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2016年3月

2016年3月31日 (木)

AW 16/17バイユー 心ときめく「スウィート×ロック」

 ファッションデザイナー、植村弘樹がデザインする「バイユー(byU) 」のMBFWT 2016/17年秋冬コレクションが、渋谷のホテル・エマノンで発表されました。
 今シーズンはVR(バーチャル・リアリティ)技術を取り入れたインスターションで、受付で手渡されたVRスコープで動画を再生するとパノラマVRを楽しめるという、新しい形式のプレゼンテーションでした。
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Img_49371 ブランドのコンセプトは、「大人のための可愛い服」です。
 いくつになっても、少女のように可愛い服にときめく女性って、多いですね。「大人カワイイ」は女性にとって永遠のテーマでは、と思います。

 そうした大人に向けた今シーズンのテーマは「スウィート×ロック」。女の子らしいガーリー調に、ハードなロック調の組み合わせです。

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 ロマンティックな花やレースにレザーやメタルを採り入れたり、ファンシーなツィードやタータンにチェーンを組ませたり。カラーは赤やピンクが目立ちます。白/黒やブルーなども。

 凝った装飾性の中に大人のエレガンスが光る、心ときめくコレクションでした。

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2016年3月30日 (水)

AW 16/17モトヒロタンジ 「空間の歪み」をテーマに

 デザイナー丹治基浩が手がけるニットのブランド、「モトヒロ タンジ(Motohiro Tanji)」がメルセデスベンツ・ファッションウィーク東京(MBFWT)渋谷ヒカリエで、16/17秋冬コレクションを発表しました。

Img_49101  テーマは「空間の歪み Distortion of Space」です。
 太いリブやケーブル編みなどで編んだ編地を、ずらしたり、回転させたり、歪ませたり----、上下左右が入り乱れて、有機的なボリュームのニットウェアをつくり出しています。カラーは白、黒、ネイビーに絞り、独創的なフォルムを際立たせていました。

 ショー後行われたインタビューで、丹治デザイナーは、歪んだ空間が生み出すデイリーなニットウェアを意識してデザイン制作したといいます。そういえば客席の方も位置や高さがランダムに配置されていて、少し不思議な感じがしていたのですが、これも「空間の歪み」の表現だったようです。

 ボトムはほとんどがブルージーンズとの組み合わせでした。デニムと合わせることで、日常的に普段使いできるニットウェアであることを示したかった、と話されたのが印象に残っています。
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2016年3月29日 (火)

2017年春夏コットン素材傾向―PV 及びMUより

 一般財団法人日本綿業振興会のHP内、プレスリリース(NEWS)の3月22日付けで、「2017年春夏コットン素材傾向 PREMIERE VISION PARIS 及び MILANO UNICAより」の記事が掲載されました。
http://cotton.or.jp/pr2016-03-22.htmlをクリックしてご覧ください。

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「POWER OF COTTON」伊勢丹新宿店他で開催始まる

Img_52771  「COTTON USA」×「アンリアレイジ」 コラボ企画「POWER OF COTTON(パワー・オブ・コットン)」イベントが今、百貨店の店頭で開催されています。(このプロジェクトについてはCOTTON USA JAPAN公式サイト http://www.cottonusa.jp/でご参照ください。)

 先日伊勢丹新宿店2階のヤングファッション売場で開催されていたポップアップ・ストアを見てきました。
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Img_52881_3    白で統一された売り場は、コットンの清々しさと優しいロマンにあふれていました。
 テーマは「花」です。白い花々とともにフリルのドレスがウインドーを飾っていました。
 ドレスをよく見ますと、可愛くてロマンティックというだけではありません。袖にシャツ襟が付き、シャツとドレスが幾何学図形のように組み合わさっています。アンリアレイジらしいひねりを効かせたデザインです。

 その横ではアメリカ綿使いのスポーティなユニフォーム2体とオリジナルTシャツが展示販売されていました。真っ白ですが、再帰反射する特殊プリントが施されていて、フラッシュ撮影すると柄が浮き出てきます。
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Img_52821_3  Tシャツもフラッシュで撮ると、星空や数学的な模様の間から星々が光輝きます。
 夜に着たら楽しいでしょうし、ユニークですね。
 価格は16,000円。

 左下の白い花束も写真のように、スマホでフラッシュ撮影したら右のように美しく光りました。
Dsc_00011 Dsc_00021  この伊勢丹新宿店への出店は、今日までですが、明日30日からは銀座三越で4月5日まで、そしてその後はジェイアール京都伊勢丹で4月6日から4月12日まで、巡回するとのことです。

 この機会に「POWER OF COTTON(パワー・オブ・コットン)」の世界を体感してみてはいかがでしょう。

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AW16/17リトゥンアフターワーズ「ゲゲ」妖怪ワールド出現

 デザイナーの山縣良和が手がける「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」が1年ぶりにコレクションを発表しました。

 テーマは「ゲゲgege」で、水木しげるの「ゲゲゲの鬼太郎」に見る妖怪ワールドを出現させてびっくり!
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Img_48701 鬼太郎のようなボーダーのロングセーター、砂かけ婆は鳥取砂丘の砂をまぶしたような生地でできた裾を引きずるドレスで、ネズミ男もいます。
 鳥取県出身の山縣デザイナーらしい「ふるさと」の曲とともに、奇怪な妖怪たちが次々に登場し、ランウェイを漫ろ歩きしました。

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 ファッションショーはもうエンターテインメント。私もすっかり楽しませていただきました。

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2016年3月28日 (月)

AW16/17ジョウタロウ・サイトウ 伝統も「その向こうへ」

 メルセデスベンツ・ファッションウィーク東京(MBFWT)で、久しぶりに着物ショーを見て、その斬新なデザインに感動しました。ショーはデザイナーの斉藤丈太郎が、自身の名前で展開している「ジョウタロウ サイトウ(JOTARO SAITO)」です。
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 テーマは「その向こうへ GO BEYOND」で、あらゆるものが変貌する現代に、和装の伝統文化やその美意識、価値観の変化は必然といいます。
 ランウェイでは、伝統を超える革新的な着物の世界が打ち出されていました。デニムやジャージの着物がみられたり、アルパカ使いの羽織コートがあったり、マフラーがあしらわれていたり-----。

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 外国人をはじめ老若男女問わず広く受け入れられそうと思うコレクションでした。

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2016年3月27日 (日)

AW16/17アン ソフィー マドセン プレスリーの片割れに着想

 「DHL Exported」受賞デザイナーのアン ソフィー マドセン(Anne Sofie Madsen)が、MBFWTで2016/17年秋冬コレクションを初披露しました。
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 アン ソフィー マドセンはデンマーク出身で、2011年から自身のブランドをスタートさせ、2014年からパリコレでもショーを行っている若手の実力派です。

 今シーズンはエルヴィス・プレスリーの片割れに着想したといいます。エルヴィスは双子で、誕生時に亡くなった兄を生涯思い続けていたというエピソードがあります。そこでこれを念頭にデザイン制作したのだそう。
 ランウェイでは片半分が異なるもの同士の組み合わせや、二種類のアイテムを結合させた複雑なカットなど、片割れはどこ?を意識させるデザインがたくさん登場しました。左右非対称なラッフルやドレープ、作りかけのようなパネル、ひらめくリボンやテープ、太いロープ、素材はシフォンからレオパードやデニム使いまで、北欧的な独創性あふれるコレクションでした。
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 来季も来日してショーをされると伺いました。楽しみですね。

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2016年3月26日 (土)

AW16/17ドレスドアンドレスド 「意識と無意識」テーマに

 今シーズンMBFWTで発表された「ドレスドアンドレスド(DRESSEDUNDRESSED)」のテーマは「意識と無意識 (CONSCIOUSUNCONSCIOUS)」。
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 登場したのはセクシャルなムードたっぷりのランジェリールックです。

 意識と無意識の間にある夢想世界を映し出したようなモデルたちが、ランウェイをウオーキングしました。
 シルエットはすっきりとシンプル。それが実に洗練されて美しくエレガントです。ブランドを手がける二人のデザイナー、北澤武志と佐藤絵美子の才能に感嘆しました。
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Img_47521jpg  フィナーレは、トレンドのビッグなアウターで締めくくりました。袖も超ロングです。

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2016年3月25日 (金)

のAW16/17まとふ 「おぼろ」テーマに儚く移り行く美を表現

 「まとふ(matohu)」の2016/17秋冬ランウェイショーが、先日ラフォーレ六本木で開催されました。
 ブランドを手がけるデザイナーの堀畑裕之と関口真希子は、今シーズンも日本の伝統美を現代に昇華させる「日本の眼」シリーズで、ファッションに新風を吹き込んでいます。

Img_46971  テーマは「おぼろ」で、儚く移り行くものの美を表現したといいます。

 会場には靄がかかり、霧のようなグレーやブルーを基調にしたウェアがたくさん登場しました。グラデーションの表現も多く、墨染めによる水墨画のような表現や、月夜の雲の流れを連想させるボーダーなど、時折見られた明るいイエローやオレンジも印象に残ります。
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 明るいはっきりとしたものよりは、うっすらかすんで遠くつかめないものを愛する日本人の心の琴線に触れるコレクションでした。

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2016年3月24日 (木)

AW16/17ハナエモリマニュスクリ「無機物と有機物の融合」

  デザイナー天津憂による「ハナエモリ マニュスクリ(Hanae Mori manuscrit) 」が、MBFWT渋谷ヒカリエで 2016/17年秋冬コレクションを発表しました。

 今シーズンのテーマは、「無機物と有機物の融合」で、パリの瀟洒な景観が発想源になっているといいます。
1_3  街角に佇むグレーの無機的な建造物と花々が咲き乱れる有機的な庭園、その相反するイメージを重ね合わせて、創造の泉を湧き出させていったようです。

 ランウェイにはパリらしい小粋なモデルが続々登場しました。構築的なシルエットでアシンメトリックなデザインが多く、とくにデジタルプリントのドレスは圧巻でした。優美な花を始め、ブランドのアイコン、蝶のモチーフもダイナミックに描かれていました。
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 すっきりとした街並みに映える、美しいコレクションでした。

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2016年3月23日 (水)

AW16/17セイジ イノウエ 「対比と融合」をテーマに

 メルセデス・ベンツファッション・ウィーク東京(MBFWT)に、ファッションデザイナー、井上セイジが手がけるブランド「セイジ イノウエ(SEIJI INOUE)」が初参加し、2016/17年秋冬コレクションを披露しました。

Img_46111  テーマは「対比と融合」で、表と裏、自然と人工、ハイテクとローテクなど相反する要素を融合し再構築しています。国籍や人種、性別を問わない素材使いと中性的なパターンメイキングや仕立ても特徴で、マニッシュとフェミニンが交差するデザインや、伝統的な素材と革新的な素材の組み合わせがたくさん見られます。たとえばレザーとウールのリバーシブルや、インドの手織りシルクとデニム、ハイテク素材とのボンディング、ソフトとハードの対比を楽しむマルチゲージニットなど、アイディアにあふれています。
 カラーはダークカラーをベースに太陽や光をイメージさせる黄色、それに赤がポイント。
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 ブランドは今年創設されたばかり。今後の展開が期待されます。

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2016年3月22日 (火)

AW16/17グェン・ツォン・トリ ベトナム発クチュールの美

 メルセデスベンツ・ファッションウィーク東京(MBFWT)では、今シーズンも海外から有力デザイナーがコレクションを発表しています。
  その一人がベトナム人デザイナー、グェン・ツォン・トリです。自身が手がけるブランド「グェン・ツォン・トリ(NGUYEN CONG TRI)」で、今回初めて東京コレクションにデビューしました。

 Img_45071_2ランウエーではベトナムの民族衣装、アオババ(ao BaBa)を基調に、洗練されたクチュールの美を披露。アオババはアオザイの裾を短くしたVネックのシャツ型の服で、これを着て農作業をする女性の姿が発想源といいます。稲穂をイメージしたモチーフもたくさん見られ、印象的でした。

 素材にはベトナム特有の艶のある最高級シルクが使われ、フリンジや刺繍などの装飾ディテールにも、職人の技が再確認されます。ベトナムのアイデンティティに最新の技術を融合させた、トレンド感のあるデザインで、同国では今、実力、人気ともにナンバーワンとか。日本から世界へ上っていかれることでしょう。
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2016年3月21日 (月)

AW16/17ディウカ 「イン・プログレス」未完の服の力強さ

 デザイナーの田中 崇順、パタンナーの松本 志行が手掛ける「ディウカ(divka)」が、メルセデスベンツ・ファッションウィーク東京(MBFWT)の主会場、渋谷ヒカリエで、2016/17年秋冬コレクションを発表しました。

Img_44821  カットが巧みでドレープが美しいドレスが持ち味の同ブランド、今シーズンも存在感のあるワードローブで、実力たっぷりのショーを見せてくれました。

 テーマは、現在進行形という意味の「イン・プログレス」です。制作途上の未完成な服が持つ、秘めた力強さに光を当て、その完成像を形にしたといいます。
 リリースで「トワルには完成された服にはない固有の佇まいがある。その雰囲気を残したまま服を洗練させる課題に取り組んだ」とデザイナーも語っています。
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 感覚を頼りに組み立てられたようなパネルの重ね、切り替え、布の重みを生かしたシワ感、素材も糸がほつれたカットジャカードなど、独創的なシルエットが印象的でした。

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2016年3月20日 (日)

AW16/17ミントデザインズ 温かな「プラスティックシティ」

 人気デザイナー、勝井北斗と八木奈央が手掛ける「ミントデザインズ(mintdesigns)」の2016年秋冬コレクションが、14日ラフォーレ六本木で開催されました。

 テーマは「プラスティックシティ」です。プラスティックというと、冷たい無機質なイメージです。しかしこの二人のデザイナーが思い浮かべたのは、ポストモダニズムの旗手、エットーレ・ソットサスの世界といいます。幾何学模様のフェイクファーのコートや、グラフィカルなプリントや大胆なボーダーのドレスなど、ソットサスらしい、温かなユーモアが漂うコレクションでした。
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 来期はいよいよパリコレにデビューするとのこと。今後の展開が期待されます。

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2016年3月19日 (土)

AW16/17ハハ  「あなたにとって幸せとは?」をテーマに

 メルセデス・ベンツファッション・ウィーク東京(MBFWT)で、ユニバーサルモードに取り組む「ハハ(ha ha)」が1年ぶりに帰ってきました。今シーズンは、東京・多摩の二葉ファッションアカデミーのデザインチーム5名がデザイン制作したといいます。

 テーマは「あなたにとって幸せとは?」です。ファミリーを念頭に、幸せのあり方を模索するコレクションでした。
Img_44181  最初のシーンは、まさに「家族」で、お互いに交換して着られる服です。ランウェイには布を平らに干した「もの干し」が出現。この布はケープ型の衣服で、年齢や性別の違うモデルたちがボタンを留めたり外したり、重ねたりして着こなし、ウオーキングしました。

また家紋のような模様は、オスとメスの記号を組み合わせたものだそうです。LGBTともつながっていることを表しているようです。
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Img_44271  さらに興味深かったのは、「どこにいるの? ここにいるよ」のシーンで、暗闇で大きなボタンが光る服を着たモデルが現れました。モデルが後ろを振り向くと「I’m here」の文字が浮かび上がり、一人ではないことを教えてくれる、微笑ましい演出もありました。

Img_44361  最後はデニム尽くしです。フィナーレには何とシニアのカップルがデニムのウエディングスタイルで登場しました。「自分らしく生きることに壁はない」ことを伝えているようでした。

 全体にほんのりアスレジャーを意識したリラックスしたスタイリングです。
 「どんな体型でも服を楽しんでほしい」という、「ハハ」のメッセージが詰まっていました。
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2016年3月18日 (金)

AW16/17ツカサミカミ 「他者の苦痛へのまなざし」に着想

 2016~17年秋冬メルセデスベンツ・ファッションウィーク東京(MBFWT)が、14日開幕し、トップを飾ったのが「ツカサ ミカミ(TSUKASA MIKAMI)」。手掛けるのはグラフィックデザイナーでもある三上 司氏です。
 今シーズンもインスタレーション形式で、スーザン・ソンタグの著書「REGARDING THE PAIN OF OTHERS(他者の苦痛へのまなざし)」」に着想した、社会性のあるメッセージを発信しています。

Img_44001  印象に残るのは、ミリタリー調のルックです。カーキ色の迷彩柄に清純な白い花柄をのせて、平和をイメージしているようです。
 男女の別のないユニセックスなラインで、ロング丈のストンと落ちる端正なシルエットが美しい。戦争のない社会への思いを、ミニマルなデザインで表現していました。
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2016年3月17日 (木)

世界のマダムのおしゃれスナップ展〜Advanced Style 2

 年齢を重ねてさらに魅力的に輝く女性像―アドバンスト・スタイルをクローズアップする動きが広がりを見せています。
9323_2  昨年2月、西武渋谷店で開催された「NYマダムのおしゃれスナップ展〜Advanced Style」(2015.2.26付け参照)が絶賛され、写真集も大ベストセラーに、映画(2015.7.3付け参照)も大ヒットしました。

 この勢いはとどまるところを知らないようです。今やニューヨークだけではなく世界中に拡大して、アドバンスト・スタイル第2弾「世界のマダムのおしゃれスナップ展〜Advanced Style 2」が、同店で27日まで開かれています。 
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 昨春と異なるのは、米国在住の写真家アリ・セス・コーエン氏が、ロサンゼルスやミラノ、ロンドンから、東京や神戸など、世界の街を巡って、おしゃれなネイティブたちを撮影しているところでしょう。肌の色が違う女性がいたり、男性が見られたり---、何と日本人女性の姿もありました。
Img_45591 第1章「イントロダクション」に続く第2章の「Rock'n' color―カラフル・コーディネート」コーナーで展示されていたのがその方(写真右)です。鮮やかなオレンジ色のコーディネートが日本人離れしています。日本女性もこのくらいやらないと世界から見ておしゃれではないのですね。「おしゃれはやり過ぎるぐらいでちょうどいい」とは、まさに日本女性への名言と思いました。

Img_45441jpg_2  第3章「ネイティブ・トラッド」、第4章「パワフル・リゾート」の華やかな装いに目を奪われた後、最後に感動したのが最終章の「マダムモノトーン」でした。
 エレガントの粋を凝縮したような装いに、Img_45631_3 白黒好きな私は目がテンになりました。

 写真に時折添えられているマダムたちのコメントも心に響くものが多く、人生をあきらめかけているシニアを励まします。たとえば「しわは勲章だと思っているわ」、「しわも柄の一部みたいなものよ」の言葉とか、「健康は財産だし、歳をとることは最新のトレンドよ」といわれますと、元気が出てきます。
 「人生は仮装パーティなの。そのために着飾るのは素敵だわ」も目からウロコでした。とはいえ「品よく年取るためには受け入れることも大事なの。過去にしがみついたり、不自然に若々しく見せたりしないことね」の発言も心に残ります。マダムはもうヤングではないし、オバサンでもオバアサンでもありません。 

 「おしゃれは心の薬」と認識を新たにし、老化という定説を拒否するマダムたちに、勇気づけられた展覧会でした。

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2016年3月16日 (水)

渋谷ファッションウィーク イベントで街の魅力をアピール

 今週は「メルセデスベンツ・ファッションウィーク東京(MBFWT)」週間です。これに先立ち、今開催されているのが、第5回「渋谷ファッションウィーク」(10~21日)です。先週9日、このオープニングレセプションが渋谷ヒカリエで行われました。

 今回はこのウィークに参加する西武渋谷店や東急百貨店など、渋谷の商業施設11店の店長やマネージャーらが、新内閣組閣時の記念撮影のような演出で勢ぞろい。ファッションディレクターの干場義雄氏が総理大臣に就任し、渋谷の街の魅力をアピールしました。
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 各店一押しのコーディネイトが披露された後、「ここのがっこう」出身で「東京ニューエイジ」のデザイナー、大橋佳奈さんによる「ピテカントロプス」(左下)と苅澤さりかさんによる「ホワイトリリ-」(右下)によるファションショーでエンディング。
  渋谷の街らしい小粋なパフォーマンスが印象的でした。
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2016年3月15日 (火)

コットン・ファッション・セミナー開催のお知らせ

 今シーズンもまた、コットン・ファッション・セミナーを下記の通り開催いたします。
 皆様のご参加をお待ちしています。

 なお、一般財団法人日本綿業振興会のHP内、「プレスリリース」ページで、「コットン・ファッション・セミナー開催」の記事が掲載されています。http://cotton.or.jp/pr2016-03-10.htmlをクリックしてご覧ください。

                   記

テーマ:「2017春夏~2017/18秋冬コットン・ファッションと素材の傾向」
講 師:柳原美紗子(ファッション・ディレクター)

日程および申し込み先
■ 大阪 4月12日(火) 2:00P.M~4:00P.M. 大織健保会館8階
  主催/協同組合 関西ファッション連合 
  申し込み先/電話06-6228-6525

■ 東京 4月14日(木) 1:30P.M~3:30P.M.  東京ウイメンズプラザホール
  共催/東京織物卸商業組合、一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会
  申し込み先/一般財団法人日本綿業振興会 電話06-6231-2665

* 大阪と東京の各セミナーは主催団体が異なります。お申込み・お問合せは、必ず直接それぞれの団体にお願いします。

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2016年3月14日 (月)

PVパリ 「タキヒヨー」の新作コレクションが印象的

 今期プルミエールヴィジョン(PV)パリに出展した日本企業の中で、とくに印象に残ったのが名古屋の繊維専門商社「タキヒヨー (TAKIHYO)テキスタイル事業部」の新作コレクションです。
 出展して2シーズン目となる今回も、前回同様ブースは大入りで、このところの景気後退やテロの影響はない様子。輸出は堅調に伸びているといいます。
    人気は強撚綿とナイロンやポリエステル混シリーズやカットジャカード。Img_37281_2 カットジャカードは今季のベストファブリックに挙げられていますが、同社のそれは光って透ける、軽やかな二重織です。しかもインクジェットプリントが施されているものもあり、表面から見るとその柄が揺れ動いて見えます。水面から水底を覗いているような気分にさせられる、3D感覚なテキスタイルです。
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 また今シーズンは軽量化にチャレンジ、100g以下でつくることを目指したそうです。和紙/シルクのドライなタッチのツィーディな生地など、見た目以上に軽くて驚かされます。
Img_37241jpg  さらに和を意識した本格的な藍染めや泥染め、西陣伝統の螺鈿織を思わせるモルフォテックス使いのジャカードなど、老舗らしい匠の技にこだわったコレクションはすばらしく、感銘しました。
 品質にうるさいラグジュアリーブランドも認める服地メーカー、ここにありですね。

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2016年3月13日 (日)

PVパリ 2017春夏ファブリックで人気の日本素材

  2017春夏ファブリックを発表するプルミエールヴィジョン(PV)パリのPVファブリックでは、今期も日本素材が人気を集めました。いずれ劣らぬ匠の技とトレンド性のあるものばかりです。そのいくつかを取材し、写真とコメントで紹介した記事が、このほど繊維ニュースの2016.3.1付けで掲載されました。下記クリックしてご覧下さい。 
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2016年3月12日 (土)

PVパリ 小松精練 コンブ×ホールガーメントの画期的バッグ

 プルミエールヴィジョン(PV)パリでいつも注目しているのが、日本の最先端ファブリックメーカー、小松精練です。
Img_38151_3  今期は、先シーズンも見かけた「コンブ(KONBU)」のバッグが拡充、さらに進化していました。

 それは無縫製ニット素材のホールガーメントを組み合わせたバッグです。ちなみにコンブとはその名前の通り、昆布のような凹凸のある表面感が特徴で、しっかりと硬いナイロンです。彩り鮮やかなことにも目を奪われます。Img_38391島精機製作所のホールガーメント機を導入し、製品化したバッグは、縫い目がなく、軽くてごわつかない、画期的なバッグと思いました。

 先般のメゾン・エ・オブジェ1月展で初めて披露され、好評を得たといいます。PVパリのバイヤーの反応も上々の様子で、今後ますますこのような生活雑貨に注力されていくようです。

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2016年3月11日 (金)

PVパリ 「京都レザー」が型友禅染め和牛レザーで初出展

 今期プルミエールヴィジョン(PV)パリの見本市の一つ、「PVレザー」に「京都レザー(Kyoto Leather)」が初出展しました。

 PV初日、記者発表会が行われ、これまでにない日本製皮革の取り組みに興味を惹かれました。日本の皮革といえば、ピッグスキンが有名です。でもこれは和牛で、レザーの本場ヨーロッパへ乗り込むというのです。
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Img_37141  どのようなものかしらと、見せていただいたところ、それは何とキモノの染色を皮革に生かしたものでした。型友禅の技法が用いられていて、美しい発色です。柄も京小紋から墨流し、源氏物語絵巻の模様まで、他国では絶対真似できないオリジナル。手触りも皮革とは思えない滑らかさでした。既にフランスの大手メゾンなどから受注を受けているというのもうなずけます。

 京都の伝統産業活性化のために、3年前にスタートし、今回ようやく発表にこぎつけたといいます。困難だったのはキモノのように染めるための染めやすい皮革づくりだったそうです。姫路のタンナーに依頼して、高温で蒸しても耐えられるものをつくってもらい、それに西陣の金銀引箔などを採り入れ、型友禅の技術で完成させたとのこと。
 原皮から製品まですべて日本製で、経済産業省の「平成26年度ふるさと名物応援事業補助金」にも採択されたといいます。

 クールジャパンに皮革が加わりました。ブースの方もにぎわっていましたね。今後の展開が期待されます。

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2016年3月10日 (木)

PVパリ 「レクレルール×PVパリのシゴトプロジェクト」

 今期のプルミエールヴィジョン(PV)パリで、新しいイベントがありました。それがパリの有力セレクトショップ「レクレルール」とPVパリのコラボ企画「シゴトプロジェクト・バイ・レクレルール×PVパリ(SHIGOTO PROJECT by LECLAIREUR x PREMIERE VISION)」です。

Img_37641  PV初日の夕べ、PVマニファクチュアリングのゾーンで発表会が開かれました。タイトルに「シゴト」と日本語が付いていますから、日本と関係があるのかしらと思いました。しかしこれは各業界の連携の重要性を打ち出す取り組みでした。川上から川下まで、つまりテキスタイルとデザイナー、ショップの協働(これをシゴトと言っているのですね)をプロモートする企画です。

 日本からはテキスタイルが2点、アパレルブランドが1点展示されていました。

 テキスタイルの一つは、メゾン・デクセプションに出展した「スズサン」の有松絞りの生地を使ったユニセックスなブラウスです。1_7
 ユニセックスというのは、PVパリが発行するデイリーニュースに、このブラウスがメンズシャツとして掲載(右写真)されていたからです。メンズでは今シーズン、性差のないテキスタイルがクローズアップされています。

Img_37801_2  もう一つは「東レ」のポリエステル生地を使ったブルゾンです。かなり硬い風合ですが、このスタイルに合っています。

 アパレルブランドでは「ミハラヤスヒロ MIHARAYASUHIRO」デザインの、フード付きユ―ティリティ・クローズが衝撃的でした。
Img_37681_2  何と焼け焦げて穴が開いているのです。コットン/リネン混のシワのある生地で、燃え跡をモチーフにしてしまうとは! 驚きましたがなかなか格好よかったです。

 素材から流通まで一貫生産体制へ、ハイエンドなPVもファストファッションでは当たり前のビジネスモデルに目を向け始めているようです。

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2016年3月 9日 (水)

PVメゾン・デクセプション 日本の匠の新たな挑戦

 昨日のこのブログの続きです。プルミエールヴィジョン(PV)パリの「メゾン・デクセプション」では、西山繊維産業、遊絲舎、天池合繊、民谷螺鈿、武藤、スズサンも出展されていました。いすれも複数回の出展歴があり、日本を代表するテキスタイルの匠たちです。
  今回も新しい取り組みで、ハイエンドな市場に挑戦されていました。

  たとえば丹後の藤布、遊絲舎は今回、広幅を見せていました。Img_39251これまでの小幅と異なり使いやすく、用途が広がりました。
 右は、経糸がシルクで緯糸が藤糸使いの織物です。藤績みの手の温もりをそのままに、不規則な表情のある柄行きがモダンです。
1  写真上はPVのWEBサイトで見つけた同社のフォトスナップです。

 天池合繊は、今回も新作を発表していました。
Img_39231  ダブルフェイスのオーガンザで、シルクとポリエステルの両面使いです。ポリエステル面から見ますと、その奥にシルク面が透けて見えます。光によって微妙に色が変化し、まさに「天女の羽衣」にふさわしい、美しい生地です。

 富士吉田産地の武藤は、白や生成りのストールを上からたくさん吊り下げていてびっくり。今回は、プリント下地のクオリティでバイヤーに訴求しようと、このような展示にされたといいます。初日一日で、昨年の三日分のオファーがあったといいますから、大盛況だったようです。
Img_39291jpg  
Img_39311  その一番人気は極薄ラミー(何と50g)とシルク/カシミアのストール。右写真のようなプリントにニードルパンチ加工の大判ストールや、また藍染め板締めのものも好評だったといいます。

 

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2016年3月 8日 (火)

PVメゾン・デクセプション 日本の工房が4社初出展

 先般パリで開催されたプルミエールヴィジョン(PV)パリのPVファブリックで、今年も「メゾン・デクセプション (Maison d’ Exceptions)」が開設されました。これは小規模でも類まれなクラフトワークで知られる工房が集積するエリアです。2月展ごとに行なわれて、今回で早くも5回目を迎えました。出展したのは、全部で27のアトリエで、日本からは10社が参加、そのうち4社が初出展しました。その顔ぶれをご紹介します。

〇川栄
 ネクタイの生産量日本一として有名な富士吉田産地の老舗で、シルクジャカードを手がけて100年になるといいます。
Img_39101  ネクタイは10数年前から輸出を始め、海外ラグジュアリーブランドで同社生地のものが相当数扱われているようです。
 今シーズンはシルクの杢糸6色使いのものを開発され、その千鳥格子など、繊細そのものといった織物を見せていました。今回の初出展で「シルクなら川栄がスペシャリスト」と、改めて認定されたのではないでしょうか。

〇近江屋(SANJIKUコレクション)
 京都の呉服商社、近江屋のSANJIKUコレクションが初出展していました。
Img_39181  SANJIKUは漢字で「三軸」で、三方向に走る絹糸をバイアスに絡み合わせた特殊な組み織。色が次第に移り変わる、その美しいカラーグラデーションにハッとさせられました。
 織機は、京組み紐機とトーションレース機をドッキングさせたもので、40年前に帯職人が開発したといいます。幅は最大40cmで、帯や羽織り地を制作されていたとのこと。伸縮性があって、しかも強い生地がつくれることから、重宝されていたようです。しかし現在ではわずか2台しか残存していないそうです。
Img_39191 この希少な織り技を現代に生かす取り組み、本当にすばらしいと感銘しました。
 
〇加納幸
 京都の西陣で1989年創業の老舗が、「Kano-ko 440」ブランドを立ち上げ、新規出展されていました。
Img_39151  経糸はシルクですが、緯糸は牛革を細く切ったレザーが打ち込まれています。革とは思われないしなやかな質感でびっくり。しかもプリントのレザーなのでカラフルです。色も柄も自由自在だそうです。皮革だけではなく、紙布のものもあり、布であれば何でもできるといいます。幅も小幅はもとより、90cm~ダブル幅も可能で、ブースでは広幅の生地をたくさん見せていました。
 この技は帯地ではごく普通に行われていて、1500年もの昔からあり、現代に受け継がれてきたものだそうです。日本のキモノ職人って本当に奥が深いです。
Img_39121 世界に打って出ようという、その意気込みに感動しました。
 
〇ビルマテル(YUKIZUNAコレクション)
 初出展がこのPVメゾン・デクセプションという、昨年創設されたばかりのブランドがYUKIZUNAです。名前は「結い」と「絆」の造語だそう。親会社は、東京で屋上緑化用の資材製造販売を営むビルマテルで、同社の産学連携事業とか。
Img_39051  皮革等の素材をカットしたピースを編み込み、そのユニットをバッグ等の製品に仕立てる技術です。
 会場では多くのバイヤーの目を引きつけていたようで、今後の成果が期待されます。

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2016年3月 7日 (月)

河津桜にメジロがカワイイ!

 先日、藤沢市片瀬の龍口寺に立ち寄ったら、河津桜が一本、満開でした。花の間にメジロが群がり、チョンチョンと蜜を吸っては飛び交っていました。
Img_43221 動きが早くて、カメラになかなかおさまってくれません。
 
ようやく撮れたのがこのワンショット。小さな姿が何ともカワイイ!
 


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 もう春ですね。

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2016年3月 6日 (日)

「ユニバーサルファッションへのアプローチ」

 身なりを整え装うことは人生の楽しみです。誰もが装いを楽しめるユニバーサルファッションを目指す取り組みが、今再び始まっています。
 そこで「ユニバーサルファッションへのアプローチ」と題し、一般財団法人日本綿業振興会発行の機関紙「COTTON PROMOTION コットンプロモーション」(2016年冬号)のコラムに寄稿しました。クリックしてご覧下さい。
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2016年3月 5日 (土)

ファッション史の愉しみ―石山彰ブック・コレクションより

 今、「ファッション史の愉しみ―石山彰ブック・コレクションより」展が、東京・世田谷区の世田谷美術館で開催されています。
001_2  これは16世紀末から約300年のファッション(服飾)の歴史をたどる展覧会です。

 展示されているのは、元お茶の水女子大学家政学部被服学科教授石山彰先生が、約70年の歳月をかけて蒐集された膨大な数の服飾史に関する研究書、ファッション・プレート、錦絵などからなるブック・コレクションと、神戸ファッション美術館所蔵の歴史衣装を合わせた約500点の資料です。ブック・コレクションは時代順に実物衣装と対峙され、美しくディスプレーされています。

 ところでこの石山彰先生は、私がもっとも敬愛する師であり大先生です。お茶の水女子大学で先生の研究室に入った私は、卒業後も大変お世話になりました。Img_42321jpg_2 パリに在住していた頃のことですが、カルチェラタンで先生と本屋を歩き、服飾専門書を探し回ったことが思い出されます。「本の虫」といわれていた先生でしたが、2011年に93歳で亡くなられ、膨大な図書を遺されました。 それを東京家政大学教授の能澤慧子先生が中心になって整理され、一昨年、神戸ファッション美術館で本題展が開催されました。今回は巡回展ですが、緑豊かな砧公園内の美術館で、また新しい表情を見せているようです。 

Img_53122_2  本展を企画された能澤先生によれば、ファッション情報の始まりは、16世紀のファッションドールやコスチューム・プレートといわれた服飾版画です。ファッション・プレートは、近未来の流行を予測するものとして1780年代に登場、それ以前のコスチューム・プレートと区別されるといいます。
 とくに流行の衣装を身に着けた男女の姿を描いたファッション・プレートからは、当時の人々の暮らしぶりまでもが伝わってくるようです。18世紀末には雑誌が刊行され、これをファッション・ブックと呼ぶようになり、19世紀半ば、ファッションに特化した大型のファッション・ブックが出版されます。20世紀初期には新しい版画技術「ポショワール」を用いたファッション・プレートが人気を集めますが、その後写真印刷へ移行し、贅沢なプレートは下火となっていくのです。
 ファッションは、移り行く一瞬のはかない美の連続です。これを視覚的に表現したプレートはまさに時代を映す鏡、と改めて思いました。
 最後に日本のバスル・スタイルのファッション・プレート、楊州周延の錦絵もあり、色刷りの美に驚嘆しました。先生は何とすばらしいコレクションをお持ちだったのでしょう。久方ぶりに感動で胸がいっぱいになった一日でした。
 ファッション関係者なら必見の展覧会です。開催は4月10日までです。

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2016年3月 4日 (金)

日本クリエーション大賞に人工合成クモ糸「クモノス」受賞

 日本ファッション協会主催「日本クリエーション大賞2015」の表彰式が2月29日、東京・帝国ホテルで開催されました。同時に第13回シネマ夢倶楽部の表彰も行われ、映画関係者も続々登場、ちょっと楽しいひとときを過ごしました。

 今回大賞に選ばれたのは、私も以前から興味を持っていた新世代バイオ素材人工合成クモ糸の「クモノス(QMONOS)」です。クモの糸が強靭で、ナイロンよりも伸縮性が高いという話を聞いたことがあります。でもパンフレットを読んで「直径1cmの太さのより糸でつくったクモの巣は、飛行中のジャンボジェットさえ止められる」とあってびっくり!

Img_42801  開発したのはスパイバー(Spiber)代表執行役の関山和秀氏です。2013年に世界初のクモ糸素材の量産技術を確立し、2015年にアパレルの製品化に成功したことで、大賞が贈られました。受賞後の挨拶で「これからがスタートライン。この製品が世界に普及し、人類の課題を解決してこそ意味があると思っています。世界のためになる価値ある創造活動に携わっていきたい」と抱負を述べられたのが印象的でした。

 会場には「クモノス」を用いたパーカー「ムーン・パーカ (MOON PARKA)」が展示されていました。ゴールドウインの「ノースフェイス (NORTH FACE)」と共同開発したもので、まるで月面着陸した宇宙飛行士の宇宙服のようです。だからムーン・パーカなのですね。
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 写真はその展示風景です。

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2016年3月 3日 (木)

「バロン住友春翠―邸宅美術館の夢」展

 先日、東京・港区の泉屋博古館分館「バロン住友の美的生活 美の夢は終わらない」の第一部「バロン住友春翠―邸宅美術館の夢展」の内覧会に招待され、行ってきました。

Scan0408  最初に同館館長の野地耕一郎氏と京都の学芸課長の廣川守氏とのギャラリートークがあり、その後本展を見学しました。

 バロン(男爵)住友春翠は、明治・大正時代に住友グループの基礎を築いた住友家15代当主で、芸術家支援や美術収集で知られています。本展はこの人物の生誕150年を記念し、その美術愛好の足跡を名品とともに振り返る展覧会です。(なお写真は美術館より撮影の許可をいただきました。)

Dsc_00011  ちらしにも掲載されている凛々しい春翠の肖像画に迎えられて中に入ると、須磨別邸の模型(右写真)がインスタレーションされていました。建築家の野口孫市が建てたという美しい洋館ですが、惜しくも1945年の空襲で焼けてしまったそうです。 

 モネの「モンソー公園」や歴史画の大家、ジャン=ポール・ローランスの絵画、アングルの模写など、興味深い作品が展示されています。
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 中でも印象的だったのは古代中国の青銅器コレクションです。別子銅山を開発した住友家は青銅器コレクターだったのですね。名品揃いで、門外不出のものも多いとか。
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F10000151  入口には鉦という携帯用の打楽器(右写真)があり、私も鳴らして遙か昔の澄んだ音を楽しんできました。

 本展は第一部が5月8日まで、第二部は「数奇者住友春翠―和の美を愉しむ」で6月4日〜8月5日に開催されます。イベントもギャラリートークやコンサートなどが予定されています。チェックして出かけてみてはいかがでしょう。

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2016年3月 2日 (水)

PVパリ結果速報 来場者数よりも来場者のレベルの高さ

 この2 月16 日(火)~18 日(木)開催されたプルミエールヴィジョン(PV)パリの結果速報がリリースされました。 
Thumbs_rb_0089  これによりますと、今シーズンは6つの見本市全体で、厳選された1,725 社(日本企業は総勢57社)の出展企業が提案する新たなコレクションや開発素材を求めて、55,025 名が来場したといいます。

 この来場者数は、前年同期が58,443人でしたから約6%減です。来場者はやや減少しましたが、しかしこの数以上に際立ったのが、インターナショナルな来場者(全体の73%を占める)のレベルの高さだったとか。実際今期は、経費や体制的な理由もあり、各社は見本市に送り込む人員を絞り込んだようです。それがとくに顕著だったのが日本で、テロ事件を警戒しチームの規模を縮小しました。とはいえ、アジアの来場者は全来場者の9%と依然として多く、日本は1,258 名とアジア圏内で来場者数トップをキープしています。中国は、経済成長の鈍化や春節の影響を受けながらも1,234 名が来場し、韓国からは816 名が来場したといいます。
 北米圏からは2,070 名を超える来場があったとのことで、明らかに増加。ニューヨーク・ファッションウィークと開催時期が重なったUSAからも、1,847 名が来場しています。
 トルコは2,311 名で、国別来場者数で6 位。また来場者数の減少傾向が続いていたロシアも初めて増加に転じ500 名近くが来場したといいます。

 全般に来場者は遠い国よりも近い国からの来場が目立ったようで、全来場者のうち78%がヨーロッパからの来場です。フランス国内からは15,070 名が来場しトップ。次いでイギリスの6,434名、イタリアの6,312 名、スペインの3,620 名です。ドイツは少し減少し2,744 名。これに北欧諸国が続きます。

 今シーズンは、バイヤーの数は確かに減りました。しかしこの見本市にやって来たバイヤーは、バイイングに影響力のある意思決定権者、クリエーター、発注権者が多く、それだけにじっくり時間をかけて商談できたという出展社が数多くみられました。
 商談は来場した人の数ではなく、来場者のレベルの高さということを改めて認識したPVパリでした。

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2016年3月 1日 (火)

2017春夏PVファブリック 自然/人工の融合

 プルミエールヴィジョン(PV)ファブリックのフォーラムには、現在の店頭の次を感じさせるクリエーションがあふれていました。 とくに自然/人工の融合は、今後ますます大きなテーマになってくると思われます。
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Img_40461  「テク・フォーカス」のフォーラムでは、アウトドア素材グループに、コットンタイプ素材が提案されていました。
 ポプリンやキャンバス、ギャバジンといったクラシックな無地で、合繊なのにコットン風であり、またコットンなのに合繊風に仕上げられています。

 このフォーラムには、主に機能的なテクノロジーを駆使したアスレティック・スポーツ用途の素材が集まっているのですが----、しかしこうした素材もタウンユースを意識し、ナチュラル感を追求し始めているようです。
 コットンも天然のテイストに安住しているばかりではいかなくなっています。

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