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2016年4月29日 (金)

講演会「事業の大転換による『新生SANYO』の実現」

 先般開催された第3回ファッションワールド東京展の業界活性化&若手応援のための特別講演で、株式会社三陽商会の代表取締役社長 兼 社長執行役員 杉浦昌彦氏が「事業の大転換による『新生SANYO』の実現」をテーマに登壇されました。

Img_55121  昨年6月、基幹ブランド「バーバリー」のライセンス契約が終了し、大きな転換期を迎えた三陽商会。売上高約1,000億円、約20ブランドを有する大手アパレルを率いる同氏の講演は、今後の事業構造改革とブランド事業の成長戦略について語るもので、大変興味深いものでした。

 まずはバーバリーとの45年間にわたるライセンス事業から。コート専業から総合アパレルへ移り変わる中、1970年代、巨人の長嶋選手をキャラクターにしたメンズのスーツブランド「ミスター サンヨー」が大ヒットし、90年代半ばにはヤング向け「ブルーレーベル」と「ブラックレーベル」で急成長を遂げます。
 ところがこのバーバリー事業が終焉することになり、今年度は赤字を公表。社長歴8年目という同氏も、苦悩の時期を過ごされたようです。主要ブランドはバーバリーに代わる「マッキントッシュ」と、昨秋立ち上げた「クレストブリッジ」、「ポール スチュワート」、「エポカ」で、17、18年度には成長を目論むといいます。   
 とはいえ現状は、主軸のマッキントッシュのセカンドライン「フィロソフィ」が、売り場数などバーバリーのときと比べ約7掛けに縮小、クレストブリッジの「ブルーレーベル」と「ブラックレーベル」も同様といい、数字的にはなかなか厳しい様子です。エポカは、パターンオーダーが伸びているそうで、働く女性のアッパーなジャパン・ラグジュアリーブランドとして位置づけていくとか。100億円規模のポール スチュワート事業は堅調のようです。またこのほど東海地区にオープンしたセレクトショップ「名古屋ラブレス」の人気にも触れられました。
 さらに注目は、「100年コート」の好調ぶりです。これは2013年に創業70周年を迎えたことを機に、社名の「サンヨー」を冠したブランドを打ち出そうとの思いから誕生したもので、J∞QUALITY商品認証第1号となりました。世代を超えて愛されるコートとして、前年比170%の売り上げを達成、とくにインバウンド向けに好評だそうです。
 ネットについてもリアルと連動し、大きな輪をつくり上げていくことが重要と強調。とくに競争ではなく協業で、日本製にフォーカスするとも。

 最後に、現在は苦戦しているが、国内アパレルをしっかり支えていくと力強く述べて、講演を締めくくられました。

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