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2016年7月

2016年7月31日 (日)

デジタルアート作品展「DMM.プラネッツArt by teamLab」

 テレビを見ていて、ビートたけしが登場するCMが流れ、それが「DMM.プラネッツ Art by teamLab アート・バイ・チームラボ」とわかりビックリ!
 東京に大雨が降った日の夜、この内覧会が、フジテレビ「お台場みんなの夢大陸2016」で行われました。
 観覧にあたり、注意事項がありました。それは服装です。たくし上げられるタイプのズボンか水着で、というのです。そんなこと気にしないで行った私、たまたま幅広いパンツをはいていて、ゴムで裾を引き上げることができました。アアよかった、と思ったことでした。
 何しろ水深30cmの水の中を歩かないと、作品にたどりつけないのです。何とか屋敷ではありませんけれど、通路は真っ暗で、その上迷路になっています。
 これもゲームと、恐る恐る進むと、巨大なクッションが置かれた部屋に出ました。クッションの上を歩くたびに沈んだり浮かんだり。四苦八苦してやっとの思いでそこを抜け出しました。ここは「Soft Black Hole」(ソフトブラックホール)」と呼ばれる空間でした。

Img_73511jpg  次にキラキラ光がさざめく「Wander through the Crystal Universe (クリスタル ユニバース)」が出現します。
 無数の点描がきらめく柱の集合体は、宇宙空間を表現しているとか。
 これは昨年ポーラミュージアム銀座(このブログ2015.9.4参照)でやっていたのと同じでした。でも何しろ広大!そのときの6倍の規模だそうです。 

 そしてついに現れたのが、幻想的な水の世界。美しい光の帯が揺らめきながら反射しています。これが本展のハイライト、チームラボの新作「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング  Infinity」です。
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 早速、私も水中散歩します。冷たい水が足に心地よい。水面には何と錦鯉が泳いでいます。鯉は触れると花になって散っていく、その波紋が描く一瞬のドローイングを楽しむデジタルアートです。
 無限に続く冥界のユートピア?

 最後にプラネタリウムです。天空には星ならぬカラフルな花々が輝き、それが流れ星のように動いて消えていきます。まさに「花降る夜」。超巨大ドーム空間の「Floating in the Falling Universe of Flowers」と題した新作です。
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 つぼみから花が開き、しおれて枯れて死んでいく、そのはかない命を表現することで、人の一生を暗喩しているのですね。

 この「DMM.プラネッツ」は、ウルトラテクノロジスト集団チームラボの過去最大のデジタルアート展だそう。体験型ですので、家族や仲間と一緒ですとより楽しいでしょう。
 開催は8月31日までです。夏休みのレジャーにぴったり、と思います。

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2016年7月30日 (土)

Recouture0704 2016 ⑷ ポスタープレゼンテーション

 Recouture0704 2016シンポジウムでは、参加団体や企業によるポスタープレゼンテーションも行なわれました。
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 発表があったのは、ナカノ、アン・コトン、丸井グループ、YKK、ふろしき研究会、工学院大学環境マネジメント工学研究室、FB学会です。

 中でも興味深かったのが、お直し大手のアン・コトンのプレゼンで、この夏、LGBT専用の洋服のお直しサイト「マダムM」を開設するといいます。

 最近にわかに話題のLGBT、ファッション業界も対応に追われているようです。

Img_74461  先日も表参道のスパイラルガーデンで、1,000人のLGBTのポートレートを公開する「OUT IN JAPAN 1,000人写真展」が開催されていました。
 写真家のレスリー・キーが撮り下ろしたショットはまさに壮観!そのものでした。

 ところでアン・コトンが、なぜこのようなサイトを立ち上げるかというと、スカートのサイズ直しに来店した男性客が、「妻の代理で…」と偽っていることに気づいたからだそうです。誰もが自由にファッションを楽しめる支援をしたいと、この取り組みを進めているといいます。

 もう一つ、注目したのが、ふろしき研究会の活動です。発足したのは1992年だそうで、「レジ袋いりません」と、レジ袋に代わるふろしきエコバッグや、防災用のふろしきリュックなどを考案されています。
Img_72731 またお弁当のうさぎ包みや華やかなボトル衣など、アートな包み方も提案されていて、とてもおしゃれ。これなら現代の暮らしを楽しく彩ってくれそうです。
 「風呂敷」ではない「ふろしき」という表現にしているのも新しく感じます。
 もう見捨てられたと思っていた一枚の布が、こんなにもすばらしいものだったとは! 再発見しました。

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2016年7月29日 (金)

Recouture0704 2016 ⑶ 小中高作品リクチュール賞発表会

 Recouture0704 2016シンポジウムの実践発表で、第36回ホームソーイング小中高作品コンクール リクチュール賞の発表会が行われました。
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 受賞したのは、全国592校の応募の中から勝ち抜かれた所 美怜さん(岐阜市立東長良中学校2年生)と長尾 利恵氏(指導教諭)です。
 端切れを利用して制作したバッグに賞が贈られました。夏休みの作品としてスイカをイメージしてつくったといいます。抜群の色彩感覚と中のものが飛び出さないようにファスナーを付けるなどした機能性が評価されました。

 将来は手芸に関連する仕事をしたいと、はにかみながらも笑顔で話していました。これからが楽しみですね。

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Recouture0704 2016 ⑵サスティナブル・ライフへ実践発表

 Recouture0704 2016シンポジウムで基調講演の後、実践発表が行われました。そのいくつかをお伝えしましょう。

 最初に、坂口 真生氏(アッシュ・ペー・フランス)が、「エシカルと消費の最前線」をテーマに発表。同社が手がけるファッションとデザインの合同展示会「rooms (ルームス)」展で、2013年にスタートさせた「エシカルエリア」についてプレゼンテーションされました。「エシカル(ethical 倫理的、道徳的」とは、社会や環境に対し配慮ある選択をする行為全般を言う価値観のことです。これは、そうした精神でモノづくりするブランドをバイヤーやメディアとつなげるために立ち上げたエリアで、ここ数年、ファッションに限らずフードなど、様々な分野で広がりを見せていると、事例も紹介。
 個人の意識が変われば社会も変わります。エシカルという「気づきの連鎖」をつくることが大切と述べて、締めくくりました。

 次に登場したのが、村田 大輔氏(ステイト・オブ・マインド 取締役運営統括)です。
Img_72571jpg  「縫製職人さんが活躍できる新たなプラットフォーム」と題して、同社の「NUTTE (ヌッテ=縫って)」について発表されました。
 NUTTEとは「あなただけの縫製工房」で、理想の1点に出会えるサイトといいます。登録すれば、全国のプロの縫製職人、約800人に、縫製の仕事が簡単に発注できるのです。
 職人はほぼ30年の実務経験があってパターン、縫製ができ、中には皮革職人や和裁士もいるとのことです。

 同社の社長自身が元縫製職人で、服を作る職人が稼げるような社会をつくっていきたいと、服を作りたい人と、服を作れる職人がインターネット上で繋がるこのサービスを立ち上げたといいます。プラットフォームは昨年スタートしたばかりです。でももう、早くも月収が10倍になった職人もいるそうです。
 職人が稼げる社会になれば、縫製業界に入りたいという若い人も増えるはず。まさに日本の縫製業界の希望の星!ですね。
 これでアパレル業界の構造も変わるかもしれません。

  さらにもう一つ、興味深かったのが、高安 淳一氏(大麻博物館 館長)による「日本古来の麻 機能性自然素材への回帰」のお話です。
 大麻といえば、麻薬になる危険な植物と思っていた私です。認識不足なこと、はなはだしく恥ずかしい! 栃木県那須町に大麻博物館があることも初めて知りました。
 何と大麻は古来より日本人におなじみの植物で、「おおぬさ」とも呼ばれ、神社のしめ縄に加工されるなど、奉納には欠かせないものだったのです。かやぶき屋根にも大麻草の茎が使われたそうです。それが戦後、大麻取締法により許可なしでは栽培できなくなり、悪いイメージがつきまとうようになったとか。

Img_72781 いずれにしても大麻は麻薬のそれとは別物。しかもこれは夏の暑さや冬の寒さを防ぐように日本で独自に進化した機能性自然素材であることも解説していただきました。糸は「紡ぐ」のではなく「績(う)む」方法でつくられ、この糸績みにより、水戻りしない性質となり、涼しい、また乾くのも早いといいます。そしてこのことがヘンプや他の麻と違うところだそうです。

Img_72751  会場には、大麻のキモノや布が展示されていました。

 触れたときのさらっとした清涼感はもちろんですが、意外なほどしなやかな風合いも驚きでした。

 同氏は大麻の文化を今一度見直してほしいと訴えます。業界からのアプローチが期待されます。

 

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2016年7月28日 (木)

Recouture0704 2016 ⑴ サスティナブル・ライフへの提言 

 ファッションビジネス学会リファッション研究部会主催のRecouture0704 2016シンポジウムに参加しました。これは毎年7月4日前後の週末を「0704=お直しの日」として、東京・渋谷区の文化学園で開催されているイベントです。今年は「サスティナブル・ライフへの提言」をテーマに、様々な発表が行われました。

419dhaar7nl_sx300_bo1204203200_   基調講演では、水野 誠一氏(IMA 代表取締役)が登壇。昨年出版された著書「否常識のススメ」を基に、「否常識のススメ エシカルでサスティナブルな衣服文明と文化をめざして」と題して講話されました。
 まず時代認識について。21世紀は、20世紀の文明重視から文化への転換が求められると断言します。経済は20世紀の「成長」から21世紀は「成熟」へ、同様に「進化」から「深化」へ、20世紀型の常識をリセットすることが必要であると強調。「創造」は「想像」へ、イマジネーションを働かせて、今あるものを変えていくことが重要であり、また「競合」から「共創」へ、パラダイムシフトが起こっているとし、コラボレーションの重要性を提言されました。
 ファッションではモノをつくらないビジネスモデル、たとえば普段着にまで出現してきたレンタルビジネスや、再認識されつつあるイージーオーダーシステムを例に、着こなし文化への変換が促されているといいます。
 次に「否常識」のキーワードとして、「女性原理」を挙げ、今後は男性原理よりも女性的な考え方が重視されるようになると示唆。東洋優位の時代になるといいます。また消費者志向も、「必要なものが欲しい」という「必需の消費」へ変化、もう「欲しいものが欲しい」という「飽和・飽食の時代」は終わったと語り、「リサイクル」や「ノームコア」の進化にも言及されました。
 21世紀は文化としてのファッションを再認識する時代であることを改めて思います。「もうモノをつくらなくていい」とは、大変大胆な発言で、印象に残りました。

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2016年7月27日 (水)

フロンティアを目指す、サイエンスとアート 「美とアート」

 先般、日本学術会議で開催された公開シンポジウム「フロンティアを目指す、サイエンスとアート」で、「美とアート」のセッションに参加しました。
Img_71762 ファッションとアートは、今や不可分ですし、またサイエンスとも密接に結びついています。アートの世界はサイエンスの原則を用いてつくられているといっても過言ではありません。私にとってこの議論は大変興味深いものでした。

 パネラーは、CG アーティストの木本圭子氏、シンデレラテクノロジー研究者の久保友香氏、デザイン・クリエイターの松居エリ氏で、モデレーターは読売新聞論説委員の井川陽次郎氏です。

 まず井川氏が「美とは、自然界で基本的に安定した状態、たとえば黄金比についてどう考えているか?」と投げかけます。

 木本氏は、数理的手法で動的表現を探る造形アーティストです。この立場から「万物は流転する。そういうものの一部でも現実化したい」。
 久保氏は、「自然美に対して人工美がある。日本では人工美が重視されてきた」と述べ、ご自身が研究されているシンデレラテクノロジーについて紹介されました。美人画を見ると、どの年代も同じような顔で描かれ、しかもデフォルメされている。現代のカワイイ現象もこれに通じることに着目。プリクラのように、女性が元の姿を加工して理想的なアイデンティティーを作り、新しいメディアで公開する技術を、こう名付けたといいます。
 松居氏は、JAXAで宇宙ウェア開発も手掛けたことのあるデザイナーです。数理的にデザインしたウエディングドレスをプレゼンし、「ふわっと美しい、幸せなものが美」と語られました。

 次に「科学技術で美はどう変わるか」と問いかけます。
 木本氏は、「科学技術により自然のあるがままの姿が見られるようになった。そこに美がある。美とは感覚的なもの」といいます。
 久保氏は、「人工美は常に変化している。それを目指してサイエンスも進化する」。
 松居氏は、「なりたい自分になれるように模索が続く」。

 さらに「美は学問や社会をどう変えるか」。
 木本氏は、「美の感覚は民族によっても異なる。流動的な発想へ動く」。
 久保氏は、「絶対的基準への反逆心から新しい美のイメージが生まれ、学問や社会が変わっていく」。
 松居氏は、「美は多様。サイエンスと美の感覚が行き来し合うのが理想」。

 この他、お話しは様々に飛び交いました。3人のパネラーたちは難しい問いに戸惑いながらも見事に応えられ、さすがと思いました。

 ダヴィンチの言葉に「芸術の科学と、科学の芸術を研究せよ」というのがあります。これを実践されているクリエイターたち、今後ますます目が離せません。

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2016年7月26日 (火)

蜷川実花 写真展「Light of」“花火”と“フェス”をテーマに

 衝撃的な作品で話題を集めるアーティストで写真家の蜷川実花の写真展「Light of」が、8月16日までザ・パーキング銀座で行われています。
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Img_75001  テーマは“花火”と“フェス”で、闇の中に浮かぶ光と歓声が響いてくるようです。
 ザ・パーキング銀座では初めての試みとか。劣化したコンクリートの粗削りな空間に浮かぶ写真とポップな表現も、先鋭的。

 新作写真集「Light of」や、記念のTシャツやバッグなども販売されています。

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2016年7月25日 (月)

「宇宙に憧れる少女」が銀座に出現!

 先日、東京メトロ銀座駅構内で偶然目にしたのが、きらびやかな衣装の展示です。花々に囲まれた女の子たちは幸せそう。まるで花の妖精のよう!です。
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Img_75091  これは「GEIDAI UNDERGROUND」展に出品された田原奈緒さんの「宇宙に憧れる少女」というコスチュームです。東京芸大の平成27年度卒業・修了作品の中から選出されたものといいます。
 花を星に見立て、宇宙をご自身独自のフィルターで表現したと紹介されていました。ファッションが好きで、日々服づくりを勉強中だそうです。

 ファインアートの権化のような大学と思っていたあの芸大から、ファッションアーティストたちが育っていると思うと、ワクワクします。

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2016年7月24日 (日)

「まとふ」で「立原位貫―木版画で日本の美に触れる」展

 「まとふ(matohu)」の表参道本店も早くも5周年といいます。Img_74801これを記念する展覧会が今、31日まで開催されています。
 それは版画家、「立原位貫―木版画で日本の美に触れる」展です。
 公開に先駆けて催されたレセプションに行ってきました。

Img_74721  お店に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、ピンクの芙蓉の花を描いた木版画です。「あの日の夏へ」という作品で、静かな散歩道で見かけた自然を写したものとか。金箔銀箔も使われています。

Img_74731  その奥には江戸時代の浮世絵のような作品が並びます。
 立原位貫は、この浮世絵版画の技法を独学で習得し、その復刻に取り組むかたわら、詩情あふれる創作版画に才能を発揮しました。まさに現代の浮世絵師ともいうべき存在でした。
 昨年逝去され、交流のあった「まとふ」を手がけるデザイナーの堀畑裕之さんと関口真希子さんが生前の遺志を継ぎ、本展開催にこぎつけたのです。
Img_74901 「まとふ」の今夏コレクションとの佇まいも美しく、心の琴線に触れる作品展でした。

1  なお、「まとふ」では、今シーズンから同ブランドの核ともなっている「長着(ながぎ)オーダー」を始めたそうです。30種類近いテキスタイルから、好きな組み合わせを選んで、体型に合わせて仕立てていただけるといいます。

 自分だけの一枚へ、「まとふ」の新しい世界が広がりました。

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2016年7月23日 (土)

2017/18秋冬COTTON INCORPORATEのトレンド予測

 先般、東京で米国コットンインコーポレイテッドCOTTON INCORPORATE社の2017/18秋冬向けファッションのトレンド予測プレゼンテーションが行われました。

Img_69041 講師はニューヨーク支部シニア・トレンド・フォーカスター、レイチェル・クランブレーさんです。
 いつものように映像でテーマを紹介し、世界各地から収集した実物サンプルを見せていただきました。

 テーマは次の5つで、詳細は日本綿業振興会発行の「コットンプロモーション2016夏号」に掲載されています。併せてご覧ください。

 ここではそのポイントだけまとめてみましょう。
⑴SENSIBILITY センシビリティ 
 リアルクローズに価値を置き、長く使えるものを求める傾向を反映したテーマ。たとえば「30年Tシャツ」という、ほぼ一生着用できる服への注目や、また「セルフクリーニング・デニム」も紹介。これはシルバーを織り込んだデニムで、シミにならない、濡れない、いつも清潔なことを実現したジーンズ。
 カラーはユニフォームに見られるような赤やネイビー、グレーなど、飽きのこないカラー。

⑵NON COMMITTAL ノン・コミッタル (曖昧、はっきりしない)
 ビューティ業界で見受けられる変身願望やフェイク・タトゥなどからの影響。また形態をゆがませる、揺れ動かすといったカタチを変化させることへの関心をテーマにしたもの。
 カラーはコスメにみられるようなピンクやオレンジ系。

⑶SLOW-MO スロー・モー
 テクノロジーの進化で、余りにも急ぎ過ぎる現状を反省するテーマ。ディオールのデザイナー、ラフ・シモンズも多忙を理由に昨年辞任。“ゆっくりのんびりいきましょう”というもの。
 カラーは、霧がかかったような秋冬らしい色調。

⑷NEW FRONTIER ニュー・フロンティア
 新たな未開拓地は宇宙。アマゾンのジェフ・べゾスCEOも宇宙開発事業に乗り出したり、また火星で水が発見され、アイスハウスが考案されたり。たんぱく質や野菜などの食材を宇宙で調達する実験もスタート。
 カラーは、ダークカラーと氷のようなカラーの組み合わせ。

⑸TRANSCENDENTAL トランセンデンタル 
 超自然的で神秘的なストーリー。ホリスティック医学への関心や、ヒーリング、瞑想、ヨガなどが人気を集めていることから、浮上してきたテーマ。
 カラーは、センサーのような鮮やかな赤やバイオレット、プラムなど。

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2016年7月22日 (金)

クラフトワーク×テクノロジー時代のファッション

 デジタル化の一方で、クラフトという手作りにも注目が集まる現代です。

そこでこの夏発行の(一財)日本綿業振興会「COTTON PROMOTION コットンプロモーション」(2016.summer)に、「クラフトワーク×テクノロジー時代のファッション」と題するコラムを執筆しました。

 その掲載記事をご紹介します。(画像:クリックで拡大します。)

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2016年7月21日 (木)

東洋紡STC 総合素材展「語る繊維」テーマにコットン回帰

 東洋紡STCの総合素材Tasty17-18展が、先日、東京・墨田区で開催されました。
 17~18年に向けて発信されたテーマは「語る繊維」です。「良いものを語りたい」、この思いをもとに開発された最新素材が発表されました。
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 注目は、同社の根幹を成すという綿素材です。流れはコットンへ回帰しつつあるとみて、その新開発素材にスポットが当てられていました。いずれも機能や風合いに優れたものばかりです。「体感で語る」や「お肌に語る」、「綿を語る」などのコーナー別に提案されていました。

 とくに一番人気となったのが「爽快コット」、新開発された爽やかな綿です。
Img_73771  これは同社の特殊紡績技術により、ケバを抑え、空隙を持たせた綿100%素材です。
 抜きんでた吸汗速乾性と通気性、それに肌離れ性にも優れていて、汗をかいても肌にべたつかないのが特徴といいます。さらっとした清涼感のある風合いと機能性を両立させた新素材です。

 その効果を比較できる吸汗速乾評価デモ機で実験しました。爽快コットと一般生地を並べて比較します。それぞれに水滴を落すと、爽快コットの方が、一般生地よりも早く乾き、上から手をかざすと風が通って涼しいことを確認しました。

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 左上は水滴を落としたとき、右上は数秒後で、爽快コットの方はもう乾いています。爽快コット、汗をかく夏に最高!です。

 また「潤い綿(うるおいコット)」も話題沸騰といいます。
Img_73941  これは主にインナー向けに新規開発された肌にやさしい、しっとり触感の綿素材です。水分率は12%で、一般綿が7%といいますから、その2倍近い水分率を持っているのですね。保湿性が高いので、冬場、乾燥肌の人にはうれしい素材になりそうです。

 さらに「綿を語る」のコーナーで、とくに関心が高いのが「メンデッセ」。
Img_73831jpg  大阪弁の「綿でっせ」をそのままブランド名にした新商品です。
 これは最近のトレンドでもあるハリコシに特化した素材で、綿繊維の繊度がやや太めのものを用いているといいます。同社得意の超長繊維綿使いではないところも、逆に新鮮です。
 触わってみましたら、やや硬めで麻タッチな感触でした。

Img_73791jpg_2  この他、ふんわりフラフワ綿の「エアリー・コット」(写真右)。これはやわらかくて温かいイメージのコットンです。
 インドの最高級ハイブリッド綿「マハラニ」、それにやはりインド綿でオーガニックコットンの「ソレイユ」など。

 コットンでさらなる需要喚起を期待しています。

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2016年7月20日 (水)

「世界を幸せにする広告 ―GOOD Ideas for GOOD―」展

Img_73291  広告も今、社会貢献の方向へ動いているようです。東京・汐留のアド・ミュージアム東京で開催されている「世界を幸せにする広告 ―GOOD Ideas for GOOD―」展に行き、このことを実感しました。

 会場でまず目に入るのがポスター展示です。
Img_73301jpg  教育/ヒューマニティでは「貧しいからって教育を受けられないのはおかしい」、人権では「虐待や拷問に苦しむ人がいることを知ってほしい」、また差別/性差、医療/健康 環境などといった項目で、印象的なコピーがあり、考えさせられます。
 本展で「おバカな死に方」(皆様もクリックしてご覧ください)というミュージックビデオの存在も知り、見てみました。非常に深刻な内容なのに、とにかく楽しい!「鉄道での不注意な事故をなくしたい」と、オーストラリアの鉄道会社が製作したものだそうで、かわいいキャラクターたちが、バカみたいな理由で死んでいく動画です。最後に「電車には気をつけましょう。地下鉄からのお願いです」とテロップが出てくる、このキャンペーンで人身事故が21%減ったそうです。

 この後、第2回目となるトークイベントにも参加してきました。社会起業家の活動にぴったりなキャッチフレーズを電通や博報堂のコピーライターが発表するという、真面目なイベントです。それなのに舞台は演芸場のよう。太鼓が鳴って現れたのは、法被姿の登壇者たちです。大喜利のプレゼンというのは初めてで、ちょっとワクワクしました。
 まずスリールの堀江敦子さんが、ワーク&ライフ・インターンシップを紹介。これは学生のインターン先を家庭に、という教育プログラムです。学生は育児を直に学べますし、家庭も助かる、一石二鳥のアイディアです。仕事と家庭の両立をごく普通にできる社会が、こうした取り組みで進んでいくことを願います。
 次にマドレボニータの吉岡マコさんが、「産後うつ」のケアの必要性をアピールしました。社名はスペイン語で「美しい母」の意味とか。母親は生まれた子どものためにも元気でいなくてはいけないのですが、そうはいっても世をはかなみ暗くなってしまうことがあります。コピーライターたちの明るいポジティブなコピーが心に残りました。吉岡さんは「産後ケアをインフラに」に惹かれたそうです。
 その次が「心に響く音楽」という社名を持つリリムジカ代表の管 偉辰さんのプレゼンでした。介護施設やお年寄りのいる家庭で音楽プログラムを実施されているといいます。「音楽で生きるリズムを取り戻す」とか「医学でできないことを音楽で。生きがいデリバリー」など、すてきなコピーが出ていました。
 最後にPADM(パダム) 遠位型ミオパチー患者会の織田友理子さんが車いすに乗って登場。日本には200万人以上、人口の約60人に1人の割合で車いすユーザーがいるといいます。それほど多いとはビックリですが、外に出たくても出られない方が多数いらっしゃることを、私たちも切実に受け止めなければならないと思います。この患者会では「みんなでつくるバリアフリーマップ」を提案しグランプリを受賞したそうで、現在もスマホで手軽にバリアフリー情報を投稿できるアプリの開発を行っているといいます。そのプロジェクト名に悩まれている織田さんに、コピーライターがすてきな名称を提案されていました。

 広告といえばこれまでは「商品やサービスを売る」ことがすべてでしたが、今では「社会の課題を解決する」コミュニケーションへと、動いているのですね。新しい潮流が生まれていることに感銘した一日となりました。
 入場無料で30日までの開催です。

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2016年7月19日 (火)

山口はるみ展 自由求めるパワフルな女性へのメッセージ

20160623_2114455  パルコ開業時から広告制作で活躍したイラストレーター、山口はるみさんの個展「Hyper! HARUMI GALS!!」が今、渋谷パルコで開催されています。

 1970年代から80年代、彼女が描くポスターの力強い女性像は、自由を求めるパワフルな女性へのメッセージでした。

 展覧会では、“自由を求める女たち”をテーマにした「のように」シリーズのポスターを中心に、シンガポールの国宝といわれるアートディレクターのテセウス・チャンとの最新のイラストも展示されています。
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 モチーフで多くみられるのが、スケートボードや球技などのスポーツする女性です。セロリ―をかじっていたり、バナナを口にふくんでいたり、女性たちはみんな生き生きと健康的で自由闊達です。山口さんは新しい女性の生き方を早くから示唆されていたのですね。

Img_74261jpg  会場では美術批評家の椹木野衣氏とのトークイベントもあり、他ではあまり聞けない秘話も飛び出し、楽しかったです。
 山口さんは無記名でイラストを描く仕事がとても楽しかったそうです。95%は消え行くものでいいと思っている、とも話され、少しびっくりしました。
 また原画は、実はとても小さいのですとも。あらかじめポスターの大きさ(B3)に拡大されることを想定して描くといいます。
 また山口さんは日本で初めてエアブラシを使って描いたアーティストでもあります。絵の細かい陰影の表現は本当に美しいですね。最初は部分的なボカシが欲しくて始めたエアブラシ描法でしたが、しだいに面白くなって全面エアブラシになっていったとか。一点一点、時間をかけて仕上げた仕事、それだけに思い入れも深い様子です。
 さらに山口さん、意外なことに少女時代からソフトボールなど球技が大好きだったといいます。ゴルフをするなど、運動神経は抜群のようです。要点を瞬発的に見抜くカンもいい方とか。 エアブラシでスプレーするときは、すき間を使うそうですが、ある時左手が開いていることに気づいて、左指を広げその間からスプレーすることを思いついたそう。

 ステキなトークで時間はあっという間に過ぎました。
 本展は25日までの開催で、8月2日にはこのビルは取り壊されます。2019年には新しいビルで再開されるそうですが、それまでしばしのお別れです。
 喧噪の中、ひっそりと渋谷パルコを後にしました。

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2016年7月18日 (月)

ミナ ペルホネン「コール」開店 心地よい暮らし呼び集めて

 デザイナーの皆川 明さんが手がけるミナ ペルホネンの新ショップ「コール(Call)」が、青山スパイラル5階に15日、オープンしました。

Img_74571  店内左手はカフェになっていて、その向こうには緑滴るテラスが広がり、何とも気持ちいい。
 ビルの真ん中に、こんな自然豊かな空間があるとは、びっくり!です。

 奥に進むと、ミナのファッションが並ぶショップに出ます。
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Img_74661jpg  ゆったりとしたシルエットのドレスは、ナチュラル感あふれる大人の女性の服です。どれもシンプルで優しい表情をしていて、着心地よさそう。
 ドイツ製の木製カヌーもインテリアのアクセントになっていました。
 
Img_74641jpg_2  右はカフェの天井のドームです。ミナ ペルホネンらしい軽やかな美しい柄で構成されています。

 お店の名前を「コール(Call)」としたのは、心地よい暮らしをつくる特別なセレクションを世界中から呼び集めているからとか。また仲間たちとつくったモノを紹介する場所、 Creation-all という想いもこめられているといいます。

Img_74601  さらに行くと、セレクトされた陶磁器やガラス製品、ベネツィアの職人による手作り眼鏡----、そしてファブリックのコーナーがあります。
 その先は食品売り場で、有機野菜も販売されています。
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 スタッフの応対も丁寧です。よく見るとシニアらしい方が多いようです。スタッフは100歳までということで募集したそうで、84歳の方もいらっしゃるとか。

 ほっと一息つけるすてきなスポット誕生に、ちょっとワクワクします。

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2016年7月17日 (日)

「エシカルファッションは消費の起爆剤となるか?」

 最近よくエシカルファッションという言葉を耳にするようになりました。これはエシカルが道徳、倫理上の、という意味であるように、良識にかなって生産、流通されているファッションのことです。

Img_71871  先月末、このエシカルファッションをテーマにしたワークショップが、ユニバーサルファッション協会協力のもと、カラート71で開催されました。
 講師は2013年から国連機関、ITC (国際貿易センター)でエシカルファッション・イニシアティブ(EFI)のコンサルタントとして活躍されている庭野和子さんです。「エシカルファッションは消費の起爆剤となるか?」のちょっと衝撃的なタイトルで、登壇されました。

 EFIの目的は、開発途上国の女性たちの雇用創出だそうです。主にケニアやマリ、エチオピアなどのアフリカ諸国や大地震のあったハイチで活動されていて、現地のアルティザンと世界のトップファッションとをつなぐことで、現地の人々の生活を支援しているといいます。
 協力企業はグッチのケリンググループやマルニ、ステラ・マッカトニー、ヴィヴィアン・ウエストウッド、カルミナ・カンプス、チャン・ルー、日本ではテ・ゲ(手・芸)を展開するユナイテッド・アローズや三越伊勢丹など、現在30から40ブランドと取引があり、徐々に広がっている様子です。
 手作りのため高価であることはネックですが、そこはラグジュアリーな品質と「カワイイ」要素を盛り込むことでカバーしているといいます。
 また売り場ではエシカルファッションのコーナーといったようなものはつくらない方針で、たまたま購入した商品がエシカルだったというようにしたい、エシカルを特別扱いしないで販売しているそうです。
 あえてエシカルをうたい文句にしないことも売る秘訣のようですが----。ファストファッションが曲がり角を迎えている今、今後期待のファッションであることは間違いないでしょう。

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2016年7月16日 (土)

一歩先のおもてなし!~現場と考える障害者差別解消法

 外国人観光客、本当に多くなりました。政府の訪日外国人目標は、2020年に一気に倍増、約4,000万人だそうです。この年は東京オリンピック・パラリンピックもあり、ハード・ソフトの両面でユニバーサルデザイン化への取り組みが一層求められているようです。この4月には障害者差別解消法も施行されました。そこで先般、東京・大手町で講演会「一歩先のおもてなし!~現場と考える障害者差別解消法~」 (東京観光財団主催) が開催され、参加してきました。

 まず基調講演があり、(㈱JTB総合研究所コンサルティング事業部 ユニバーサルツーリズム推進担当主席研究員の若原圭子さんが、「超高齢社会である日本の現状について」をテーマに登壇されました。
 主旨は高齢化の背景と課題、そしてユニバーサルツーリズムの必要性です。ユニバーサルツーリズムとは、障がいや年齢といった物理的な制限にかかわらず、すべての人が気兼ねなく参加できるようつくられた旅行のことです。その対象者は高齢者、障がい者、乳幼児連れ、妊産婦で5,700万人にも上り、これに訪日外国人を加えると総人口の約半数にもなるといいます。それなのに日本は欧州などに比べ、法制度や誰もが旅行が楽しめる環境づくりが遅れているそうです。対応を進めないと日本の旅行市場は縮小すると警告されました。

Img_71821jpg  次に講演されたのが、ミライロ講師の岸田ひろ実さんです。何と車いすで現れ、驚かされました。大動脈解離という病気で、車いす生活を余儀なくされ、すでに8年目になるそうです。
 岸田さんは、主に障害者差別解消法について語られました。今春、ようやく実施されることになったこの法律がこれまでととくに異なる点は次のようです。障がい者手帳の有無に限らず、社会的不自由を感じるあらゆる障がい者が適用範囲になったこと、そして障がい者に対し、国や行政機関は合理的配慮をする法的義務があり、民間は努力義務があるということです。
 この合理的配慮については、ご自身の体験を交え、様々な実例を挙げて紹介されました。タクシーの乗車拒否や不動産の入居拒否、また補助犬の同伴拒否、とくに犬は盲導犬、介助犬、聴導犬があり、中でも聴導犬はあまり知られていないこともあって、拒否されることが多いそうです。さらに「4.5cmの壁」のことも。これは車いすユーザーが段差を乗り越えられるぎりぎりの高さとか。
 2014年にスピーチイベントTEDのスピーカーに選出された岸田さん。さすがにすばらしい、感動の講演に拍手です。

 最後にパネルディスカッションがあり、やはりユニバーサルマナーの指導もされている岸田さんのお話しが印象的でした。ユニバーサルマナーとは聞きなれない言葉ですが、これは障がいのある方との接し方のことです。例えばレストランなどで車いすの方も、椅子席への移動を望まれるケースがあり、どちらでも選択肢がとれるようなコミュニケーションをして欲しい、といいます。バリアフリー地図アプリ「B-map」の話題も出て、大変勉強になりました。 

 日本ではこうしたサポートを求めている人は788万人、人口の約6%になるそうです。そうした人々への思いやりと適切な理解や行動が今、求められているのですね。
 「お手伝いできることはありますか?」という声掛けのフレーズを心に刻んで、私もできることから少しずつ始めようと思ったことでした。

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2016年7月15日 (金)

ソックスガーターが若者に人気とは!

 ソックスガーターは靴下止めのこと。今、若者たちの間で静かなブームになっています。Img_71721
 これは半ズボンの下にはくハイソックスが、ずり落ちないように着けるものです。

 先般、「カルチャーとしての“少年系”ファッション」をテーマにしたセミナー(ファッションスタディーズ主催)に参加し、靴下止めがなくてはならないファッションアイテムになっていることを知りました。
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 講師は嵯峨景子さんで、大学非常勤講師として活動する一方、アクセサリーブランド「NEW ATLANTIS」も手がけるデザイナーです。


 同ブランドの靴下止めを見せていただきました。
Img_71701jpg_2  いろいろなデザインが揃っていて、サスペンダーや袖まくりボタンと組み合わせたのも。
 80年代、袖をまくって固定する留め具が流行ったことを思い出しました。

 嵯峨さんは、とくに少女文化や歴史に造詣が深い様子です。
 英国にガーター騎士団に端を発する最高勲章、ガーター勲章があるように、ガーターはその昔、見せるものだったのです。それが近代化とともに長ズボンとなり、隠されてしまいます。但し少年のギムナジウムなどの制服には残されました。レトロな映画などで時折見かけることがありますね。
 この男の子のようなボーイッシュなスタイルを、嵯峨さんは“少年装”と呼んでいます。日本ではそのルーツは80年代にあるといいます。当時の「オリーブ少女」にガーターベルトが流行し、萩尾望都の「トーマの心臓」を原案にした映画「1999年の夏休み」(金子修介監督1988年)がヒットします。そして2000年頃、またネット上に少年的なファッションが見られるようになり、その後紆余曲折を経て、2013年頃からコスプレに似た親近感で再復活しているといいます。

 最近、トレンドは何といってもジェンダーレスで、男の子スタイルに変身したい女の子の雑誌も増えているようです。ソックスガーターは、そんな女の子や男の子たちの願いを叶える格好のアイテムになっているように思われました。
 私には図り知れないサブカル系のお話しもたっぷり聞かせていただいて、またしてもファッションって楽しい!と思ったことでした。

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2016年7月14日 (木)

トークイベント “ OVER 60 ”のファッションを考える 

 先月末、東京・原宿のコロモザで行われたトークイベント「“ OVER 60 ”のファッションを考える」(ファッションスタディーズ主催)に参加しました。
Main768x1087_2  “ OVER 60 ”は、60歳以上のシニアのことです。こうしたシニアのストリートスナップ集も発売されて人気を呼んでいます。それが「OVER 60 Street Snap」(主婦の友社)で、その第二弾がこの春発売されました。
 米国の写真家による「アドバンスト・スタイル展」が昨年に続き今年も開催され(このブログ2016.3.17付け参照) 、最近またシニアのファッションにスポットが当てられているようです。

 今回のトークイベントでは、この「OVER 60 Street Snap」を出版したL’ideal(リデアル)のMASAさんが出演され、パンテリーナ代表の上原佳子さんと対談、シニア談義で盛り上がりました。Img_71421
 まず上原さんが次世代シニアビジネスのターゲットといわれる「ハナコ世代」の話をされ、その後、MASAさんがそれよりもずっと上の世代のシニア女性との体験談を語られました。
 MASAさんは写真家と思っていましたら、実は都内の区役所で福祉ワーカーとして勤務されている公務員でした。この7月には、JICAの仕事でネパールへ行くことになっているそうです。今頃はもうカトマンズあたりにいるのでしょうか。
 L’idealを創業し、街で出会ったおしゃれなシニアを撮影されて、2年前に写真集「OVER 60 Street Snap」を刊行。いわゆるステレオタイプではないシニア像が、若ものたちの憧れを誘い、大ヒットします。ファッション雑誌の低迷をよそに、何と5万部を売り上げたそうです。
 そのモデルとなった女性たちのお話しを伺って驚きました。彼女たちはファッション業界とはまったく無縁な人たちです。しかも既製の服はほとんど買わないというのです。手先の器用な方が多いらしく、手元にある服を自分の好みに直して着ているといいます。アクセサリーも手作りで、中にはこれで起業した人もいらっしゃるようです。
 売り場で気に入る服が見つからないといったこともあるようですが、「お仕着せは嫌」というこのマインド、それに主婦のリアル感は注目されます。

 今後のファッションビジネスのヒントが詰まったイベントでした。

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2016年7月13日 (水)

モーハウス光畑由佳「APEC BEST AWARD」帰国報告会

 先月末、ペルーのリマで開催された「APEC女性と経済フォーラム」から帰国された「モーハウス MO-HOUSE」代表の光畑由佳さんの報告会(ライターズネットワーク主催)が、昨夕、同社で行われました。Img_73481このブログ2014.6.1付けでも、ご紹介しているように、同社は授乳服ビジネスの先駆者です。

 2014年のAPEC北京大会でも日本代表の一人としてスピーカーを務められた光畑さん。今年は新設された「APEC BEST AWARD(ビジネスにおける効率性及び成功目標賞)選考会」に、唯一の日本人としてノミネートされたといいます。なお彼女の他に日本から参加したのは林文子横浜市長だったそうです。
 6月26日にペルー入りし、27日に「女性と経済に関する官民対話」の家事支援制度分科会でスピーカーとして発表。現地大学からTV取材があり、29日にAWARDプレゼンテーションを行ったといいます。受賞は残念ながら逃されたそうですが、その内容は「ガラスの壁」の話など、大変興味深かったです。出世を目指す女性にはよく「ガラスの天井」があるといいますが、子連れ出勤するママには四方八方に「ガラスの壁」があるというのです。これを打ち壊すにはトップダウン方式もありますが、やはり外部から殻を破っていかないといけない。教育も必要と話されました。
 現地コメントもなかなか面白く、「幼少期の0~3歳に母乳育児は大事だと思うので、それをビジネスにしたアイディアはすごい」など、好評だった様子です。

 女性起業家として優れた手腕を発揮する光畑さん。でもそれ以上にすばらしいと思うのは、女性のライフスタイルを変えようとしていることでしょう。授乳服があるおかげで、母になっても乳児を抱えて気軽に外出できるようになりました。そしてその気になれば、モーハウスのスタッフのように働くことだって可能になったのです。

 赤ちゃんの誕生祝いというと、ベビー用品ばかりが選ばれます。でもこれからは私も、母になる人のために授乳服を贈ろうと決心したことでした。

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2016年7月12日 (火)

ルノワール展 「服飾史から読み解くルノワール」

 「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展 」が今、国立新美術館で開催されています。
Img_71301jpg
Img_71181 この関連イベントで、先月24日、日本女子大学家政学部被服学科准教授の内村理奈先生(写真右)が、「服飾史から読み解くルノワール」をテーマに講演されました。
 私もよく知る内村先生がお話しされるというので、すぐに申し込み、拝聴しました。

 ルノワールといえば日本で大人気の画家です。その名画の数々を貴重な服飾資料とともに、服飾史の観点から語られました。

 冒頭、印象的だったのが「舞踏会」というキーワードです。

 まずは当時の時代背景から、絵画に描かれた衣装とファッションプレートとの近似性からスタートです。本展の注目作品に見る衣装とファッションプレートを並べて両者を比較解説されました。ちなみにファッションプレートとは、現代のファッション雑誌の役目を果たしていた版画で、19世紀はその黄金時代でした。

2  ポスターに掲載されている本邦初公開、ルノワールの最高傑作といわれる「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」(1876年)ではストライプの衣装、また「ダラス夫人」(1872年頃)の黒いヴェールが効果的な乗馬服スタイル、それに「田舎のダンス」(1883年)のモデル、彼の奥様となるアリーナが着用しているコットンの小花プリントのドレス、1それと対比される「都会のダンス」(1883年 写真右)にみる、ユトリロの母となるシュザンヌ・ヴァラドンをモデルに描いた白いシルクサテンのドレスなど----、比べてみますと本当にそっくりです。それにしてもよく似たファッションプレートを探されたと、感心しました。
 ルノワールは、父が仕立屋で母がお針子という家庭で生まれ育ったそうです。彼自身、流行のモードや服飾をよく理解していたようなのですね。衣装も集めていて、モデルの服は自分で揃えていたのではないかと推測されるといいます。
 「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」と同年の「ぶらんこ」という作品には、青いリボン飾りのついたドレスを着用した女性が描かれています。このドレスは、「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」の絵の左端でダンスしている女性の服と同じもの、というご指摘もご明察と思いました。

 さらに同じ舞踏会でも、ルノワールが描写したのは、庶民階層の人々のものだったということも、心に残りました。「都会のダンス」の女性も、特別に豪華なアクセサリーは身に着けていません。同時代の他の画家が装飾をふんだんに取り入れた夜会服を描いているのとは、確かに対照的です。「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」も、上流階級でなくてもおしゃれをしてダンスを楽しんだ、そんな日常の一コマを絵にしたものだったのですね。

 ルノワールが生きたのは近代化の波が押し寄せた激動の時代です。でも彼の画作に悲しい絵は全く見当たりません。女性たちは皆、流行のモードを装い、幸福感にあふれています。ファッションは人を幸せにすると改めて思います。

 ご講演を伺い、ルノワールの温かな人物像にますます親しみを感じることができました。すばらしい講義に感謝です。
 なお本展開催は、8月22日までとなっています。

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2016年7月11日 (月)

「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展」 花に熱狂し、田園に遊ぶ

 渋谷Bumkamuraミュージアムで開催中の「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展」に行ってきました。 
D0295094_18285187_2  トワル・ド・ジュイはパンフレットにもあるように、フランスで生まれたコットンプリントで、フランス更紗ともいわれる西洋更紗です。18世紀、クリストフ・フィリップ・オベルカンプが、ヴェルサイユ近郊の村、ジュイ・アン・ジョザスに設立した工場で生産されました。そこでジュイの布、トワル・ド・ジュイと呼ばれているのです。
 ロココの女王、あのマリー・アントワネットに愛されるなど、多くの人々を魅了し続けてきたフランスの伝統的なデザインの生地です。
 私は2014年秋、このトワル・ド・ジュイ美術館を訪れたことがあります。(このブログ2015.1.7付け参照) 本展は同美術館の協力で行われていて、その時のことが思い出されました。

 まずプロローグです。この布が誕生した背景を伝えるタペストリーが紹介されていました。長閑な田園風景が描かれています。そしてその次のコーナーが、当時の人々の熱狂ぶりを伝えるインド更紗です。金雲母使いの小花模様の更紗は、息をのむ華麗さでした。さすがマハラジャ!
 トワル・ド・ジュイはこのインド更紗を基に、花に熱狂し、田園に遊んだ王侯貴族の好みを反映したものだったのです。
 絹と異なり洗濯もできる、美しい綿プリントは大変新鮮なものに思われたと伝えられています。

O0480036013693082261  「木版プリントに咲いた花園」のコーナーでは、「グッド・ハーブス」(写真上のチラシ下部の柄など)と名付けられた色とりどりの花々がいっぱい。草花に擬態した想像上の鳥、コクシギル(写真右)も描かれていたりして、興味深かったです。

 創設から10年後には、銅板プリントが導入されます。これによりモノトーンでより繊細で写実的な描写が可能になったといいます。歴史や風景画など絵画的な題材のものが多くみられるようになります。
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  たとえばポスターやチラシに掲載されている柄もその一つです。
 右の二人のうち一人は、マリー・アントワネットその人であると言われているそうです。
 またこの時代のアーティスト、ジャン=バティスト・ユエという人物が、トワル・ド・ジュイのプリント柄を描いていたことを、改めて認識しました。産業と芸術の融合は、この頃から始まったようです。

Exhibition5_1_2  その後ナポレオンからレジオン・ドヌール勲章を授かるなど、トワル・ド・ジュイはエンパイア時代にも大きな人気を博していたことがうかがえます。

 左のようなエンパイアスタイルのドレスなど衣装も出品されていました。

 こうして人々を夢中にさせたトワル・ド・ジュイでしたが、オベルカンプの死後、1843年、工場は閉鎖されます。
 しかしこの伝統は、19世紀末のアールヌーボー運動に影響を与え、現代に受け継がれているのです。エピローグで、ウイリアム・モリスやラウル・デュフィのテキスタイルデザインを目にし、感慨を新たにしました。
 西洋更紗は永遠!のクラシックです。

 展覧会は今月末までの開催です。ご関心のある方、ぜひお急ぎください。

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2016年7月10日 (日)

メアリー・カサット展 印象派を超えた女性画家のパイオニア

 今、横浜美術館で「メアリー・カサット展」が開催されています。
 Img_71391メアリー・カサット(1844-1926)は印象派を代表する画家といわれますが、一体どのような人物なのか、興味があって、美術史家のパメラ・イヴィンスキー氏の記念講演会に参加してきました。

 テーマは「国際的な印象派の画家、メアリー・カサットの生涯と作品 」です。イヴィンスキー氏は、カサットは女性画家のパイオニア、印象派をはるかに超える存在だった!といいます。画風は印象派から東洋調まで、様々な影響のものがみられますが---、どちらかというと傍流と軽視されてきました。しかし実は従来の枠組みにあてはまらない画家で、研究するほどに新しい発見があると語っています。
 そのポイントは次の3つです。
 
⑴ 女性であったこと。当時、パリのエコール・デ・ボザールは女性の入学を許可していませんでした。男性優勢の画壇でエドガー・ドガと出会い、印象派展に参加して、独自の画風を確立していきました。
⑵ フランスを拠点にしたアメリカ人であったこと。ペンシルヴェニア州ピッツバーグ郊外に生まれ、21歳でパリへ渡ります。アメリカの良家の子女という健全な文化をヨーロッパ文化と融合させ、自我を確立した新しい女性像を表現します。
⑶ 芸術が抽象へ向かう時代に具象画を貫き通したこと。温かい眼差しの母子像など、身近な女性たちの日常を明るい色彩で描き続けました。

Img_71431 ポスターに使われているのは、「眠たい子どもを沐浴させる母親」(1880年 油彩)です。 カサットといえば、この絵が思い浮かびます。印象派らしい名画ですね。
 イヴィンスキー氏は、ルネサンス期のコレッジョのマドンナを連想させるといいます。
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 もう一つ、チラシの絵で、「桟敷席にて」(1878年 油彩)も注目の傑作です。
 主体としての近代的な女性像が描かれているからです。双眼鏡を覗く黒いドレスの女性は、もう男性の目を楽しませる存在ではありません。自立した堂々とした女性として描かれています。

 さらに北斎や歌麿など日本の浮世絵を表現したジャポニズムのシリーズも興味深かったです。
1 右は、浮世絵によく描かれる湯浴みする女性を題材にした「沐浴する女性」(1890-91年 ドライポイント、エッチング)。
 「女がこんなに上手に線描をひけるなんて許せない」とドガが言ったと伝えられている作品です。

 展覧会では他にも多数、晩年にいたるまで約100点もの画業の全貌を展示しています。日本では35年ぶりの大回顧展。開催は9月11日までです。

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2016年7月 9日 (土)

ワインの楽しみ方 ~日常を演出するワインの魅力~

 最近はワインで乾杯!というパーティが多くなりました。
Img_71171  先月のうらら会定例会はこのワインがテーマ。表参道のTSIホールディングス本社ビル内のラウンジで、美味しいワインをいただきながら、ソムリエでワインプロデュサーでもある広瀬勇二氏の「ワインの楽しみ方~日常を演出するワインの魅力~」と題したお話しを伺いました。

 今、日本は第7次ワインブームだそうです。ちなみに第6次ワインブームは赤ワインに含まれるポリフェノールが健康によいとされるようになった1998年頃だったのですね。また国別輸入量ではフランス産がもっとも多いと思っていましたが、現在はチリ産が首位です。チリワインはFPAによる関税引き下げが追い風になり、この10年間で約7倍に拡大したといいます。
 広瀬氏が出されたクイズも楽しかったです。テイスティングの際のスワリングのやり方は、グラスを右手に持っていたら反時計回り、左手なら時計回りに回すなんて、知りませんでした。
 またスパークリングワインもスペインではカヴァといい、イタリアではスプランテというとか。さらにワインを飲む順番は白→赤、軽い→重いが望ましいそうです。
 何となくわかっているようで、実はうろ覚えなことばかり。こんなちょっとした蘊蓄があると、お酒の席が豊かになります。
 次回もまた楽しみです。

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2016年7月 8日 (金)

小さな驚きを与え続けること-三宅一生のテキスタイル創り

 先月初め、国立新美術館で開催された「MIYAKE ISSEY展: 三宅一生の仕事」展の関連イベントに、Img_68321jpgテキスタイルデザイナーでイッセイミヤケ取締役の皆川魔鬼子さんが登壇されました。デザイン・ジャーナリストの川上典李子さんによるインタビュー形式で行われ、テーマは「小さな驚きを与え続けること-三宅一生のテキスタイル創り」です。

 皆川さんといえば、一生氏の片腕として30年以上もテキスタイル開発に取り組まれてこられた方です。それだけに現場での体験や様々なエピソードを伺い、改めて感動させられました。

 京都の染織工芸作家の家に生まれ育った皆川さん。ロンドンで就職したいと相談に行った先が三宅一生氏だったそうです。この出会いがきっかけになって、1971年よりイッセイミヤケのテキスタイルを担当するようになったといいます。

 最初に手掛けたのはイレズミ柄のTシャツシリーズで、横浜の刺青師のところに乗り込んだときの恐々とした気持ちなどを語られました。これが後の皮膚と一体化した服へつながっていくのです。
 当時はテキスタイルデザインというとプリントの図案を描くことでしたが、次第に先染めに移っていきます。刺し子や風通織、マンガン絣など、国内の綿産地などとのテキスタイルづくりは楽しかったといいます。1975年に発表した「一枚の布」は阿波しじら織で、白洲正子さんをモデルにした服は、一大センセーションを巻き起こします。

 その後も様々な素材開発に携わります。日本の価値を世界にどう伝えていくかにこだわりながらも、天邪鬼な一生氏に対してはいつも驚きを与えないといけなかったといいます。一生氏の考え方は毎週のように変わり、まじめに従いていくと追いつけなくて、当初とは違うものも開発しておいて、次はこれではと推測しながら、こちらを向いてくれそうなものをつくる努力をしたと、涙ぐましい苦労話もされました。
 それではテキスタイル開発の魅力とは何でしょう、と問われて、皆川さんは、やはり「人」であると。産地や工場の方々とキャッチボールしてつくったもの、それが一生氏をはじめスタッフを驚かせ、喜んでもらえることといいます。

 80年代から90年代はプリーツ加工を中心に取り組み、そうこうするうちに2000年、新ブランド「HaaT」を立ち上げます。というのもプリーツで合繊ものが多くなり、天然素材の仕事もしたいと思うようになったからだそうです。とはいえ工場が少なくなり素材づくりが大変であるとも。これからは繊維にとってよい環境をつくっていきたいといいます。

 最後に三宅一生氏との仕事について。1960年代から現在まで、常にブレずに同じ方向を向いて一貫してやっていて、未来を読む力があり、既成の枠にとらわれない。発想や実現の仕方に驚嘆しているといいます。但し進み方が早すぎて、ついていけないと思うこともあるそうです----。そして「どんな素材も服になる。モノづくりも、素材も無限です」と述べて、締めくくりました。

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2016年7月 7日 (木)

モーダ・イタリア/シューズ・フロム・イタリー記者発表会

 2017春夏向けイタリアのファッション展示商談会「第49回モーダ・イタリア」/「第59回シューズ・フロム・イタリー」(イタリア貿易振興会主催)が、会場をベルサール渋谷ガーデンに移して、今日まで開催されています。初日の5日、記者発表会が行われました。
Img_73121  出展企業は167社で、その内訳はモーダ・イタリア展にアパレル関連54社、皮革製品関連46社、シューズ・フロム・イタリー展に67社です。
 毎回企業数が増えていることもあり、場所の移転を決断したそうです。これまではホテルの部屋を借り切り、クローズされた空間でしたが、今回はオープンブースとなり、全体が見通せるメリットがある一方、プライバシーが守られにくいという声もあるようです。この点は次回改善の方向といいます。
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 イタリアからの対日輸出は好調で、昨年度売上は前年比2%微増と発表されました。日本のアパレル製品総輸入量に占めるイタリア製品の割合は、金額で今年1―4月期で2.5%となり、中国やベトナムなどに続き第7位ですが、皮革衣料分野で見ますと26.9%で、中国を抜いて首位といいます。
 三越伊勢丹とのプロジェクト開始についても触れ、最近の円高や自由貿易協定への合意を追い風に、日本へのさらなる輸出拡大を期待している様子でした。 
 
 2017春夏のトレンドは、概略が語られた後、レセプションの場でビデオが上映されました。
 コンセプトは「ニューワールド」です。マーケットが変化し、スマートテクノロジーが生活の中に入り、ウェアラブル時代が到来。その中心は全体の40%を占めるミレニアル世代、つまりデジタル世代であるといいます。この一方、クオリティの高い職人への関心も高まっているとし、意識の高い成熟した消費者へのアプローチが求められていると、次の4つのテーマを提案しました。
 ⑴PAINT YOUR LIFE 生活に色彩を採り入れる。
 ⑵SCRATCHING SURFACE ひっかいたような凝った表面感。
 ⑶SOFTLY ROUGH デイリー/テクニカルの組み合わせ。
 ⑷DEEP WAVE ブルー中心のテーマ。

 さらにシーズンレスやジェンダーレスというキーワードもはずせないとも。ポイントを突いた指摘で納得です。

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2016年7月 6日 (水)

石内都展「Frida is」フリーダの“痛み” が伝わる遺品たち

 東京・銀座の資生堂ギャラリーで開催されている石内都展「Frida is」に行ってきました。
Img_1adfa04430cfbc1ba77447a4df3a7_2  これは写真家の石内都氏がメキシコの女性画家フリーダ・カーロ(1907-1954)の遺品を撮影した写真展です。
 メキシコシティには「青い家」と呼ばれるフリーダの生家があり、ここは今、フリーダ・カーロ博物館になっているのですね。彼女の死後50年となる2004年に遺品の封印が解かれ、博物館の依頼を受けた同氏が自然光の中で撮影した31点が展示されています。

 昨年はドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品 ― 石内都、織るように」も話題となりました。そのファッションは色や光にあふれていて、手づくりの温もりを感じさせる優しさに満ちています。

 自画像など絵の印象からとても強い女性と思われてきましたが、実際は障がいを抱えて生きた人物でした。幼少でポリオにかかり、右足に障がいが残り、晩年に足を切断したといいます。
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Fridakahlo_exhibition20160428_002th  本展では冒頭に、その義足の写真があってハッとさせられます。

 また矯正用のコルセットや右足と左足でかかとの高さが違う靴など、フリーダの肌身の“痛み” が伝わる遺品たちがいっぱい。
Img_73001_2  
 ドレスを自分の体に合わせてお直しし、下着にも美しい刺繍などの装飾を施すなど、常に美を意識し続けて生き抜いたフリーダ・カーロ。
 石内都氏は彼女の遺品を通して、苦しい境遇の中でも、希望を失わずに、波乱の生涯を送った天才画家の心を伝えてくれます。

 展覧会は8月21日までです。

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2016年7月 5日 (火)

ピカソのイメージを彫刻にした真っ白な服が店頭に!

 東京・銀座のドーバーストリートマーケット・ギンザに今、白い彫刻のような服が展示・販売されています。
 これはキュービズムの巨匠、あのパブロ・ピカソのイメージを採り入れたヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)のクリエーションです。2016春夏オートクチュールコレクションで、発表されたものといいます。
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 ヴィクター&ロルフといえば、いつも実験的なクリエーションで話題を集めているメゾンです。「服は彫刻と同じものといいますが、今回はまさにその彫刻をつくった」と語っているそうです。
 プリミティブなお面や目、唇をつけた形のポロシャツやドレスは、無邪気なユーモアがある一方、神秘的で、真っ白なのでよけいに謎めいたものを感じます。
Img_72801_2  価格は一体、5,750,000円~。このクチュールピースと同素材のカプセルコレクションもあり、こちらの方は、ポロシャツ98,000円~。 
 なおクチュールピースの展示は、7月7日までとのことです。

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2016年7月 4日 (月)

大和和紀の画業50周年記念原画展 

 少女漫画界の大御所、大和和紀の画業50周年を記念する原画展が今、池袋の東武百貨店で開催されています。招待券をいただき、大和和紀の世界に浸ってきました。
Img_72421  
92  1970年代半ば、週刊少女フレンドに連載された「はいからさんが通る」は、大正ロマンのちょっとレトロな女の子の物語です。女の子は皆、クリッとした大きな目で、瞳には星が入っていてホント、カワイイ!
 その後に出た「あさきゆめみし」は源氏物語を描いた作品で、1,700万部の大ベストセラーになりました。ちらし上部に掲載されているのが、その一コマで「桜と源氏」(写真右)です。
 何もかもが装飾的で美しく、細部まで行き届いた細やかな筆のタッチに驚嘆しました。
 現在連載中という「イシュタルの娘~小野於通~」の原画も展示されています。

 展覧会は12日までの開催です。憧れのヒロインに出会いたい方、お急ぎください。

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2016年7月 3日 (日)

新宿伊勢丹で日本を元気にする山本寛斎“元気祭り”

 新宿伊勢丹は今、夏祭り一色。それも派手やかな赤やゴールドなど、あのカンサイカラーに染められています。これは山本寛斎さんがプロデュースする日本を元気にするイベント「元気祭り with Kansai Yamamoto」です。同店の「ジャパン センスィズ(JAPAN SENSES)」キャンペーンの一環として、5日まで開催されています。
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Img_72301_2 本館1階のザ・ステージは、まさにエネルギッシュな寛斎ワールド全開!です。

 ここでは刺激的なクチュールコレクションとともに、デイリーに着こなせるウェアや小物の「カンサイ ヤマモト」コレクション(写真下)も販売されています。
 これは寛斎さんが今年新たにスタートさせたブランドで、このブログで何度も取り上げているアイエムユー(2015.7.29付け2016.1.24付け参照)が手がけています。ポップなロゴやリップモチーフなどのグラフィックが散りばめられていて楽しい感じです。価格もTシャツ6,800円~、スカートやパンツ16,000円ほどとリーズナブル。
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Img_72391_3  ショーウインドーには、デヴィッド・ボウイが着用したコスチューム(写真左)など、伝説的なショーピースもデイスプレーされています。
 またこのイベントは2階の解放区と3階でも展開されていて、とくに興味深かったのが3階の日本人デザイナーによる山本寛斎トリビュートコレクション(写真下)です。
 「クリスチャン・ダダ」や「ドレスキャンプ」、「ミキオサカベ」、「プラスティックトーキョー」といった旬な日本人デザイナーブランドの商品が展示されています。

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 週末の夜は屋上でボンダンス=盆踊りも繰り広げられているそうです。私はお話しを聞くだけでしたけれど、ワクワクしてきます。

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2016年7月 2日 (土)

インテリアライフスタイル展 マーケットに響くデザイン ⑷

 先般開催のインテリアライフスタイル展では、連日ライフスタイルサロン・セミナーが催されました。
 その中で、興味を引いたのがショップ・アクタスのベテランバイヤー、吉田 桜子氏のお話です。ジャーナリストの本間 美紀氏をモデレーターとして対談形式で行われました。

 今、日本ではライフスタイルショップが増えています。これは衣・食・住にまつわる様々な生活商品をまるごと提案するショップです。これには大きく二つの型があるようです。ファッションブランドやセレクトショップが衣類だけでなく食や住も手掛けるアパレル業界発のものとインテリア業界発のもので、アクタスは後者です。
 創業1969年の同社は、欧州輸入家具を他に先駆けて扱い、イケアを導入したこともあるなど、日本のモダンインテリアはここから始まったともいわれています。
 昨年度売上高は161億で、50周年を迎える2020年には200億が目標とのこと。店舗数は28店で、2020年に40店を目指しているそうです。来客数は現在年間1,200万人といいます。
 著しい成長を遂げるアクタスですが、そのどこに消費者は惹かれるのでしょう。同社の心に響くデザインが語られました。

 コンセプトは「上質で、丁寧な暮らし」です。モノを売るのではなく共感してもらえるスタイルを売ることといいます。ですから画一的な品揃えや店作りを行わず、エリアのお客様に合わせて、商品を編集。什器などもこの店にしかないというものをつくり、使っているといいます。
 これにはスローハウスという業態を発足させ、2012年にフラッグシップストア、アクタス青山店をオープンさせたことも契機となっているようです。スローハウスはアクタスの理念をさらに深堀したコンセプチュアルストアという位置づけのようです。
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 実際にお店を訪ねてみました。
 アクタス青山店は入口に緑があり、低いアプローチで誰かの邸宅でも訪ねているかのような雰囲気です。

Img_72471  2014年に立ち上げた天王洲スローハウスは、運河沿いの倉庫を改装したショップで、とくに家具の継承をテーマにしているといいます。店内では日本の職人が丹精込めてつくったというヴィンテージ家具が目立ちます。
 また昨年二子玉川に開業したスローハウスはセンスのいいマダム狙い、またこの春スタートしたスローハウス銀座はファッションが中心といいます。

 元々インテリアショップだったアクタス。それが今やこのような堂々とした存在感のあるライフスタイルスタイルカンパニーに変貌しました。
 吉田氏はこれについて、デザイナーやクリエイティブと呼ばれる人々とのコラボが欠かせなかったと述べています。その転機となった二つとは次です。
 一つは、米国ポートランド発のライフスタイル誌「キンフォーク KINFOLK」代表のネイサン・ウイリアムズ氏との出会いです。そしてもう一つが「ファブリカ FABRICA」で、ここからファッションブランドの「アウアー Ouur」とファブリックの「ファブリシア Fabricia」が生まれたといいます。
Img_68421  アウアーは、飾り気のないシンプルで心地よい自然なラインにこだわったコレクションを展開。布の方も装飾を極力排除し、長く使えて飽きのこない、汎用性のあるものを、適量生産、適正価格で提供しているそうです。産地はベルギーとトルコが中心といいます。
 最近はリノベーション事業にも乗り出し、「北欧風のスタイル」と「スロースタイル」をキーワードに、家具の再生・修復やリフォームも取り扱っているとか。

 見た目が良いだけでは売れない時代に、モノと環境をフィットさせて、友達の家に行ったら、気に入ったものがあったという、そんな感覚の店づくりをしていきたい。そしてその家の香りのようなものを遊びながら楽しむ、そんな文化を育んでいきたいと語って、しめくくりました。
 さわやかな風が吹き抜けるようなすてきなトークイベントでした。

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2016年7月 1日 (金)

インテリアライフスタイル展 思い込めたアイディアグッズ⑶

 昨日のブログの続きです。
 先般のインテリア ライフスタイル展では、作り手が、商品を手に取った人へ伝えたい、思いを込めたアイディアグッズが、たくさん見られました。

hibi(ひび)
Img_67931 これは着火具の要らないお香です。形が何とマッチそのものなのですから。マッチを擦るように火をつけ、炎が消えたら専用マットに寝かせて、立ちのぼる香りを楽しみます。香りにはレモングラスやラベンダー、イランイランなど、5種類がラインナップされていて、その自然な香りに約10分間ひたれるそう。
 ほっと安らぐ香りの空間を、手軽につくれるステキなアイディアですね。
Img_67921_2  マッチ製造の「神戸マッチ」と、国産のお香や線香で7割のシェアを誇る淡路島の「大発」の協働で誕生したものといいます。パリのメゾン・エ・オブジェ展にも出品し、引き合いも多いとか。
「香を炊く」という東洋の文化は、今やヨーロッパ各国でも注目されているようです。
 価格は8本入りマット付きで650円。

Cafe Metal (カフェメタル)
マックマー社が開発したペーパーレスで繰り返し何度も使えるステンレス製のコーヒードリッパーです。
Img_67651jpg  ペーパーフィルターですとコーヒー豆に含まれる油分を吸い取ってしまいます。でもこれでしたらコーヒー本来の油分をしっかり抽出し、うま味のある本格ドリップが楽しめるといいます。また独自の超微細メッシュ加工技術で、金属フィルターの難点だったという出来上がりのコーヒーに含まれる細かい粉を可能な限り少なくしたともいいます。
 ブースではその実演があり、淹れていただいたコーヒーは確かに美味しくて納得しました。
 価格は3,000円で、発売はこの9月1日からだそうです。

ポリスツール
  多角形の段ボール・スツールで、手掛けるのは山形市にある高橋型精の「カタチ」というブランドです。
Img_67951jpg  段ボールはリサイクル率95%のエコ素材で、その特有の折り・曲げを活かし、工具を一切使わずに多角形のデザインで組み立てたといいます。段ボールなので軽いのかと思いましたら、小さいもので約1kgあります。がっちりとしたつくりで、重さ100kgに耐えられるそうです。
 しっとりとした色合いで、洋室はもちろん和室にもよく似合うすてきなスツールと思いました。

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