氏です。Img_31541_2 「ユーザー体験から未来の購買体験を考えよう!~海外の先端事例から探るファッションITサービス動向~」をテーマに、ファッション×テクノロジーの未来を語りました。
 元々金融マンだったという小関 翼氏は、アマゾンに入社し、アマゾンにも苦手な分野があることに気づき、スタイラー(Styler)を立ち上げたといいます。アマゾンはEC業界の中でもっともユーザー中心の企業で、安価で品揃え豊富、便利に購入でき、コモディティ商品に強い。しかし人間はそれほど合理的ではないし、そうではない特別な価値を求めていたりもします。とくにファッション商品は情緒的価値が重要で、答えは一つではないといいます。同氏はそうしたニーズをとらえて、コミュニケーション型コマースを開発し、「未来の購買体験」を演出するサービスを提供しているのです。
 たとえば同社の「フェイシー(FACY)」というアプリには、ユーザーのニーズがリアルタイムで流れています。「オフィスに着ていけるキレイ目のトップスを探しています」などと情報を書き込むと、様々なショップからおすすめの服が提案されます。ユーザーはそれらの中から好きなものを選んでネットで購入、あるいは実際の店舗に行って買うこともできます。
 グーグルなど検索サイトでは、ユーザーは知っているアイテムしか購入できませんが、これでしたら思いがけない商品に出会えます。ショップの方も、新規顧客を店舗へ誘導できるとあって導入が進んでいるといいます。
 このサービスは、ユーザーとショップをつなぐだけでなく、モノづくりにも生かせそうです。ユーザーの書き込みを基に、ニーズを分析して的確な企画を立てることが可能になってくるからです。
 ファッション業界の構造が、またしても変わってきそうです。

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