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2016年5月24日 (火)

「JUNの佐々木が語る、カルチャーを競争力にする戦略」

 先月末、JFW-IFFインターナショナル・ファッション・フェア(繊研新聞社主催) が、東京ビッグサイトで開催されました。今年から会期が4月と9月に変更され、今期は430社が出展、10,000人以上が来場したといいます。ファッションビジネスを元気にしようという意気込みが感じられた展示会でした。
 セミナーやプレゼンテーションもいつものように多数実施されました。中でも興味深かったのが、JUN(ジュン)の代表取締役社長、佐々木進氏による講演です。以前にもライフスタイルビジネスについてお話しされたことがあり、このブログ 2013.8.3付けにも掲載していますのでご参照ください。

Img_56761jpg その業態はますます進化し、カルチャーを創るビジネスへと発展されているようです。今回は「JUNの佐々木が語る、カルチャーを競争力にする戦略」と題して、「YOU ARE CULTURE. 世界を面白くするのは、あなただ」をキーワードに、創業以来ブレずに変革を続けるJUNの戦略を語られました。

 まず「カルチャー」とどう向き合っていくかについてです。ラテン語由来の「心を耕す」という意の「カルチャー」、つまり「文化」には、3つの大きな意義があるといいます。①自己表現の武器のようなものであり、音楽などにみるように、常識を壊して新しい美を創る。②伝統の継承。③人と人をつなぐコミュニティーづくりの要素。この対語が「文明」で、テクノロジーに代表される概念です。現代は文化が小さくて、文明の方が大きいと考えられているといいます。ネット社会となり、情報のありがたみが薄れ、ファッションも価格志向などコモディティ化していると警鐘を鳴らし、これからは文化をクローズアップし、それをテクノロジーが支えるという本来の姿にしていくことが、業界活性化の鍵であると強調します。
 次にカルチャーが経済にどのような影響を与えているかについてです。同氏は「経済は文化の僕(しもべ)である」(ベネッセの福武總一郎語録)に共感しているそうです。そしてこの言葉を基に、経済は動力のない帆船のようなもので、文化という風が吹かなければ動かないと断言します。世の中を動かすのは、カルチャーの力であると力説され、マイナーなカルチャーがメジャーになるとき、経済が動くと指摘します。
 新しいカルチャー提案が求められている今こそ、この原動力になって、有能なクリエイターを支援することも使命の一つと考えていると、ご自身の思想を披瀝されたことも印象的でした。
 さらに「文化クリエイティブの度合いとビジネスのポートフォリオ」の図式も披露。ビジネスの理想は「かっこよくて売れる」、ここしかないと激白し、クリエイティブを重視してビジネスを展開していくことの重要性を改めて喚起されました。

Img_64651jpg  この後、ジュングループの新事業を映像で紹介。この3月末に開業した銀座ソニービル地下のセレクトストア「ザ・パーキング銀座(THE PARK・ING GINZA)」(右写真)や、東急プラザ銀座の食をコンセプトにした「サロン アダム エ ロペ」、これに併設の和ビストロ「SALON GINZA SABOU(サロン銀座茶房)」、また新宿ニューマンの「エス サロン アダム エ ロペ」、アトレ恵比寿にグランドオープンしたロペなど。とくに「メゾンキツネ」代官山の新路面店は、ホテルオークラ東京のロビーをオマージュした内装で注目されます。

 最後に再び、「YOU ARE CULTURE.」を訴求。文化を生み出すことが日本を豊かにするとアピールし、その担い手になると宣言されたことに再度感銘! あらゆる業界に通じる、大変刺激的なセミナーでした。

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