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2017年9月11日 (月)

ヨコハマトリエンナーレ2017 ⑴ 「島と星座とガラパゴス」

 3年に一度の現代アートの祭典、「ヨコハマトリエンナーレ2017」が今、横浜美術館や赤レンガ倉庫1号館、横浜市開港記念会館ほかの会場で、11月5日まで開催されています。

 テーマは「島と星座とガラパゴス」で、メインテーマは接続と孤立です。接続は世界のグローバル化を、孤立は紛争や難民、ポピュリズムの台頭を指しているといい、「世界の今を考える」という深い意味がこめられているといいます。
 タイトルの「ガラパゴス」は、ご存知の通り赤道直下にあって島の中でも独自の進化を遂げた島です。これはアーティストを暗喩するキーワードでしょう。でもこれらの島々は、決して孤島ではありません。海でつながっているのです。かれらアーティストたちは今、横浜で星座のように結び合い、作品を通してメッセージを発信しています。それが大変興味深く、刺激的でした。

 会場別に印象に残った作品をご紹介しましょう。

 まず横浜美術館です。ここは本展の中心会場です。
20170826100608imgp25891  
Img_05511  正面外壁には、窓枠のように救命ボートが張り付き、メインゲートの柱には、天高く無数の救命胴衣が飾り付けられています。

 胴衣は実際に難民がギリシアのレスボス島にたどり着いたときに着用していたものだそうです。

 これはアイ・ウェイウェイの「安全な通行」という作品で、来場者は皆このタイトルのように安全に:ゲートを通り抜けます。 

 入場すると待ち受けているのが、この巨大な竹製のゆがんだオブジェです。
20170826100918imgp25961
 インドネシアのジョコ・アヴィアントが、注連縄(しめなわ)から発想し、2000本ものインドネシアの竹を独自の手法で編み上げたものだそうです。失われつつある伝統文化を表現しているとのことで、しばし考えさせられます。

 今回は一人の作家が個展のように複数の作品を出品しています。
Img_06211jpg  中でも心に残ったのが風間サチコの白黒の木版画です。
 右は「人間富嶽」と名付けられた作品。
 現代の不穏な空気感や、若者たちが抱いている不安感を映し出していて、ドキッとさせられました。

 思わずハッとしたのが、木下 晋の部屋です。
Img_06341 絵のタイトルは 「光の孤独」、「祈りの塔」----。
 緻密な鉛筆画は、ハンセン病回復者で詩人の桜井哲夫さんを描いたものだそう。以前にも平塚美術館で見たことがあり、衝撃を受けたことが思い出されました。 

 ザオ・ザオの「プロジェクト・タクラマカン」(写真下)です。
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 タクラマカン砂漠の真ん中に、高圧電線や冷蔵庫を配して、冷えたビールを飲もうというインスタレーションです。
 タクラマカン砂漠があるのはウイグル地区で、この地区は作家の出身地といいます。ここは民族紛争の舞台でもあり、アートを通してそのことを茶化しているようにも思えます。

20170826111818imgp26471  フィリピンのマーク・フイティニアーニの作品、「トンネル」。
 無限のブラックホールに吸い込まれるような感覚に襲われます。

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