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2017年3月20日 (月)

特別展「江戸と北京-18世紀の都市と暮らし-」

 先日、江戸東京博物館で開催中の「江戸と北京-18世紀の都市と暮らし-」の内覧会が行われ、参加してきました。 
Img_58931g_2  江戸時代は鎖国していたとはいえ、中国交易は公認され、長崎を窓口にして文物の流れが滞ることはなかったのです。本展では江戸と北京の暮らしにスポットを当てて、様々な角度から当時の生活文化を比較しています。

 見どころはやはり、江戸と北京の街並みをそれぞれ描いた絵巻でしょう。(撮影には博物館より特別な許可をいただきました。)

Img_59071pg  一つは「熈代勝覧(きだいしょうらん)」(写真右)です。ベルリン国立アジア美術館から11年ぶりに里帰りしたという絵巻で、18世紀末の日本橋風景を描いています。行商人など1,700人もの人々が往来している図で、大通りをカメラで俯瞰するように活写していて、なかなか興味深かったです。

Img_59521  もう一つは「乾隆八旬万寿慶典図巻」(写真左)で、清朝最盛期の第6代皇帝、乾隆帝80歳の祝典パレードをカラフルな色彩で描いた絵巻です。
 故宮博物院からのもので、これは国外初公開だそうです。

 さらにもう一つ重要な絵巻「万寿盛典」も出品されています。康熙帝の60歳の誕生日を祝う書物だそうですが、色彩はなく、ちょっとわかりにくかったです。

 「商う」とか「育てる」、「遊ぶ」、「学ぶ」など、18世紀の江戸と北京の生活文化に係る展示が続く中、私がとくに関心を持って見たのは「装う」の展示でした。

Img_59261jpg  右は「染分麻地水辺風景鶴模様帷子」で、腰から下が水辺風景、上半身が飛翔する鶴を表しています。腰部分で色や模様を変える意匠は、18世紀前半によくみられる形式といいます。武家ではなく町人階層の女性所用の着物とみられているそうで、華やかな着姿が偲ばれました。

 上の着物とほぼ同時代の北京・首都博物館所蔵の婚礼服が下の写真です。
Img_59321  
 短い上着と裙子(スカート) で漢人女性のものと思われます。繊細な刺繍が美しいです。
 また満州族の女性が履いていたという盆底靴という10cmくらいのハイヒールも展示されていました。

 18世紀の江戸と北京、似ているところもありますけれど、違いも大きいと感じました。とくに色の好みは全く異なっていて、江戸のさっぱりとした粋な色に対して、北京は鮮やかな赤や青、緑、それに黄金色と華やかです。民族色といいますが、不思議です。

 最後にビデオコーナーで見た江戸城と北京の紫禁城の解説がすばらしかったこともお伝えしておきます。

 なお、こうした試みの展覧会は初めてとのこと。4月9日までの開催ですので、ご興味のある方はお急ぎください。

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