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2016年8月27日 (土)

「小田野直武と秋田蘭画」展 プレミアムトーク

 昨日、東京・六本木のサントリー美術館で行われた「世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画」展 プレミアムトークに招待していただき、秋田蘭画の世界を知りました。

Scan0460  サントリー美術館では、本展を11月16日から2017年1月9日まで開催します。そこであまりおなじみではないと思われている秋田蘭画の魅力を広く伝えたいと、トークイベントを開いたといいます。

 登壇されたのは、同館企画委員でもある美術史家の高階秀爾氏、京都美術工芸大学学長で秋田県立近代美術館名誉館長の河野元昭氏、法政大学総長の田中優子氏です。

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 18世紀半ばに江戸で開花した秋田蘭画について、その背景や画風などを語っていただき、大変興味深く拝聴しました。

 この小田野直武という人は、江戸時代中期の秋田藩士で、あの杉田玄白の著作「解体新書」の挿絵を描いた画家だったといいます。絵の名手で、平賀源内に誘われて江戸でその才能を開花させます。当時、日本は鎖国していましたが、長崎の出島を通してオランダや大陸文化が入ってきていて、江戸にはそうした文物が豊富にあり、人々の大きな興味の対象だったようです。オランダから来た油彩画も人気で、直武はこれらに触れ、西洋画の要素と東洋、日本を融合させた新しい絵画を創作します。
 高階先生は、日本人は海外のものをそのままコピーするのではなく、それらに手を加えて独自のものを作り上げるのが得意な国民で、小田野直武もそうだった、といいます。彼が表現した独自の洋風画が秋田蘭画と呼ばれているのです。他に秋田藩主の佐竹曙山や角館城代の佐竹義躬らの絵師たちがいて、本展で代表作が紹介されます。

1  チラシに使われているのは、小田野直武の名作「不忍池図」です。
 前景の植木鉢はオランダ静物画の影響でしょうし、花は中国風の芍薬の花です。先生方もおっしゃっていましたように、日本的な情景に陰影法も見られ、西洋と東洋という二つの世界が見事に調和していると思いました。

 この秋田欄画は、直武が32歳の若さで亡くなるまでの約7年間がピークだったようです。その後、司馬江漢らに継承され、浮世絵にも反映されていったといいます。

 それにしても江戸時代って、知れば知るほど面白いですね。
 田中優子先生が語られた直武の背後にある物語や平賀源内が何故捕らえられて亡くなったのか、そんなことを想像しながら展覧会を拝見するのを楽しみに待っています。

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