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2017年9月 1日 (金)

「アメリカのファッション産業とライフスタイル」を紐解く

 先般、開催されたジャパンジュエリーフェアでは、異業種やファッション関連イベントも用意されていました。その一つが、アメリカのファッション業界に関する最新情報セミナーです。
Img_07521_2 講師はファッション業界の情報発信地であるニューヨークに精通するファッションジャーナリストで、杉野学園ドレスメーカー学院 院長の布矢 千春さん。「アメリカのファッション産業とライフスタイル」をテーマに、業界の仕組みやメディア戦略、美術館とマスコミの関係性など様々な角度からアメリカのファッション業界を紐解かれました。

 冒頭、アメリカではファッションをアートというよりビジネスと捉えていると指摘。ヨーロッパ、とくにフランスを見ている私としては、ちょっとびっくりしました。でも確かにアメリカで起こったビジネスの潮流は、スモール・ビジネスが日本に入ってきたように、早晩日本にも来ています。しかもそのスピードは年々早まる一方です。アメリカの動向を注視していかなければ、とまずは気が引き締まります。

 最初は布矢さんが毎回取材されているニューヨーク(NY)コレクションから。主催団体は現在、インターナショナル・マネジメント・グループ、略してIMG(International Management Group)」で、それまで運営してきたアメリカファッションデザイナーズ協議会CFDA (Council of Fashion Designers of America)を買収したといいます。2015年に冠スポンサーだったメルセデス・ベンツが降板、その後は冠なしで、様々な企業がスポンサーになっているとのこと。ファッションに関わることで自社の広告宣伝に利用し、ファッションを通してビジネスを成立させようとしている実態が語られました。
 デジタル化も進行し、コレクション会場への入場は招待状ではなくスマホで、GPS機能とも連動しているといいます。日本もいずれそうなっていくのでしょうね。
 コレクション会場では、NYで再開発中の主な3つの施設を紹介。ハドソンヤード地区、グランドゼロの近辺、ウエストフィールドワールドセンターだそうです。今度行ってみたいですね。
 次に美術館について、ファッション業界との驚きの繋がりが明かされました。例えばNYを代表する美術館のメトロポリタンミュージアム、通称MET(メット)は私立美術館で、その集金システムを支えているのはラグジュアリーブランドといいます。館内にはヴォーグのカリスマ編集長であるアナ・ウィンター氏の名前を冠したファッション専用の展示スペース、「アナ・ウィンター・コスチューム・センター」があり、各界のセレブの装いに世界のメディアが注目するメットガラは、同美術館の巨大な資金調達源になっているとのことです。このパーティ券は一枚25,000ドルと高額ですが、それにも関わらず殺到するというのですから驚かされます。とはいえ購入しているのはブランド企業自体なのだそうですが---。
 さらに寄付社会アメリカのチャリティイベントについても触れ、以前は成功したから慈善事業に寄付するというものだったのが、今はビジネスの動機が慈善事業になっているという現状や、ウエルネス志向で人気上昇中のアスレジャーも話題にしました。そして最後に取り上げたのがヒップスターが集うブルックリン地区のお話です。そのボーイズカルチャーが今、日本の若者たちにブームを呼んでいるだけに印象に残りました。これは時間切れで少し残念!

 それにしても揺れ動くアメリカの生情報は私にとって大変新鮮で、刺激的でした。すばらしいご講演に感謝します。

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