2016/17秋冬「PRO1.」展 新進気鋭のブランドが集結
国内外の新進気鋭のデザイナーブランドを集めた「PRO1.」の合同トレードショーが、先月22~24日、東京・恵比寿で開催されました。
MBFTW東京コレクションで、2016/17秋冬コレクションを披露したブランドも少なからず出展していた展示会でした。そのときのショーを見逃してしまったブランドを中心にご紹介します。
〇インプロセス IN-PROCESS
ファッションデザイナーのスティーブン・ホールと大原由梨佳が手がける同ブランドの今季テーマは、「SOMEWHERE TO ELSEWHERE」。1980年代のドイツのアーティスト、ジャドランコ・レベックの作品からインスパイアされたといいます。
その"動”の動きや抽象的な表現に導かれたというプリントワークは圧巻でした。
ワードローブにはピケやニットにのせたプリントのシンプルなデザインのワンピースやトレンチコート、トップスが並びます。ダークトーンを基調にカラーブロックなど、シックでモダンな感覚に仕上げていました。
〇シガ SHIGA
リック・ベッソン監督の映画「Le grand blue」に着想し、ウインターマリン“abyss(深海)”をテーマに、海底の静寂さや色鮮やかな生物の生命力を重ね合わせたといいます。ブランドを手がけるデザイナーの志賀亮太さん自身も海底40mまで潜り、その感動体験をワードローブに落とし込んだとか。
素材は日本全国の産地で出会った職人技が取り入れられていて、ユニークです。たとえば尾州のウールのダブルフェイスに桐生のニードルパンチ加工、岐阜の極細ウールのカシミアタッチのニットにペンシルストライプ柄、米沢のブークレ調チェック柄のものなど。職人の技術とクチュール感やストリート感を巧みにミックスしたコレクションでした。
〇東京ニューエイジ
今回、新作を披露したのは、次の5ブランドです。青木明子の「アキコ アオキ AKIKOAOKI」、吉田圭佑が手がける「ケイスケ ヨシダ KEISUKEYOSHIDA」、村上亮太、村上千明の親子デザインデュオが手がける「リョウタ ムラカミ RYOTAMURAKAMI」、横澤琴葉が手がける「コトハヨコザワ kotohayokozawa」、大月壮士が手がける「ソウシ オオツキ SOSHI OTSUKI」。
「アキコ アオキ」(写真下)は、1920年代の「華麗なるギャッピー」に思いを馳せ、あきらめてしまった思いをカタチにしたといいます。チェックを脱色したドレスに、その挫折感が表現されているようです。
「コトハ ヨコザワ」(写真右)は、祖母がやっていた洋裁店のイメージと今の好みを重ね合わせて、デザインしたとのこと。ちょっとレトロな感覚が人気を集めそうです。
「リョウタ ムラカミ」も母との25年間の思い出を胸に、新しい未来に向けたコレクションをデザインしていました。
たまたまブースにいた皆で記念撮影しました。左から横澤琴葉、村上亮太、吉田圭佑、青木明子の4人です。世界に大きく羽ばたかれることを期待しています。
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