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2016年10月

2016年10月31日 (月)

AFWT 2017春夏 ディスカバード クールなパンクロック

 デザイナー木村多津也と吉田早苗が手がける「ディスカバード(DISCOVERED)」がAFWTに参加し、東京・表参道ヒルズで2017年春夏コレクション発表しました。
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Img_17141_2  パンクロックが鳴り響く中、登場したのはワイルドなスパイキーヘアのモデルたちです。
 テーマは「stick out」で、はみ出し者という意味。そんな雰囲気のパンクなイメージを漂わせています。

 ハードなブラックにピンクやグリーンの小物をアクセントにしたルックや、淡いカラーのシャツやパーカー、ショートパンツやダメージ加工のジーンズ、ムラのあるグラデーション染めニットなどが登場、今風にウエストにベルトを締めたカジュアルなコーデがクールでかっこいい! 
  ちょっと刺激的なコレクションでした。
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2016年10月30日 (日)

AFWT 2017春夏アン・ソフィー・マドセン 不完全の美

 デンマーク出身のアン・ソフィー・マドセンが、「DHL Exported」受賞後2シーズン目となる自身のブランド「アン ソフィー マドセン(Anne Sofie Madsen)」の2017年春夏コレクションを、AFWT主会場の渋谷ヒカリエで発表しました。
 
Img_16981_2  テーマは「失敗」で、失敗作から生まれたようなユニークなデザインです。
 切りっぱなしだったり、布が途中で割れていたり、待ち針で止めたような布が垂れ下がっていたり----と、不完全の美を表現していました。

 後半、ランジェリーのようなルックなど、どこか危うさも漂う女らしいデザインも登場します。
 全体にフェミニンですが、甘くない大人のムードで、上品でエレガントです。
 カラーは無彩色やニュートラルが中心でした。
 
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2016年10月29日 (土)

AFWT 17春夏 ユキトリヰ インターナショナル 花に魅かれて

 鳥居ユキが手がける「ユキ トリヰ インターナショナル (YUKI TORII INTERNATIONAL)」が、AFWTに参加し、2017年春夏コレクションを東京のラフォーレミュージアム六本木で発表しました。
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Img_16321  今回も舞台はパリです。同ブランドのブティックのあるパサージュ・ギャラリー・ヴィヴィエンヌを写した巨大写真パネルを背景に、洗練されたパリジェンヌ風のエレガントな装いが次々と飛び出しました。

 テーマは「花に魅かれて~Race on Race~」です。
 ポイントはロマンティックな花やレースで、とくにレースは、ミリタリーやトレンチに、デニムに、またストライプ---にと様々なシーンで登場。

 スポーティなカジュアル気分の中に、このブランドらしい華やいだ美しさを演出し、ファッションを着る楽しさや喜びを表現していました。
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2016年10月28日 (金)

AFWT 2017春夏 まとふ テーマは「うつくし」

 「まとふ(matohu)」の2017春夏コレクション「日本の眼」シリーズ第14弾が、表参道のスパイラルホールで発表されました。

Img_16071_2  テーマは「うつくし」です。これは枕草子の一節にある「なにもなにも、小さいものは、皆うつくし。」から引用したといいます。古い大和言葉で「うつくし」は、本来「いつくし」と同根の表現で愛すべきものへの「いつくしみ(慈しみ)」に満ちた思いで使われていたとか。
 同ブランドを手がけるデザイナーの堀畑裕之、関口真希子は、そんな古来の人々の知恵に導かれて、心が和らぎ優しい気持ちになれるようなデザインを提案したといいます。

 登場したのは、やわらかな優しい重ね着スタイルや程よいフレアのドレスなど。ブランドの顔ともなっている長着(ロングカーディガン)のレイヤードも、若々しいイメージで見られます。
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 全体に甘い空気感が漂う、安らぎに満ちたコレクションでした。

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2016年10月27日 (木)

AFWT2017春夏トクコプルミエヴォルのコートダジュール

 「トクコプルミエヴォル(TOKUKO 1er Vol)」が、AFWTの日程に合わせて、渋谷ヒカリエで2017春夏コレクションを発表しました。
 今シーズンのテーマは「コートダジュール」です。デザイナーの前田徳子さんは今回、南仏の地中海沿いの町、サントロペやカンヌ、ニース、モナコ、そしてイタリアとの国境の町、マントンを旅し、ピカソやマチス、シャガール、レジェ、ジャン・コクトーの美術館などを訪れて、そこで得た旅のインスピレーションをコレクションに落とし込んだといいます。

Img_15611jpg  スタートは、レモンの町「マントン」で開催されたレモン祭りをヒントにしたという楽しい装い。次いでサクランボやイチゴなどの果物のモチーフが登場。黒にカラフルな刺繍やアップリケのドレスが続きます。
Img_15621_2 Img_15671_3  後半は海のストーリーに変わり、美しい様々な青いドレスに身を包んだモデルが現れました。エビやタコや巻貝、海藻など海の生き物をグラフィカルに描いたデザインも印象的です。Img_15831_2

 フィナーレは「コートダジュール」で、有名なシャンソン「ラ・メール」をBGMに締めくくりました。
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2016年10月26日 (水)

コットン・ファッション・セミナー開催のお知らせ

 今シーズンもまた、コットン・ファッション・セミナーを下記の通り開催いたします。
 皆様のご参加をお待ちしています。

 なお、一般財団法人日本綿業振興会のHP内、「プレスリリース」ページで、「コットン・ファッション・セミナー開催」の記事が掲載されています。http://www.cotton.or.jp/seminar.html をクリックしてご覧ください。

                   記

テーマ:「2017/18秋冬~2018春夏コットン・ファッションと素材の傾向」
講 師:柳原美紗子(ファッション・ディレクター)

日程および申し込み先
■ 東京 11月8日(火) 1:30P.M~3:30P.M.  東京ウイメンズプラザホール
  共催/東京織物卸商業組合、一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会
  申し込み先/一般財団法人日本綿業振興会 電話06-6231-2665

■ 大阪 11月10日(木) 2:00P.M~4:00P.M. 大織健保会館8階
  主催/協同組合 関西ファッション連合 
  申し込み先/電話06-6228-6525

* 大阪と東京の各セミナーは主催団体が異なります。お申込み・お問合せは、必ず直接それぞれの団体にお願いします。

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2017/18年秋冬コットン素材傾向―PV パリ及びMUより

 一般財団法人日本綿業振興会のHP内、プレスリリース(NEWS)の10月4日付けで、「2017/18年秋冬コットン素材傾向 PREMIERE VISION PARIS 及び MILANO UNICAより」の記事が掲載されました。
http://www.cotton.or.jp/pr2016-10-04.htmlをクリックしてご覧ください。

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2016年10月25日 (火)

AFWT 2017春夏 ハナエモリ マニュスクリ ウエディング

 AFWTでウエディングラインを披露したのは、デザイナーの天津 憂が手がける「ハナエ モリ マニュスクリ(Hanae Mori manuscrit)」です。
 清楚な純白のドレスが、虎ノ門ヒルズのアトリウムをさらに明るく見せていました。
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 まずはブランドのシンボルである蝶を背に背負う、優美なドレスからスタート。シンプルなシルエットから次第に甘美なロマンに満ちたドレスが登場しました。女性が一度は着てみたいと憧れる長いトレーンを引くものもあります。

 繊細に輝く刺繍はモルフォテックスとか。これはモルフォ蝶の羽をヒントに開発された、光の干渉で構造発色する新光学繊維です。

 最先端テクノロジーがそこかしこに散りばめられているウエディング・コレクション。ハナエモリらしい、洗練されたエレガンスにうっとりと酔い痴れたひと時でした。
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2016年10月24日 (月)

「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展 モダンで粋な異色の琳派

 昨年来、誕生から400年を迎えたという琳派の作品が目につきます。その斬新で大胆な構図が現代的で好ましく思われます。
Img_20611  中でも最近サントリー美術館で見た鈴木其一もその一人です。
 江戸琳派の祖、酒井抱一に師事し、抱一の没後、動きのある構成や明快な色彩で、伝統に挑戦する独創的な画風を生み出し、異色の絵師ともいわれているのですね。

388611jpg  ポスターやちらしなどに使われている「朝顔図屏風」も、乱舞する朝顔や、鮮烈な花のブルー、葉のグリーンが何とも強烈で、挑戦的。
 これは12年ぶりに米国のメトロポリタン美術館からやってきた大作で、本展の目玉となっているものです。

 「夏秋渓流図屏風」も異端な感覚で、現代のデザイン画を予告していると思いました。渓流や樹木、苔、岩などが極彩色で緻密に描かれていて、シュールなイメージです。青い水の流れがボリュームになって生き物のように迫って来ます。
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 他にも迫力のある、しかも繊細な絵が満載。小さな絵巻物に描かれた雄大な光景も印象に残りました。

 鈴木其一といっても、今はそれほど知られてはいません。でも美術評論家の山下裕二氏が「若冲の次は鈴木其一が来る」と言うように、私もきっと支持される時代が来ると思いました。

 展覧会は今月30日までです。私が行った日は夕方で、かなり混んでいました。興味の或る方はお早めにお出かけください。

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2016年10月23日 (日)

AFWT 2017春夏 ヨシキモノ“静から動へ”着崩す新着物像

 ロックバンド「Xジャパン」のYOSHIKIが手がける着物ブランド「ヨシキモノ(YOSHIKIMONO)」が、AFWTファションウィーク東京に参加。昨年に続き2回目のショーを披露しました。

 舞台で雨を降らすと聞いていましたが、その雨の降り様が激しくて、びしょ濡れになってドラムを打ち鳴らすYOSHIKIの姿が目に焼き付き、忘れられない光景となりました。
1 (上の写真はヨシキモノのプレスリリースから)

  コレクションは“静”の前半と“動”の後半に分かれていました。

Img_14751 “静”では、YOSHIKIが透明なグランドピアノを奏でます。
 その美しい調べにのって、モデルが登場。金銀箔やクロコダイル風など、グラフィックな図柄のモダンな和服が続きます。

 この後雷鳴とともに舞台は一転、“動”へ変貌します。
 ドラムセットが出現し、そこにYOSHIKIが移動、ダイナミックにドラムを演奏する中、現れたモデルたちは、ベアドレスやミニなどセクシーなルックです。
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  これは、“静”で見た着物を、着付けのアレンジによりドレスのように着こなしたもので、広げれば通常の着物の形になるといいます。現れたモデルたちは、着物をはだけたり、後ろ前に着たり、前面に大きなリボンを飾ったり---。
 着物を着崩す、新しい着物像の提案でした。

Img_15051 ステージでは大雨を降らせ、ドラマーのYOSHIKIは大丈夫かと思うほどでした。かつてのアレクサンダー・マックィーンをヒントにした舞台演出だそうです。着物もビニールのようなものも一部ありましたが、21点あったそのほとんどはシルクで、防撥水加工ではありません。
 
 それにしてもさすが大物アーティストの舞台は違うと改めて思いました。

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2016年10月22日 (土)

AFWT 2017春夏 シアタープロダクツ「ゴールドマイン」

 武内昭、藤原美和が手がける「シアタープロダクツ(THEATRE PRODUCTS)」は、毎シーズン、興味深いストーリーに裏打ちされたコレクションを発表しています。
 今シーズンのテーマは「ゴールドマイン」です。というと「宝の山」を想像しますが、これは何と「ゴミの山」のことでした。使われなくなったものや廃棄された製品も、そこに価値を見出す人にとっては宝の山となります。
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 その様子をアフリカンや中東を連想させるデザインで表現していました。

Img_14511  カフタン風ドレスやムスリム風ヒジャブドレス、サリーのようなラップスカートやパンツ、ギャザーやシャーリングのディテールも多用されています。

 テキスタイルはいつの時代のどこのものともわからない漂流物のマーケットをイメージしたオリジナルだそう。カンガ風のプリントやコットンローンのマーブルプリント、ラッセルルストライプやコットンローンのゴールドのリボンを織り込んだストライプ、パイルボーダー、タイダイプリントやハンドペイント・テレコなど。

”「ゴミの山」に未来への新しい価値を見つけて!” 、コレクションにはそんなメッセージが込められているようです。

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2016年10月21日 (金)

AFWT 2017春夏 チャヌのデビューショーで開幕

 今シーズンからアマゾン・ジャパンが冠スポンサーとなったアマゾンファッションウィーク東京(AFWT)が17日、渋谷ヒカリエで開幕しました。オープニングを飾ったのは、ユニセックスモードストリートブランド「アクオド・バイ・チャヌ(ACUOD by CHANU チャヌ)」のデビューショーです。
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 デザインを手掛けるのは、韓国出身で東京モード学園に在学中という李燦雨。ブランド名の「アクオドACUOD」とは、日本語の「同化DOUCA」を反対に並べた造語で、その反対語は「異化」であり、両方の意味を持っているといいます。

Img_14281jpg  デザイナー本人がヒップホップカルチャーの影響を受けて育ったというように、ショーはストリートダンスのパフォーマンスでスタートしました。

 白/黒のシャツを中心に、長短の重ねやアシンメトリックなカット、ドレープ、プリーツ----。とくに多用されていたのがジップで、これには単なる実用性、装飾性だけではない、新しい時代を「開く」、異なるジャンルや価値観を「繋ぐ」というヒップホップカルチャーを象徴するツールとしての意味合いが含まれているといいます。
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 様々な要素を取り入れて「同化」し、新しい価値観を創り出して「異化」していく、デザイナーの思いを感じるコレクションでした。

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2016年10月20日 (木)

「スピリチュアル・イマジネーション」展 若手3人が競演

 今、東京・京橋のLIXILギャラリーで、若手作家3人による「スピリチュアル・イマジネーション ― 想像力の霊性」展が開かれています。

 監修はキュレーターの清水敏男氏で、山上 渡、宮田彩加、神馬啓佑の作品が白い空間の中に浮かぶように展示されています。いずれも3者3様に霊的な感性に導かれて創作したといいます。

Img_11601  山上 渡は、水木しげるの妖怪に惹かれて画家を志したそうです。世界を一人旅し、シャーマニズムに関心を持つようになり、目に見えない霊性へ引き込まれていったとか。
 今年はインドネシアへ旅し、粘菌に着目。そこから発想したという深淵な作品を発表しています。

Img_11611  宮田彩加は、手刺繍とミシン刺繍を駆使し、バグを起こして微妙なニュアンスのある模様を生み出した新作を披露。物質感や肌感覚が伝わってきます。
 右は、劣化した古い絨毯の破れが世界地図になるようにミシンを設定して仕上げたものだそう。また夢の中にあらわれたイグアナの死体を表現したという不気味な作品も出品しています。

Img_11631  神馬啓佑は、指頭画(指で絵具を使って描く)を制作。身近にある所有物をモチーフに視覚的な作品を見せています。

 アート作品の本質は霊性にある、ということを改めて考えさせられる展覧会です。
 開催は11月22日まで。

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2016年10月19日 (水)

ポール・デルヴォー展 ― 夢のエコー ―

 この9月に行ったパリで、ポンピドゥーセンター前のギャラリーで開催されていたポール・デルヴォーの小回顧展を見てきました。

Img_04091 実は私はこの画家の絵を見るのは初めてでした。
 タイトルに夢のエコーとあるように、夢の中から現われたような白い女性のいる風景画は静謐な美しさにあふれていました。骸骨が寄り添う死をイメージした作品もあって、ゾクッとします。幻想画家といわれる芸術家の頭の中を探った気がしました。

 ところでポール・デルヴォーはベルギー出身です。ベルギーにはもう一人、シュールレアリズムの巨匠、ルネ・マグリットもいます。モードの世界ではベルギーのアントワープ派といわれるグループがよく話題になりますが、彼らのデザインもどこかシュールでファンタジックです。ファッションに今、このような突き抜けた想像力が求められているように思うのですが----、いかがでしょう。

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2016年10月18日 (火)

アンダーウェアをファッションに、その歴史をたどる展覧会

Img_01651  本来は他人に見せないはずのアンダーウェアを、あえて見せて街着にするファッションが目につくようになりました。

 パリのルイヴィトンでは、ウインドーに右の写真のようなアスレジャーを意識させるスポーツ感覚なドレスをディスプレーしていました。

 セクシーというのではなく、逆に女性の強さを感じさせます。

  こうした中、この9月に訪れたロンドンのヴィクトリア アンド アルバート(V&A)美術館で、18世紀から今日に至るまでのアンダーウェアの歴史をだどる企画展「Undressed: A Brief History of Underwear」が開催されていました。

Book2016030804089  18世紀から現代までの下着の変遷をたどる展覧会で、クリノリンからコルセットなど、メンズのものもそれなりに揃っていました。
 歴史的なものを中心とした1階から、現代のファッション現象にみるアンダーウェアをテーマにした2階へ、約200点が展示されています。
 注目は、やはり2階で、カルバン・クラインのボトムのウエストから覗くロゴ入りショーツや、アクネ ストゥディオが昨年発売したシンプルでジェンダーレスなデザインのブリーフパンツ、また女優のグウィネス・パルトロウが着用し話題を集めた、2009年春夏のアントニオ・ベラルディのトロンプルイユドレスなど。

 アンダーウェアとファッションの関係性を読み取ることのできる、またとない展覧会で、3月12日まで、長期開催されています。

 

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2016年10月17日 (月)

ボブ・ディランノーベル賞で「ビートジェネレーション」を思う

 今年のノーベル文学賞は誰?と、あの日、13日の夜は気になっていました。何とボブ・ディランというニュースが流れてびっくり!それからずっとボブ・ディラン三昧となりました。翌朝のTVでキャスターが「昨夜はボブ・ディランを聴いた人が多かったことでしょう」と話すのを聞いて、「あっ、それは私も」と思ったことでした。

 そこで思い出されたのが、この9月、パリでポンピドゥーセンターの「ビート・ジェネレーション (Beat Generation)」展に行ったことです。
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Img_03111  それは1950年代にアメリカで生まれた「ビート・ジェネレーション 」の作家たちに焦点を当てた初の大回顧展です。彼らは現代の芸術活動にも大きな影響を与えたといわれています。主要メンバーの小説家ウィリアム・バロウズや詩人のアレン・ギンズバーグらの中に、若き日のボブ・ディランの写真や映像も展示されていて、当時の風景が懐かしく心に響いた展覧会でした。

 ご一緒したパリの友人が、本展で放映されていたボブ・ディランのビデオを送ってくれました。ボブ・ディランの映画「ドント・ルック・バック」のオープニングでも使われている「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」です。歌詞の一部を綴った紙を次々と投げ捨てていくボブ・ディランと、その後ろにアレン・ギンズバーグの姿も映っています。

 その頃の私は、ビート・ジェネレーションやヒッピーに、それほど強い思い入れがあったというわけではありません。でも1970年代をパリで過ごし、ひとりでに共鳴していったようです。街にそんな空気感があったのですね。
 思い出が走馬灯のように駆け巡っています。

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2016年10月16日 (日)

2017春夏アシードンクラウド 「アジサイ」をテーマに

 ファッションデザイナーの玉井健太郎さんが手掛ける「アシードンクラウド (ASEEDONCLOUD)」が、先週、東京・学芸大学駅近くの本屋のあるビルで、2017年春夏もの展示会を開催しました。ブランド名は「雲に乗った種子」という意味だそうで、毎回植物にちなんだテーマでコレクションを発表しています。
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 今シーズンは雨の季節に着想し、「アジサイ」がテーマです。BGMも「雨に唄えば」が流れていました。中央には江戸時代の火消しの纏とドレスを展示し、これは雨乞いの儀式をイメージしているといいます。

 アジサイの花のプリントやレース、インディゴなど、天然素材にこだわってつくった新作を披露。どこか懐かしさを感じさせるワードローブは、ナチュラルで着心地よさそうです。
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 たまたまフレンズデーで若い仲間がたくさん集まり、にぎやかそうな様子でした。

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2016年10月15日 (土)

Think Cinq Lab もし千利休が現代によみがえったら?!

 会場に着いた瞬間、植物の香りが漂ってくる気がしました。 中に入ると空間を仕切る棚にはグリーンがいっぱい!
Img_11921 これは新しいお茶の楽しみ方を提案する展示会です。10月6~7日、東京・恵比寿で初めて開催されました。
 企画したのは「Think Cinq Lab」で、ボタニカルダイのシオンテック代表、菱川恵介さんをブレーンに、プロデューサーとして元東レ部長でノルディスクジャパン代表の鷲崎広信さん、クリエイティブディレクターとしてエコマコ代表の岡正子さん、アートディレクターとしてアクトレス視覚提案仕掛け人集団代表で裏千家の師範でもある星野孝司さんです。

Img_11851 テーマの「もし千利休が現代によみがえったら?!」のフレーズにも、好奇心をそそられます。
 千利休は、古代中国に端を発する五行思想を、茶の湯という総合芸術として具現化させた人物だそう。
1_2  本展では、この五行を自然の力の原点ととらえ、木・火・土・金・水の5種類の要素を基調に、 現代のお茶や茶道具を商品開発し、展示していました。

 試飲コーナーもあり、星野さんがお茶を点ててくれました。お茶は5種類あり、抹茶、マロウ、ホーリーバジル、ハイビスカス、紅茶です。色も美しい!
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 それぞれ少しずつ冷茶でいただいたのですが、どれも皆大変おいしかったです。私自身はマロウが気に入りました。レモンを入れると白くなる不思議なお茶です。
 器も陶磁器ではなく、透明でシンプル、ビーカーのようなカタチをしています。茶筅の代わりのスムージーミキサーも、洗練されたモダンなデザインです。千利休がもし現代によみがえったら、このようなお茶のまったく新しいスタイルを考案していたに違いありません。

 これは現代の美意識で再解釈した茶道の提案です。デジタル時代のニューライフの一つとして、人気を集めそうです。

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2016年10月14日 (金)

東レ先端材料展 フッ素不使用の撥水加工を開発

 最近人気のアウトドア・マーケットで、問題視されているのが、撥水加工です。欧米の環境保護団体は衣料品に用いる撥水剤としてフッ素系撥水剤を用いないことを強く推奨しています。環境への懸念を強める北欧の一部の国では、2020年までにフッ素を使用した撥水加工製品の販売を全面的に禁止するそうです。私たちの身近にあって、虫歯予防に有効といわれるフッ素が環境汚染物質であったとは、ちょっとショックでした。

 こうした中、東レは年初に、フッ素不使用の撥水加工を開発して話題を集めました。そこで今回開催された「東レ先端材料展」で、この技術を使用したウェアについてお話を伺いました。
Img_12091_3    この技術が本格的に導入されるのは来年からだそうです。ところが本展で、何と早くもこの技術を採り入れたアウターが展示されていました。それは東レが提携を強化している「ユニクロ」の大ヒット商品「ウルトラライトダウン」です。このような薄地のものにも非フッ素系撥水剤が使えるようになったとのことでした。

 ただしフッ素系がすべて悪いというのではありません。先日、アウトドアのトップブランド「ゴアテックス」のご担当にお目にかかりましたら、同社の「ゴアテックス・アクティブ」はフッ素系でも環境に配慮し、有害といわれる助剤のPFOA(パーフルオロオクタン酸)を含まないフィルム加工の撥水加工だそうです。ハードなスポーツや登山などではゴアテックスのような強力な撥水効果と透湿性のある、しっかりとした素材は欠かせないと思われます。

 いずれにしても撥水加工は近い将来、非フッ素系撥水剤やフッ素系であってもPFOAを含まないものに切り替わっていくことになるでしょう。

 この分野での東レのグローバルな展開に注目です。

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2016年10月13日 (木)

東レ先端材料展 腰部を守るサポートパンツに注目

東レが創立90周年を迎え、この10月初旬、東京国際フォーラムで「東レ先端材料展」を開催しました。「シンポジウム2016」も開かれ、さすがに盛大でした。
  「素材には社会を変える力がある」とアピールする大手化学企業だけに、見どころは満載。「未来を身にまとう」コーナーでは、着るだけで人の生体信号が計測できる繊維「ヒトエ hitoe」(このブログ2016.6.15参照)のデモンストレーションもあり、興味深かったです。

Img_11971  ともあれ今回、私がもっとも注目したのは、「いのちを見つめる」で展示されていた腰部を守るサポートパンツです。

  日本は今や要介護者が621万人を超え、何と20人に1人が介護を必要としているといいます。この数字にもびっくりしましたが、介護を担当する多数のヘルパーさんたちが腰痛に悩んでいるとか。そこで履くだけで腰部を適切にサポートし、腰部負担を軽減することを目的とした、機能的なパンツを開発したのだそうです。

 説明によると、腰部保護ベルトとパンツの組み合わせになっていて、パンツの腰背部にはベルトのホールド部が設けられ、履くだけで正しい位置に保護ベルトがフィットし、ずり上がりにくく、不要なときには簡単に緩めることができるなど締め付け調整が容易にできる構造といいます。素材は東レのナイロンとポリウレタン弾性繊維“ライクラ・ファイバー”が使われています。
 同社の検証試験で、被験者の6割が効果を確認したそうで、介護福祉施設や工場など、中腰作業や重量物の取り扱いの多い現場へ向けて、来年早々にも発売を開始するとのことです。

 これは同社の機能サポートウェア企画の第1弾。今後も第2弾、第3弾と---さらなるイノベーションが期待されます。

 

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2016年10月12日 (水)

高野口パイルファブリック「ぷわぷわ」展 「深化」テーマに

 和歌山県高野口産地のパイルファブリック総合展示会「ぷわぷわ」が、9月28日~30日、東京・原宿ラフォーレで開催されました。
 第12回目となる今回は13社が出展し、「深化」をテーマに各社得意のパイル地を披露しました。
 最近はベルベットが人気ですし、またインテリア風の装飾的意匠を求める動きもあります。さらに動物愛護の精神からエコファーへの関心も高まるなど、パイルに追い風が吹いています。製品での提案も増えるなど、今後に大きな期待が感じられる展示会でした。

<ベロア・ジャカード>
 モチーフが立体的なコットンベロア・ジャカードが斬新。猫のモチーフはまるで生きているようにリアル!

〇青野パイル
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<金華山織>
 ソファやカーテン、カー・シートなど、インテリア向けに用いられてきたビロードの錦織、金華山織が今、コート地などに採用されるなど、今再び関心を集めているといいます。

〇中矢パイル             〇妙中パイル
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<再織>
 シェニール織で、一度ヨコ縞に織った生地を縦糸にそって裁断し、毛羽だったモール糸にして、それを手織機で再び柄に合わせて織っていくというもの。バッグなど小物に、静かなブームになっているようです。

〇野上織物               〇杉村繊維工業
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2016年10月11日 (火)

JFW-IFF⑸ 想いの連携が鍵!渋谷109のオムニコマース

  先般、東京ビッグサイトで開催されたJFW-IFFセミナーで、「街とネットを活性化させる渋谷109のオムニコマース」をテーマにシンポジウムが行われました。Img_11091jpg 登壇されたのは東急モールズデベロップメント シニアマネジャーの沢辺 亮氏、ファナティック代表の野田大介、AMS 取締役の古田俊雄氏です。

 渋谷109は、EC事業に2004年から取り組み、2012年頃まで順調だったそうですが、次第に低迷、その後サイトのリニューアルが検討されるようになったといいます。
 そしてこの10月9日、これまで複数あったサイトは統合され、大幅に改編されました。
 リニューアルされたサイトは、ネットとリアルが結ばれ、商品情報やニュースが豊富、検索機能も充実しています。新作やコーデの提案も見やすくなり、スタッフの顔もふんだんに盛り込まれて、ランキングもあるなど、すてきなサイトです。これでますますオムニチャネル化が進むことでしょう。

 それにしてもショップごとに異なる在庫やデータを連携させ、サイトを一つにまとめるには並大抵ではないご苦労があったようです。鍵は想いの連携!だったとか。
 ファッションの街、渋谷のランドマーク、渋谷109。その未来へ向けたオムニコマースに参加者たちも興味津々。熱心に耳を傾ける姿も印象的でした。

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2016年10月10日 (月)

JFW-IFF⑷ 「日本のファッションビジネスの生きる道」

 先般東京ビッグサイトで開催されたJFW-IFFでは、多数の興味深いセミナーが行われました。
Img_11111jpg その一つが業界の注目人物、三越伊勢丹常務執行役員 三越日本橋本店長 中 陽次氏とクールジャパン機構 代表取締役社長 太田伸之氏を迎えての座談会です。「日本のファッションビジネスの生きる道~日本発で世界を目指せ~」をテーマに、日本のファッションビジネスの向かうべき方向について、意見が交わされました。
 冒頭、太田氏は、海外における和食の人気を伝えるビデオを放映。売れるビジネスは「よい材料を調達し、コストを下げる工夫をしている」と、その秘訣を示唆。また中 氏は三越日本橋店のスローガン、「カルチャーリゾート宣言」を紹介しました。
 次いで、服が売れていない現状を、太田氏は、「これは日本だけではない世界的な現象」といい「ラグジュアリー売場は今、どこも閑古鳥が鳴いている。ただしイッセイミヤケなど売れているブランドもある」といいます。中 氏は「洋服文化の停滞が要因」と分析。「季節感やオーダーメイドの見直しなど、文化を積極的に仕掛けていく」と今後の方針を語られました。
 ニーズをどうとるかについて、太田氏はユニクロを引き合いに、「売れているのはアイデンティティーが明確で、魅力的な素材を使い、リーズナブルに提供しているブランド」。「日本の優れた素材を使って、適切な価格で販売すること」がポイントといいます。中 氏は、「長年にわたり現在も売れているのがイッセイミヤケ、コムデギャルソン、ヨージヤマモト。いずれも個性を貫き、価格に媚びない。そうした個性をつくるために、新繊維、たとえばスパイバー(クモノス繊維)などの採用や、人間国宝といわれるような方とのコラボも考えている」。太田氏は日本の素材の優秀性に触れ、「パリコレは日本の生地なしでは成立しない」。「たとえば天池合繊の天女の羽衣はm/¥4,000以上でも売れている。世界のトップレベルを行く日本素材をアパレルは発見しきれていない」とも。
 最後にファッション業界への提言として、中 氏は「前を向くことが大切。テキスタイルを武器に、新しい仕組みで服をつくり世界に売り込む。独自のデザインで価格はビビらないで、日本発のラグジュアリーを目指す」と強調。太田氏は「今、メンズを推進しているが、ラグジュアリー市場も変化している。普段はTシャツやジーンズ、夜の場面ではタキシードを着用するという具合に。ストリート感覚のデザイナーも出てきているし、そうした顔がつくれるデザイナーとのコラボを提案する。日本には素材があり、それを使ってつくれば世界一になれる」と断言。
 お二人の率直な語り口に、これからの方向が見えてくる気がしたプレゼンテーションでした。

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2016年10月 9日 (日)

JFW-IFF⑶日本発 ドクターデニムホンザワと日本人チーム

 JFW-IFFでは、メイド・イン・ジャパンを訴求するブランドも目立ちました。私が注目したのは日本発「ドクターデニムホンザワとメイド・イン・日本人チーム」です。
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Img_11061  RED CARDやfire service、timemachineなどの有力ブランドを有する同社は、ジーンズの製造・加工工程を紹介。
 生地から縫製、仕上げ、ボタンやリベット、ラベルまで、パネルや実物、実演も入れて展示していました。

Img_10931  ブースでは、職人がヒゲをつける加工を見せてくれました。ヒゲというのははき込む過程で擦れてできるアタリ(筋状の色落ち)のことで、ユーズド加工の一つです。こんな風に軽石のようなもので擦ってつくっていくのですね。

 日本製ジーンズは海外で高い評価を博しています。そこには上記のヒゲをはじめとする手作業や、伝統の藍染めの技などが、現代に生かされているからです。デニムならではのウォッシュ加工やヴィンテージ加工、ダメージなど様々なユーズド加工は、今や日本のお家芸といえます。
 細やかな職人の感性にこだわってつくられる日本発のジーンズ、さらなる世界発信が期待されます。

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2016年10月 8日 (土)

JFW-IFF ⑵ ヒッププロテクターで楽しくお散歩

 今期JFW-IFFに出展した株式会社アイエムユーは、新シニアブランド「遊子」(昨日の記事参照)と同時に、ヒッププロテクター・ブランド「サンポーチ (SUN-POCHE)」も発表しています。
Img_10821jpg_2  ヒッププロテクターは一般に転倒したときに、文字通りヒップを守るプロテクターです。とはいえこのサンポーチはヒップ=腰というよりは、腰の骨を守ります。骨に加わる衝撃を吸収するパッドが取り付けられるようになっていて、しかもファッション性も配慮されています。福祉衣料でもありませんし、これまで見たことのないようなブランド、と思いました。

Scan0510 高齢者にとって昨今大きな問題となっているのが「大腿骨頸部骨折」です。骨折すると長期間歩行困難になり、外に出る気力や体力が衰えてしまうケースがよくあるといいます。しかしたとえ転んでも、少しでも衝撃を和らげてくれるものがあれば、安心して外出できます。同ブランドは、「楽しくお散歩したい」、そんな要望に応えて開発されたといいます。

   ヒッププロテクターは手のひら大の円形です。衝撃吸収性に優れ、軽くて、簡単に水洗いできる材料が使われています。

Scan0508_4 サンポーチのアイテムはすべてこのパッドが入るポケット付きです。下着のパンツからベルトタイプのもの、 またスカートやパンツ、さらにはアウタージャケットやロングベストまで、内側の腰骨の当たる部分にポケットが付いています。パッドは取り外し自在です。
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 まさに「楽しくお散歩 サンポーチ」。骨粗鬆症などで散歩やジョギングが不安という方も、これをつければ活発に活動したくなってくるかもしれません。
 価格はベルトタイプで約1万円、アウターパンツで1万3千円くらいからとか。発売は「遊子」と同様、来年中とのことでした。

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2016年10月 7日 (金)

JFW-IFF ⑴ アイエムユーの新シニアブランド「遊子」

 ユニバーサルファッションを展開する株式会社アイエムユーが、先月26-28日、東京ビッグサイトで開催されたJFW-IFFインターナショナルファッションフェア(繊研新聞社主催)に出展し、75歳以上の女性向けファッションブランド「YUUSHI~遊子~」を発表しました。
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Scan0507_2  この新ブランドの「遊子」は、旅人の意味です。旅でもしているようなイメージで、楽しい興味や変化を求める洗練されたマダムに向けて提案したといいます。
 コレクションは、そうしたシニアの女性たちに協力を依頼し、ボディから開発したとのこと。このブログ2016.1.24付けで、予告記事を掲載しています。

Img_10751  ブース前面に、75歳の女性の平均体型でつくったという工業用ボディを展示していました。
 これは現代のシニア女性が美しく見えるように進化させた、新バージョンのボディです。
 従来のボディではウエストが太め過ぎだったり、バスト位置が下がり過ぎていたり、背中の丸みが曲がり過ぎだったり----、難点がたくさんあったのを改良したといいます。
 スタッフたちが以前からあたためていた企画です。「とうとうできあがった!」と、私もうれしい気持ちになりました。

 スタイリングは小粋でエレガント、目に見えないディテール部分では、誰にでも着やすくて着心地のよい機能が採り入れられています。たとえば着脱しやすいように、コートやトップスは袖通しが楽にできる広めのアームホール、1.5cm以上の大きいボタンや斜めボタンホール、パンツは脚の内側にコンシールファスナー付き、ニットウエアは滑りをよくする工夫など。
 素材にもこだわり、春夏ものということで清涼感があってしかも上品、レースや刺繍など夢のある質感も程よく選ばれていました。

 「発売は?」と伺いましたら、来年中とのことでした。どのように展開されていくのか、楽しみです。

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2016年10月 6日 (木)

「納冨 晋×コシノヒロコ ― HAJIMARIの青」展

 今、東京・銀座のKHギャラリー銀座で、「納冨晋×コシノヒロコ ― HAJIMARIの青」展が開かれています。一昨日行われたレセプション・パーティに行ってきました。
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Img_11461jpg  まず目に入ったのはコシノさんの油絵とともに置かれた焼き物です。これは山口県で昔から親しまれている「青萩」で、萩市の陶芸家、納冨 晋氏の作陶によるもの。淡青から深い濃い青まで、様々な青に、白が雲のように、あるいは雪でも降っているかのようにかかり、流れるような動きをつくり出しています。どこか神秘的な宇宙を思わせる作品もみられました。

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 コシノさんにとっても青は特別な色だそうです。お二人の出会いもこの青を通じてだったとか。6年前のNHKの番組「鶴瓶の家族に乾杯」に出演されたコシノさんが、萩の街で偶然見つけた青い陶磁器に惹かれて、作者の納冨氏を訪問したことから、お付き合いが始まったといいます。まさにタイトル通り「HAJIMARI始まりの青」、ご縁とは本当に不思議です。

 青を基調にお二人の相互の感性が響き合う美しい作品を堪能しました。会期は今月23日までです。

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2016年10月 5日 (水)

落合恵子さん講演会「質問 老いることはいやですか?」

 先月末、カラート71プロジェクトで、「質問 老いることはいやですか?-作家 落合恵子さんと考えるファッションのこれから-」と題した講演会が開催されました。

 カラート71プロジェクトは、NPO法人ユニバーサルファッション協会、大学、研究機関の他、企業家、ジャーナリストなどファッション業界内外で活躍している方々を企画・運営委員に迎え、(株)ニューロビングループの支援を受けて発足したものです。

51ejkinaekl_sx338_bo1204203200__2  5回目となる今回のスピーカーは、作家でクレヨンハウス代表の落合恵子さん。71歳を迎え、この春、エッセイ集「質問 老いることはいやですか?」(朝日新聞出版)を出版され、またファッションブランド「Ms. crayonhouse(ミズ・クレヨンハウス)」もデビューさせました。「着たい服がなかった。でもオーダーなんて面倒、それに高価。それなら自分でつくるしかない。」と、初めて服をデザインしたのだそうです。
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 本講演では、同ブランドの黒いプルオーバーとロングスカートのコーデで登場。足元はスニーカーです。
 プルオーバーはボタンもファスナーもない、着脱しやすいかぶり型。裾のラインを大胆にななめにカットすることで、すっきりとたて長のラインが強調され、長い側には動きやすいようにスリットが入っています。パターンはミリ単位で考案し、何度も試着して着心地を確認したといいます。
 素材はアバンティとの協働によるテキサス・オーガニックコットン100%の伸縮性のある繊細なジャージーです。世界中にオーガニックコットン畑を広めたいと熱っぽく語られていたのが印象的でした。この詳細についてはクレヨンハウス発行の雑誌「いいね」をご覧ください、とのことです。
 さて本題の「質問 老いることはいやですか?」では、冒頭、メイ・サートン著「独り居の日記」の中の一節、「私から年齢を奪わないでください。働いて、ようやく手に入れたのですから」を紹介。またアメリカの女性人権活動家、デア・ロバックさんの言葉、「私のシワは、私の人生の成長の証です。---ツルンとした顔に戻りたいとは思いません」を引用し、「シワとシミとシラガは、女性が年を重ねることの表面的な変化に過ぎません。無理に若々しくあらねばならない、とは考えていないのです」と、エイジングを肯定されました。髪も敢えて染めない自然流の落合さん。本当に自然体な生き方をされている、と共感しました。

 この日はたまたま台風が襲来した悪天候でした。帰途を考え早めの終了となり、少し残念でしたけれど、またの機会を楽しみにしています。

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2016年10月 4日 (火)

「明治有田 超絶の美 万国博覧会の時代」展

 住友コレクション 泉屋博古館で開催されている特別展「明治有田 超絶の美 万国博覧会の時代」展に行ってきました。
 これは有田焼創業400年を記念し、明治時代に世界各国で開かれた万国博覧会に出品され絶大な人気を集めた有田磁器を紹介する展覧会です。当時の職人たちの超絶技巧の技の美が集結しています。

Img_09581jpg  先日、この内覧会が行われ、参加しました。
 最初に野地分館長が、万国博覧会をオリンピックにたとえて、有田焼はリオで金メダルを獲得した体操男子チームのような存在、技は白井、美は内村と挨拶。
 この後登壇したのが、佐賀県立九州陶磁文化館 館長 鈴田由紀夫さん(このブログ2016.6.262012.8.10に関連記事掲載)と、美術史家で本展コーディネーター 森谷美保さんです。トークでは、当時の陶工たちがオリンピックにでも出場するかのように、世界一の金メダルを目指して制作したと語られました。

Img_09591  会場左には、巨大な花瓶が展示されています。フィラデルフィア万博に出された「染付蒔絵富士山御所車文大花瓶」(1873年)で185cmもあります。大きいことと緻密さがこの頃の特徴といいます。染付の上に施された盛り上がる蒔絵も素晴らしい。
 (写真は解説していただいた鈴田さん)

Img_09941  脚に透かし入りの花瓶「色絵菊花流水紋透台付大花瓶」(香蘭社1870年頃)も、その華麗な美しさに魅了されます。
 このようなものを再現することは、現代では不可能といいます。

 

Img_10161jpg  また蓋のつまみが獅子になっているポット「色絵竹林文壺」(香蘭社 右写真)も興味深かったです。獅子の前足が抑えている小さな玉はコロコロ回るようになっているそうで、このような動く仕掛けのある磁器は他にもありました。

Img_10131  有田の陶工たちは、裏側にも模様を染め付けたといい、「色絵鳳凰文大花瓶」(深川製磁 右写真の左手前)など、底部の見えない部分にまでこだわって制作していたのですね。
 職人魂を感じます。

 また明治期のデザイン画も展示されています。
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 これらのデザイン画は森谷さんが、香蘭社の資料の中から発見したものだそうです。ここに描かれた図案に基づいてつくられた有田焼とを比較鑑賞するのも、本展の見どころです。

 この他、イスラム風やギリシア風、日本の有職故実の伝統模様、皇室ご用達の洋食器など、有田焼の魅力満載です。12月4日までの開催で、関心のある方はお早めにどうぞ。
 (なお、写真は美術館より特別に撮影の許可をいただきました。)

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2016年10月 3日 (月)

2017/18秋冬PVパリ⒃ 結果速報 リーダーシップ一層強化

 この9 月13 日(火)~15 日(木)、パリで開催されたプルミエールヴィジョン(PV)パリの結果速報が、先日配信されました。
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 これによると、PVパリは不安定な市場環境の中、そのリーダーシップを一層強化したといいます。
 出展企業は1,898 社で、56,475 名の来場者があり、対2016 年2 月展比で、出展社数(+10%)、来場者数(+2.7%)ともに増加。2015 年9 月展と比較しても、PVパリは、安定した出展社数(-1.3%)と来場者数の微減(-8.8%)にとどまり、確固とした成果を出すことができたとしています。
 来場者は、73%がフランス以外の126 カ国からの来場で、国別トップ10 の上位4 カ国 は、フランス、イタリア、イギリス、スペインの欧州各国が占め、順位に変化はありません。次いで中国、ドイツ、アメリカ、トルコ、ベルギー、そして日本が上から10番目にランクインしました。日本人バイヤーは来場者数が減少しましたが、今年2 月展と比較すると来場者数は大きく持ち直しているといいます。

 総じて安定した数字を出したPVパリ。ワールドワイドなモードとテキスタイル業界の見本市や各種イベントの主催者として、誰もが認めるキー・プレイヤーとしての地位を証明したといえそうです。

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2016年10月 2日 (日)

2017/18秋冬PVパリ⒂ “スタイル・フォーカス”に注目

 PVファブリックの“スタイル・フォーカス”は、マーケットのスタイルの変化を読み解き、予想されるファッションデザインに適確に対応する服地を提案しているフォーラムです。
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 とくに今シーズンは従来のプロポーションに新しい風が吹き込み始めています。ボリュームの扱いやウエストライン、レイヤードの着こなしなど、マーケットはこの動きに敏感です。
 シルエットが変われば素材も変わります。変わり目となった今シーズン、このフォーラムへの注目度はいつになく高いように思われました。

 そのポイントを4つご紹介します。

Img_07711 〇強調されたプロポーション
 シルエットの中の一つのアイテムにしぼってボリュームをつける。
 肩をいからせ肩幅を強調したジャケットや、ボリュームのあるトップ。
 スカートは増幅し厚みをつける。装飾はボトムにもってくる。

 

Img_07371jpg 〇縦長に重ねる
 ほっそりとしたシルエットにし、様々な長さをレイヤードして着こなす装い。
 リラックスしたシャツに、ドレスやコートの長さを採り入れる。
 パンツの上にドレス、ロングにロングなど、しなやかに重ねる。

 

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〇超シンプルなアウター
 ポンチョにヒントを得た、シンプルで単衣のアウター。
 裏地なしの仕立て。
 シック、テクニカルな解釈も。いずれにしても都会的でスポーティ。

 

Img_07201jpg 〇ウエストに注目
 ウエストの位置は高く、強調される。
 メンズのパンタロンはほっそりとしていて、少しストレッチ入りのハイウエスト。あるいは幅広で構築的なパンツ。
 ウエストを少ししぼったコートドレス。

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2016年10月 1日 (土)

2017/18秋冬PVパリ⒁ 創造的エネルギー溢れるシーズン

 今期のPVパリから、ファッションテキスタイル情報の総括が届きました。これによると2017/18秋冬は、創造的なエネルギーに溢れるシーズンになりそうです。デザイナーたちのクリエーションは、総じて限りなく大胆で野心的であったといいます。

 そのポイントは、次のようです。

1_2  ASTOUNDING DARKS 
 <驚異的なダーク>
 カラフルなダーク
 ダークにドラマティックな色使いで深みを演出

8  JOYFUL COMFORT
 
<楽しさと心地よさ>
 ふっくらと温かい、軽い、心地よい質感に、
 生き生きとしたファンタジー感覚 

4  TRULY LARGE 
  <本当に大柄>
 先染めもプリントも大柄化
 誇張された風替わりなものも

5  PERFECT 
  <完璧以上に完璧> 
 緻密で繊細 目の揃った規則正しい組織
 ダイアゴナルやヘリンボン

1  NEW SKINS 
  <ニュー・スキン>
 肌になじむ、クリームのようなしなやかさ
 スキンカラー

 

7  SHINE 
  <シャイン> 
 高級感のあるリッチな光沢 
 ミラー効果やメタリック

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