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2016年2月 1日 (月)

「祝いのよそほい」展 江戸の晴れ姿にみる美意識

 今、東京・銀座のポーラミュージアム アネックスで、21日まで、「祝いのよそほい」展が開催されています。
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 ポーラ文化研究所の創設 40周年記念展とのこと。お正月らしい華やかな企画展です。
 現代とは異なる江戸の晴れ姿にみる美意識を垣間見てきました。 

 会場には江戸時代の化粧文化がわかる浮世絵がたくさん展示されています。
 Img_22281その一つがチラシにも使われている「三定例之内 婚礼之図」一勇斎国芳(嘉永元年)です 。
 白無垢の花嫁の世話をする御殿女中らしい女性たちは、眉を剃り、お歯黒をしています。

Img_22311_2  お歯黒の道具です。明治以前の日本では、既婚女性のお化粧にお歯黒は欠かせないものだったといいます。歯を黒くするとは、今では考えられない風習ですけれど、これは古墳時代からずっと続いた美の標準だったのですね。

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 豪華な打掛には、松竹梅や牡丹、菊、鶴亀、扇面など、吉祥文様が満載でした。

Img_22451 ケースの中の美しい道具は何かと思いましたら、白粉化粧用のものでした。当時の白粉は鉛からつくられる鉛白粉と、軽粉といわれる水銀白粉で有毒です。身体によくないと感じながらも、「色の白いは七難隠す」といわれて、白粉をたっぷりと塗って色白に見せたのでしょう。
 紅花からつくられる紅の展示もありました。希少で高価だった紅は、唇に少し差して口もとを小さく見せたり、白粉と混ぜて肌にほのかな赤みをつけたり、また目尻にも---、「効き色」として用いられたようです。
 
Img_22481  日本髪も見られました。左が、既婚女性の髪型とされていた「丸髷」、右が、「雄おしどり髷」で、婚約を終えたばかりの娘が結ったといいます。島田髷の変形だそうです。 

 この他、調度品や手鏡など様々。

 現代とは美の意識がまったく違うので、異次元の世界に来たような感覚におそわれました。でもほんの100年までは、これが当たり前の生活だったのですね。
 美のイメージは変わっても、見目麗しくありたい女性の感性は連綿と受け継がれています。そんなことを改めて思う展覧会でした。

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