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2017年11月

2017年11月30日 (木)

デサントが語る「スポーツ×ファッションの可能性」

 先月10月11~13日開催された「ファッションワールド東京2017 秋」展で、業界活性化&若手応援のための特別講演会が行われました。
 その一つが、「スポーツ×ファッションの可能性」と題した講演です。登壇したのはデサントジャパン取締役 常務執行役員 第1部門(アスレチック&アウトドアブランド)長 小川 典利大氏で、この4月に現職に就任され、20年間ずっと身も心もスポーツ中心に歩んでこられたといいます。そして今、何よりも思うことは、スポーツ事業を世界レベルに引き上げること、そのために業界の枠を超えて多くの方々と協働したいと挨拶。スポーツとファッションの未来には、どのような可能性が広がるのか、デサントの展望を交えて語られました。

 まず取り上げたのは、スポーツマーケットの魅力です。今やスポーツはライフスタイルの一部となりましたが、そのきっかけとなったのは2002年のサッカー日韓だったと振り返ります。当時はベッカムスタイルなども登場し、スポーツ量販店が拡大、セレクトショップではジャージ、つまりトラックトップが大々的に展開されるようになり、ランニング人気もあってスニーカーブームが起こり、スポーツシーンが一般化していったといいます。
 世界的なスポーツイベントの影響はかくも大きく、これからも2018年パンパシフィック水泳選手権、2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピックと目白押しです。健康・美容面から自己を鍛えるトレーニング人口も増加するなど、スポーツカルチャーの一大ブームも予想され、過去最大のチャンス到来とあって、需要の大幅アップは間違いないと断じました。
 次にファッションとの関わりです。スポーツとファッションの境目が曖昧になり、両者は同じ土俵で一つになり、融合すると指摘します。但しファッションブランドが流行り廃りのあるデザインからスタートするのに対して、スポーツブランドは機能から入ると、違いも強調しました。デサントはトップアスリートと共同開発を進めています。当然ですが機能が生み出す美やデザイン性を重視し、機能をファッショナブルにするスポーツモードを目指しているといいます。
 さらに今後の方向について、とくに来年10周年を迎えるオルテラインのImg_48451 「水沢ダウン」(写真右 デサントショップ東京)に触れ、このようなシンプルで高機能にこだわったスポーツウェアが、少しずつ市民権を得られるように努力していくと述べました。水沢ダウンは、同社岩手県水沢工場でのみ生産される高品質なハイテクダウンジャケットです。ステッチが無く、水を通さないので雨や雪の日にも着用できる画期的な製品で、ショップに出すとすぐに売り切れる「知る人ぞ知る」のジャケットです。
 最後にスポーツファッションの可能性はますます大きいとしながらも、ポイントは世の中の動きに流されない独創性にあるときっぱり。機能にイノベーションを推進しながら、「ブランドらしさ」をつくっていく、このためには「変えない勇気」も必須要素と直言しました。
 示唆に富んだ提言あふれる講演でした。

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2017年11月29日 (水)

「デンマーク・デザイン展」 ヒュゲを愛する暮らしのかたち

  今年は日本・デンマーク国交樹立150周年記念の年とあって、様々なイベントが開催されています。20171123_poster 今月23日から東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で始まった「デンマーク・デザイン展」もその一つです。先週25日のTBSテレビ人気番組「世界ふしぎ発見」もデンマークがテーマでしたね。
 先日この内覧会があり、デンマークの「快適でモダン。伝統と機能美。ヒュゲ(デンマーク語で<温かな居心地のよい雰囲気>の意)を愛する、暮らしのかたち」とはどのようなものか、見聞してきました。

 冒頭、デンマーク大使館公使参事官マーティン・ミケルセン氏が 「デンマーク・デザインの第一義は、温かさと居心地のよさ」と語られ、「民家の茅葺屋根や木工家具など、自然素材や職人技にこだわり、シンプルで機能的なものを生み出しているところは、日本との共通項」と挨拶しました。
Img_45261 デンマークは世界で一番幸せな国といいます。国連の幸福度ランキングではいつもトップクラスを誇っています。ちなみに日本は先進国で最下位です。いろいろな面でやはりデンマークと日本は違っている、と思いながら、ギャラリーを巡りました。
 (写真は美術館より特別に許可をいただきました。)

 展示構成は、次のようです。

第一章 国際的評価を得た最初のデンマーク・デザイン
Img_45351 18世紀、マイセンを通じて広まった「ロイヤルコペンハーゲン」の磁器が出品されています。
 美しいコバルトブルーのブルーフリューテッドというたて縞入りの絵付けのものと、ブルーフラワーのものが展示されていて、フラワーが余白を活かし左右非対称に配されているのは、ジャポニスムの影響といいます。こんなところにもジャポニズムとは!驚きました。

第二章 古典主義から機能主義へ
 コーオ・クリントの「レッドチェア」(1927年)が展示されています。
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 コーオ・クリントは古代ギリシャに着想した直線的な形態の家具の中で、人間の体に合った機能的なデザインを生み出し、近代デザインのパイオニアと呼ばれているデザイナーといいます。何と日本の提灯をヒントにしたランプシェードも制作していたのですね。

第三章 オーガニック・モダニズム ― デンマーク・デザインの国際化
 本展のメインとなっているのがこの章です。第二次大戦後の「ミッド・センチュリー(20世紀中頃)」と呼ばれるデザイン史上の黄金期で、このとき創り出された多くの優品が、現代のデンマーク・デザインの大きな特徴をなしているといいます。

 ハンス・ウェグナーの「ラウンドチェア/ザ・チェア」。
Img_45421 アメリカで1960年、アメリカ大統領選挙でジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンがこの椅子に座ったことで有名になり、「ザ・チェア」という愛称がつけられたといいます。この時代、デンマーク・デザインを国際的に知らしめた重要な作例になった椅子です。

Img_45371  アーネ・ヤコプスンの「アントチェア」です。
 デンマークで初めて大成功した大量生産のスタッキングチェアで、座と背が一体化した最初の椅子といいます。

 

Img_45461  ポール・ヘニングスンのペンダント・ランプで、「アーティチョーク(西洋野菜で和名チョウセンアザミ)」の形がユニークです。
 革新的なモダニストと言われたこの人は、独創的な照明器具を次々に生み出していったといいます。

Img_45101jpg  
 デンマークの典型的な民家のリビング・ダイニングルーム。

Img_45201  ヴェアナ・パントンの「パントンチェア」。
 1960年代のポップカルチャーにインパイアされたという、強烈な色彩と挑発的なフォルムで、デンマークというとよく見るハート型の椅子もみられます。

 

Img_45241jpg  お馴染みのレゴ社の「レゴ」です。
 レゴは、デンマーク語で「よく遊べ」を意味する言葉から来ているとか。
 今や、子どもの創造性を広げる教育玩具として世界的に評価されていますね。

第四章 ポストモダニズムと現代のデンマーク・デザイン
Img_45541jpg ここでは何と自転車の最新モデルが出ていました。
 デンマークは「デザイン大国」であると同時に「自転車大国」でもあったのですね。

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 写真のように、荷台付き三輪車も街の中を普通に走っていると聞いてびっくりしました。

 デンマーク・デザインの魅力に迫る大変興味深い展覧会でした。会期は12月27日までです。(URL http://www.sjnk-museum.org/program/current/5062.html) 

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2017年11月28日 (火)

典雅と奇想 明末清初の中国名画展 激動期の画家の傑作

 今、東京の泉屋博古館分館で「典雅と奇想 明清末初の中国名画展」が開催されています。開幕前日の2日に内覧会が催され、中国絵画を鑑賞する絶好の機会と訪問しました。

 まず野地耕一郎館長が挨拶され、概要を説明されました。00089441_2
 これによると本展は、中国が明から清朝へ、つまり漢民族から北方異民族に変遷する激動期に生きた画家の傑作にスポットが当てられています。明に仕えた画家たちは先の見えない時代の中で、時代の先の絵を描こうと、より大きな創造力を発揮するようになっていったといいます。こうした中、正統派の画家が活躍する一方で、典雅な山水表現に背を向ける異端の画家たちも現れるようになります。彼ら奇想派の画風は、雪舟をはじめ若冲や蕭白らにも影響を与えたといいます。まさに江戸絵画の素地をつくっていったのですね。「典雅と奇想」というタイトルの意図がようやくわかった気がしました。
 それにしてもこれら名画の最高作品がこの日本に存在していて、その一つがこの住友コレクションであり同館が所蔵していることを初めて知りました。明治末から大正期、中国の辛亥革命により明清の名品が日本にもたらされて、他国に流れないようにしっかり保管していたのですね。何という先見の明でしょう!

 次いで、板倉聖哲東京大学東洋文化研究所教授によるギャラリートークが行われました。私にはちょっと難しくてとっつきにくいと思っていた山水画でしたが、楽しく鑑賞させていただきました。(なお写真撮影は、美術館より特別な許可をいただいて撮っています。)
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 会場は6章仕立てになっていて、明末正統派の巨匠、菫其昌(とうきしょう)から八大山人、石濤(せきとう)、清初の正統派といわれる惲寿平(うんじゅへい)まで、同館のコレクションを軸に他の美術館・博物館からの名品を集めて、54点が展示されています。

 中でも私がもっとも印象に残ったのが、第2章の「明末奇想派」です。
20171102_1824281jpg 右は、板倉先生が米万鍾(べいばんしょう)の「寒林訪客図」を解説しているところです。
 この絵は仰るように、樹木の大小が、前景の木と主山の頂のそれと、それほど変わりない大きさで描かれていて、それが幻想的な雰囲気を強調しています。
 絹地の水墨画で、赤い彩色も施されています。それにしても水墨画にこんなにも色彩が見られるとは、思っていませんでした。

20171102_1824431jpg  また同様に米万鍾の「石柱図」(右手前)も奇石を表現したシュールな絵です。この画家は当時盛んだった怪石趣味にはまっていたといいます。
 絖本という、特殊な光輝の素材の上に描かれていて、光の具合によって輝くのも不思議です。

 この他見どころ満載です。開催は12月10日まで、中国絵画に興味のある方はどうぞお早めにお出かけください。(URL https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/ )

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2017年11月27日 (月)

高級感あふれる「米沢テキスタイルコレクション2018AW」 

 山形県米沢産地の2018秋冬向けテキスタイルを発表する「米沢テキスタイルコレクション2018AW」(米沢繊維協議会主催)が、先月10月26-27日、東京都千代田区の東京交通会館で開催されました。
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 参加したのは、同産地の14社です。インデックスコーナーには各社得意の高級感溢れるエレガントな新作が並びました。開発した生地で仕立てたワンピースやスカート、ジャケットも展示され、会場で実際に着用もされました。
 全体にシルエットの出せるしっかりしたハリ・コシのある化合繊が中心で、その天然複合も多く見られます。
 シルキーなジャカード織を主体に、クラシックをひねったカットジャカードや明るい色調のグラフィカルな幾何学柄も目立っていました。そのいくつかをご紹介します。

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青文テキスタイル Pe57/ C43        峯田織物 C35/ Ry35/ Pe30  

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ワボー C84/Ny16            タケダ実業 An32/ Pe30/ C16/Ry15/ Ny7 

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2017年11月26日 (日)

2018/19秋冬向けBishu Material Exhibition 盛況裡に閉幕

  2018/19秋冬向け尾州産地展「Bishu Material Exhibition(BME)」が、「BISHU YARN FAIR(BY)」を併催し、東京・北青山のテピアで10月11日~13日、開催されました。来場者は、前回秋冬展よりは少ないものの2,000名近い来場者があり、盛況裡に閉幕した模様です。

 第15回目を迎えたBMEには、尾州産地のテキスタイルメーカー16社が出展し、また昨年に続く第2回目のBYには、同産地の糸業者10社が参加しました。今回は初めてBMEとBYのコラボレーション生地の展示も行われ、好評だったといいます。本展を主催した一宮地場産業ファッションデザインセンター(FDC)は、尾州産地の川上から川中の強みや特長を広くPRできたとポジティブに受けとめている様子です。
 サンプルリクエストでは、総じてヘアリーで高品質な獣毛混コート素材や軽やかなチェック柄のもの、またフクレやワッシャーなどの表面変化素材に注目が集まったとの報告もありました。

 会場内にはいつものようにインデックスコーナーが設置され、パリのトレンド発信企業のネリーロディ社の情報を基に開発された生地約180点とガーメント(製品)16点が、下記の3つのテーマで分類され、展示されました。

カントリー COUNTRY
  簡素で有用な職人仕事や自然とつながる生活様式への憧れ。
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フィーリング FEELING

  感覚的でフェミニンな視点、しなやかで柔軟、流動性----のメッセージ。
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ワイルド WILD
  ヒューマニズムや自然の尊重、同時に宇宙の原初であるカオスの魔法に立ち返る幻想的なイメージ。
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2017年11月25日 (土)

2018-19秋冬TN JAPAN東京展 ~あったか~

 今シーズンも日本全国の産地のテキスタイル職人による合同個展、テキスタイル ネットワーク ジャパン(TN JAPAN)東京展が、10月12-13日、渋谷の文化ファッションインキュベーションで開催されました。出展したのは8社5団体です。2018-19秋冬に向けて~あったか~をテーマに、各社得意の新作が披露されました。

福田織物(静岡)
Img_31501  「BECCO ベコ」のこれまでにない幾何学的なデザインのコレクションが興味深かったです。
 ベコとは別珍・コーデュロイのことで、遠州では昔からこう呼んできたのですね。世界中のバイヤーから引っ張りだこです。

渡辺パイル(今治)
Img_31561  タオルの今治産地にあって、タオルとは思われない生地を提案しています。
 コットンをベースにウールやアルパカなどの高級獣毛使いで、タオル織機の特徴を活かしたパイルやワッフル、ガーゼ、また後加工のシャーリング起毛など、注目の素材が目白押しです。

播州の機屋 播州織工業組合(兵庫)
Img_31431  遠孫織布と加富織物、コンドウファクタリーの合同ブースで、ファンシーなジャカード織物や、変化のある先染め多重織、ストレッチのものなどが見られます。
 前シーズンよりも洗練されたシックなデザインが多くなっているようです。

HCN浜松コットンネットワーク(静岡)
 ざっくりとしたやわらかい風合いにこだわる杉浦テキスタイル、これまでにない革新的なからみ織りの遠州ネット、それに手染めのローケツや注染、柿渋の二橋染工場が参加しています。全体に繊細な表面効果の綿100%素材が好評の様子です。
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2017年11月24日 (金)

NY拠点に活躍するパタンナー 大丸隆平氏のクリエーション

 ニューヨーク(NY)を拠点に活躍するパタンナーの大丸隆平氏が自身のクリエーションを語るトークイベントが、Img_29761 先月初め 行われたユニバーサルファッション協会定例会で、東京・代官山のブティックを会場に開かれました。
 大丸氏といえば、2015年度毎日ファッション大賞で鯨岡阿美子賞を受賞し、私も表彰式でご挨拶したことが思い出されます。
 現在、デザイン企画会社大丸製作所代表で、ニューヨーク(NY)に「大丸製作所2」があり、この春、東京に新拠点となる「大丸製作所3」を開設したといいます。
 福岡出身で、実家は家具屋だったそうです。16歳頃、自分で着るモテ服をつくりたいと、自力で服作りを学んだとか。パタンナーの仕事をきっかけに単身NYに渡り、多くのブランドの企画デザインやパターンを製作、サンプル縫製などを請け負うようになり、9年前マンハッタンに会社を設立。ミッシェル・オバマ大統領夫人のコートも手掛けたそうです。そして3年前に初の自社ブランド「オーバーコート」を立ち上げたといいます。 
Img_29901  ブランドのテーマは「ニューヨークを着る」で、主役は文字通りコートです。場内にはシンプルなエッグシェル型とトレンチスタイルの2種類のコートが用意されていました。何人かが、その場で試着。私もその一人となって、袖通しのよさを実感しました。ラグラン袖やドルマン袖で、肩に傾斜がつき、いわゆる肩線がないのが特徴です。後ろサイドにプリーツがとられていて、サイズを調節する仕様になっています。これなら男女両用、ジェンダーレスでエイジレス、モデル数も絞り込まれていてシーズンレスでもあります。またコートに見えても上に何かを重ねれば、コートではなくなるように、アイテムの曖昧化、アイテムレスという考え方も念頭にデザインしているといいます。
 素材はすべて日本製、ちなみにアトリエのスタッフも全員日本人だそうです。

 東京に新しい拠点を構えたこともあり、これからは日本との繋がりをより強化し、受け皿をつくっていくとのことでした。

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2017年11月23日 (木)

超スマート社会に貢献する先端繊維素材 化繊6社発表

 先般10月3~6日開催されたIT技術とエレクトロニクスの国際展示会、CEATEC JAPAN 2017で、日本化学繊維協会が開いたセミナーに参加しました。テーマは「超スマート社会に貢献する先端繊維素材」です。化学繊維メーカー6社が開発を進めている先端繊維素材及びその応用領域の拡大の事例が紹介され、会場では実物の簡易展示も行われました。

東レ「hitoe」
 プレゼンターの東レ機能製品部 主任部員 浅井 英 氏が、同社とNTTが共同開発したウェアラブルデバイス「hitoe」の活用事例(作業者見守りサービスほか)を、実演を交えて紹介しました。
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 「hitoe」は、「humain intelligence to expand」の頭文字をとって命名されたそうです。ポリエステルナノファイバーに導電性高分子を練り込み、高い導電性を持たせた繊維で、NTTのモバイルサービスとつなぎ、計測していることを意識することなく安定的に収集して、いつでもメディカルチェックができる機能素材であるといいます。
 スポーツウェア分野ではゴールドウィンと組み、トレーニングに効果を発揮し、健康増進・ヘルスケア分野では、作業員の健康状態を把握し、病気や事故予防、健康管理に役立てている、さらに医療サポートでは、在宅での検診診療などに活用されているといいます。
 超高齢社会を迎えた日本に、また世界に向けて、これはもうなくてはならない画期的な技術と思いました。

東洋紡「COCOMI🄬」
 同社のフィルム状導電素材「COCOMI🄬」を使用したセンサー測定器、ユニオンツールの「My Beat」による作業者の見守り技術を応用した「居眠り運転検知システム」を発表しました。Img_29721
 眠気が生じたときの拍動の特徴から異常を検知し、70%の検出率があったといいます。
 夜間、バスやトラックなどを運転するドライバーとって、ありがたいシステムになりそうです。

ユニチカ「感温性フィラメント」 
 ここ数年、普及が進む3Dプリンターで、とくに材料押し出し型向けに開発した新素材「感温性フィラメント」を提案しました。Img_29581_2 これは造形後に安全な低温域、たとえば体温程度で温めるだけで、形状を自由に変更できる特殊ポリエステル樹脂で、摂氏70度で熱処理すると硬化するといいます。
 右の白いバラの花はこの樹脂でつくられているそうで、私も指で押してみました。花びらの形が簡単に変わって、「あっ」と思いました。これでしたら3Dプリンターで成型しても、最後にちょっと調整できます。フィギュアの関節部分など、様々な用途に使われそうです。

クラレ「ベクトラン」
 ポリアリレート系の高強力繊維「ベクトラン」使用の人工筋と「ベクトラン」を使った導電糸を紹介しました。
Img_29601jpg 通常のポリエステルの5倍の強度があり刃物にも強く、非常に細くすることができるので、束にしても太くならないしなやかな人工筋がつくれるそうです。
 またこの導電糸は耐熱性があるので高温ハンダが可能、吸水性も低く吸湿による電気トラブルがないなどの特徴があり、導電不織布は電磁波シールド材などに利用されているといいます。同社の登録商標である「マジックテープ」も導電化することで、生体センサーの固定用に需要を見込んでいるとのことでした。

帝人「圧電組紐センサー」
 関西大学と共同開発した「圧電組紐センサー」とその応用例が紹介されました。これは、今年1月開催のウエアラブルエキスポで初公開されたもので、このブログの2017.1.26付けで記事を掲載しています。ご参照ください。Img_34401jpg写真はそのときのものです。
 日本の伝統工芸である「組紐」の技術を用いることにより、1本の紐で「伸び縮み」「曲げ伸ばし」「ねじり」といった動きを検知し、多様な形状に加工できる、世界初の組紐状ウェアラブルセンサーで、植物由来のPLA繊維が使用されているといいます。小型のコネクター付きで接続も簡単であることもアピールしていました。

旭化成「ロボ電🄬」
 ポリウレタンのスパンデックス「ロイカ」を用いた伸縮電線、「ロボ電🄬」の特長と用途についての発表がありました。これは、ロボットの皮膚に伸び縮みする電線が必要になってくる、との思いで開発したものだそうです。電気抵抗が低い、断線寿命が長い、信号伝送性がよいといった特徴があり、ロボットの配線に最適といいます。

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2017年11月22日 (水)

桐生テキスタイルコレクション2018秋冬 独自新作を発表

 先月5~6日、東京・北青山テピアで桐生織物協同組合主催「桐生テキスタイルコレクション2018秋冬」が開催され、行ってきました。
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 桐生テキスタイルは、様々な素材による織りの演出家揃いです。出展したのは11社で、ジャガードやドビー、先染物、後染物、ニードルパンチ等の加工物、ストールなど、産地の技術を駆使した独自の新作を発表していました。

ミタショー
Img_29001_2  白黒の大胆なジャカード使いのコートを展示し、際立っていました。
 グラフィックなモノトーンは一大トレンドですね。

 中でも注目は、表面変化があってふくらみのある、しかも軽い素材です。
 CO78/PE22のジャカード       CO85/ NY11/PE4  
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小林当織物

 ジャカードのリバーシブルや伝統柄をひねった大柄タイプなど、同社得意の素材がラインナップしています。
 合繊中心の中、上質なコットン100%のシックなジャカードのものも見られます。
 左はストライプ、右はレオパード柄のものです。
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トシテックス

 同社オリジナルの一布多彩(いっぷたさい)をアピールしていました。この布は、ハサミで切って、糸を引き出すと、また別の表情で楽しめる不思議な布です。
 デザインの可能性が広がるすばらしいアイディアと思いました。
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Tex. Box

Img_28981  いつもニードルパンチによる楽しい織物を展開しています。

 今シーズンは伝統的なチェック柄とのコンビネーションを多数提案していました。

津久弘織物工場
 とくにフリンジ織りに注目です。
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  フリンジのような長い糸を出したカットジャカードです。
 混率はPE48/RA33/CU12 /NY7。
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2017年11月21日 (火)

2018春夏ミキオサカベ 現代カワイイと和のミックス

 今シーズンのアマゾンファッションウィーク東京の最後を飾ったのが、「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」。ブランドを手掛けるのは、デザイナー 坂部三樹郎とシュエ ジェン ファンです。

 その2018年春夏コレクションは、現代のカワイイ文化と過去の日本の和の文化をImg_43201jpgミックスした、チャレンジングなデザインで、もうまさに驚きの連続でした。
  まずはモデルの厚底靴にびっくり!高さは25cmくらいありそうです。モデルたちはまるで花魁道中でもしているかのようにウォーキングしました。ヘアも日本髪を思わせる不思議なアップスタイルです。
  袖の誇張や、肩のずれ、左右非対称なバランス感など、そこかしこに和の感覚が取り入れられているようですが、しかし一見そのようには見えません。

 ミキオサカベらしい力量発揮といったコレクションでした。

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2017年11月20日 (月)

2018春夏ミューラル ソナタ「月光」に着想して

 「ミューラル(MURRAL)」が、今シーズンもアマゾンファッションウィーク東京に参加し、渋谷ヒカリエで2018年春夏コレクションを発表しました。
 ブランドを手掛けるのは、杉野学園ドレスメーカー学院出身のファッションデザイナー、村松祐輔と関口愛弓のデュオです。

 テーマは「ソナタ(SONATA)」で、ベートーヴェンのピアノソナタ第14番「月光」に着想したといいます。 
Img_42921 冒頭は、「月下美人」という花のモチーフを刺繍したドレスが登場。この花は、年に一度、新月の夜に咲くと言われています。
 その儚い美を、ソナタ「月光」の優しい調べにのせて、繊細なカットやフリル、フレアーで装飾的に表現していました。
 ドレスは次第に光沢を増していき、もうまるで月の光りを浴びているかのようでした。あでやかなサテンの彩りや見る角度で変化する玉虫色、カラーハーモニーの美しさに惹き込まれながら、フィナーレとなりました。

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2017年11月19日 (日)

2018春夏ディーベック 「水面」映すスポーティなウェア

 「ディーベック(D-VEC)」はフィッシング用品メーカーのDAIWAのアパレルラインです。今シーズンもアマゾンファッションウィーク東京に参加し、六本木のニコファーレで、2018年春夏コレクションを発表しました。
Img_42371  テーマは「MINAMO(水面)」です。ステージを囲むように青い水面が映し出されています。
 登場したのは、フィッシングメーカーらしいスポーティなウェアです。とはいえ大変洗練された都会的な感覚に仕上がっていて、目が惹きつけられました。
 カラーはホワイトが基調で爽やかなブルーやベージュ使いがフレッシュです。水の泡やさざ波、波紋のような清涼感を誘うモチーフも見られます。
 風をはらむシルエットは、コードでしぼって調節し、ドレスになったりコートになったり、アイディアもいっぱい。工夫されています。

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 素材は機能的な素材使いが中心です。

 フィナーレの直前、場内が暗転する中、シルバーに輝くレインコートが出現しました。

 何とモデルの頭上から雨を降らせる演出で、耐水性をアピールしたのが印象的でした。

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2017年11月18日 (土)

2018春夏フォーチュナトウキョウ 西陣織の技を現代に

 「フォーチュナトウキョウ(FORTUNA Tokyo)」が、アマゾンファッションウィーク東京に初参加し、表参道ヒルズで2018春夏コレクションを発表しました。
Img_42081_2  同ブランドは、1200年の歴史を持つ京都の西陣織のネクタイから生まれた国産ブランドです。デザインを手がけるのはデザイナーの木場 彰子さん。西陣織の技を現代に蘇らせていました。

 白いスモークが湧き起こる中、ランウェイに現れたのは、クラシックなスーツに、足元はゾウリという「和モダン」スタイルです。
 またポロシャツの襟や前立て、袖のカフス、ショートパンツのヘムなどに、西陣織のネクタイシリーズの柄をそのまま配したスポーティなデザインも数多く登場しました。
 長年の和装で培った力を今風にさりげなく溶け込ませた 、エレガントなコレクションでした。

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2017年11月17日 (金)

2018春夏トクコ・プルミエヴォル 「アフリカ」の息吹

 「トクコ・プルミエヴォル(TOKUKO 1er Vol)」の2018年春夏コレクションが、今シーズンも渋谷ヒカリエで10月20日、開催されました。

Img_40621  今回のテーマは「アフリカ」です。とくに「ンデベレ」族のフォーマルコスチュームスタイルにインスパイアされたといいます。

 アフリカの息吹を現代の洗練されたドレスで表現した作品が多数登場し、中でもプリントや刺繍などに見る色彩美に目が奪われます。
 揺れるフレアやフリル、プリーツ、巧みなカッティングテクニックも美しく、このブランドならではの華やかな趣に、またしてもうっとりさせられました。

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 アフリカの動物たちをアップリケしたエレガントなドレスの後、最後を締めくくったのが「ファンタジックキューブ」と呼ばれる作品です。これは純白の丸い形をしたオブジェのようなドレスで、場内が暗転すると内部に光が灯り、輝きます。
 アフリカの神秘を喚起させる圧巻のフィナーレでした。

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2017年11月16日 (木)

2018春夏ナード ユニット 軍服テーマ「エンブレム カモ」

「ナード ユニット(NERD UNIT)」が初めてアマゾンファッションウィーク東京に参加して、渋谷ヒカリエで2018年春夏コレクションを披露しました。
Img_40251  2011年にアメリカのサンフランシスコで立ち上がったというストリートブランドで、ミリタリー調が基調です。
  テーマは「エンブレム カモ」で、独創的なカモフラージュ柄を製作し、軍服風の機能的なデザインに落とし込んでいます。
  ブルゾンやフード、時折マスク---など、かつての世界大戦をイメージさせるダークな武装スタイルが続き、ちょっと怖いようなムードが漂います。

 現代の不穏な政治情勢を反映しているかのようなランウェーでした。

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2017年11月15日 (水)

2018春夏ヒロコ コシノ「リバース」テーマに新たな始まり

 「ヒロコ コシノ(HIROKO KOSHINO)」が、アマゾンファッションウィーク東京に参加して先月19日、2018年春夏コレクションを恵比寿ガーデンホールで開催しました。

 テーマは「リバース(Rebirth)」で、過去から今へ、新たな創造の始まりを予言するようなコレクションでした。
Img_39821jpg  デザイナーのコシノ ヒロコは、「過去は今と未来に有機的につながっています。古いものを見つめ直したときの新しい発見、そこから生まれる創造の喜びを形にした」といいます。
 この“終わりは常に新たな始まり”を象徴していたのが、タンポポのモチーフです。綿毛になって風に乗り、種を運んでまたどこかで別のたんぽぽが生まれるように、過去を現代によみがえらせた、これまでにない新しい世界を見せてくれました。

 太さの異なるストライプやボーダー、カラーブロック、それらをバイアスカットやアシンメトリックなデザインで表現した作品群は、グラフィックアートさながらです。ため息が出るほど美しい、夢のようなひと時でした。

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2017年11月14日 (火)

2018春夏ハナエモリ マニュスクリ「Flux 流れ」テーマに

 「ハナエ モリ マニュスクリ(Hanae Mori manuscrit)」は、ハナエ モリ・スタイルにフランス語で「原稿」を意味する「マニュスクリ」という新しい息吹を加えたブランドです。ブランドを手がけるのはエーディグリーファーレンハイト(A DEGREE FAHRENHEIT)のデザイナー、天津憂です。
 今シーズンもアマゾンファッションウィーク東京に参加し、表参道ヒルズで2018春夏コレクションを発表しました。
Img_38951jpg テーマは「Flux 流れ」で、絶え間なく流れ続けるエレガンスを表現したといいます。流れるような落ち感のある素材使いで、優雅に揺れて広がるラッフルフレアやドレープ、ギャザーシルエットのドレスが美しい。流れるような花々のグラフィックは三人のアーティストとのコラボレーションで生み出されたとか。
 カラーは、ブルーと赤がひときわ目立っていました。
 今を生きる大人の女性にふさわしい、洗練されたドレスのコレクションでした。
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2017年11月13日 (月)

2018春夏ファッション 新風を吹き込むタイの3ブランド

 アマゾン・ファッション・ウィーク東京で、Asian Fashion Meets TOKYOが開催されました。これはアジア圏の若手デザイナーの支援を目的としたプログラムです。
 渋谷ヒカリエで行われたタイの合同ショーではJIRAWAT、TITAT、TAKARA WONGの3ブランドが参加、いずれも2018春夏ファッションに新風を吹き込むコレクションを披露しました。

TITAT(ティタット)
 デザイナーのティタット グアントラクン(Titat Kuantrakul)が、昨年立ち上げた若いブランドです。
 洗練されたシンプルなデザインが印象的です。
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JIRAWAT(ジラワット)

 デザイナーのジラワット タムロンギティクン(Jirawat Thamrongkittiku)が3年前に立ち上げたブランドで、美しいテキスタイルに魅せられます。
 柄にはクロスステッチ刺繍が使われているそう。奥行きを感じます。
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TAKARA WONG(タガラ ウォン)

 ブランドを手がけるのはデザイナーのタゴーン ワンナウォン(Thakorn Wannawong)。創設されたのは2015年だそうです。
 世界中のサブカルチャーにインスパイアされたという、独自のスタイルを見せています。
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2017年11月12日 (日)

2018春夏ファイブノット「旅とヴィンテージ」にDHL賞

 今シーズンのアマゾンファッションウィーク東京で、「ファイブノット(5-knot.....)」が第13回「DHLデザイナーアワード」を授賞し、受賞式が行われました。
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 ファイブノットは鬼澤 瑛菜、西野 岳人夫妻が「旅とヴィンテージ」をテーマに、2013年に立ち上げたブランドです。DHLはロジスティクス業界のグローバルにおけるリーディングブランドで、日本のデザイナーやファッション業界の世界進出に力を尽くしているのです。受賞した二人には副賞として50万円相当の海外発送クレジットが贈られました。二人はこれを機に、海外でのさらなる取引先の拡大を図ると喜びの声を発していました。
 
Img_37141 コレクションは、今シーズンも旅先で出会った風景や街並み、文化、そこにあるヴィンテージアイテムが発想源でした。
 今回はポルトガルの海沿いの町、「ナザレ」への旅にインスピレーションを得てデザインしたといいます。
 とくに狭い路地の上に乾された洗濯物が印象的だった話していました。

 爽やかな風を感じる、軽やかで明るい雰囲気いっぱいのランウェーショーでした。

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2017年11月11日 (土)

2017 Tokyo 新人デザイナーファッション大賞 発表会

 今年も2017Tokyo 新人デザイナーファッション大賞のアマチュア部門発表ショー及びプロ部門ジョイントショーが、10月18日、渋谷ヒカリエで行われました。会期中だったアマゾン・ファッション・ウィーク東京のイベントとして開催されたこともあり、ホールは立ち見のでる満席状態でした。
 繊維ファッション産学協議会の廣内 武理事長の挨拶の後、アマチュア部門の発表がありました。これは世界最大級の学生のコンテストで、全25点の実物作品をショー形式で披露、次いで受賞者が告げられ、大賞は文化ファッション大学院大学の今村 未来さんに贈られました。作品はデニムジャケットとチュールのロングスカートの意外な組み合わせでした。
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 写真は中央が今村さん、左端が大賞受賞作品です。

 プロ部門ではビジネス支援を受けている30ブランドのうち、今年度選出された中から5ブランドの2018年春夏コレクションが披露され、最高位の東京都知事賞に「KIDILL(キディル)」のデザイナー末安弘明さんが選ばれました。キディルは今シーズンも“パンクロック”を感じさせるコレクションを展開しています。(写真下) JFW-IFF MAGICにも出展していました(このブログ2017.10.25付け参照)。
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 ほんとうにすばらしい快挙。おめでとうございます!

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2017年11月10日 (金)

2018春夏タエ アシダ 大胆なグラフィックを優美にモダンに

 デザイナーの芦田多恵が手がける「タエ アシダ(TAE ASHIDA)」が、今シーズンも六本木グランド ハイアット 東京で、2018年春夏コレクションを発表しました。

Img_36801jpg  ショーは、冒頭から大胆なグラフィックの連続で、それを洗練された優美なカッティングでモダンに仕上げていました。
 白と黒の幾何学模様やマルチカラーのストライプなど、力強いパターンが変化のあるアシンメトリックなフォルムにおさめられています。

 中盤は、ボタニカルフラワーのドレスやスーツ、ゼブラ柄やボーダーなど、大自然のモチーフを力強く表現していました。

 最後を締めくくったのは、フォーマルな女性らしいエレガントなロングドレスでした。

 昨年25周年を迎えたタエ アシダ。ますますクチュールの腕に磨きがかかっている様子です。さすがのすばらしいコレクションでした。

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2017年11月 9日 (木)

2018春夏エルザ・ウィンクラー 月光下で舞う「フクロウ」

「エルザ・ウィンクラー(ELZA WINKLER)」がアマゾン・ファッション1 ・ウィーク東京に参加し、渋谷ヒカリエで初のランウェーショーを行いました。

 ブランドを手がけるのは、中井英一朗(写真右)です。
 テーラードなどカッティングに定評があり、最近めきめきと頭角を現しています。

 2018年春夏コレクションのテーマは「アンダー・ザ・ムーンライト」です。

Img_36691  月光下で舞う「フクロウ」に着想したといいます。

 ダイナミックな動きのシフォンのドレスには、「夜の森」を思わせるプリントが施されています。
 また本物の羽根も使われているとのことです。

 大きく開いた襟やウエストシェイプの立体的なカーブのテクニック、フレアーのシルエットは非常に美しく、洗練された優雅さを引き出しています。

 シンプルに強く華やかに女性らしさを表現する本格的なクチュールラインを引っ張るエルザ・ウィンクラー。今後に期待しています。

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2017年11月 8日 (水)

2018春夏バナナチップス 子供服で大人顔負け日常の贅沢

 「バナナチップス(BANANA CHIPS)」は子供服を中心に展開するカンテサンスの自社ブランドです。 今シーズン、アマゾン・ファッション・ウィーク東京に参加して、2018春夏コレクションを発表しました。Img_36111デザインを手がけたのは、この春デザイナーユニットSyncs.Designのクリエイティブディレクターに就任したタニー氏です。

 ランウェイに登場したのはまさに大人顔負けのクールでちょっとセクシーな表情の子供たち。そのコンセプトは「日常の贅沢」といいます。

 コットンやサテン、凹凸のある素材に、ばらの花模様やバナナプリント、スカーフブリント、刺繍やアップリケ、ときにメンズ調の要素も落とし込まれています。
 レトロ感が漂うなか、シルエットやフォルムはあくまでも現代的です。
 かっちりとした印象を与えながらも華のあるコレクションでした。

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2017年11月 7日 (火)

2018春夏アクオド バイ チャヌ 信長ヒントにドラマ演出

 「アクオド バイ チャヌ(ACUOD by CHANU)」は、既成観念にとらわれないボーダーレスな価値観を目指すブランドです。今シーズンもアマゾン・ファッション・ウィーク東京に参加して、渋谷ヒカリエで2018年春夏コレクションを発表しました。

 それにしても今回のショーは、のっけからドラマティックな演出でドキドキしました。
Img_35081jpg Img_35051  冒頭、美しい白拍子のような姿の女性が現れ、織田信長が演じたといわれる「幸若舞 敦盛」を舞った後、甲冑を身に着けたダンサーが力強いパフォーマンスを繰り広げたのです。
 ブランドを手がけるのはデザイナーの李燦雨です。日本の戦国時代の織田信長にインスパイアされて作品をつくったといいます。なぜ織田信長かというと、戦国武将の中でもっともヒップホップな人物と感じたからだそうです。守りに入ろうとする閉鎖的な時代であるからこそ、ファッション界を盛り上げるために攻めの姿勢で臨むといいます。
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Img_35301jpg テーマは「ジップ・アウト(ZIP OUT)」、弾丸などがピュッと音を立てて進むという意味です。アクオド バイ チャヌという弾丸を世界に放つ意志が込められているとのこと。

 モデルたちは甲冑や弾丸、家紋といったディテールを散りばめたファッションで登場しました。ハトメやジッパーなどのメタルがふんだんに採り入れられ、色使いは黒中心に赤や白です。ほんとうに勇ましくて恰好いいスタイリングでびっくり!

 ともあれ戦闘はファッションの世界だけでありますように、願っています。

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2017年11月 6日 (月)

2018春夏ユキ トリヰ インターナショナル 心地よいリズム

 鳥居ユキが手がける「ユキ トリヰ インターナショナル(YUKI TORII INTERNATIONAL)」の2018年春夏コレクションが、東京・恵比寿のザ・ガーデンホールで発表されました。
 今シーズンもパリの自由でリラックスしたムードあふれるランウェイ。洗練されたエレガンスとともに、心地よい優雅なリズムが響きます。
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 スタートは軽やかなシフォンに水彩画のようなタッチで描かれた花柄プリントのドレスから、次いで小粋なスーツやアンサンブル、フラウンスのディテールが女らしい。やわらかなニット、小花模様とのセット、上品なジャカード、最後は爽やかなグリーンのオーガンジーのドレスで締めくくりました。

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 奥ゆかしくも華やかな、女心をそそるコレクションでした。

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2017年11月 5日 (日)

2018春夏ファッション ホンコンの4ブランドがショー

 アマゾン・ファッション・ウィーク東京で、「ファッション ホンコン(Fashion Hong Kong)」の4ブランドが、香港貿易発展局の支援を受けて、渋谷ヒカリエで合同ショーを開催しました。
 いずれも日本市場で受けそうなアイテムを揃えての登場です。

 トップバッターはポリー・ホー(Polly Ho)が手掛ける「ルームループ(LOOM LOOP)」です。
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 中国の民話、啓蟄を発想源にしたコレクション。色彩鮮やかな伝統的モチーフが目を惹きます。

 次に登場したのが、「メイキン・ンー(MEIKING NG)」です。
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 デザイナーのメイキン・ンーは、キュビズムや建築的要素をデザインに取り込み、都会に生きる女性の多面性を表現することに定評があるといいます。今季はビクトリア時代の釣りを楽しむ貴族女性をヒントにコレクションを発表しています。

 3番目はメンズブランドの「ハリソン・ウォン(HARRISON WONG)」です。
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 今シーズンのテーマは「アール・ブリュット」で、フランスの画家で彫刻家のジャン・ドュビュッフェの作品に見るバランスを崩した不協和音に注目したといいます。

 最後は「ヘブン・プリーズ(HEAVEN PLEASE+)」です。
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 Lary ChengとYi Chanのデザイナーデュオが手がけるブランドで、今季は、二人の潜在意識を基に、シュールな視点からデザインしたとのこと。洗練されたシルエットが印象的です。

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2017年11月 4日 (土)

2018春夏アキコアオキ 「ループ」と「淡さ」をテーマに

 ファッションデザイナーの青木明子が手がける「アキコアオキ(AKIKOAOKI)」が、このほど表参道ヒルズで2018年春夏コレクションを発表しました。
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 テーマは「ループ」と「淡さ」です。「ループ」は、ドローストリングや巻き付くベルト、フリンジのように長いぶら下がったコードなどで表現、「淡さ」はカラーで、ペールパステルを中心に、それとは相反する強いカラーも組み合わさっています。

 ブラやコルセット、キャミソールといったランジェリー風のフェミニンなルックに、スポーツウェアの要素を上手に採り入れているところが、このブランドらしいところ。

 女性らしいシルエットを強調したレイヤードの提案に注目です。

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2017年11月 3日 (金)

2018春夏ティボー バレエの「リハーサル」テーマに

 「thibaut(ティボー)」が2018春夏アマゾン・ファッション・ウィークで、初めてとなるランウェイショーを発表しました。
Img_33051jpg  デザイナーは伴 芽衣子で、原宿の古着屋「MELANGE(メランジェ)」のバイヤーでもあるそうです。

 テーマは「リハーサル」で、デザイナー自身、幼少期に習っていたバレエの最終リハーサルをイメージしたといいます。良い意味で力の抜けた未完成を装ったリラックスウェアが披露されました。
 レオタードにハーフジップのゴルフウェア風プルオーヴァーを合わせたり、デニムをリメイクしたり。バレリーナをイメージさせるチュチュ、フリルのロマンティックなドレス、ランジェリーの要素も採り入れたジェンダーレスなコスチュームも登場しました。
 即興的に仕立てたラフな感覚が、逆に今風でフレッシュに思えたコレクションでした。

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2017年11月 2日 (木)

2018春夏ケイスケヨシダ 70年代ヒッピー文化をヒントに

 ファッションデザイナーの吉田圭祐が手がける「ケイスケ ヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)」が、2018年春夏コレクションをこのほど渋谷ヒカリエで発表しました。
Img_32841jpg_2  ヒントは1970年代のヒッピー文化といいます。ランウェイにはヒッピーのように自由で解放的な生き方を表現するファッションがあふれ出ました。
  当時を思わせる裾幅を広げたベルボトムのパンタロンや厚底靴----。中でも注目は、円形の大きなカットアウトからのぞくインナーとのレイヤードです。その人らしくありのままに着こなして、とのメッセージが込められているといいます。

 大胆なカッティングで垂れ下がった布のリボン結びのデザインも印象的です。
  カラフルな色使いは、ポップアートやサイケデリックからのインスピレーションとか。

 着る楽しさいっぱいのコレクションでした。
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2017年11月 1日 (水)

2018春夏リョウタ ムラカミ「20年代のフラッパーガール」

 「リョウタ ムラカミ (RYOUTA MURAKAMI)」は、これまで親子デュオとして活動してきました。しかし今シーズンから村上亮太の単独デビューを公表し、このほどアマゾン・ファッション・ウィーク東京で、渋谷ヒカリエを舞台に2018年春夏コレクションを発表しました。

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 テーマは「20年代のフラッパーガール」です。ランウェイにはジェンダーから解放されて社会に飛び出していく女性を、1920年代の女性像に重ねて表現したといいます。
 親離れしてますますおもしろくなった「リョウタムラカミ」、これからのクリエーションが期待されます。
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