« 山口はるみ展 自由求めるパワフルな女性へのメッセージ | トップページ | 東洋紡STC 総合素材展「語る繊維」テーマにコットン回帰 »

2016年7月20日 (水)

「世界を幸せにする広告 ―GOOD Ideas for GOOD―」展

Img_73291  広告も今、社会貢献の方向へ動いているようです。東京・汐留のアド・ミュージアム東京で開催されている「世界を幸せにする広告 ―GOOD Ideas for GOOD―」展に行き、このことを実感しました。

 会場でまず目に入るのがポスター展示です。
Img_73301jpg  教育/ヒューマニティでは「貧しいからって教育を受けられないのはおかしい」、人権では「虐待や拷問に苦しむ人がいることを知ってほしい」、また差別/性差、医療/健康 環境などといった項目で、印象的なコピーがあり、考えさせられます。
 本展で「おバカな死に方」(皆様もクリックしてご覧ください)というミュージックビデオの存在も知り、見てみました。非常に深刻な内容なのに、とにかく楽しい!「鉄道での不注意な事故をなくしたい」と、オーストラリアの鉄道会社が製作したものだそうで、かわいいキャラクターたちが、バカみたいな理由で死んでいく動画です。最後に「電車には気をつけましょう。地下鉄からのお願いです」とテロップが出てくる、このキャンペーンで人身事故が21%減ったそうです。

 この後、第2回目となるトークイベントにも参加してきました。社会起業家の活動にぴったりなキャッチフレーズを電通や博報堂のコピーライターが発表するという、真面目なイベントです。それなのに舞台は演芸場のよう。太鼓が鳴って現れたのは、法被姿の登壇者たちです。大喜利のプレゼンというのは初めてで、ちょっとワクワクしました。
 まずスリールの堀江敦子さんが、ワーク&ライフ・インターンシップを紹介。これは学生のインターン先を家庭に、という教育プログラムです。学生は育児を直に学べますし、家庭も助かる、一石二鳥のアイディアです。仕事と家庭の両立をごく普通にできる社会が、こうした取り組みで進んでいくことを願います。
 次にマドレボニータの吉岡マコさんが、「産後うつ」のケアの必要性をアピールしました。社名はスペイン語で「美しい母」の意味とか。母親は生まれた子どものためにも元気でいなくてはいけないのですが、そうはいっても世をはかなみ暗くなってしまうことがあります。コピーライターたちの明るいポジティブなコピーが心に残りました。吉岡さんは「産後ケアをインフラに」に惹かれたそうです。
 その次が「心に響く音楽」という社名を持つリリムジカ代表の管 偉辰さんのプレゼンでした。介護施設やお年寄りのいる家庭で音楽プログラムを実施されているといいます。「音楽で生きるリズムを取り戻す」とか「医学でできないことを音楽で。生きがいデリバリー」など、すてきなコピーが出ていました。
 最後にPADM(パダム) 遠位型ミオパチー患者会の織田友理子さんが車いすに乗って登場。日本には200万人以上、人口の約60人に1人の割合で車いすユーザーがいるといいます。それほど多いとはビックリですが、外に出たくても出られない方が多数いらっしゃることを、私たちも切実に受け止めなければならないと思います。この患者会では「みんなでつくるバリアフリーマップ」を提案しグランプリを受賞したそうで、現在もスマホで手軽にバリアフリー情報を投稿できるアプリの開発を行っているといいます。そのプロジェクト名に悩まれている織田さんに、コピーライターがすてきな名称を提案されていました。

 広告といえばこれまでは「商品やサービスを売る」ことがすべてでしたが、今では「社会の課題を解決する」コミュニケーションへと、動いているのですね。新しい潮流が生まれていることに感銘した一日となりました。
 入場無料で30日までの開催です。

|

« 山口はるみ展 自由求めるパワフルな女性へのメッセージ | トップページ | 東洋紡STC 総合素材展「語る繊維」テーマにコットン回帰 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/588192/63945238

この記事へのトラックバック一覧です: 「世界を幸せにする広告 ―GOOD Ideas for GOOD―」展:

« 山口はるみ展 自由求めるパワフルな女性へのメッセージ | トップページ | 東洋紡STC 総合素材展「語る繊維」テーマにコットン回帰 »