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2016年11月28日 (月)

「レ・パルファム・ジャポネ―香りの意匠100年の歩み」展

 東京・銀座の資生堂ギャラリーで12月25日まで、「Les Parfums Japonais(レ・パルファム・ジャポネ) ―香りの意匠、100年の歩み―」展が開催されています。今月初めの4日、この内覧会が行われました。
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 トークセッションで、本展の概要がプレゼンされました。

 1910年代後半、資生堂の初代社長の福原信三氏は、日本的美意識に細部までこだわった日本発の香水を生み出します。このきっかけとなったのが、1913年に初めて渡ったパリで、当時の潮流、アールヌーボーの優美な香水瓶を街角の店頭で目にしたことだったそうです。このパリでの体験が後に「芸術の商品化」という言葉となり、同社の化粧品製造の精神として現在に受け継がれているといいます。
 展示品を見ると、資生堂が香水そのものもさることながら、それを入れる器のデザインにも注力してきたことがよくわかります。

 また本展では展示法もユニークです。小さな香水瓶にドーム型のフードを被せていて、このフードは葉に着いた水滴をイメージしているそうです。香水瓶をのせた台も葉の形をしていたりします。

 各コーナー別にご紹介しましょう。

 最初のコーナーが、「パリの芸術文化への憧れ」です。
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Img_23971  アールヌーボーを代表する香水瓶が展示されています。
 右はガレの蝉を配した意匠の香水瓶です。時折、蝉が羽ばたく映像が映し出されます。その動きのある楽しい趣向に目がテンになりました。

 このパリの息吹が資生堂に豊かなデザインをもたらすヒントになったのですね。

Img_23931  次は「香水制作の始まり」コーナーです。
 パリから帰国した福原氏は、とりわけ香水の制作にこだわったそうです。人間の嗅覚のための芸術をつくり出そうと、香水を芸術として意識したとか。
 右上は1917年に発売した初の香水「花椿」です。
 初期の香水瓶は、同時代の西欧の本格的クオリティを目指してつくられたといいます。

Img_23921  続いて「商品の芸術化とオリジナリティ」コーナーでは、1930年代頃からの日本人の感性を加えたオリジナリティを重視した香水が並びます。
 注目されたのは右の「WOO-ME」。「梅」を連想させるネーミングで、「私を好きになって」という意味だそう。

 さらに「日本の香水―戦後から現代へ」のコーナーに出ているのは、コマーシャルなどでもおなじみの「禅」とか「琴」、「舞」など。

 最後のコーナーが「ウイットと恋のかけひき」です。ここでは9個の香水瓶との驚きのインターラクティブなインスタレーションが楽しめます。

Img_23821 香水の前に立って手を振ると、センサーが恋のかけひきを表す詩の一節を描き出すのです。

 恋の始まりは「軽はずみ」です。

Img_23871  次に「あなたのもとへ」-----と続き、恋の終焉は「さよならは言わない」。

 資生堂らしい何ともウイットに富んだ粋な仕掛けと思いました。

 
 これは資生堂香水瓶の100年間の歩みの集大成となる展覧会です。銀座にお越しの際、ちょっと立ち寄ってみてはいかがでしょう。

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