「ルームス34 Final」次回に続く“ファイナル”テーマに
先月半ば、2月15-16日、ファッションとデザインの合同展示会「ルームス34 Final」が開催されました。出展したのは450ブランドで、19,000人が来場したといいます。
アッシュペー・フランスが主催するこのイベントは一般入場も可能で、広場ではマーケットが開かれ、場内ではミュージックフェスのようなライブも行われます。
今回テーマは“ファイナル”でした。このイベントは“もうこれでおしまいなの”と思いましたら、そうではなくて、会場の国立代々木競技場第一体育館を使用できるのがこれで最後ということでした。2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、同館のような大ホールは今、どこも使えなくなっているようです。次回開催地は未定とか。
ともあれ次回に続くことがわかって一安心しました。
初登場のベビー&キッズエリアからアウトドア、エシカル、地場産など、本展ならではの切り口のブースを一巡し、とくに注目したブランドをいくつかご紹介していきましょう。
○七彩
京都はマネキン発祥の地だそうです。この古都で誕生した七彩も今年で創業70周年を迎えるといいます。
AI技術を搭載した会話するマネキンが展示されていて、驚かされました。何と甲冑を着けた侍のマネキンがしゃべり出すのです。
○SAKUSI (錯視)
目の錯覚、つまり錯視を利用して、身に付けるだけで今よりもほんの少しだけスタイルがよく見える衣服を提案するブランドです。
右の二着のTシャツは同じに見えますが、右側のにはバスト下に透明シートが貼ってあるのです。この効果で、よりほっそりと見えました。写真ではわかりにくいです。
○kapoc (カポック)
「割烹着を知っていますか」と問いかける、おしゃれ割烹着のブランドです。
割烹着は1900年の日本で、着物が汚れないようにと料理教室の先生が発明したといわれています。それをハウスワーキングコートとして現代によみがえらせている、その発想に興味を引かれました。
あのスタップ細胞で世の中を騒がせた小保方晴子さんの割烹着姿が思い出されます。
○ハクア
和信化学工業がデザイナーの辰野しずかさんと共同開発した「ハクア (haqua)」は、箔から生まれたタトゥー・アクセサリーです。
シール状になっていて、水を含ませて貼ります。そこでキャッチフレーズが“箔と水のアクセサリー”というわけなのです。
私もブレスレットを試しにつけていただきました。一週間ほどで消えましたけれど、タトゥーといっても上品な感じで、「いいね」とよく人に言われました。
○小石川染色工房
東京のど真ん中文京区で100年以上の長きにわたり営業している染色工場、内田染工場が、東東京ものづくり商店街に出展していました。
昨年J∞Qualityに認証され、ファクトリーブランドの「小石川染色工房」をスタートさせたといいます。板締め染めの斬新なデザインで、手ぬぐい3,000円です。
○コンポジション(com + position)
桐生で帽子製造を営まれている同社のコーナーでは、職人さんが帽子づくりの実演をされていました。
今では日本で手作りの帽子をつくれるのは、この方しかいないのだそうです。
ブランドネームはUSINEです。
○三陽商事
京都発信のキッチンクロス「ティータオル」を提案していました。
ティータオルは、キッチンアイテムとしてヨーロッパで親しまれているといいます。表裏プリントなので、工夫次第でいろいろ楽しめそうです。
○白河産業
会津地方の伝統工芸メーカーで、昔懐かしい会津木綿の風呂敷のバッグを見せていました。
最近、風呂敷は何にでも使える万能な布製品として見直されています。今回のルームス展でも、随所で見かけましたね。
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