メゾン・エ・オブジェ成功談 水で磨く歯ブラシ「ミソカ」
(昨日のブログの続きです。)
プレビューとなるセミナー「MAISON & OBJET DAY in TOKYO」の第二部では、水で磨く歯ブラシの「ミソカ(MISOKA)」を企画・販売する夢職人代表の辻 陽平氏が登壇しました。
同社は2016年1月展と9月展のメゾン・エ・オブジェに、この歯ブラシを出展し、1月展では5日間という限られた会期中に4,000件、9月展で5,000件のコンタクトをとったそうです。
メゾン・エ・オブジェ9月展で取材していた私も、ブースに行ってきました。(上はそのときの写真です。)オープンなつくりのブースで、人でいっぱい。何をしているのかと思いましたら、皆、歯ブラシを持って歯をみがいていたのです。私もサンプルをいただいて試しにみがいてみました。たしかにツルっとさわやかになった気がしました。
ミソカはミネラルをナノ技術でコーティングした歯ブラシで、水だけで歯に付着した汚れを取るので歯磨き粉が要らないそうです。朝と夜の1日2回、30日間使えるので名前を「30日=ミソカ」としたとか。値段は1本、1,080円。ちなみに欧州では25ユーロだそう。
それにしても短い会期中に、これほど多くの目の肥えたプロの関心を引くとは! 驚きでした。
今回のセミナーでは、辻氏がその成功の秘密を忌憚なく語られ、大変興味深かったです。お話しの概略は次のようです。
車が趣味だったという辻氏は、ワックス剤として環境にやさしいコーティング加工を発明します。そしてこれを歯ブラシに応用し、世界一の歯ブラシを目指してつくったのがミソカです。
初の国内販売は2007年で、この後、外国人観光客の「爆買い」に後押しされ、2013年にJETROアジアキャラバンに参加。2014年に台湾に参入。次に欧州市場を開拓しようとミラノサローネに出品。ここでメゾン・エ・オブジェへの出展を誘われたといいます。
9月展では世界中から引き合いがあり、大成功しました。そのポイントを同氏は「機能とデザイン」にあるといいます。歯磨き粉なしで歯をつるつるにする一方、汚れを付きにくくする機能性と、職人の手を経て丁寧につくられた洗練されたデザインです。
出展者には「最初が肝心。入念な準備をして全力投球で臨むこと」とアドバイス。見た目の格好良さも大切で、ご自身はミラノとパリでは服装も分けているそうです。「当たり前のことをきちんとやるだけです」とも。
「パリ・ドリーム」を実現された辻氏の力強いお話しに、勇気づけられた出展者は多かったのではないでしょうか。
チャンスはある、だから自分を信じて挑戦して、のメッセージが印象的でした。
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