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2017年5月

2017年5月31日 (水)

ライセンシング エキスポで新たなビジネスチャンスを!

 「ライセンシング エキスポ ジャパン2017」(UBM主催)が、ファッション見本市JFW-IFF MAGIC 4月展と同時開催されました。キャラクターやブランドライセンスを活用し「新たなビジネスチャンスを!」アピールするイベントで、LIMA(国際ライセンス産業マーチャンダイザーズ協会)が特別後援しています。
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Img_73401_2  会場では「ウォーリーを探せ」のユニフォームを着たスタッフたちが出迎えました。初めての開催でしたが約70社が出展し、来場者は13,772人と、成功裏に閉幕したといいます。

 ライセンシング ビジネスフォーラムでは、WGSNディレクターの浅沼小優氏とプロジェクト セールス ディレクター水上俊哉氏による「ブランドライセンシング ヨーロッパ2016ハイライト」と題したセミナーに参加しました。
 語られたのはまず、テーマパークの重要性です。ライブ体験がよりリッチになって盛り上がりを見せているといいます。例えばドバイに昨年誕生した世界最大の屋内テーマパーク「IMG WORLDS OF ADVENTURE(アイエムジー・ワールド・オブ・アドベンチャー)」や、東京を上回るという巨大な上海ディズニーランド、埼玉県飯能市に予定されているムーミンのテーマパークの話など。次に学びながら楽しめる知育アニメについて、とくに理系のものが注目されているといいます。日本の「キッザニア」や、絵文字による自己表現なども人気だそう。さらに1990年代に一世を風靡したキャラクターが復活していることも。スーパーヒーローものなど、日本発のものが多いことや、また子どもに限らず成人向けも増えているなどといった指摘もあり、大変興味深かったです。

 場内を巡って、足を止めたのが「もったいない(MOTTAINAI)」の展示コーナーでした。
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Img_71981  ノーベル賞を受賞したあのケニア人女性のワンガリ・マータイさんが提唱した「もったいない」が、タオルやマイ傘、マイ・バッグ、マイ・ボトルなど様々な商品になって、出品されていました。
 ライセンス・パートナーはこうしたモノだけに限りません。旅行プログラムやフリーマーケットといった各種イベントなどにも広がっていて、売り上げの一部はマータイさんか設立した植林活動「グリーンベルト運動」に寄付されるそうです。
 今は亡きマータイさんも喜んでいらっしゃることでしょう。

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2017年5月30日 (火)

JFW-IFF MAGIC デニムウェアのカスタムオーダー

 ファッション見本市JFW-IFF MAGIC4月展で、ファクトリーブランドを集めたエリアがあり、そこで見つけたのが初出展の「ボナム(BONUM)」です。
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 デニムウェアのファクトリー兼オーダーショップで、Img_73421ブース内に工房を開設、何と職人がミシンを踏んでいる姿が見られました。
 オリジナルとオーダーやリメイクを手がけていて、作り手と直接話しながら自分仕様の一本を作ることができるといいます。また4タイプのベースモデルでは、約100種類ものパーツから気に入ったものを選び、その場で取り付けるサービスや、各種ユーズド加工やダメージ加工のオーダーも可能とか。

 生地や縫製にこだわる人に向けたデニムウェア、今後の成長が期待されます。

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2017年5月29日 (月)

JFW-IFF MAGIC 旬なレディスウェアブランド

 ファッション見本市JFW-IFF MAGIC4月展のレディスゾーンには、今どきの旬なブランドが軒を並べていました。

 目に留まったブランドも多数あり、お話しを伺ってみたりもしました。そのいくつかをピックアップしてご紹介しましょう。

○ビアージュ Biage
 「ビアージュ」は都会的で洗練された、いつまでも輝きImg_73141jpgを忘れないキャリア女性に向けたブランドといいます。このブランドも創設10周年を迎えたそうです。私も以前から見知っていて、トレンドを程よく取り入れたカジュアルでエレガントなラインナップ、と思っていました。
 ブースでは早くも今秋冬もののコレクションを提案。熱のこもった赤のコーディネイトが映えていました。
 赤といえばまさに今季のトレンドカラーです。その濃厚な赤をすっきりとシックにまとめていました。
 甘さを抑えた花のモチーフも旬を感じさせます。

○12 レフティ LEFTY
 「ローテック」が展開するオリジナルファッションブランドで、ブランド名の「レフティ」は“左利きという意味です。Img_73211少し個性的に、というイメージを込めて名付けたといいます。
 今秋冬のテーマは「自由奔放なスタイル」。ニュートラルな感覚のアイテムを基調に、プリントやジャカードなど独自のテキスタイルにこだわっています。ビッグシルエットなど旬のトレンドを採り入れているところが好評の様子です。

○ヴェロフォンナ Re.Verofonna   
   「ヴェロフォンナ」は、テキスタイルからアパレルへとImg_73181jpg一貫した商品づくりを提供する
サンウェル(SUNWELL)グループが手がけるブランドです。
 「ガーデン」テーマの花々あふれるブースには、フリルやレースなどをあしらったフェミニンなドレスが満載。サマーリゾートの楽しい雰囲気を演出していました。

○ミヤコ MIYACO
 「伝統のレースを今日と未来へ」をキャッチフレーズに、レースのブラウスやジレをずっとImg_72041作り続けているブランドです。
 裏原宿にお店があり、実は私も長年、ここのブラウスやショールを愛用しているのです。ビジネスは好調のようで、顧客対応に追われていたのが、何とデザイナーの米澤美也子さんでした。思いがけなく再会できて、大変うれしかったことでした。

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2017年5月28日 (日)

JFW-IFF MAGICファッションゾーン「ソマルタ」に注目

 先般開催のファッション見本市「JFW-IFF MAGIC」4月展では、HPによると3日間で21,670人が来場し、盛況で終了したとのことです。出展社も810社/ブランドと発表されています。
 服が売れない、と言われていますが、それだけにこうした大きな合同展に出展して、販路を開拓しようというブランドが目立っていました。
 中でも私が注目したのは、ファッションゾーンのEDITに参加していたソマルタ(SOMARTA)です。
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 ソマルタは、ファッションデザイナーの廣川玉枝さんが手がける東京コレクションの有力ブランドです。シームレス製法によるニットで、タトゥのようでいて、しかもエレガント!といつも感心して見ていたブランドです。
Img_71891jpg  ブースでは、第二の皮膚をコンセプトにデザインされたハイクオリティのボディウェアシリーズ「SOMARTA Skin series」を披露していました。裏地と表地を同時に編み建て成形する、今迄にない製法の服づくりを実現したといいます。異素材を組み合わせたテキスタイルも魅力です。
 今秋冬は、インド神話で「いのちを癒す」「永遠の若さ」という意味を持つ“アムリタ(AMRTA)”が テーマとか。軽くてモバイル性に富む、大人の女性にふさわしいラインナップです。
 なおニットとは思われないメンズジャケットも出ていて、きちんとした仕上がりの美しさが印象的でした。

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2017年5月27日 (土)

JFW-IFF MAGIC テクノロジーでファッションを変える

 ファッション業界では、ファッションテック(ファッション+テクノジロー)という言葉がよく聞かれるようになりました。昨年はVR元年だったなどとも言われます。
 先頃開催のファッション見本市JFW-IFF MAGICでも、「デジタルを使ったアパレル体験を加速」と題したパネルディスカッションが行われ、 関連ベンチャー16社が集うファッションテック・ベンチャーエリアが設けられていました。
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Img_72991_2 そこにはファッションレンタルの「エアークロゼット」や国内縫製工場での小ロットオーダー「シタテル」、ブランドバッグレンタル「ラクサス」などなど、「テクノロジーでファッションを変える」サービスが目白押し。
 中でも私が注目したベンチャーをご紹介します。

○ヴァーチャサイズVIRTUSIZE
 「ヴァーチャサイズ」はオンライン試着ソリューションです。Img_72911ネットで買いたいアイテムと手持ちの商品をイラストで重ね合わせて比較できるという、スウェーデン発の画期的なシステムです。すでに世界中の多くの有力企業で導入されているといいます。
 代表取締役 上野アンドレアス・オラウソン氏のお話を伺い、パーソナルショッピングの実現!と驚嘆しました。
 ネットショッピングでは、サイズが合うかどうかは一番大きな関心事です。同じMといっても、年によって異なっていることが多く、標準化されていないのです。でもこれを導入すれば、顧客満足度は90%以上、返品率は30%減少し、売上増加につながるといいます。
 同氏は、欧米と日本の欧米のEコマースについても、違いを指摘しました。欧米では、まず買ってもらい、返品OKという仕組みなので、EC化率は高く、返品率も高いそうです。少しでも返品を減らそうと、有力アパレルがヴァーチャサイズを採り入れていることに得心します。日本は法律の制約もあって返品が少ないですが、EC化率は1割にも満たない、もとより低いのですね。
 日本は今後大きな市場と、可能性を期待していました。

○ラファブリック LaFabric
 「ラファブリック」は、オンラインカスタムオーダーのショッピングサイトです。とくに男性のビジネスファッションに力を入れていて、リアル店舗も持っています。一度採寸すれば、その後は好きな時間に好きな場所で気軽にショッピングを楽しめるという仕組みを提供しているのです。生地も選べるように、サンプルを送ってくれるとのこと。注文確定後、約4週間で仕上がり、自宅までスピードで届けていただけるといいます。忙しい人にうれしいサービスですね。
 もうこれでサイズが合わないスーツを着るという、うっとうしさから解放される人が増えそうです。

○光る靴 オルフェ Orphe
 「オルフェ」は動きに合わせて光る靴です。これはno new folk studioがANREALAGEとコラボレーションして開発した、話題のスマートフットウェアです。
Img_72931 スマホのアプリから光の色やデザイン、動きを自由に編集して、これまでにないダンスやアートのパフォーマンスができるようになったといいます。足の動きをセンシングして、運動をリアルタイムで解析し、ファッションやダンスのみならず、楽器やヘルスケア、スポーツ、またARやVRに拡張していけるとも。
 デモンストレーションで見せていただいた七色の光が美しかったです。タップダンスが楽しくなりますね。

○フィッティン FITTIN
 これは女性ランジェリーに特化したオンラインフィッティングサービスです。2_3 またこの春から、オンラインのオーダーメイド・ランジェリーサービスもスタートさせたといいます。
 女性の下着の悩みは声に出しにくいものです。同社パンフレットによれば、78%もの女性がトラブルを抱えた経験があり、70%の女性が下着のサイズを間違えているとのこと。
 店舗での試着アドバイザーを、WEB上で頼める、とあってユーザーが広がりそうです。

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2017年5月26日 (金)

JFW-IFF MAGIC ビームスの日本のモノ、コト再発見

 先般開催されたファッション見本市JFW-IFF MAGICのセミナーで、株式会社ビームス 執行役員 ビームス創造研究所(HALS)所長 シニアクリエイティブディレクターの南馬越一義氏のお話がありました。バイヤーの視点で全国に出かけて日本のモノ、コトを探し出し、“日本”を ブランディングするプロジェクトをディレクションされています。Img_72061jpg 「新しい価値の創造に挑む~日本の優れたコト、モノを再発見し、発信する~」をテーマに、その取り組みを対談形式で語りました。

 お話は、2012年にファミリー3世代へ向けた新業態「ビーミング ライフストア(B:MING LIFE STORE)」を立ち上げたときのことから始まりました。当時は“ゆるキャラ”ブームで、中でも人気ナンバーワンだったのが「くまモン」です。この「くまモン」とコラボレーションして、大物産展を開催。熊本の手工芸品メーカーと組んでつくった「くまモン」グッズは大当たりし、大いに盛り上がったそうです。
 その後、東北の復興支援で、山形県のけん玉、福島のシルクや会津木綿、岩手の裂き織などを手がけ、地方との仕事が多くなっていったといいます。そうしたローカルとの出会いが広がる中、ビームス創業40周年の昨年、三越伊勢丹とのプロジェクト「スタンド フォーティセブン(Stand 47)」がスタートします。年末に開いた大縁起物市も大ヒット。これは九州と東北の縁起物と国内外のアーティストとのコラボ企画で、双六とかご祝儀袋など様々な雑貨からファッションでは長崎のパーカもよく売れたとか。
 セレクションの切り口は、何といっても「おもしろい」ことだそう。おもしろくて楽しいものをつくりたい、それが大前提といいます。伝統工芸だからといって必ずしもメイドイン・ジャパンにこだわらないし、また若い世代で頑張っている人たちと組むことも大事なポイントだそう。
 さらに目利き力は歩くことでついてくるとも。その地域とのつながりが地方を活性化することにも意義を感じるといいます。

 この春は、JTB国内旅行企画との協働プロジェクト「JTBeams」も創設しています。リリースによれば、モノ・コト・ヒトをキーワードにニッポンを楽しむコミュニティを創出し、地域活性につなげていくとのことです。自分も含めて、日本人なのに案外日本のことを知りません。ここにはきっと驚きの発見がありそうです。今後の展開を期待します。

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2017年5月25日 (木)

JFW-IFF MAGIC 尾原蓉子氏講演会「創造する未来」

 去る4月26~28日、東京ビッグサイトでファッション見本市JFW-IFF MAGICが開催されました。今回は従来のJFWインターナショナルファッションフェアと米国ラスベガスの合同展MAGICとの共同開催となり、700を越えるブランドが出展したといいます。

Img_71921  セミナーも多数行われ、そのトップを切って講演されたのが、一般社団法人ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション 代表理事・会長尾原蓉子氏です。昨年、出版された「Fashion Business 創造する未来」(繊研新聞社刊)を軸に、今年も参加された全米小売業大会からの最新情報も交えて、ファッションビジネスの未来を語られました。テーマは「Fashion Business 創造する未来 ― デジタル化とディスラプションでどんな未来を創造出来るか?」です。

 冒頭、強調したのが、ディスラプション(創造的破壊)の進行というビジネスの大潮流です。デジタル技術により既存ビジネスがディスラプトされ、ビジネスのパーソナル化と個人のライフスタイルを支援するサービス化が引き起こされているといいます。この新しいビジネスに未来を創造するチャンスが生まれていると指摘しました。
 今や時代は第4次産業革命に突入。アパレル小売業は、有店舗と無店舗合体販売からオムニチャネルへ、さらにマイストア―顧客専用にカスタマイズできるストアへ進化しつつあるといいます。顧客も変化し、従来のミレニアル世代とは異なる1990年代生まれのゼット世代が浮上。彼らは欲しいモノを楽に手に入れたいと思うキャラクターの持ち主です。そこで間接<仲介なしの直接、秘密性<オープンな透明性、一般向け<私にとって意味のあるものを求める傾向が一層強まるといいます。モノづくりの方向も従来のマス向け量産から個人向けカスタム生産へ向かうと明言します。
 次に米国におけるディスラプションの様々な成功例を紹介しました。いずれも日本の未来のヒントとなりそうな事例です。
 まずモバイル・オンディマンドの「Uber」、高級ファッションレンタルの「Rent the Runway」、メガネのネット販売「Warby Parker」、続いて「Bonobos」のショールーム・セールス・モデルです。これはリアル店舗が試着室で、販売はオンラインで行う新業態、またAIの活用で顧客に合うものを提供するパーソナル・スタイリング・サービスの「Stich Fix」、徹底的な透明性を謳い、生産から流通、消費者の元へ届くまでの全過程と、その過程にかかるコストを開示する「Everlane」など。こうしたサイトでは客が値付けする「ダイナミック・プライシング」も始まりつつあるといいます。適価販売はマーケティングの王道とも。
 こうした動きをリードするのがアマゾンで、昨年度売上はメイシーズを抜き14兆円に達したといいます。人工知能スピーカー「Amazon Echo&Alexa」は、音声と連携したサービスで新時代を予感させます。レジのない画期的な店舗「Amazon Go」も話題です。
 小売りの現場ではレベッカ・ミンコフやケイト・スペード、またリーバイスなど、VRやARを実践しているところが目立っているといいます。ノードストロムの顧客管理システム、サイズやフィットの問題を解決する「True Fit」サービスなど、枚挙に暇がないといった感じでした。
 さらにマズローの欲求5段階説によるマーケットの現状分析も印象に残りました。日本は現在5段階目の自己実現欲求にあり、消費者は自分自身にとって特別なものを追求するようになっているといいます。そこで重視されるのが感性価値、たとえば手紡ぎ手編みのセ―ターなど、感動を呼び起こすエモーショナルな商品というわけです。
 最後にファッションの未来形として、次の4つのDを提言。Design (デザイン設計)、Development(製品開発)、Display(提示)、Distribution(流通販売)です。そしてテキスタイルとアパレル、小売りを連動させることの重要性について改めて言及。日本のファッションビジネスの課題として、デジタル化とパーソナル化に向けたEコマースの実践が焦眉の急と業界をプッシュ。「The store is not dead. It’s digitalized.」(小売りホワイトペーパー)の言葉で、締め括りました。

 短時間でしたが、大変充実した実り多い内容で、さすが重鎮と敬服しました。

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2017年5月24日 (水)

連休は南会津にも 大内宿は人、人、人----

(またしても昨日のブログの続きです。)
 奥会津から南会津の大内宿に立ち寄りました。江戸時代の街並みを今に残す宿場だったところです。夕方近くになっていましたけれど、人、人、人----で、人気の観光スポットということを感じさせました。
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 福島らしいお土産もの屋さんやおそば屋さんなど、30軒以上の茅葺き屋根の家が建ち並んでいます。火の見櫓らしい塔もありました。

Img_73731 実は私は以前ここにも来たことがあるのです。その時は寂しい鄙びたところといった印象でした。それがこんなにも賑やかな街並みになっていたとは! 
 それだけの年月が流れたということですね。感慨を覚えます。

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2017年5月23日 (火)

連休は裏磐梯から奥会津へ からむし織を訪ねて

(昨日のブログの続きです。)
Imgp21501  裏磐梯からの帰途、喜多方を経て、奥会津昭和村へ、満開の桜を楽しみながらドライブしました。

 昭和村はからむしの栽培を今も続けている本州唯一の村で、以前訪れたことがあります。山また山を越えてようやくたどり着いたのは、当時はなかった道の駅でした。そこにはからむし工芸博物館とからむし織姫交流館が建っていました。
 からむしとは、イラクサ科の多年草で、その茎から繊維を採ります。苧とか青苧、苧麻というのは、この植物の繊維のことです。越後上布など高級な麻織物に使用されてきたもので、古来よりこの村に伝承されてきた「からむし生産と苧引きの技術」は国の選定保存に指定されているといいます。
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Img_73431jpg  からむし工芸博物館では、からむしの栽培から織物までが、道具類などとともに展示されていました。
 右のような地機織りの講習会も開かれてるとのことでした。

Img_73701  博物館の隣には小さなからむし畑がありました。
 この時期はまだ土に覆われた状態でした。品質の均一さを図るための焼き畑農業が、この村の風物時になっているといいます。

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 からむし織姫交流館では、苧績み作業や手織りが行われていましたが、撮影禁止でした。
 苧績みは、からむし引きによって取り出された繊維を細かく裂き、糸を紡ぐ作業で、1本1本指で裂くので根気がなくてはできません。 口に含んで湿らせながら撚って紡いでいるのImg_73581jpgが印象的でした。

 紡いだ糸は、手織り作業で、反物に仕上げられます。昔ながらのいざり機で織られていたとのことで、その機織機も展示されていました。

Img_73621 からむし織は一般の麻織物よりもパリッとした感触です。

 1反分の苧績みには、約2ヶ月以上もかかるとのことで、それだけに高価です。

 右の白いシャツは6万円(税別)で販売されていました。

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2017年5月22日 (月)

連休は裏磐梯へ スキーや五色沼湖沼群を散策

 今年も5月の連休は、またしてもスキーをしたいと、裏磐梯グランデコスノーリゾートに行ってきました。ご多聞にもれず、どこへいっても人も車もいっぱいでしたが、お天気は晴れの日が続き、絶好の日和でした。 
 会津磐梯山や周囲の山々が美しく望めました。

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 それにしてもスキーに行ったというと、この時期でもスキーができるの? と周囲に驚かれました。でもゲレンデの圧雪など整備が行き届いていて、しかも空いている、ゴンドラにも待たずに乗れました。
Imgp20482  スノーモトという自転車のような乗り物のレンタルもあり、今度はもっと雪の多いときに来たい、と思ったスキー場でした。

 近くの五色沼も散策しました。昔、学生時代に来たときに、霧が深くて見えなかったと思いながら歩きました。
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 最初に行った毘沙門沼の青が美しくて、次の沼も見たくなって、結局片道1時間あまりの自然探勝路をトレッキングしました。
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Imgp93621 一言で青と言っても、エメラルドやターコイズなど様々な色があります。赤沼は黄緑系で、みどろ沼は、角度によって色が変わって見えます。水に含まれる鉱物や沈殿物、水草などの違いで、一つひとつ色が異なるのですね。

 神秘的な湖沼群を見ながら、まだ雪が残る道を楽しんだひと時でした。

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2017年5月21日 (日)

森の水辺でカルガモに出会う

Img_78691  久しぶりに自宅近くの「鎌倉市 広町の森」を散策していたら、鴨のカルガモに出会いました。近づいても逃げないのが、可愛かったです。
 つがいでいるのは、1シーズン限りだそう。その短い期間を二羽で仲良く遊んでいたのですね。
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 森の水辺には菖蒲の群落があって、黄色い花が真っ盛りでした。 
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 カルガモも黄菖蒲も、どこにでも見られる風景でしょうけれど、どこか癒されました。

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2017年5月20日 (土)

大エルミタージュ美術館展仮装ナイト 王宮タイムスリップ

 森アーツセンターギャラリーで開催されている「大エルミタージュ美術館展00601_l―オールドマスター西洋絵画の巨匠たち」で、“仮装ナイト”に招待されました。 ドレスコードは舞踏会をイメージした仮装とあり、戸惑いましたけれど、コスプレなどしたことがありません。いつもより少しドレスアップして行きました。

 会場に着くと、入口付近からもう仮装した人たちで華やいでいました。ロココ風のロングドレスに巻き毛のウィグ、ティアラや帽子、仮面----を装い、もうびっくり!
 それにしてもこのようなイベントを催すとは、さすが森アーツセンター、おしゃれです。

 「戴冠式のローブを着たエカテリーナ2世」(1760年代)の肖像画の前では、女王様や王女様、王子様スタイルに扮した人たちがいっぱい。ロマノフ朝の王宮にタイムスリップしたかのようでした。
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Img_78451  仮装を楽しみながら、展覧会を鑑賞しました。
 (写真は特別な許可を得て撮影しています。)

 エルミタージュ美術館はかつての帝政ロシアの首都、サンクトペテルブルグにあり、その始まりはエカテリーナ2世の絵画コレクションからだったとか。310万点を所蔵し、その内絵画だけで17,000点といいます。本展ではルネサンスからバロック、ロココのオールドマスター、つまり巨匠たちの傑作85点が勢揃いしています。

Img_78261  ティッツィアーノの「羽根飾りのある帽子をかぶった若い女性の肖像」(1538年)は、初々しい女性の美しさが光ります。
 モデルはティッツィアーノの恋人だったとか。

 

Img_78281  また有名なフランス・ハルスの「手袋を持つ男の肖像」(1640年頃)も展示されていました。
 白いレースの付いたフォーリングバンドが印象的です。
 本展ではこのようなフランドルの画家たちの名作が充実しているように思いました。

 ルーカス・クラナッハの「林檎の木の下の聖母子」(1530年頃)も神秘的で、色使いが美しく、見入ってしまいました。(撮影は不可でしたけれど、ちらしやポスターに使われていますので、ご覧ください)
 フラゴナールの「盗まれた接吻」(1780年頃)や、シャルダンの「食前の祈り」(1740年)、フランソワ・ブーシェの名画など、図版などでよく見る名画もずらり。

 なお展覧会は6月18日までです。詳細はURL http://hermitage2017.jp/を参照ください。

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2017年5月19日 (金)

イタリア・アモーレ・ミオ! 前日記者会見に豪華ゲスト出席

 このブログ4月30日付けで予告したように、5月21日と22日に六本木ヒルズで開催される日本最大級のイタリアンフェスティバル「イタリア・アモーレ・ミオ!」の前日記者会見がヒルズカフェで行われました。料理や日本とイタリア両国のVIPゲストが出席し、イベントへの思いを語りました。
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Img_77671  トップを切ったのは、イタリアを代表する歌手のアリーザ(Arisa)さん。日本のアニメやマンガが大好きという、愛くるしい美人です。初来日して日本の治安のよさや、もんじゃ焼をいただいて、みんなで食べるところが気に入ったなど、底抜けの明るさで笑顔を振りまいていました。イベントではフィナーレを飾ります。

 次にベベ・ヴィオ(Beatrice Vio)さん。リオのパラリンピックで車いすフェンシングの金メダリストです。今回のテーマ「ライフ・イズ・クール(Life is cool.)」を発信した、まっすぐでかっこいいイタリアの希望の星のような女性です。5歳の頃から始めたフェンシングは私の全て、と話し、好きな食べ物は妹さんがつくるカルボナーラとか。
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Img_77881  その次は、モデルで女優、ロックスターの土屋アンナさん。アシンメトリックなデザインのスリット入りのロングドレス姿を披露し、息をのむ美しさ!でした。イタリアのチーズを始め、NHKイタリア語会話の番組に出演していたことなど、イタリア好きをアピールしていました。イベントではアリーザさんと楽しいバラエティを見せます。

Img_77911  最後は元フェンシング選手で北京オリンピック銀メダリストの太田雄貴さん。フェンシングで一番強いのはイタリアで、イタリアをリスペクトしているし、学ぶことが多いそう。もしベベさんと対戦したら負けるといい、ベベさんほど前向きな人はいないと称賛していました。みんなで分けていろいろな味が楽しめるピザが好きとも。

Img_77991  
 何とも和気あいあいで楽しい記者会見でした。

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2017年5月18日 (木)

「アスリート展」デザインの視点でアスリートを紐解く

 いろいろな人がいて、身体も様々。でもいつも運動している人はどこか違っていて、人を惹きつける力があるようです。中でもアスリートと言われる人たちには、抜きんでた魅力を感じます。Top_poster それがどこから出てくるのか、デザインの視点でアスリートを紐解く展覧会「アスリート展」が、東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催されています。少し前のことになりますが、私も見に行ってきました。 

 デザインとアスリートなんて、どういう関係があるのかと思っていましたけれど、行ってみるとその意図がわかります。身体の動きを抜きにしてファッションデザインは考えられない、その当たり前のことが展示されています。

 まずはアスリートたちの躍動する一瞬の動きをとらえた写真がすばらしい。どういう角度で撮ったのか、もう人間とは思えない身体つきに、見とれてしまいます。
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 次に驚かされるのが「驚異の部屋」(写真上)です。陸上競技選手の動きを基につくられた実物大の模型やプロジェクション映像がギャラリー全体に流れていて、実際にマラソンなどのスポーツが行われているスタジアムに入り込んだような気分になります。

 メインホールには、様々な装置がずらり。体験型のものが多くて、自分もやってみようという気にさせられます。
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Img_58881  「バランスコントロール」。
 自分の体型とアスリートとの体型がどれくらい似ているか、シルエットで計測します。
 みんな一生けん命やっていました。

Img_58631  「身体コントロール:タイミング」
 アスリートがどのように力を調整し、タイミングをコントロールしているのか、自分でやってみて体感します。

 

Img_58671  「身体コントロール:グレーディング」。
 綱を引っ張って、力を試します。
 体力測定のようでもあり、自分の身体能力の衰えを痛感させられました! 

Img_58601  「身体拡張のギア」。
 アスリートの身体づくりの秘密のツールが展示されています。

 この他、多数あって紹介しきれません。

 アスリートの動きを、体験を通して気づかせてくれる異色の展覧会でした。開催は6月4日までです。

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2017年5月17日 (水)

墨の表情が美しい器「墨の瞬」コシノヒロコのおもてなし展

 “NIKKO×コシノヒロコ 「墨の瞬」コシノヒロコのおもてなし”展が、6月25日までKHギャラリー銀座で開催されています。Img_127423_1これは洋食器メーカーのニッコー(NIKKO)が、コシノヒロコ氏のデザインによる新商品「墨の瞬(すみのとき)」シリーズ発売に合わせて開かれている展覧会です。

 一昨日、このオープニングパーティに招かれ、行ってきました。
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 コシノ氏は今回、「墨の世界のルーツを表現した」といいます。幽玄な墨絵が壁を飾る一方、陶器になって、テーブルセッティングされました。
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Img_77201  右は、芦屋のご自宅にある長さ30メートルもの墨絵の一部だそうです。
 空間に勢いよく乱れ散る、五線譜でも舞っているかのような墨跡が見事です。

Img_77181  そこから絵が切り取られて洋食器にデザインされました。

 洋と和のハーモニーが何とも典雅、美しい!

Img_77301jpg  
 左はコシノ氏、右はニッコー社長の三谷明子氏です。
 お二人のお付き合いは30年前にさかのぼるそうで、そのときの初めてお仕事が今も続く「藍がさね」シリーズとか。これは階上に展示されています。
 お互いによい関係で続けられているのは、奇跡的と話されていました。
 そのような親密なコラボレーションなくしては誕生しなかった新しい和の世界---。ほんとうにすてきですね。

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2017年5月16日 (火)

「自転車とモード展~門外不出のヤガミ・コレクション~」

 自転車の普及が女性のモードを変えたと、よく言われます。実際のところ服装史上で、どうだったのでしょうか。29dd45db277943ffa9740dd80eeb4b28 このことを知る展覧会「自転車とモード展~門外不出のヤガミ・コレクション~」が今、伊藤忠青山アートスクエアで開催されています。
 先日、同展を監修された日本自転車普及協会自転車文化センター学芸員の谷田貝一男氏とアートテラーのとに~氏によるギャラリートークがあり、私も参加させていただきました。

 まずはヤガミ・コレクションって何?からです。これは自転車を業とされてきた八神史郎氏の自転車コレクションだそうです。1996年に名古屋にサイクルギャラリーヤガミを開設されましたが、87歳になられた現在は公開を中止、東京での展示は初めてとか。日本では自転車の個人コレクションとしては最大級を誇り、他にはないといいます。

 本展では1800年代からの自転車とドレスの変遷をたどります。
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 自転車は1817年ドイツで発明され、1819年には早くも女性用自転車が誕生したといいます。当時の女性服はシュミーズドレスで、跨がなくてもよいようなつくりになっていたのです。これは展示されていませんでした。

 1861年に前輪にペダルが付いた自転車が登場し、クリノリンドレスの女性が乗っているポスターが出てきます。Img_76531jpg男性はもちろん乗ったのでしょうが、女性は実際に乗ったとは思われず、これはあくまでも広告用だったといいます。

 右は1884年につくられた同型の英国製自転車です。

 1872年に前輪が大きい自転車「オーディナリー」がつくられ、人気を集めます。
 バッスルスタイルの女性の自転車姿のポスターがありますが、Img_76191これも広告だけだったと思われているようです。

 右は1896年のフランス製モノ・サイクル、一輪車です。現存する2台のうちの1台で、大変希少、かつ貴重なものといいます。 

Img_76231  前輪駆動式のトライシクル(三輪車)です。1884年に英国で製造されたもので、三輪はスピードが出ませんが、誰にでも簡単に乗れるということで、様々なものがつくられたといいます。
 これは前輪駆動の珍しいもので、多くは後輪駆動式だったそうです。

Img_76261jpg  1885年に現代とほぼ同じ形の自転車が誕生します。前輪と後輪が同じ大きさで、チェーンによる後輪駆動です。
 右は1889年のアメリカ製「セーフティ コロンビア」。女性の乗りやすさを重視したスタイルになっています。

Img_76311jpg  白い車体の自転車は、1950年にアメリカでつくられた「ボーデン スペース ランダー」と呼ばれるもの。
 ファイバーグラス製で「錆びない、腐食しない」をアピールしたそうですが、強度に問題があり、未来の自転車として残ることはできなかったとか。

 この他に様々な自転車が展示されています。

 最後に興味深かったのが、日本で明治時代に女学生が乗った自転車の展示です。Img_76101_2  女学生はロングスカートのような女袴で自転車を乗り回したようです。
 そんな錦絵も多数展覧されています。

 興味のある方は、5月28日までですのでお早めにどうぞ。

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2017年5月15日 (月)

コットンインコーポレイテッド 2017米国と日本の市場動向

 今年も米国コットンインコーポレイテッド社による「マーケット・リサーチ・プレゼンテーション」が4月21日、東京・日本橋で開催されました。講師は例年通り同社マネージャーでマーケット・アナリシスのジャスティン・コーテス氏です。
Img_71821  世界の市場を調査している同社の資料から、とくに2017年の米国と日本の市場動向について分析された結果を、「EMBRACING DISRUPTION (新しいテクノロジーを受け入れて突破口を見出す)」を基に解説されました。
 テーマは大きく二つあり、一つは「RETAIL RADICALS (小売ラジカル)」、もう一つは「JAPAN REIMAGINED (再構築される日本)」です。

 まず一つ目の「RETAIL RADICALS (小売ラジカル)」です。これは今まさにグローバルトレンドとなっているテクノロジーに焦点を当てたお話しで、小売業がテクノロジーをいかに駆使しているかについて、4つのポイントに絞って、語られました。
 第1に、カスタマイゼーションです。競争力を高めるにはこのテクノロジーが欠かせないと断言します。
 オンラインセールスはますます加速します。しかし先進国では衣類離れに歯止めがかからない。2016年の総支出にみるアパレルシェアは米国、日本とも3%、EUも4%で、2030年までの伸び率は米国やEUで1%程度とごくわずかとみられています。これに対して中国やインドでは現在5~7%で、2030年には倍増が予想されるなど、成長の可能性が非常に高い。
 こうした状況下、業績を伸ばすことができるのはテクノロジーで他と差別化可能なカスタマイゼーションを採り入れている企業といいます。例えばこの3月にオーダーセーターを2時間で完成させる「セーター・ロボット」をローンチしたアディダスや、この2月に「CODE COUTURE」を立ち上げたH&M。トップショップのウエアラブルテクノロジーに特化したスタートアップの発掘、及び育成プログラム「TOPPITCH」などを映像でプレゼンしました。
 第2に、触感・質感といった問題解決への努力です。これはオンライン販売の向上をはかるのに不可欠といいます。
 アンケート調査によると、10人中7人がオンラインでカスタマイズできるブランドを購入すると答えていて、とくにミレニアル世代ほど高いそうです。ただしオンラインでの服の購入は、試着できない、質がわからないといった不満があり、返品も多くなります。そこでこれを限りなく解消する突破口を開くことが鍵になります。例としてファッションレンタルビジネスの「RENT A RUNWAY」が行っている、顧客とほぼ同じサイズの人が衣装を着装する動画サービスや、ギャップが導入している「試着室アプリ」、これは体型に合ったアバターが試着するものなどが紹介されました。
 第3に、グローバルにローカライズするということです。とくにアパレル支出の増大が見込まれる中国やインド市場にフォーカス、各地域の特性に合わせたカスタマイゼーションや交流が重要になってくると指摘します。中国も広東はファッショニスタが多く、上海はアスレティックに熱心、北京はインターナショナルというように、求めるものが異なると数字を上げて解析。インドでは女性運動の一環として、女性たちにスポーツ参加を促すプログラムを提案するナイキの事例など、成功例を挙げました。 
 第4に、サスティナビリティの追求で、多方面から天然素材が推奨されているといいます。マイクロファイバーによる水質汚染や、レーヨン繊維の使用で樹木が伐採され森林枯渇が起こっている問題などに言及。世界中の85%の人々がコットンは環境にやさしいと回答し、3人中2人が化合繊使用を不快に感じ回避しているとの調査報告を公開しました。コットンに関する誤った情報を正すことを強調していたことも印象に残りました。

 次に二つ目のテーマ、「JAPAN REIMAGINED (再構築される日本)」です。日本は今後少子高齢化の影響でマーケットが縮小し、2030年のアパレル消費額は7.9兆円と現在より17%減少すると予測されています。こうした中、明るいと見られているカテゴリーが下記4つです。
 1つは、アクティブウェア市場です。機能的な服を購入する消費者が増え、2020年に向けて販売額は17%増と見込まれ、ワードローブの主要アイテムになってくるといいます。
 2つ目は、デニムです。二人に一人がデニムを着用するようになり、オフィスで、また洗練されたものならディナーでも、ジーンズをはく機会が拡がるといいます。2022年に売上高は現在より9%上昇するとの見方も示しました。
 3つ目には、オンラインショッピングです。2030年には日本人の99%がインターネットにアクセスするといわれ、ますます勢いを増しそうです。2021年にEコマースサイトでの販売は46%になり、55%がモバイルで買い物を楽しむようになるといいます。そこでサイズ、フィット、マテリアル、レビューといったきめ細かな情報の伝え方が大事とアドバイスされました。
 4つ目は、アパレル輸入で、サプライチェーンが多様化するといいます。品目としてはニット81%、織物19%の割合で、ニットが圧倒。とくに東南アジアからのサプライヤーの急増は止まらず、この流れは変わらないとみているようです。

 なお日本における調査は、15~54歳の男女を対象にオンラインで実施、第3者機関に依頼し、CCI国際綿花評議会とコットンインコーポレイテッド社とのコラボレーションで行われたといいます。

 最後に、同氏のセミナーは今回で終了とのことです。毎年、世界市場と日本のマーケット動向について貴重なお話しを伺い、大いに参考にさせていただきました。心よりお礼を申し上げたいと思います。ほんとうに長い間、ありがとうございました!

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「セレンディピティ」という考え方

 今、アートの世界では「セレンディピティ」が重要なキーワードになっているといいます。これはファッションクリエーションにも当てはまるのではと思い、(一財)日本綿業振興会発行の機関紙「COTTON PROMOTION コットンプロモーション」(2017春号のコラム、マーケティング・アイ)に、下記のような記事を書きました。
 本紙と併せてご覧下さい。
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2017年5月14日 (日)

津村耕佑展「RECOMBINATION」テーマにパズルウエアー

 今、東京・青山のスパイラルガーデンで津村耕佑展が開かれています。津村耕佑(KOSUKE TSUMURA)氏と言えば、アートや建築などジャンルを超えて内外で活躍しているファッションデザイナーです。
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 テーマは「組み換え」という意味の言葉「RECOMBINATION」で、Img_75921同氏が考案されたパズルウエアーを活用した作品が展示されていました。パズルウエアーは突起とスリットを持つピースです。それを複数組み合わせることで、多様な造形をつくり出しているのです。
 その発想源は、何と細胞分裂といいます。ピースを細胞と見立てて眺めると、作品の意図がわかった気がしました。

Img_75971  素材はテキスタイルから資材、紙や段ボールなど様々です。それらを思いつくままに、自由につないでつくった、といった感じです。組み合わせるだけで縫製は不要ですので、誰でもできます。飽きたら別の形にしてみるなど、パズルやブロック遊びでもしているかのように楽しめます。

 同氏が1994年に発表した「ファイナル ホーム(FINAL HOME)」もユニークでした。これは「どのような状況においても適応できる」をコンセプトに開発されたシリーズで、ポケットがたくさん付いている透明ビニールのような素材の服に感動したことが思い出されます。

Img_76091  会場ではプチプチを使ったパズルパーツ「プチプチタングル」も販売されていました。(8P
で864円)。プチプチのクッション性、断熱性を生かし、自分ならではの形をつくってみてはいかが、という提案です。
 ところでもう一つ、このピースのデータがWEBサイトで公開されていることもお知らせしておきます。ダウンロードして使えるようになっているのです。つくる楽しさがますます広がりますね。

 なお展覧会は21日までです。

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2017年5月13日 (土)

銀座の新商業施設「GINZA SIX」“風水”思想息づく

 銀座の旧松坂屋跡地に新複合商業施設「GINZA SIX(ギンザ シックス)」が、4月20日にオープンしました。私もこれまでに数回行っています。来場者はついに150万人を突破したと報道され、そのすごい人気ぶりに驚かされます。

 先日、この商業空間パブリックスペースエリアのインテリアデザインをImg_75521jpg担当したキュリオシティ/グエナエル・ニコラ氏のトークを伺う機会がありました。とくに興味深かったのは“風水”思想を採り入れているとのお話しでした。
  そこで再度このビルを訪れました。

 ファサードは建築家の谷口吉生氏による「ひさし」と「のれん」がイメージされています。

 ここを入ると、正面玄関には行燈のような柱が立ち、Img_75281jpg4層吹き抜けのアトリウムが広がります。ニコラ氏が47,000㎡もの広さをよりヒューマンなスケール、つまり人間的な空間にしようと、自然を生かした日本建築を参考に設計したということがわかって納得です。それは光が風のように全体に回るデザインなのですね。Img_71911
 またここはパリの地元で人気の百貨店「ボン・マルシェ」のつくりも思わせます。実際、ニコラ氏はこのデパートを意識されたそうです。

Img_75301_2  まずは草間彌生の水玉かぼちゃアートが目に飛び込んできます。天井を見上げると、小紋柄の意匠になっていて、上質な和紙が使われているといいます。この和紙は要所、要所に使用されていて、洗練された優雅さを増幅しているようです。

 エスカレーターの斜めのラインも印象的です。
Img_75321  竹の節を思わせる斜めの線は、エレベーターなどあちらこちらに見られます。
 左から入る左回りのレイアウトになっているのも風水のアイディアからといいます。

Img_75311  さらに通路が適度な雁行型になっているというのもポイントです。241もの店舗がそれぞれ皆少しずつ異なっていて、ニコル氏がおっしゃるように銀座の路地をそぞろ歩きしている雰囲気を楽しめるレイアウトになっているのです。

Img_75461jpg  チームラボによる滝のアートもあります。刻々と様子を変える流れる水の映像に癒されます。

 屋上は広々としたガーデンテラスで、江戸の庭園と西洋の広場の融合をコンセプトにしているとか。
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Img_75501  最後に地下3階にある能舞台。一度中に入ってみたいものです。

 “風水”思想が息づく「GINZA SIX」、千客万来を期待しています。

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2017年5月12日 (金)

川口 拓 個展 絵ハガキに込められたシンプルなデザイン

 アートインストラクターの川口 拓 氏が、東京・青山のオーアーゲーハウス東京で14日まで個展を開いています。
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Img_75841_2  会場ロビーの広い空間には、桐でつくられたオブジェが3体たたずんでいました。壁面に架かっていたのも、木の目の美しさを生かした桐のレリーフです。

 形は究極のシンプル! 見る者の想像を掻き立てるコンセプチャル・アートでした。

Img_75861_2  右は「大黒天」。

 その発想は絵ハガキにあるようです。カラフルな色鉛筆やマーカーなどを使って描いたラフスケッチのような絵ハガキが展示されていて、その数、何と88枚です。
Img_75851_2  川口 氏は、いつとはなしに人に絵ハガキを送るようになったそうで、一つひとつに「梢のささやき」とか「幸せな夢」とか、思いのこもったタイトルが付いていました。こうした絵ハガキはまさにご自身の分身だ、といいます。(写真が白く飛んでしまいました) 

 シンプルとは言っても、あたたかさやさしさがにじみ出ているのはこのためだったのですね。一本の線が、こんなにも豊かな表情を生み出すとは----、と感銘しました。

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2017年5月11日 (木)

2018春夏T・N JAPAN東京展 「それぞれの一押し総覧」

 4月26-27日、東京テピアで開催された「T・N JAPAN東京展」も、この2018春夏シーズンで、早くも20回目を迎えるそうです。そこで今季は特別なテーマを設けず、「それぞれの一押し総覧」として、各社得意の素材を打ち出し、バイヤーの目を集めていました。
 出展したのは9社4団体です。とくに気になった素材をご紹介します。

○福田織物
 超繊細な細番手糸使いの半透明コットンは、洗練された高級感にあふれています。とくに塩縮加工や空羽、カットボイル、ピンタックやプリーツなど、凹凸のある表面感のあるものは、ほんとうに美しくてエレガントです。感動させられました。
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120番手ローンに塩縮加工で蜘蛛の巣柄  綿ボイル格子空羽

○古橋織布
1_2  同社定番のふんわりとした感触の綿ローンのドレスを展示していました。
 これはファッションデザイナーのカミシマチナミが手がけるティスリーのブランド「ヨリオリ」(このブログ2017.3.23付け参照)のコレクションです。
 肌触りがしなやかで気持ち良い素材です。

 この他、無地のパリッとしたペーパータッチの高密度コットンや馬布など、シャツ地やアウターにいずれも人気の様子です。

○澤井織物工場 (八王子織物工業組合)
  グーグルATAPプロジェクト(このブログ2017.4.26付け参照)で、導電性繊維を開発した機屋さんです。伝統の組み紐の技術を応用して、銅線にポリエステル繊維を巻き、電導性のある糸をつくったといいます。何と、本業は医療の手術用縫合糸のメーカーだそうです。
 綿や麻、合繊などジャカードやドビーによる差別化素材を多数提案していました。
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  写真は、軽やかでさわやかな印象のリネン混ジャカード織物です。

○匠の夢
 ミニマム25mを最短2週間でつくるというクイック対応をアピールしています。しかもつくられるテキスタイルはいずれも独創的で、目が引き付けられます。
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和紙プリントのもの            シルエットがユニークなジャカード  

〇遠州ネット (浜松コットンネットワーク)
 綿の強撚糸カラミや麻カラミの透け感を表現。さらっとしたタッチで、見た目はオックスフォードそっくり。カラミ織には見えません。そんなシャツ地を開発しています。
Img_72521Img_72561_2  

○遠孫織布 (播州の機屋)
 ジャカードが人気を集める中、とくに立体感あふれる大胆な図柄が好評といいます。
 緯糸をカットしてフリンジに見立てたカットジャガードなど、実験的な素材提案が見られるのも同社の魅力です。
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○クレッシェンド・ヨネザワ

Img_72431  シルクを中心に最高の技術によるジャカード織ストールを展開。
 オーガンザに浮かんでいるのはミモザの花でしょうか。そんな美しいカットジャカードです。

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2017年5月10日 (水)

「コットンの日」アワードに平祐奈さんと佐々木蔵之介さん

 今日は5月10日、「コットンの日」です。これを記念する恒例のイベントが東京都内のホテルで開催されました。

 クライマックスはCOTTON USAアワード2017の授与式です。今年は女優の平祐奈さんと俳優の佐々木蔵之介さんが受賞しました。コットンの持つ“優しさ”や“さわやかさ”、“責任感”というイメージにふさわしい著名人であることに加えて、今年のイベントのテーマが「世界で信頼されるCOTTON USAで快適な旅」であることから、旅好きな人という理由もあり選出されたといいます。
 全身コットンの服に身を包んで登場した平さんと佐々木さん。とくに白地に赤い花模様のロングドレスを着こなした平さんは、ほんとうに可愛らしかったです。
Img_75211  写真は受賞後のインタビューを受けるお二人です。
 佐々木さんは「役者として常に緊張感をもって仕事しているので、コットンのリラックスした自然な温かさがうれしい」、平さんは「コットンを着て寝たらすぐに眠れてよい夢をみることができそう」などと、喜びの声を発していました。

Img_75061  ところで今年は、ロビーでの展示が、いつもと異なり、米綿高機能素材によるベッドリネンやタオル、ウェアなどでホテルの客室をイメージした企画コーナーが設けられていました。

 またアワードの前座では、なかなか聞くことのできない米綿に関するお話しがあり、私も興味深く拝聴しました。
 まず主催者のCCI国際綿花評議会会長のエディ・エスティヴィ氏が挨拶。米綿の収穫は今年も順調に増加の見込みなど綿花状況を語られました。Img_75101jpg また新専務理事のブルース・アサリ―氏(左)が、米綿の「精密農業」イノベーションやサスティナビリティについて、動画とともにわかりやすく解説されました。コットン・インコーポレイテッド社からも、新技術や新商品などの紹介があり、とくに米国におけるデニムのリサイクルの拡がりや、コットンダイ、つまり綿花という植物そのものから抽出した染料染め、“コットンをコットンで染める”という話しをされるなどして、印象に残りました。

 次いでTシャツデザインコンテスト受賞者の発表が行われ、グランプリは東京都葛飾区在住のテキスタイルデザイナー、金永治雄さん(66歳)に贈られました。作品タイトルは「COTTONとAI(人工知能)」です。自然の恵みであるコットンもAIと上手に付き合っていかなければならないとの想いを込めて、対極的なもの同士を融合させて描いたといいます。グランプリはこれで2度目の受賞になるとか。
1  この3月に行なわれた審査会では、私も審査員の一人としてこの作品を選ばせていただきましたので、感慨も一入でした。
 右は、本作品をプリントしたTシャツです。帰り際に、来場者全員にプレゼントされました。

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2017年5月 9日 (火)

「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」

 カワイイ「ミッフィー(うさこちゃん)」に会いたくて、「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」に行ってきました。松屋銀座で9日まで行われていた展覧会で、ぎりぎり間に合ってよかったです。20170301dickbruna 中は人でもみ合うほどではありませんでしたけれど、かなり混んでいました。
 右はそのメインヴィジュアル「ブラックベア」です。
 ディック・ブルーナ氏は、オランダ人絵本作家でグラフィックデザイナーです。(今年2月に逝去されたことが惜しまれます。) 「シンプルの正体」というタイトルにもありますように、改めてブルーナ氏のシンプルの哲学を印象付けられました。
 彼の目指す究極のシンプルとは、豊かな世界です。余計なものは限りなく省き、記号のように幾何学的で、カラーは6色しか使っていません。マティスの切り絵を連想させます。けれどあの温かさや優しさは、ほんとうにスゴイ! 心が和みます。子どもだけではなく大人も楽しめるというのは、このためなのですね。

 最終章は、写真撮影が可能で、4組のデザイナーが「シンプルの明日」をテーマに作品を発表していました。
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 プロダクトデザインではグルーヴィジョンズ(groovisions)の実験的新作が面白い。蝶を記号に置き換えて、グラフィックな構造だけにしたものとか。

Img_73851_2  ファッションではミントデザインズ(mintdesigns)が、ミッフィーとブラックベアをモチーフにしたテキスタイルのドレスを発表していました。青空にドレスが風ではためく何気ない日常の風景という演出も好ましく映りました。 
Img_73971jpg_3  最後に中村至男氏の絵画作品です。
 ブルーナ氏のペーパーバックに魅せられたという同氏。ミッフィらしい震える線で描かれていました。

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2017年5月 8日 (月)

シキボウ東京展 「ニオイサイエンス 防ぐ&消す」テーマに

 4月19~21日、ボーケンビルで開かれたシキボウの東京展を見てきました。
 テーマは「ニオイサイエンス 防ぐ&消す」で、同社の消臭・抗菌素材「アニエール」シリーズを改めて打ち出しています。とくにスーパーアニエールは様々な臭いに対応するといいます。
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Img_71872  会場では担当者が、アンモニア臭を即効で取り除く実験をしてくれました。
 1分で悪臭が消えました。私も体感して、すばらしいと思いました。

 

Img_71921 また「焼肉」臭を除去する装置も参考出品していて、同様に体験させていただきました。
 電車内などで悪臭に悩ませられることがありますが、そういうとき、きっと効果を発揮してくれると期待しています。

 この他、様々な高機能素材の展示Img_71981を拝見し、最後に目に留まったのが「オリコット OLICOT」です。これは名前の通り、トリコットのような織物で、ニットの伸縮性と防シワ性、織物の型崩れにくさ縮みにくさと、両方の良さを併せ持つといいます。

Img_72031  シャツやブラウス向けが中心で、綿/ポリエステル混なので、白は透けやすくなりますが、透けにくい「ノースルー」も開発されていました。
 写真は通常品と比較したもので、向かって左はノースルー加工のものです。比べると、確かに違いは明らかでした。

 一口に高機能といっても日進月歩、多彩な進化を遂げています。そんなことを又しても感じさせられた展示会でした。

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2017年5月 7日 (日)

18春夏 尾州マテリアル・エキシビション 独創的新作揃う

 一宮地場産業ファッションデザインセンター主催の服地展、「2018年春夏 尾州マテリアル・エキシビション」が、4月18~20日、東京テピアで開催されました。出展したのは16社です。来春夏は軽やかな薄地で光沢感が求められるとあって、各社ともウールに限らず様々な素材使いで独創的な新作を揃えています。その数は1,300点とか。ネリーロディによるトレンドコーナーでは、その内197点が、3つのテーマで分類展示されました。カラーはイエロー系や白黒が目立ち、綿がらみのものも大変多く見られました。
 また今回初めて参加したのが「尾州染色整理加工展」です。同産地を拠点とする整理加工・糸染め7社が得意の技術力をアピールしました。
 来場者は3日間で1,758名、1社平均848点のサンプルリクエストがあったと発表されています。サンプルリクエスト数は前回展と比べやや減少していて、これは百貨店販売の低迷が原因とみられているようです。

 こうした中、各企業とも積極的な取り組みが目立っていました。トレンドコーナーでの提案を、ご紹介します。

○マスカレード (MASCARADE 仮面舞踏会)
 意外性のある組み合わせで新しい美を創出するテーマ。90年代初頭のポストクチュールの波など、驚きのイメージも見られます。
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Img_71381 Img_71361
中伝毛織                  岩田健毛織  
サマーブライトファンシー        ボンボンリリヤン絣糸使い
ポップで軽い感覚のツィード      ドビーチェックツィード

○クワイエット (QUIET 静寂)
 静けさの漂う爽やかな自然への渇望をテーマに、旅や異国への憧れ、スローファッションといったキーワードが並びます。
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Img_71251jpg Img_71191jpg
ファインテキスタイル          日本エース
よろけウインドペインリバー      コットンメッシュツィード
空羽でよろけたウインドペイン柄   肉厚ながら透け感も

○ヴェスタ (VESTAL 巫女)
 ローマ神話の巫女を思わせるフェミニンで優雅な美を追求するテーマ。少しけだるいエモーショナルなムード。
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Img_71141 Img_71091jpg
西川毛織                  林実業
C/Wギンガム千鳥             片面楊柳平二重リバーシブル
変形ドビー千鳥織ナチュラル仕上げ    綿の細番手S・Z使い

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2017年5月 6日 (土)

17/18秋冬プリスティン オーガニックコットンで冬も温かく

 オーガニックコットンのブランド、「プリスティン(PRISTIN)」の2017/18秋冬もの展示会が、4月中旬、東京・新宿区のアバンティ本社で開催され、見に行ってきました。
Img_71661jpg  
 今季は冬も温かく過ごせるようにと、ヤク混のアイテムが多数提案されていたのが印象的です。ヤクは寒い高山地帯に生息するウシ科の動物で、保温性が高いのが特徴なのですね。
Img_71691 たとえばスウェットパーカーはオーガニックコットン93%/ヤク7%混の裏毛です。昨年よりも太番手糸で編まれていて、しっかりとした風合いに変化していました。肌に触れる側はオーガニックコットンで、チクチクしないようにつくられているのもうれしいですね。
 また右は、暖かく身体を包んでくれるガウンコートです。オーガニックコットンのスーピマ起毛糸とヤク40%混の糸を組み合わせたヘリンボン柄のジャカードニットで、いかにも着心地よさそうです。

Img_71671jpg さらにキルティングの半袖ベストも人気のよう。丈は少し短めで、最近流行のボリュームのあるボトムスに合わせやすいようにデザインされています。
 素材は極細の畝のコーデュロイに中わたを入れてステッチをかけたもの。オーガニックコットン100%でふんわりとやわらかい、まさに極上の肌触りでした。

 メンズシリーズも下着からアウターまでバリエーションが増えて着実に売上を伸ばしている様子です。手堅いビジネスのブリスティン、ますます期待しています。

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2017年5月 5日 (金)

仏インテリアブランド「ロッシュ ボボア」旗艦店オープン

 フランスのラグジュアリーなインテリアブランド「ロッシュ ボボア トーキョー Roche Bobois TOKYO」旗艦店が、このブログ2017.1.10付けでも予告していたように、4月22日、東京・外苑西通り沿い神宮前3 丁目交差点角にオープンしました。
 これに先駆けて行われた内覧会に行ってきましたので、ご紹介します。
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 店を入るとまず目に飛び込んでくるのが、ロッシュ ボボアのシンボル的存在、Hans Hopfer( ハンス ホッパー) によるデザインのソファMah Jong( マ ジョン)です。ミッソーニとのコラボによる美しい色彩に目を見張ります。 

Img_71571  またジャンポール・ゴルチェやクリスチャン・ラクロアといったデザイナーやアーティストらとのコラボレーションもズラリ。
 革新的なスタイルのテーブルAqua( アクア) やAstrolab( アストロラブ) をはじめ、チェア、デスク、シェルフ、キャビネット、ラグ、照明、インテリア小物などが揃うディスプレーは、壮観です。

 他では見られない唯一無二の世界観を楽しませていただきました。

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2017年5月 4日 (木)

「赤を巡る旅展」 日本の暮らしを彩る赤の魅力を紐解く

 日本の暮らしを彩る赤には、古来より、祝事や魔除けの意味があったといいます。この独自の伝統文化を受け継ぐ赤い色の魅力を紐解く展覧会、「赤を巡る旅展」が、5月14日まで、東京・世田谷文化生活情報センター 生活工房で開催されています。ディレクションを手がけたのは、衣服造形家でSANADA studioを主宰する眞田岳彦氏です。Img_70861jpg
 同studioのご案内を受けて、4月16日に行われたトークイベント「日本文化と赤の色」に行ってきました。

Img_70901 まず、進行役の眞田氏が、「日本の赤とは何か」、赤を求めて山形から熊本まで、各地を歩かれた旅の体験談などを語られました。
 とくに興味深く拝聴したのが、三重県丹生(にう)への旅です。この村は「辰砂(しんしゃ)」という鉱物の産地で、赤い川が流れ、赤が湧き出ているのだそうです。地名の「丹」は赤い色のことで、この赤土は「ベンガラ」とも呼ばれます。辰砂は、縄文の昔から身体装飾などに使われてきた顔料で、高級な美しい赤の原料でもあるとともに、水銀の原料でもあったといいます。そこで不老不死の薬や防腐剤として珍重され、不思議な作用を持つものとされてきたのですね。 
 またもう一つ、天然の植物染料の赤となる紅花について、現在、紅花資料館のある山形県河北町を訪れたときの話もされました。この町がある最上地方に紅花の栽培法が伝えられたのは室町時代の末期頃で、朝夕の霧も幸いしたのか、この辺り一帯は江戸時代に全国一の生産地になりました。紅花は酒田の港から北前船で、上方に向けて運ばれていったといいます。私は以前酒田に行ったことがあり、雅な街だったことが懐かしく思い出されました。

 次に、草木染研究家の山崎和樹氏が登壇。草木染の赤い染料と布を紹介されました。お父上は草木染の大家、山崎青樹氏で、種から植物を育てているそうです。Img_70961jpg_2 紅花はキク科で、花の色は黄色です。その花を摘み、発酵させて紅もちをつくり、紅を抽出します。とはいえその量はほんの1%だそう。
 左は、その紅もちです。

 最後に、武将たちを魅了した赤や文様をテーマに語ったのが、古典織物研究家の中島洋一氏です。とくに奥多摩にある武蔵御嶽神社宝物殿の国宝、赤糸威(おどし)大鎧(よろい)を見に行った話を楽しくされ、私もぜひ一度実物を見たくなりました。

Img_70871  ギャラリーには様々な「日本の赤」が展示されています。見どころはベンガラ染めの赤いフエルトのプリミティブな作品でしょう。これは羊毛のフエルトの小片約100枚を表裏が異なるように継いだもので、赤い表皮を象徴しているといいます。

 赤系統のカラーは今春夏ファッションとして浮上しています。 (このブログ2016年2月27日 付け参照)  赤には現状を打開したい、そんな思いも込められているようです。
 私もまた赤を身に着けてみたくなりました。

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2017年5月 3日 (水)

ミラノウニカ「ジャパン・オブザーヴァトリー」に40社出展

 JFWテキスタイル事業事務局で、4月27日、「プレミアム・テキスタイル・ジャパン(PTJ)」、ミラノウニカの「ジャパン・オブザーヴァトリーThe Japan Observatory」、それに「インターテキスタイル・シャンハイ」の開催概要が発表されました。

 PTJは、東京国際フォーラムで5月9日―10日、昨年同期を上回る97件が出展して開催されます。現況が悪いからこそ、出展しようというメーカーが多くなっているといいます。
Img_44671  第25回を迎えるミラノウニカは、7月11日―13日と会期を早めての開催です。出展社数はモーダインが30社増となるなど、総数で増加し、オリジン・パッション&ビリーフス展も参加するといいます。ジャパン・オブザーヴァトリー(写真右は前シーズンの会場風景)も2社増で、40社・団体がエントリーしているそうです。ただし今回初の早期開催で、米国や中国、日本人バイヤーがどの程度来場するか、懸念はぬぐえないようです。
 インターテキスタイル・シャンハイは、10月11日―13日に行われ、日程の大きな変更はないといいます。ジャパン・パビリオンへの日本の出展は30社で、久々に減少しているそうです。その理由は二つあり、一つは大手企業が個別に展示会を開催するケースが増えていること。それにもう一つは、何と展示会後のフォローができないからといいます。日本企業は人気があり過ぎて、バイヤーが押しかけるので、中小企業の場合、対応しきれないのだそうです。

 今期もそれぞれに活発な商談を期待して、開催を楽しみにしています。

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2017年5月 2日 (火)

ようこそ我が迷宮へ IKKO KOBAYASHIの服飾活動50年

 「オートクチュールIKKO KOBAYASHI」のオーダーサロンが1960年代末に登場したことをうっすらと覚えています。その日本のクチュール界の大御所、小林一行氏が、東京・代官山で4月15日、「ようこそ我が迷宮へ」をテーマに、服飾活動50年を記念するファッションショーを開催しました。
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 喜寿を迎えられたとは思えない明瞭なお声で、ご自身の経歴からショーまでの経緯を語られ、その多彩なキャリアに驚かされました。
Img_70771_5  杉野学園ドレスメーカー女学院で男子一期生として学ばれたと伺い、びっくり!です。卒後銀座マギーに入社し、1969年にオーダーサロンを開設しましたが、時代は変わり20年後の1990年にクローズ。その後私もよく知るアパレルの「ロザース」で新ブランドの立ち上げに尽力し、つい3年前まで杉野服飾大学で後進の指導にあたられていたといいます。

 ショーには杉野学園の関係者が多数いらっしゃっていました。

 登場した作品は、一つひとつが選び抜かれた美しい服ばかりでした。
 良い服は、永遠に古びないことを証明しているように思われました。
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 日本のファッション界をリードしたデザイナーの凛とした姿を拝見して、私もエネルギーをいただきました。感謝です。

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2017年5月 1日 (月)

「ファッションとアート 麗しき東西交流展」オープニングで

 今、横浜美術館で「ファッションとアート 麗しき東西交流展」が開催されています。このオープニングセレモニー(4月14日)に招待され、内覧させていただきました。

 館長のお話によれば、このようなファッションに関する展覧会を開くのは初めてだそうです。とはいえ横浜は開港以来、西洋文化を受け入れ、日本文化を海外に送り出す玄関口でした。ですから相当力の入った取り組みをされたことがわかります。
Img_70241  本展の展示に協力されたのが、京都服飾研究財団(KCI)です。1990年代に行なわれた「モードのジャポニスム展」は、日本はもちろん世界を魅了しました。この成果などを踏まえ、同館の美術・工芸の視点を加えた展覧会の企画を思い立ったのが、2013年頃からだったといいます。
 KCI名誉キュレーターの深井晃子氏も開催を祝し、挨拶されました。

 展示構成は「東西文化の交差点YOKOHAMA」、「日本 洋装の受容と広がり」、「西洋ジャポニスムの流行」になっていて、19世紀後半から20世紀前半の女性ファッションを通して、和と洋の相互交流が生み出した新しい美の軌跡を展覧します。
61hrrh8xyrl_sx352_bo1204203200_  とくに実物の衣装がガラスケースなどに入っていなくて、直に見ることができるのがうれしいです。
 ちらしや図録の表紙に掲載されているターナーの「ドレス」(1870年代)は、綸子の着物地でつくられていて金糸の刺繍や型絞りの装飾が美しい。
 見返り美人風のドレスやポワレ、フォルチュニー、シャネル、ヴィオネなど、以前KCIの展覧会で見たことがあるのですが、再度見直して印象を新たにしました。
 一番の見どころという昭憲皇太后大礼服は、さすがに豪華で重厚でした。長さ3メートルものトレーンに見る菊花模様の繊細な日本刺繍には目が点になります。
 本展では、今ではもう不可能?と思われるような職人の技術がそこかしこに散りばめられていて、それらを探して見るのも興味深いのではないでしょうか。

 タイトルも「ファッションとアート」、それに「東西文化」の交流とあります。いずれも現代ファッションを考える基礎となるキーワードです。まさに時宜を得た展覧会と思いました。
 なお、開催は6月25日までです。

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