17/18AWネストプラスパッサージュ 新世代ブランド合同展
先月21-23日、アマゾンファッションウィーク東京(AFWT)の関連イベントとして、「ネストプラスパッサージュ(NEST +plus PASSAGE)」展が、代官山の二つの会場で開催されました。
これは、クリエイティブな新世代ファッションブランドが参加するネスト(NEST)と、女性のためのライフスタイルプロダクトを集めたGAS AS I/Fとが共同企画し実現した合同展示会です。
今シーズンも個性的なクリエーションで注目される44ブランドが出展し、2017/18秋冬の新作コレクションを発表しました。来場者も3日間で963名に上ったとのことで、ファッション市場の活性化が見込まれています。
注目したブランドのいくつかをご紹介しましょう。
○タロウ ホリウチ TARO HORIUCHI
ブランドを手がけるのは、2012年第30回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞した堀内 太郎さん。
今シーズンは「未来」への憧れや想像を、20世紀初頭のクラシックとミックスし、都会的で洗練されたワードローブに仕上げたコレクションです。
キーワードは「フューチャー」や「ピュアネス」、「ケミカル・リアクション」。宇宙服に見られるようなディテールが見られたりします。とくに素材で、軽いボンディングや工業資材のようなテクスチャー感のニットなど、宇宙飛行服をイメージさせるものにも注目です。
右の写真のコーディネイトも軽快でシンプル、フューチャーリスティックですね。エレガントなデザイン表現力はさすがです。
○ジュン オカモト JUN OKAMOTO
デザイナーの岡本 順さんによるブランドです。
今季は「ウヴルOEUVRE」をテーマに、デザイナーのパリ時代の友人の. お花屋さんを主役にした物語をベースに展開。
どこかノスタルジックな雰囲気のするコレクションです。
○マイリ Mhairi
「“Less but better” より少なく、しかしより長く」をコンセプトに、ミニマルで洗練されたワードローブを展開しているブランドです。手掛けるのはデザイナーの堀江三千代さん。
今シーズンのテーマは、「“keep changing to keep unchanged” 変わらないために変わり続ける」です。変化に流されず、自分らしく生きるために変わり続ける女性に向けて、シンプルでリラックスした日常着を提案しています。
シルエットは丸みのあるフォルムと構築的カットを組み合わせた立体感のあるラインが中心。ブラックデニムの新シリーズや、ホールガーメントのニットの襟にカシミアを使用するなど、着心地の良さを追求したコレクションに仕上げています。
○ステア STAIR
ファッションデザイナーの武笠 綾子さんが手がけるブランドで、このブログ2016.12.2付けでもご紹介しています。
今シーズンのテーマは、「GO BACK TO MODERN」。70年代風のロング+ロングの組み合わせや、ウエストマークのデザインなど、今風なリアルクローズを提案しています。
○ハート Hart
デザイナーの山谷 政さんが手がけるブランドで、コンセプトは「古着屋のワードローブ」。
温かそうなコートが並ぶ中で、目に留まったのが懐かしいタペストリージャカード素材のもの。
このようなヴィンテージ調が妙にリアルで、印象に残りました。
○インファナニマス INFANONYMOUS
デザイナーは福嶋 達郎さんで、ブランドを立ち上げて4年目。
カラフルな色使いのカラーブロック表現など、大胆なデザインが目を惹きます。片身変わりだったり、不規則にボリュームをつけたり、幅を巨大化したり、そのあまりにもユニークなデザインに驚かされました。
○ミドラ MIDDLA
ブランドを手がけるのは、安藤 大春さん。クラシカルなアイテムに音楽的・数学的・物語的要素を加えて、再構築した“東京の日常”スタイルを表現するデザイナーです。
今シーズンのテーマは、「心の葛藤」。トンネルカラーなどのシャツのデザインが新鮮です。
○ハツトキ Hatsutoki
播州織西脇産地の島田製織が展開するブランドで、この合同展に初参加しました。
デザインを起こしているのは村田 裕樹さんです。
最近こうした産地企業とデザイナーとのコラボレーションが目立ちます。
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