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2017年1月12日 (木)

全国アパレルものづくりサミット― パネルディスカッション

 (昨日のブログの続きです。)

 第4回「全国アパレルものづくりサミット」の第二部は、パネルディスカッションでした。登壇したのは、日本発ものづくりを核とするビジネスを展開しているセンチュリーエール代表取締役社長 森本 尚孝氏、バーンズファクトリー代表取締役 松浦 永氏、メーカーズシャツ鎌倉取締役会長 貞末 良雄氏、それに日本アパレル工業技術研究会会長 近藤 繁樹氏です。3社のトップは、それぞれ独自のビジネスについて語られ、また近藤氏は、ビジネスの国際標準化やJ∞QUALITY事業に関する興味深いお話しをされました。
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 そのポイントをまとめてみましょう。

 森本氏が代表を務めるセンチュリーエールは、高品質な紳士服オーダースーツを手がけて54年になられるとか。世界中どこから客が来てもオーダースーツを出せる体制を整備。ロンドンのサヴィルローのテイラーともコラボし、英国の伝統を日本製で具現化しているといいます。
 今世界はオーダーブームだそう。AIを活用し、フィッティングの仕組みを確立、最新自動縫製も採り入れながら日本の匠を活かすものづくりを進めているといいます。

 バーンズファクトリー代表の松浦氏は、同社のT.P.S(Twin Plover Seam)ミシン縫製(写真右)を紹介。これは日本でしか流通していないミシンだそうで、突合せで縫うので縫い代が出ません。Img_31401jpg_2
 ロビーではカシミア100%のパッチワークのコートを展示していました。(写真右)
 都内板橋区の丸編みカットソーメーカーで、一本の糸から製品まで、日本製こだわったモノづくりを目指すファクトリーです。

 メーカーズシャツ鎌倉会長の貞末氏は、海外進出にますます前向きです。一昨年ニューヨークに2号店、昨年は台北に、また次は韓国や香港にも出る意向のよう。工場の将来を考え、売上数量増が工場の希望になるといいます。
 ネット取引も年間売り上げの25%を占め、64か国にダイレクトに販売しているそうです。ただし最近はデリバリー事情が悪化しているとの懸念も示されました。とはいえ海外に出店したことで、胸ポケットのないシャツを求められるなど、多くのことを学んだと述べ、あくまでも謙虚。新しい体験の中に機運を見つけることが大事と諭されたことが印象的です。

 日本アパレル工業技術研究会の近藤会長は、アパレル用国際インフラづくりや、2014年から携っているJ∞QUALITYの動向などを解説。織り編み、染色、仕上げ、縫製の4工程のすべてが日本製と認証された企業数は現在、715社、商品認証数993品番に上っているそうです。
 とくに注目は日本発の3次元サイズ国際標準への取組みです。日本が売れるインフラを、アマゾンやグーグルに先駆けてつくろうと提案されているのです。グローバルなインフラへの挑戦、大いに期待しています。

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