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2017年2月

2017年2月28日 (火)

2018春夏PV⑾ ヤコブ シュレイファーのストレンジレース

 最先端のテクニカルな刺繍やレースで、装飾的ラグジュアリーのトレンドセッターをいくのが、スイスのサンガレンを本拠地とするJAKOB SCHLAEPFER(ヤコブ シュレイファー)社です。
 今シーズンもPVファブリックで、驚きのちょっとストレンジなレースを見せてくれました。ストレンジは、これまで見たことがないような奇妙な加工です。

Img_51451jpg_2  とくに宇宙的なコーティングシリーズに注目しました。
 メタリックな光りを放っているのは、アルミフォイルだそうです。
 ブラックホールのような丸い凹凸で異次元感覚を表現したものも見られました。
 

Img_51511  それとは全く正反対なナチュラル感のあるレースにも目がとまりました。
 このボーダーはチェリーウッドの樹皮使いだそうです。
 今、人気の北欧調ですね。他にも様々なデザインが提案されています。

Img_51531jpg  前回発表した3Dプリンターによるシリコンレース(このブログ2016.9.27付け)は、バリエーションが拡がっていました。
 その付け襟も種類が増えていて好評のようです。

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2017年2月27日 (月)

2018春夏PVパリ ⑽「クロマボックス」でカラーを体験

Img_50031 プルミエール・ヴィジョン(PV)ファブリックの会場に、「クロマボックス(Chromabox)」が出現しました。これは2018春夏のシーズンカラーを360°のプロジェクション・マッピングで見せる空間です。

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 ヘッドフォンを借りて、ミュージックを聴きながら、光が織りなす美しいカラーの移り変わる様やデザインを楽しみます。何とも目くるめくような体験でした。
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2017年2月26日 (日)

2018春夏PVパリ ⑼  「カモンComON」スポーツ

 プルミエール・ヴィジョン(PV)ファブリックのアパー・ジーンズ・エリアに隣接するプレミアム・リラックス・エリアで、突然ピンポンゲームが始まってビックリ!
Img_49031  ここは「カモン (ComON)」(伊)のEXHIBITIONコーナーで、今季のテーマは「ムード・オブ・スポーツ」です。昨今の「アスレジャー<アスレチック(運動)とレジャー(余暇)を組み合わされた造語>」ブームもあるのでしょうね。会場には卓球台が2つ配置され、オープンなスタイルなので、誰でも自由にゲームに参加できます。
 日本と同様、こちらでもピンポンは人気のスポーツのようです。

 ところでこの「カモン」は、2008年にイタリアのコモで創設された“クリエーション・ハブ”です。Img_47061名門のデザイン学校が主体で、コモの有力テキスタイルメーカー、ラッティやカネパなどの支援を受けて、学際的な活動を行っているといいます。

 会場では学生たちがデザインしたスポーツアクティブウェアが周囲を彩り、スポーツする喜びや魅力を訴えていました。
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 PVパリ2日目には、バスケ会長も挨拶に訪れ、盛り上がっていました。

 「アスレジャー」ファッション、今年も目が離せませんね。

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2017年2月25日 (土)

2018春夏PVパリ⑻ ショーワ×オートクチュール名門校

 今シーズンも「ショーワ」が、プルミエール・ヴィジョン(PV)ファブリックに出展し、有名デザイナーやパタンナーを多く輩出している名門校「シャンブル・サンディカル・ド・ラ・クチュール・パリジェンヌ(通称サンディカ)」の学生作品を展示して話題を集めました。
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 同社は岡山県倉敷市のデニムの町、児島でデニムカジュアル生地を生産している日本有数のテキスタイルメーカーです。前回もファッションを学ぶ学生の作品展を行い、注目されました(このブログ2016.9.24付け参照)。このときはPVパリの主導で行われましたが、今回は純粋に同社がサンディカと連携し、審査にも参加して選んだ優秀作品だそうです。

 とくに上の写真で中央の作品は、最優秀賞を受賞したもので、デニムで人気の赤耳、“セルビッチ”を活かしたレイヤードです。赤い細い縦線がスッキリとした感覚を強調しています。

 ブースでは新シリーズのキュプラをアピールして、バイヤーを集めていました。
Img_52371  トレンドのフォーラムでは、ソフトにウオッシュ加工された大きな市松格子のコットン・ダンガリーが目に付くなど、同社素材は随所でピックされて好評を博している様子でした。

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2017年2月24日 (金)

2018春夏PVパリ⑺ 新設ウエアラブル・ラブでショー

 今シーズンのプルミエール・ヴィジョン(PV)パリで、新しいトピックスとなったのが、新設された「ウエアラブル・ラブ( Wearable[Lab])」です。
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 「ウエアラブル・ラブ」は、発明と未来志向のエリアといいます。その前身は、このブログ2015.10.3付けで紹介したPVアクセサリーで行われたR3iLabによる「革新的な近未来のテキスタイル展」で、このときは生体情報計測ウェアが主役でした。
 それが今回展では、こうした機能だけではない高感度なデザイン性の高いウェアやアクセサリーの展示になっていました。主催者によると、新設の意図はまさに「ファッション・テック」(テクノロジーによって増強されるファッション)にあったといいます。3Dプリンターやホログラムなどのテクノロジーの進化をまざまざと見せつけられました。
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 出展したのは、次の7作品で、サラ・アンゴールド (UK)、エズラ+トゥバ (トルコ)、イン・ガオ (カナダ)、ナーバス・システム (USA)、ピエール・ルノー(フランス)、エイミー・ウィンターズ(UK)、アヌーク・ヴィプレヒト(オランダ)です。いずれも実験的でインスピレーションをかき立てるものばかりでした。

 「ファッション・テックは未来が演じられる舞台か、それともユートピアか?」をテーマにしたセミナーが行われたり、ファッションショーが催されたりもしました。下記の写真はそのショーで撮影したものです。
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Sk1_3304e14866409765931_2  ファッションショーでは、次の2つの作品が参加し、新テクノロジーによるパフォーマンスを見せてくれました。

 一つはエズラ+トゥバ(Ezra+Tubaトルコ)の“バタフライ・ドレス” です。
 虹のように光るメタリック糸使いのジャカード織で、40もの蝶が付いている非常に美しいオートクチュール作品です。
 モデルが手を広げた瞬間、布に貼り付いていた蝶たちがパッと空中に舞い上がりました。アッという間の出来事でしたが、驚かされました。

 もう一つは、アヌーク・ヴィプレヒト(Anouk Wipprecht オランダ)の“ドリンク・ボトル・ドレス” です。
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Img_49291_2  モデルは胸元にハート型の器をつけています。後ろ腰につけたウォーター・ボトルの水がチューブを通って、この器にたまる仕掛けになっているのです。モデルはショーで、この水をコップに入れて観客に手渡していました。私も一ついただき、おいしかったです。
 なるほど、このドレスを着れば、水でもカクテルでもサービスすることができるのですね。
 デザインは美しく洗練されていて、ショー効果たっぷりでした。

 新テクノロジーとファッションの融合を目の当たりにした「ウエアラブル・ラブ」。次回は何が飛び出すのか、楽しみです。

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2017年2月23日 (木)

2018春夏PVパリ⑹ レクレルール×PVで「夜の男」発表

 2018春夏プルミエール・ヴィジョン(PV)マニュファクチュアリング会場で、パリを代表するセレクトショップ「レクレルール」が、「Men by Night (夜の男)」と名付けたカプセルコレクションを発表しました。
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 これはPVとコラボしたプロジェクトで、昨年の「シゴトプロジェクト」(このブログ2016.3.10付け参照)に続く第2弾です。
 今回は、夜の闇のようなダークなブラックを駆使し、ソフィスティケートされた「夜の男」の世界を浮かび上がらせていました。いずれも伝統をはずしたフェミニンなファッション感覚を採り入れたファンタジックなラインナップです。

 PV出展メーカーによるテキスタイル開発には、イタリアのリリア、ファリエロ・サルティなどをはじめ、日本のエイガールズも参加していました。
Img_47351 同社のアルパカのカットヤーン・ジャカード裏毛など、クリエイティビティ豊かな生地も多数展示されました。

 デザイン・クリエーションでも「タカヒロ ミヤシタ ザ ソロイスト(TAKAHIRO MIYASHITA The Soloist)」や「キミノリ モリシタ(KIMINORI MORISHITA)」など、有力日本人デザイナーの名前が目に付き、「レクレルール」が日本ブランドを高く評価していることがわかります。

 このコレクションは、PVパリ終了後、同ショップの店頭に並ぶそうで、反響が期待されます。

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2017年2月22日 (水)

2018春夏PVパリ ⑸ 結果速報 来場者数は同期比微増

 今期のプルミエール・ヴィジョン(PV)パリの結果速報が配信されました。
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 これによりますと、2018春夏ものが集結したPVパリ2月展の来場者数は、合計56,250人で、前年同期比+2.3%で微増したといいます。
 その73%がフランス以外の国々(124カ国)からの来場です。各国別の来場者数ランキングで、トップ10は多い順にフランス、イタリア、イギリス、スペイン、トルコ、ドイツ、アメリカ、日本、ベルギー、オランダとなっています。
 フランスは横ばい、イタリアは2.7%増となり、前年に比べ来場者数が微減したイギリスを追い抜き2位です。衣料品消費が急激に落ち込んだドイツはトルコに追い抜かれ、順位を1つ下げて6位となるなど、変化があったことがわかります。
 日本は、昨年テロの影響で減少しましたが、その反動からか、前年同期比+27%に回復し、1,606人が来場したと発表されました。中国や韓国などアジア諸国も軒並みアップしています。またロシアも驚異的な来場者数の伸び率を見せたそうで、近い将来における同国の経済競争力の再来を示唆しているといいます。

 数ある見本市の中で、もっともクリエイティブで厳選された提案があり、インスピレーションをかきたてる最新のモード情報を発信しているのは、やはりPVパリだけでしょう。来場者云々に関わらず、出展者にとってもバイヤーにとっても、最高に魅力的な見本市です。
 PVパリは今回も、安定した成果を出せたものと思います。

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2017年2月21日 (火)

2018春夏PVパリ⑷ フォーカス・スタイルにレザーも

 プルミエール・ヴィジョン(PV)ファブリックのフォーラムの一つ、“フォーカス・スタイル”は、デザインやスタイルに焦点を当てた素材が展示されているエリアです。今シーズンから新しくPVレザーが加わり、レザーもスタイリングされるようになりました。
 PVパリの6つの見本市が連動することで ファッション全般のトレンドがより把握しやすくなったと思います。

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これによると、2018春夏はたっぷりとしたボリュームのあるシルエットに焦点が当てられ、ファブリックのしなやかさ、もしくはパリパリした風合いを表現するシーズンになりそうです。
 素材によるマスキュリンとフェミニンの境界線は弱まり、なめらかさと心地よさを中心に、サルトリア(イタリア語で仕立て屋の意味)スピリットが、メンズとレディスの二つのマーケットで強まり、柄やカラーも制約なしに自由に展開されるとみられています。

 もう一つ、忘れてはいけないのが80年代の影響で、ところどころに感じられるようになってくるといいます。
 

 提案された数多くのシルエットの中から、下記の3つを選んでご紹介します。

. 身体と服の間に空気をはらんで、たっぷりとボリュームのあるシルエット
. サルトリア・スタイルの新解釈で、メンズ/ウィメンズの境界線のないシルエット

. 80年代の雰囲気のある女らしいシルエット

 1.        2.        3. 
Img_50281 Img_50451 Img_50871jpg    

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2017年2月20日 (月)

2018春夏PVパリ ⑶ “ トランスペアレント・ボックス”

 プルミエール・ヴィジョン(PV)ファブリックでシーズントレンドを発表するのは、「ル・フォーラム」と呼ばれるエリアです。
Img_53911jpg_2  今シーズン、この「ル・フォーラム」は、全体が半透明の白いベールで囲われていました。光を透過するフィルターを掛けたような“トランスペアレント・ボックス”の出現です。

 フィルター越しの内側は、カラフルで楽しいファンタジーの世界です。そこには2018年春夏を代表するテキスタイルが、大きく次の二つのストーリーで提案されました。
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 一つは「CAPTIVATINGLY LIGHT (快活に心を奪う)」です。
Img_53241 ここで重要なサブテーマが、軽量と半透明で、“トランスペアレント・ボックス”に象徴される質感のものです。繊細でしかも構築的、さらに新感覚ナチュラルが注目されます。
 右はその一つ、「エアリー」の素材展示です。

 もう一つは「JOYFUL EFFERVESCENCE (陽気な高揚)」です。
Img_52321 表現力豊かなテーマで、現代的アプローチのエスニックや、ストリートアート&クラフトなど、様々な要素のミックスに焦点が当てられています。
 右はその一つ、「都会的エスニック」の素材展示です。

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2017年2月19日 (日)

2018春夏PVパリ ⑵ モーヴカラーが前面に

 2018春夏に向けて、プルミエール・ヴィジョン(PV)パリが前面に押し出したカラーはモーヴ(mauve)でした。Df2_92661
 モーヴは薄い灰色がかった紫色で、マゼンタよりも少し青みがかっています。この色が壁やフロア、バッジのホールダーなど、随所を彩る主調色となっていました。
 前年の春夏はピンクや官能的な赤が目に付きましたが、それに比べますと、ずっとクールでエレガントな感覚です。このモーヴから派生した清々しいブルー系や爽やかなグリーン系も目立っています。水彩画のような色調やフィルターをかけたようなトーンですが、色彩は豊かでシンプル、全体に明るい楽しいイメージが拡がっています。

 すっかりリフレッシュされた印象の来シーズン、PVパリが提案しているカラーレンジは次の3つです。
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 写真上の左は光にあふれる、はじけるような明るいカラー、中央はカラーフィルターをかけたようなテクニカルなカラー、右は少し謎めいた濃色です。

 

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2017年2月18日 (土)

2018春夏PVパリ ⑴ 市場を鼓舞する6 つの見本市が開幕

 2018年春夏向けプルミエール・ヴィジョン・パリ(PVパリ)が、7~9日、パリのパリ・ノール ヴィルパント見本市会場で開催されました。ファブリックを軸に、糸や服飾資材、皮革素材、プリント図案、縫製業者の6つの見本市で構成される世界最大規模のイベントで、今期も厳選された、多彩でエクスクルーシブ、なによりクリエイティブでハイレベルかつイノベーティブなコレクションで、マーケットを鼓舞します。また新設のウエアラブルとファッション・テックの懸け橋となる 「ウエアラブル・ラブ」や、PVレザーの体制強化、それに希少なノウハウを持つアトリエや企業を集めた「メゾン・デクセプション」を配した会場作りも新たな話題を呼んでいました。
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Img_46601jpg 初日、PVマネージング・ディレクターのジル・ラスボルド氏による記者会見が行われ、IFM(フランスファッション研究所))によるテキスタイルと衣料品消費の現状観測を基に、2017 年の見通しが語られました。
 世界的な傾向としては穏やかな調子が続く模様で、米国はトランプ大統領の政策如何もあり、不確実性が付きまとうものの若干増大すると予測されています。一方、EU圏は衣料品消費で世界のもっとも大きいマーケットを維持していますが、低迷状態が続くといいます。 
 2016 年にドイツは前年比-2.5%減退し、イタリアは状況が多少改善され、減少幅は-1.5%にとどまり、イギリスは+0.2%増とほぼ横ばいで、スペインは+3.1%の増加でしたが、フランスは-1.2%後退したそうです。

 出展企業は6つの見本市全体で世界47か国から1,678社で、前年同期比2.7%と微減しました。もっとも多いのはイタリアで625社、次がフランスの226社、トルコ140社、イギリス112社、スペイン85社、そして日本が63社で、6番目に多い国となっています。その内PVファブリックには771社が参加、日本は過去最多の57社が出展し、輸出拡大を目指す動きが活発化しています。
 バイヤーの事前登録では、前回を上回る数字が出ているといい、来場者数の増加が期待されています。

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2017年2月17日 (金)

2018春夏テックスワールド⑵ アバンテックスは仏企業中心

 2018春夏向けテックスワールド展で注目されたのが、併催のハイテクなファッションデザインの見本市、アバンテックス(avantex)です。今回で4回目を迎え、コンセプトを一新し、原材料から販売までの先駆的なオファーが提供できるように、対象を広げています。
 出展したのは32社で、その中心はフランスです。27社と他を圧倒して多くなっています。とくにデザイナーや小売業者向け製品あるいは顧客体験で明日のファッションを変える若い革新的な企業が集積しています。
 フランスは昨今、国を挙げてテクニカル・テキスタイルに力を入れていて、繊維製品の高性能化・高付加価値化を推進しているのです。

C4ivwltwaay42j  その代表が、ローヌ・アルプ州(首府 リヨン)の高機能繊維企業クラスター、テクテラ(Techtera)です。今シーズンはファッションオフィスの2G2Lとコラボし、11社の素材を使用した17体の作品をショー形式で発表しました。

 ウベカ(Euveka)は、フランスのマス・カスタマイゼーションのリーダー企業です。フィッティングなしで個性化できる、ロボット化されたインテリジェントなマネキン、「スマート・モーフォサイジング」を販促しています。

1481208468277png トー・アンド・ガイ(TO&GUY )は、ハイテクオーダーのクチュールと3D新技術のヘッドセットのパイオニアです。披露されたのはVRヘルメットを使った最新コレクション「ルネサンス」で、リモートコントロールにより、さまざまなバーチャルシーンにテレポートする体験ができるといいます。

 コロリール(Coloreel)は、瞬間的な刺繍用染色機を開発しています。
 このようにフランスの繊維産業は高性能・高付加価値分野にシフトし、巻き返しを図ろうとしています。

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2017年2月16日 (木)

2018春夏テックスワールド ⑴  CCI出展は今回が最後

 パリのル・ブルジェで、この6日~9日、テックスワールド(TEXWORLD 略してTW)パリ展が開催されました。これは世界中のテキスタイルが一堂に集結する巨大な見本市です。初日はプルミエールヴィジョン・パリ展の前日でもあり、ラグジュアリーブランドも数多く訪れます。

 出展したのは、TW展に25か国732社、アパレルソーシング展に272社でした。TW展では、中国が412社と圧倒的な存在感です。次いでトルコが89社、韓国77社、インド54社、台湾25社、パキスタン24社、タイ12社、香港9社と続きます。米国は1社、国際綿花評議会(COTTON COUNCIL INTERNATIONAL 略称CCI)が出展していましたが、来期はないということです。日本企業の姿は今回ありませんでした。
 実は多くの企業がTW展をグローバル市場に参入するための登竜門と考えています。ここで手応えをつかみ、この後プルミエールヴィジョン・パリに乗り出すというパターンです。

 今期が最後となった上記CCIも、次回9月展からはプルミエールヴィジョン・パリ展に出展するとのことです。理由はクライアントの減少だそう。
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 写真は今回ブースでサービス活動を行ったCCIのスタッフです。
 左からロンドンのステファニー・ティエール・ラトクリフ(STEPHANIE THIERS-RATCLIFFE)さん、 香港のアリッサ・ロー(ALLISA LAU)さん、デュッセルドルフのエデルガルド・バウマン(EDELGARD BAUMANN)さんです。

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2017年2月15日 (水)

春一番のパリ百貨店 ⑶ 塩田千春の白いインスタレーション

 パリ左岸のボンマルシェ百貨店では、日本を代表するアーティストの一人、ベルリン在住の塩田千春さんによるインスタレーションアートが、店内中央いっぱいに展示されていました。
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Img_54701_2  それは白い一本の毛糸から生み出される “あやとり”を 無数に組み合わせたような巨大なオブジェです。
 ふんわりとした雲のよう、あるいは細胞の塊のように見えなくもありません。

 タイトルは「Where are we going ? (私たちはどこへ向かうのか)」。
 塩田さんは人生を糸に例え、人生と旅を重ねて、「人生とは目的のない旅のようなもの」という格言を表現したといいます。
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 フランスで1月は「白の月(Le mois du blanc)」と呼ばれ、バーゲンの時期ですが、新しい年の始まりに白いものを買いそろえる習慣があります。ピュアな白い糸によるインスタレーションは、百貨店のスタートを飾るのにふさわしいアートとなったようです。

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2017年2月14日 (火)

春一番のパリ百貨店 ⑵ プランタンメンズ館リニューアル

 パリのプランタン百貨店では、オスマン本店のメンズ館がリニューアルされオープンしていました。
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Img_46431  1階から5階まですっかり新しくなり、どのフロアも高級感にあふれています。この時期よく見られるソルド(バーゲン)もなく、ちなみに隣のレディス館はソルドばかりでしたから、対照的に感じました。

 写真のような洗練された高感度な品揃えです。
 リーバイス・テイラー・ショップなど、カスタムオーダーの店も出ていて、自分だけのメイド・イン・パリを手に入れられます。
 パリではここでしか見られないブランドや商品が多いことも、要チェックです。

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2017年2月13日 (月)

春一番のパリ百貨店 ⑴ 新しい重ね着ファッション

 フランスでもっとも有名な百貨店といえば、パリのギャラリーラファイエットでしょう。この1月からは毎週日曜日も午前11時からオープンすることになり、ニュースになっていましたね。

 ファッション商品は中価格帯からラグジュアリーブランドまであらゆるものが揃っていて、一堂に見ることができますので、全体の動きをつかむのには最適です。
 売り場ではスーパーポジション(superposition)、つまりあまり見たことがないような新しい重ね着が紹介されていました。こうすることで、“これまでのシルエットに変化をつけて着こなしを楽しんで”、という提案です。
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 たとえば写真のように、Tシャツの上に肩紐付きのワンピース、またシャツの上にキャミソール・トップを重ね、それにスキニージーンズなどを組み合わせます。
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 また長い丈と短い丈を着合わせて段差をつける装いや、ボリュームのあるものにないものというように、対照的なもの同士を着合わせるのも、この春らしいモードな装いです。
 チャレンジしてみてはいかがでしょう。

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2017年2月12日 (日)

パリ「針の祭典」 横山由紀子「よろけ織」の不思議な美

 先日の日曜日、パリのポルト・ド・ヴェルサイユで開催されていた手芸展「針の祭典 L'aiguille en fete 2017」を訪れました。フランスも手芸愛好家が年々増えているようです。会場は行きかう人でいっぱいでした。

Img_45561_2  今年のテーマは「北欧」で、その展示コーナーに「よろけ織」作家で染織工房「夢織りびと」を主宰する横山由紀子さん(右)が出展されていました。実は事前に横山さんからメールをいただいていて、この「針の祭典」でお会いしたいと思っていたのです。

 よろけ織は、その名の通り、よろけた波うち模様を織り出した立湧(たてわく)文のような布です。たて糸が曲線を描くように織るために、よろけ筬という特殊な筬を使用するそうです。
Img_45501  この織物が醸し出す不思議な美に、私もすっかり魅せられました。それはよろけの波の色が微妙にグラデーションしていて、水面を照らす光りのベールのように見えたからです。壁を飾るタペストリーですので、サイズも幅220cm高さ330cmと大きくてびっくり!
Img_45601  横山さんは、よろけ織に様々な工夫を凝らしていらっしゃいました。ほぐしの技法を採り入れて、2種類の糸を別々に染めたり、かすりに染めたり、素材を違えたり。ワッフル織や絣織、ほぐし織、もじり織、裂織など多彩な染織技で布を創作されています。糸から手紡ぎし、染めも手染めで草木染めと化学染料染めを用途に応じて使い分け、織機も何とご自分で制作されるとのことです。

Img_45511jpg  右は横山さんが開発された「クロッスノ(卓上手織り機)」です。織幅は小さいですが、運びやすくて、今やアメリカでポピュラーになっているそうです。

 横山さんは、現在兵庫県芦屋市にお住まいで、関西を中心に染織教室を開講されています。
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 ブースでは、よろけ織の実演や、来場者に織物の手ほどきも行っていました。

 織ることが楽しくて仕方がないという横山さん。すでに知られる存在ですが、今回の出展を機に、世界中から注目の人になりつつある様子でした。さらなる飛躍を期待しています。

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2017年2月11日 (土)

パリ装飾芸術美術館で「バウハウスの精神」展

 「バウハウスBauhaus」はドイツ語で「建築の家」という意味ですが、1919年にドイツ人建築家のヴァルター・グロピウスがワイマールに創設した総合芸術学校でもあります。建築から絵画、彫刻、デザインなどの分野で人材を輩出し、20世紀モダニズムをリードしたことで有名です。
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Espritbauhausnewaubalcon  そのジオメトリカルな造形は1920年代に“アールデコ”として花開き、モードもこれに呼応するように、シンプルで直線的なシルエットへ変化していきます。
 このブログで昨日、パリの装飾芸術美術館で行われていたモード展のことを書きましたが、同館で併催されていたのが「バウハウスの精神 L’Esprit de Bauhaus」と題した企画展でした。ファッションの世界では今、このエスプリが浮上しているところです。これは見ておく必要があると思い、門をくぐってきました。

 最初はバウハウスの成り立ちで、当時は陶芸や木工、テキスタイルなど様々なアトリエがあり、当然のことですが職人の手仕事が重要視されていたようです。日本の民藝運動にも触発されたといいます。 
 その後パウル・クレーやカンディンスキーらも教鞭をとるなど、芸術と技術を融合させた機能的な製品を次々に生み出していきます。

 その知られざる内幕を垣間見た後、次に目に飛び込んできたのがポスト・バウハウスの展示です。 バウハウスは1933年に消滅しますが、その精神は根強く継承され、様々なプロダクツとなって表れているのです。
Img_45861jpg モードでは、何と日本人デザイナーの作品がディスプレーされていました。

 左はジュンヤ・ワタナベのコレクションです。

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 右はイッセイ・ミヤケのリアリティ・ラボのブランド、「132 5. ISSEY MIYAKE」です。

 現代アートやデザイン、そしてファッションに、現在も計り知れない影響を与え続けている「バウハウス」。今後のトレンドの一つとして注視したい流れになってくるでしょう。
 なお本展は今月26日までの開催で、もはや終盤です。お早めにどうぞですが、パリは遠いですね。

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2017年2月10日 (金)

パリ「きちんとした服装とは-服がスキャンダルになるとき」展

 パリの装飾芸術博物館ではいつ行っても魅力的な展覧会が開催されています。今回は「Tenue correcte exigee, quand le vetement fait scandale きちんとした服装とは ― 服がスキャンダルになるとき」展が催されていました。

 現代はどんな服装をしても許される時代です。しかしついひと昔前までは「きちんとした服装でおいでください」というような無言の圧力がありました。「女性のパンツスタイルは醜い」とか、「ジーンズはご法度」などと言われたものです。
 それではきちんとした服装とはどのようなものでしょうか。答えはモラルを打ち破るスキャンダルなモードに焦点を当てることで見えてくるはずというのが、本展の主旨であるようです。

 ここではこうしたスキャンダル・シックな約300着の服とアクセサリーが、次の3つのテーマで分類され、展示されています。Photo
 「服と規則 Regles et conseils」(例えばロココの女王、マリー・アントワネットのシュミーズドレス)、「女の子か男の子か? Fille ou garcon」(マレーネ・ディートリッヒの映画「モロッコ」の男装や男のスカートなど)、「過剰の挑発 Trop c’est trop! 」(穴あきダメージ加工ジーンズなど)です。
 各々歴史をたどりながら今日までを振り返る興味深い構成でした。

 写真撮影は不可ですので、右の図録を購入してきました。

 開催は4月23日まで。この間、パリに来られたら、ぜひ立ち寄られますようお勧めします。パリモードの劇的な変遷を目の当たりにできる絶好の機会になると思います---。

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2017年2月 9日 (木)

バービカンで「ザ・ヴァルガー:ファッションの再定義」展

 ロンドンではもう一つ、興味深いファッション展が開催されていました。それがバービカン・アート・ギャラリーの「ザ・ヴァルガー:ファッションの再定義」展です。最終日ギリギリで、かなり混んでいました。

1  「ヴァルガー Vulgar」とは、「俗悪、悪趣味、下品」といった意味です。ファッションはしかし、最初はそうしたところから始まるのですね。妙に大きすぎたり、装飾し過ぎたり、過度に露出させたり、部位を強調したり---。まさにタブーをものともせず、スキャンダラスに装う風姿が、その時代のファッションとなりスタイルとして定着していきます。
 ここでは、そんな「ザ・ヴァルガー」たちの装いが、余すところなく紹介されていました。中世ヨーロッパからルネサンス、バロックといった歴史衣装から、現代を代表するデザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッドやジョン・ガリアーノ、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク、またプラダなどのブランドのものまで、「えっ!」と声を上げたくなる誇張された挑発的なデザインの数々に驚かされること頻りでした。

 日本の「カワイイ」ファッションもフォーカスされていて、それをゴスロリに身を包んだ女性グループがはしゃいで見ていたのが思い出されます。
 だからファッションっておもしろいです。

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2017年2月 8日 (水)

V&A 「レボリューション」展 60年代若者文化のインパクト

  Scan05131_2 ロンドンのヴィクトリア&アルバート(V&A)博物館で、今月末26日まで開催されている展覧会「You Say You Want a Revolution? Records and Rebels 1966 - 1970」に行ってきました。タイトルが長いので「レボリューション」展 と呼ばれています。

 入場するとヘッドホンを渡されます。聞こえてくるのはタイトル通り、やっぱりビートルズです。ミュージックと解説を聴きながら、当時のポスターやレコード、ファッションなどを鑑賞し、当時を想います。大流行したミニスカートにサスーンカット、ツィッギー、ポップアートやサイケデリック、ウッドストックコンサートにヒッピー、ベトナム戦争---。何とカラフルなエネルギーにあふれた時代だったのでしょう。
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 終盤、“イマジン”が流れる中、ジョン・レノンが着用した小花模様を刺繍したウールのジャケットの展示コーナーに出て、彼を静かに偲びます。

Img_44991_3  豊かなヴィジュアルに音楽と、リアル感覚な展示はさすがV&Aです。1960年代後半のわずか5年間の若者文化が走馬灯のように駆け巡りました。
 思えばあの頃は、まさにレボリューション=革命といえる時代でした。今はそのアナログをデジタルに置き換えているだけかもしれないと思ってみたりもします。それほど強烈なインパクトに満ちた展覧会でした。

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2017年2月 7日 (火)

第24回ミラノウニカ閉幕 結果速報

 第24回ミラノウニカが3日、閉幕し、直後に結果速報が届きました。
 これによるとエルコレ・ポッド・ポワーラ会長は「第24回は総じて満足のいく結果が得られた」、「イノベーションと質の高いバイヤーに焦点を当てていくことを確認した」と伝えています。
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 出展企業は427社で、その内訳はイタリアが300社、ヨーロッパが65社、日本が40社、韓国が22社です。
 来場者は、とくにイタリア以外の国々からの来場を重視している模様で、今回注目はロシアでした。前年同期比34%増もの来場があり、ロシア市場の復帰が見込まれている様子です。同様に伸びたのが英国で4%増、また米国2%増、カナダ29%増、そして中国も春節の影響にもかかわらず6%増。逆にダウンしたのが日本で14%減、トルコ1%減、さらにドイツが44%減と発表されています。
 第25回目となる次回7月展は、国際的なファッション発信のスターティングポイントとして、革新と創造に満ちた優れた見本市を目指すとのこと。再度の“新しい始まり”に乞ご期待です。

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2017年2月 6日 (月)

2018春夏ミラノウニカ 日本パビリオン出展 

 今回もミラノウニカに「ザ・ジャパン・オブザーバトリー」と呼ばれる日本パビリオンが出展しました。前年2月展に比べ4社増となる40社・団体が、一つにまとまってブースを並べました。
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 春夏ものとあって、ミラノウニカ全体の来場者数は秋冬ものに比べ少ない様子です。日本パビリオンも同様に静かな雰囲気でした。場所が広い会場の最奥部に移り、主動線から外れたこともあったかもしれません。バイヤーの多くが目標を定めて来場した模様で、一方日本側も、これはと思われるバイヤーを選択し、量より質の展開となりました。
 企業の反応はまだら模様だったように思われます。継続して出展し、固定客をつかんでいる企業と、そうでない企業とではやはり差が出たということでしょう。客層はどちらかというとメンズ6、レディス4ぐらいの割合で、紳士もの関連が多いようです。 
 素材としてはイタリアではつくれない独自技術が感じられるものが人気を集めていました。トレンドエリアでは日本のサンプルが127点展示されたといいます。赤い丸の付いたサンプルは、広大なコーナーで目立っていました。
 日本のつくり手の心意気を感じた素材に注目し、3社ほどご紹介します。
 
〇福田織物
 今シーズンもさわやかで気持ちのいい風合いの最高級綿織物を発表していました。すべて綿100%で展開し、バイヤーの心を着実につかんでいるようです。
Img_4468fukuda1  大きく4つのクループで提案し、一つは薄地のプリーツやピンタック織、二つ目は得意の塩縮加工で立体感のある表面変化をつけたもの。120番手糸など超細番手糸使いの繊細なタッチです。三つ目が超強撚糸使いのグループで、シルキーな落ち感を演出したもの。クレープ調のデニムも好評のようです。最後に二重織ストレッチで、ボトム向けの素材。シャツ向けだけではなく、ジャケットやパンツ向けにも力を入れている様子でした。
 
〇デザインハウス風
Img_44501jpg  今回で2度目の出展で、大胆な京プリントがブースを飾っていました。
 前回の和風の柄から一転、現代風なモダンアート柄を打ち出してデザイン性をアピールしていたのが印象的です。
 欧州市場へはまだこれからといった感じですが、浸透を期待しています。

〇八木通商
Img_44791  老舗の繊維商社で、ファッション性に富んだ素材を揃えているところはさすがです。とくに京都のオリジナルなプリント加工ものを揃え、ピックされていました。海外展向けにバイヤーの目を誘う素材が、好調のようです。

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2017年2月 5日 (日)

2018春夏ミラノウニカ トレンドは自由を求める心の旅

 今シーズンのトレンドエリアは、まさに壮麗といってもいいようなリッチな空間構成で、伝統をモダンに洗練させる様々なアイディアに満ちていました。
 ミラノウニカのトレンド発信を担当しているアートディレクター、ステーファノ・ファッダ氏に、このあたりのお話しを伺いました。

 2018春夏は、自由を求める心の旅がテーマのようです。自由人が明るい陽光を求めてカルチャーに浸る旅をします。

 提案されたのは、次の3つのストーリーです。
〇イビザのネフェルティティ Nefertiti in Ibiza
Bozzaautomatica1071000x563 イビザはスペイン沖の地中海に浮かぶリゾートの島。かつてヒッピーたちが好んで訪れた地でもあります。この島と古代エジプトで美貌と知性を謳われた女王、ネフェルティティを重ね合わせたストーリーです。
 ポイントはマテリアルの自由。多種多様な素材が自由に組み合わせられます。薄くて軽やかなシフォンやチュール、レノなど。
 カラーはサンドカラーにゴールドをクローズアップ。

〇ソレントのカジミール・マレヴィッチ  Kasimir Malevich in Sorrento
Bozzaautomatica211000x563  ソレントはナポリの南にあるリゾート地で伝統的なセラミックが有名。マレヴィッチはロシア構成主義に影響を与えたロシアの画家で、ソレントへイメージの旅をします。
 ポイントはジオメトリックの自由。焦点は幾何学模様で、カラフルなグラフィック、カラーブロック、パッチワーク、ストライプ構成のものなど。
 カラーは海のブルーやレモンなどの植物、マレヴィッチのオレンジや赤。

〇テヘランのカルロ・モッリーノ  Carlo Mollino in Teheran
Bozzaautomatica1051000x563  カルロ・モッリーノはトリノ出身の建築家でデザイナー、写真家で、イランの首都、テヘランを夢の中で往来するといったストーリーです。 
 ポイントはシェイプの自由。モザイク模様や円形、ジャカード表現、ジュエリーなどリッチなクラフトワークも取り入れたクチュール感覚も。
 カラーはイスラム寺院のモスクに見られるブルーやブルーグリーン、ブラウン、ガラスのグレーなど。

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2017年2月 4日 (土)

第24回ミラノウニカ 未来を見つめて華やかに開幕

 この1月31日に日本を出発し、ミラノに来ました。欧州テキスタイル見本市を視察し、テキスタイル動向を取材する旅行で、ミラノの後、ロンドン、パリを巡ります。

  ミラノでは、2月1日から3日開催の2018春夏ものを発表するイタリアのテキスタイル見本市、第24回ミラノウニカを取材しました。

 昨年9月にフィエラミラノ・ローへ会場を移転し、2度目の開催となる今回は、レイアウトを刷新し、ブースの位置がわかりやすくなりました。またバッジのQRコードをチェックする出展社も増えた印象です。その一方で感じたのが、会場の広さです。モーダインファブリックをはさむようにイデアヴィエラとアクセサリーエリアが配され、トレンドエリアはアクセサリーエリアの最端です。前回の経験をもとに改良されたそうですが、トレンドエリアは遠く、やはり入口近くがよいと思いました----。

Bozzaautomatica10  初日恒例のオープニング・セレモニーは会場を出た先にあるビジネスセンターで行われました。登壇したのは、エルコレ・ポッド・ポワーラ会長やミラノ市ファッション評議員クリスティナ・タジャニ氏、システマモーダ会長のクラウディオ・マレンツィ、経済発展省政務次官のイヴァン・スカルファロット氏といったお歴々です。各人各様に、世界に扉を開き、ハイエンドに目を向け未来を見つめながら、テクノロジーと現代性をより重視した見本市にしていくとスピーチしました。
 とくにポアーラ会長は、新しく導入するインタラクティブなプラットフォーム「MU365」を紹介。各企業の大きなビジネスチャンスにつながるアセットと、アピールしていました。 
 出展企業は今回、イタリア企業300社とイタリアを除くヨーロッパ企業65社、それに日本企業40社と韓国企業22社を加えた総数427社です。前回同様、まずまずの人の入り、商談も活発のように見受けられました。

 翌日、ポワーラ会長の記者会見があり、これによると各企業の初日の反応は概ねポジティブとの感想を得たといいます。ヨーロッパ市場及び日本、中国も安定し、米国はトランプ政権下、何が起こるかわからないものの好調。とくに縮小していたロシア市場に期待を寄せている様子でした。
 また来期について、7月への変更は、メンズのみならずレディス関連でも好意的に受け止めているといいます。次の上海ウニカもできればタイミングを少し早めたいとコメントされていました。
 さらに中国の記者から、またしても中国メーカーの出展の可能性はないのかと訊かれて、それはないときっぱりと否定。日本や韓国メーカーは、イタリアでできないような価値あるものをつくっていることが評価されているといいます。ミラノウニカとしては、中国はやはりマーケットとみているのでしょう。
 最後に新WEBサイトの「MU365」に触れ、話題の「See Now Buy Now」のフレーズをもじって、「See Now Pay Now」と語ったユーモアもセンスがある、と思ったことでした。

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2017年2月 3日 (金)

64東京五輪公式服 石津説ではなく望月靖之デザイン

 「定説は疑え」とはこのことか!と思う、講演会が先月末に行われました。1964年に開催された東京五輪の公式ユニフォームをデザイン制作したのは、神田の仕立て服屋だった望月靖之氏でした。それがいつの間にか、石津謙介デザイン説が定説化し、現在に至っているというのです。
Img_36471_2  JOA(日本オリンピック・アカデミー)研究フォーラムとファッションスタディーズの共催セミナーで、服飾史家の安城 寿子氏が、この経緯を詳細な資料とともに解き明かしてくれました。
 望月靖之氏は、1910年山梨県鰍沢に生まれ、1930年に神田に「望月洋服店」を開業し、戦後「日照堂」と改称して大学やスポーツ団体の制服を多数手がけたそうです。1952年のヘルシンキ大会で、五輪選手団の公式服を担当します。このとき以降、デザインは望月氏、生地は大同毛織(現ダイトーリミテッド)、仕立てはジャパンスポーツウェアクラブのトリオで、オリンピック公式ユニフォームがつくられるようになったといいます。当初は青いブレザーにグレーのズボンというきちんとしたスタイルでしたが、次第に白に赤の縁取りなど、赤が組み合わせられるようになっていきます。これには秩父宮殿下からの助言「ブレザーは本来、赤色」や、歌舞伎の「日ノ本の国、日本」というセリフのイメージがあったと推測されています。
Img_36501  赤いブレザーはその後、メルボルンやローマ大会でも提案されましたが、却下されてしまいます。「男性が赤を着るのは変だ」とか、「共産主義を喚起させる」など、いろいろな理由があったようですが、東京五輪でついに受け入れられることになったそうです。(左がその時の男性のユニフォーム)

 これがどうして、石津デザイン説に塗り替えられていってしまったのか、本当に不思議です。安城氏は、80年代頃に、雑誌媒体で歪曲されて伝えられたことが原因ではないかと指摘しています。コラム記事などで掲載され、それが通説となって流布していったというのです。石津謙介氏といえば、アイビールックの生みの親で、“メンズファッションの神様” とまで仰がれた方です。ですから、そう言われれば誰もが信じたのでしょう。

 今やネット上などバーチャルの進展もあり虚偽がまかり通る時代です。米国大統領選挙もそうでしたが、デマを真実と思い込んでしまう人が何と多いことでしょう。
 史実が歪められて伝えられるとは、本当に怖い話です。
 メディアというものの責任の重さを改めて感じたご講演でした。

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2017年2月 2日 (木)

「マティスとルオー展」に見る友情の絆

 先日、パナソニック 汐留ミュージアムで開催されている「マティスとルオー展―手紙が明かす二人の秘密―」に行ってきました。このブログ1月14日付けで事前告知しています。

Img_36391 画風の異なる二人の名匠の軌跡をたどる、すばらしい展覧会でした。
 彼らを指導したのはギュスターヴ・モローです。二人の才能を早くから見抜き、ルオーは宗教画へ、マティスは色彩画へ導きます。師の力って偉大ですね。ルオーは厚塗りの油彩画で多くのキリスト像などを描き、20世紀最大の宗教画家となり、マティスは切り絵を活用した明快な色や形で色彩の魔術師と呼ばれるようになります。その過程が二人の交友とともに紹介されます。
 とくに「1944年。この悪夢が最後の年になるように願っている」(ルオー)、「パリで時局に合わせてうまく乗り切れることを祈っている」(マティス)など、戦争で追い詰められた時代の二人の手紙のやり取りなど、すてきですね。
 名画を鑑賞しながら、お互いを信頼し、励まし合っている友情の絆を思います。
 またこのことを伝える手書きの手紙も印象に残りました。微妙な感情まで伝えられる、やはり手紙は大切と改めて感じたことでした。
 なお、本展開催は3月26日までです。

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2017年2月 1日 (水)

「大阪 泉州こだわりタオル展」“こだわり”の新作に注目

 日本のタオル発祥の地、大阪泉州が発信する「大阪 泉州こだわりタオル展」が、1月27~28日、東京・丸ビルで開催されました。
 出展したのは24社です。各社“こだわり”の新作が話題を集めていました。また海外輸出にも力入れている様子で、輸出対応商品と記載されているタオルも多く見られました。
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 そのいくつかをご紹介します。

○インナーパイル ― 神藤タオル
Img_36521  タオルのパイルを両面ガーゼでサンドイッチした、これまでにない新しい構造のガーゼタオルだそう。さらっとしたガーゼのタッチとふんわりとしたボリューム感があります。
 無撚糸使いなのでふわふわ!他のタオルにはないふかふか感が気持ちいいですね。。

○甘撚り泉州透かし織り(レインボー) ― 大善
Img_36571  肌触りのよい甘撚り20番単糸をパイルに使用したボーダー柄のタオルです。
 透かし織りで立体感があるのも目新しく映りました。
 虹のようなやさしい色使いも印象的なタオルです。

○日本の佇まい ― 袋谷タオル
Img_36451_2  どこか懐かしい日本のデザインのタオルシリーズです。
 伝統の麻の実模様や、扇の亀甲紋様に見る美しい凹凸のある織り、また植物染めにこだわった染めにも注目です。岸和田ニンジンや琥珀色のクラフトビール染めなどが提案されていました。

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