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2016年8月19日 (金)

島根県立石見美術館「グラントワ」を訪問して

 国内の公立美術館で、西洋ファッションをテーマに常設展示する美術館は、神戸ファッション美術館と島根県立石見美術館の2館しかありません。今夏、服飾文化学会の夏期セミナーで、この島根県立石見美術館を訪問しました。

Img_79741jpg 同美術館は、島根県でもっとも西端に位置する街、益田市に位置し、劇場を併設する巨大な文化複合施設、愛称「グラントワ(フランス語で<大きな屋根>の意)」の中にあります。
 学芸員のお話しによれば、ここは建築家内藤廣の設計・デザインにより建てられ、この地方の伝統的な石州瓦が屋根や壁面に、約28万枚も貼られているといいます。その独特なガラス質の表面が、光を反射して時事刻々変化していく様子や、中庭の鏡のような水盤が印象的でした。この水盤は催しがあるときには消えてなくなり、広場に変身するそうです。 
 コンクリートの折れ壁がモダンな劇場は、オペラやバレエ公演ができる設備を備え、1,500席あるという、すばらしいものでした。
 2005年に168億円をかけて建造され、無駄使いと言われながらも、年間35万人もの人を集めているグラントワ、採算は十分見合っているようです。

 美術館では、コレクション展「ドレスの楽しみ」を見学しました。同館所蔵の衣裳作品でもっとも人気が高いのは、華やかなドレスの展示だそうです。
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 やはり目立ったのは、中央のウエディングドレス(上の写真)です。アンティークなレースを組み合わせたデザインで、ジャン=フィリップ・ウォルトによる1916年の作品。
Img_79991  
 とくに気になったのが森 英恵の美しいドレスです。
 森 英恵は、この益田市近くの町が郷里といいます。グラントワに服飾関連資料を所蔵する美術館がつくられたのも、この日本を代表するファッションデザイナーの影響力によるもののようです。

 右は、最近寄贈されたという1999年春夏コレクションからのイブニングドレスです。シルクシフォンに変わり水玉が刺繍されています。

 またマドレーヌ・ヴィオネの1938年のイブニングドレス、1950年代のクリスチャン・ディオールのボール・ガウンやクリストバル・バレンシアガのカクテルドレスなど、選りすぐりのドレスがあり、じっくり拝見してきました。

 この他、津和野町出身の森鴎外ゆかりの洋画家、原田直次郎企画展など、石見地方にちなんだ展示も堪能し、グラントワを後にしました。

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