メゾン・エ・オブジェ2016. 9月展 「ハウス・オブ・ゲームズ」
今日から「メゾン・エ・オブジェ1月展」が始まるというのに、同展の昨年「9月展」のことを報告するのは、ちょっと気が引けます。でも記録として留めておきたく思いました。
この時のテーマは「ハウス・オブ・ゲームズ」でした。
薄暗い部屋は、まるで魔法使いでも住んでいそうな雰囲気で、何とも奇妙な空間が忘れられません。コードや時代、スタイル、ジャンルなどを弄ぶかのように、ダダイズム的なコラージュや不規則な要素が並んでいます。赤も目立ち、風変りなムードを強調していました。
まさにこういうのをマキシマリズムというのでしょう。あらゆる装飾が網羅され、不思議なゴージャス感にあふれていました。
リリースによると、このコンセプトは、今日のファッションや現代アート、ラグジュアリー、デザインといった分野において、遊び心あるゲーム感覚の兆候が多く観察されていることから発想されたといいます。
新しいダンディなバロックスタイルのカムバックをとらえた、空想、奇抜さ、魅力といったものの可能性を追求したデザインで、最近のカジノへの注目などとも密接に結びついているようにも思われます。そういえばボードゲームに限らずプライベートクラブへの関心も、高まっているようです。
これも脱ミニマリズムで、新しい奇抜なデコレーションスタイルが浮上している現れでしょう。ファッションの分野でも、アレッサンドロ・ミケーレが手掛けるグッチのコレクションのように、カラフルで現代的なエネルギーに満ちたコレクションが人気を集めています。
部屋を出ると、ハンモックがズラリ。ここでしばし私もリラックスしました。
それにしましても、年初の1月展では「サイレンス(静寂)」がテーマ(このブログ2017.1.18参照)で、焦点がガラリと変化しています。
今年は政治情勢と同様、デザインの世界も、ミニマリズムとマキシマリズムが交錯する混沌とした流れになりそうです。
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