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2017年8月22日 (火)

WEF公開シンポジウム ⑴ テレビショッピングに学ぶ

 去る7月下旬、東京ウィメンズプラザホールで開催されたウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション(WEF)主催の公開シンポジウムに参加しました。
 WEF会長の尾原蓉子氏によると、今回は、“店舗の外”で深く静かに進む潮流から二つの事例に照準を当てたといいます。一つはテレビショッピング、もう一つは若い女性向けファッション動画メディアです。異なる客層、異なる手段で生活者にアプローチする革新的企業の戦略と実践を学ぶことで、ディスラプション(旧来の秩序破壊)的変革が進むファッションビジネスにおける成功の条件を探るのが狙いといいます。
 テーマは「顧客フォーカスで共感と感動を呼ぶファッションビジネス・イノベーション~テレビショッピングと女性向け動画のファッション雑誌から学ぶ~」。
 大変興味深い内容でしたので、ここにその概略をまとめておきたいと思います。

Img_98941  まず登壇したのが、ジュピターショップチャンネル執行役員マーチャンダイジング本部副本部長の西塚 瑞穂氏です。「心躍る瞬間を。顧客と共鳴し合う売り場づくりの挑戦」と題して基調講演されました。(実は同社について、このブログ2014.7.9付けでも取り上げていますのでご参照ください。)
 ご存知のように、同社はテレビショッピング専門チャンネル「ショップチャンネル」を運営する、1996年創業の日本初のテレビ通販会社です。最近はオムニチャネル政策も功を奏し、20期連続、増収をキープし続けているといいます。2016年には前年比2.1%増の1,549億円の売上を達成したとか。
 顧客は90%が女性で、50代が26%、60代が35%、また70代以上も20%だそう。シニア層が多いことがわかります。女性に人気のカテゴリーを中心に幅広く、連日約500アイテムを紹介しているそうで、分野別では、ファッション、ビューティ、食関連が各3分の1くらいとか。商品は基本的に1時間ほどかけて丁寧に説明していくので、ユニークなエピソードがあるなどといったストーリー性のある、こだわりの商品が選ばれることが多いといいます。
 1日に7万2千件もの電話があって、1万2千箱を出荷したこともあったとか。生放送だからこそのリアルな臨場感のある情報を伝えることを大事にしていて、お客の反応を読み、その場で活かす、お買い物目線に立った進行を心がけているとも。
 またゲストとキャスト(司会者)によるお客の心の琴線に触れる生トークも重要なポイントといいます。例えば「横森美奈子のリアル・クローゼット」のように、デザイナーの生の声が聞けたり、お気に入りの販売員が実際に試着して見せたりすると、消費者の購買意欲はよりいっそう掻き立てられるのだとか。
 こんな風にして売り上げた一日の最高記録は、2013年10月4日に販売したカシミアマフラーで、6万3000本に上ったといいます。

 最近よく「モノよりコト消費」と言われます。生放送のテレビショッピングは、モノをコトとしてバーチャルに体験できる強みがあります。同社のミッションとは、いかに客と心を通い合わせ「心躍る瞬間」をつくれるかだそう。心に響く生トーク、ますます期待したいですね。

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