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2015年10月

2015年10月31日 (土)

2016春夏プチバトー×カステルバジャック 楽しさいっぱい

 ジャン・シャルル・ド・カステルバジャックJean-Charles de Castelbajacといえば、今やポップ・カジュアルファッションの大御所的デザイナーです。パリでブティックの前を通るたびに、そのカラフルでユニークなデザインに驚嘆したものです。 
 このカステルバジャック氏が来日し、先般のMBFWTで、ブランスの代表的子供服ブランド「プチバトー petit-bateau」とコラボした新ライン「プチバトー × ジャン・シャルル・ドゥ・カステルバジャック」を発表しました。
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Img_58741_2    コレクションはインスタレーション形式で行われ、会場全体がパーティ会場になるという、楽しさいっぱいのショーでした。

 まず灯台を模したDJボックスから流れるミュージックに乗って、現れたモデルたちが整列します。次に檀上へ移動し、ポーズをとり、スマホで自撮りもするといった現代っ子らしい演出にびっくり!

Img_58731 Img_58811  デザインはこのブランドらしいスポーティなマリンルックです。セーラースタイルやポンチョも見られ、ストライプもあちらこちらに使われています。カラーは赤とブルー、イエロー、それに白で統一、はつらつとした若さが漲ります。

Img_58711jpg  舞台上では、巨大なパネルにカステルバジャック氏がユーモラスなグラフィティを描き、モデルの顔や名前を入れて、最後にアクションペインティングさながらにペンキを飛ばして完成させ、終了しました。

 カステルバジャック氏の哲学である、ファッションとアートの結合が見事に結集したような発表会でした。

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2015年10月30日 (金)

2016春夏ユキトリイインターナショナル 森・水辺・光を表現

Img_58231  鳥居ユキによる「ユキ トリイ インターナショナル YUKI TORII INTERNATIONAL」が、先般のMBFWTで2016年春夏コレクションを発表しました。

今シーズンは、画家の城戸真亜子作品とコラボレーションしたアートとファッションの共演でした。

Img_58191 Img_58251 城戸作品の「もりをぬける」や「もりはささやく」に見る森・水辺・光のイメージを、いつものフレンチシックに落とし込んだ新作は、透明感や軽やかさ、瑞々しさにあふれて、うっとりする美しさでした。

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とくにフィナーレに登場した爽やかなプリントのドレスは圧巻でした。
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2015年10月29日 (木)

2016春夏「アウラ」 フリーダ・カーロをイメージして

Img_58081  ファッションデザイナーの川島幸美さんが手掛ける「アウラ AURA」がMBFWTに参加し、初のランウェイショーを披露しました。
 ブランド名の「アウラ」はイタリア語やラテン語読みで、英語では「オーラ」です。2016春夏コレクションは、まさにこのオーラが発散していたようです。その魅惑的な雰囲気に、コレクションを初めて見せていただいた私は、すっかり魅せられました。

 インスピレーションソースは、メキシコの現代絵画を代表する画家「フリーダ・カーロ」だそう。
Img_58041_2  実際、フリーダを思わせるロングドレスがたくさん登場しました。ドレスにはレースやフリルが飾られ、女らしさに満ちています。しかしただの女らしさではありません。スタッズや皮革をあしらうなどして、自立する女性の芯の強さを表現していました。
 素材はコットンや麻が中心で、メキシコ風の幾何学柄や花柄プリント、ボーダー、さらにウオッシュデニムも見られました。ナチュラル感覚がいっぱいで、このところ潮流として挙げられる1970年代風ファッションを彷彿させていました。

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2015年10月28日 (水)

2016春夏ユマ コシノ “エスニック・ミーツ・クチュール”

Img_57411  小篠ゆまが手がける「ユマ コシノ YUMA KOSHINO」が、「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京(MBFWT)」で、2016年春夏コレクションを発表しました。

 テーマは、“エスニック・ミーツ・クチュール Ethnic meets Couture”、つまりエスニックをラグジュアリーで魅せる新しいクチュールコレクションです。
 とくに今シーズン、インスピレーションを受けたのはメキシコといいます。ランウェーには、都会的なクチュールスタイルにカラフルなメキシカンの要素を採り入れたモデルが並びました。

Img_57191 Img_57381  色使いは、グラフィカルでリッチです。赤やオレンジ、黄色、ターコイズ、グリーン、バイオレットなどが、ときに同系色で、ときにコントラストをつけて配色され、美しいハーモニーを奏でています。 
 素材もケミカルな輝きとナチュラルな素材感を巧みにミックス、洗練されたモダンなスタイルに仕上げていました。
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 一幅の絵を見るようなアート感覚豊かなコレクションでした。

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2015年10月27日 (火)

2016春夏ウジョー DHLデザイナーアワード受賞で弾み

Img_56771  「ウジョー Ujoh」はパタンナー視点からの服づくりやエレガンスさが特徴の新進ブランドです。このブランドを手掛ける西崎暢さんが、今シーズンのMBFWTで、第9回DHLデザイナーアワードを受賞しました。これは、才能あるデザイナーを選出し、その海外展開を支援する賞で、副賞として50万円相当の海外発送クレジットが贈られるというものです。
 授賞式で西崎さんは、「この秋はミラノやパリで展示会を行い、手応えを感じ、海外に打って出るときと思っていた。タイミングがよくて、大変うれしい」とコメントしました。
 グローバルへと飛躍する弾みになりますね。
 本当にすばらしいです。西崎さん、おめでとうございます!

Img_56461  この直前に、披露された2016春夏コレクションでは、テイラードスタイルやスポーツウェアなど、メンズにレデイスをクロスオーバーさせた装いが圧巻でした。アシンメトリー(左右非対称)なカットも多く、スウィングするヘムラインなど、リズミカルな動きが意識されています。

 素材はインディゴデニムやマルチカラーのキャンバスなどに、レースや透け感をミックスして抜ける感覚を追求。
 絶妙なバランス感で、品のよいきちんと感を表現していました。

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2015年10月26日 (月)

2016春夏「ツカサミカミ」 花で「ユートピア」謳う

 「ツカサミカミ TSUKASA MIKAMI」は、昨年立ち上がったばかりというブランドです。手掛けるのは元電通営業マンだったという異色の経歴を持つデザイナー、三上司さん。今回MBFWTに初参加し、写真撮影会を兼ねたインスタレーション形式で、2016春夏コレクションを発表しました。
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 テーマは「ユートピア」で、コレクションには最近の社会や政治の矛盾、葛藤を採り入れたといいます。それをもっともよく表しているのが、ちょっと意味深な花言葉を持つダリアやアネモネ、夾竹桃の花のプリントです。メッセージを花言葉に託して、服で表現したとか。
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 ワンポインモチーフのパリッとした感じのシャツ、ステキでした。

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2015年10月25日 (日)

2016春夏「ディウカ」 テーマは“un-form 形のないもの”

 「ディウカ divka」は、デザイナー田中崇順とパタンナー松本志行が手掛ける新進気鋭のファッションブランドです。このブログでも何度か(2014.4.24参照)取り上げ、業績も好調といいます。このブランドが、先般「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京(MBFWT)」に初参加して、メイン会場のヒカリエホールで、2016年春夏コレクションを発表しました。
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Img_55941jpg  今シーズンのテーマは“un-form 形のないもの”だそう。襟や身頃や袖、生地の表と裏といった部分に分けられない服づくりに取り組み、部分と部分の境界を曖昧にしたり、あるいは一つのパターンでそれらを全て表現してみたり----。

 ランウェイには冒頭から白いスモッグが立ちこもり、モデルたちはその中を漂うようにウオーキングする、幻想的な演出でした。
 ドレスは、細長いシルエットが中心で、優美なドレープ・テクニックを駆使したものが多く見られます。プリント柄も輪郭を滲ませたり、ぼかしたり、焦点がズレたような感覚で、ハッキリとした形がないものが多かったです。カラーはモノトーン調で差し色にピンクやブルー、グリーンなど。
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 幽玄な趣の美しいコレクションでした。

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2015年10月24日 (土)

2016春夏「インプロセス」サファリとアフリカの美に注目

 デザイナー大原由梨香とスティーブン・ホールが手掛ける「インプロセス IN-PROCESS BY HALL OHARA」による2016年春夏コレクションが、MBFWTのメイン会場、ヒカリエホールで開催されました。

Img_55601jpg  同ブランドは、いつも遊び心のある表情豊かなプリントデザインに定評があります。両デザイナーによると、今シーズンはサファリとアフリカの乾いた美を、「プレイフルで夢幻的」に表現したといいます。

 アフリカンな幾何学柄のカットジャカードのコートに、巨大なゼブラモチーフや花をプリントしたドレスのファーストルックに始まり、次第にサファリ風のルックへ。大きなパッチポケットの付いたシャツジャケットやカーゴパンツなどが登場しました。
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 サファリとはいえ、全体にやわらかい優しいイメージです。それは色使いのせいでしょう。明るい陽射しを受けて白っぽくなったアースカラー使いでまとめ上げています。 

Img_55851_2  洗練されたシンプルなシルエットにのせたプリントやジャカードなどのミックス・コーディネートが楽しいコレクションでした。

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2015年10月23日 (金)

 2016春夏「モトヒロ タンジ」 テーマは「内部観察」

丹治基浩が手がける「モトヒロ タンジ」が、MBFWTに参加して2シーズン目となる2016年春夏コレクションを発表しました。
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Img_55531_2  今シーズンのテーマは、「
Internal observation内部観察」です。

Img_55511_3  シンプルな外側に覆われた、人体や機械の複雑な内部構造を、独自のテクスチャーによるニットウェアで表現しています。
 

 モノトーンの中に浮かび上がる深紅のニットドレスもバランス感が美しかったです。

 同ブランドのねじる、ひねる、巻くといった有機的曲線でボディを包み込む技は、このテーマの雰囲気をよく表現していて、ますます冴えて見えました。



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2015年10月22日 (木)

2016春夏「まとふ」 「かろみ」テーマに明るい大人のポップ

 日本の静謐な美意識を現代のデザインにまとわせる、大人のファッションブランド「まとふ」が、このほど「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京(MBFWT)」で、2016年春夏コレクションを発表しました。

 テーマは「かろみ(軽み)」で、松尾芭蕉が晩年に唱えた俳諧の境地を指します。ありふれた光景を日常の言葉で軽やかに表現し、かえって深い味わいを描き出すことを意味するといいます。
 ブランドを手掛ける堀畑裕之と関口真希子は、今シーズン、この芭蕉の俳諧の理想に着目し、さらりと軽く着こなせて、しかも凛とした強さのある、明るいポップな新作を打ち出しました。

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 美しい色柄の組み合わせや、ショートパンツなど、これまでより丈の短いものも目立ちます。
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 落ち着いた中に、さわやかな軽快感が広がるコレクションでした。

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2015年10月21日 (水)

2016春夏「テンボ」 平和を祈るコレクションに感動の嵐! 

 世の中のすべての人に向けたピープルデザインをコンセプトに、誰もが着られるファッションを展開しているのが、「テンボ tenbo」です。ブランドを手掛けるのは、このブログで既に何度かご紹介した(前シーズンのコレクション参照)ファッションデザイナーの鶴田能史さん。
 今シーズンもMBFWTに参加して、東京・乃木坂のメルセデスベンツ・コネクションで、2016春夏コレクションを発表しました。今回は社会性をより強めて、そこかしこに平和への祈りがいっぱい! 会場には目頭を押さえる人も多く、またしても感動の嵐が巻き起こりました。
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Img_54881  テーマは「1945」です。悲惨な戦争から70年を過ぎて、築き上げてきた平和の尊さを見つめ直そうということでしょう。
 ショーは全盲のアコーディオン奏者が奏でる調べからスタートしました。

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 次いで黄色いケーキを食べながら「リトルボーイ」を名乗る少年が歩いてきます。
 「リトルボーイ」は広島に投下された原子爆弾の名前です。
続いて太った男性が、長崎に投下された原子爆弾「ファットマン」の名で登場しました。このブランドらしい原爆反対の演出です。

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 次に、迷彩柄のプリントドレスのモデル(右写真)が現れます。

 迷彩といっても輝く星で表現したオリジナルプリントで、平和をイメージしているといいます。

Img_55001  左のシャツは、千人針のプリントです。
 千人針とは戦時中、出征兵に向けて多くの女性が一枚の布に糸を縫い付けて結び目をつくり、お守りとして渡していたものです。
 幸運を祈って、現代のお守りとして着てみたいと思うようなデザインです。
 デニムを接ぎ合わせたスカートのようなパンツをはいています。

Img_54961  右は、点字を思わせる水玉模様のプリントのシャツドレスです。

Img_55141pg  俳優のルー大柴も、友情出演されていてびっくり! 
 身振り手振りを交えてコミカルにウオーキングされ、楽しかったです。 

 このショーには、ファッションモデルとともに、何らかの障がいのある方や、難病の方、車いすの方など、体型の壁を超えた様々な方々が出演されました。

Img_55121jpg  フランスから初来日されたSMA脊髄性筋委縮症のアレクサンドリンAlexandrineさんです。
 天使のように神々しい、ピュアな美しさをお持ちの方でした。

 

 下の写真は左から、車いすのアーティスト、佐野有美さん。小さい体のアーティスト、後藤仁美さん。進行性難病筋ジストロフィーと闘うシンガー、小澤綾子さん。
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 フィナーレを飾ったのは、右の千羽鶴のドレスでした。
 たくさんの折り鶴は、広島県平和記念公園の原爆の子の像に世界中から寄せられたものを使用しているそうです。
 核兵器廃絶と世界恒久平和への願いを込めて表現したといいます。

 モデルとして出演された方々は、皆ニコニコと本当に楽しそうでした。テンボは、このように体型やライフスタイルに関わりなく、誰でも楽しめるファッションを提案しています。
 そしてそれと同時に、平和をもアピールしていました。
 コレクションを拝見しながら、ファッションには社会を変える力があると改めて思いました。テンボの発信力に、ますます期待しています。

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2015年10月20日 (火)

2016春夏「ミハラ ヤスヒロ」ダダや新即物主義に着想

 今シーズン5年ぶりに東京に復帰し、MBFWT2016春夏コレクションを開催したのが、ファッションデザイナー、三原康裕によるブランド「ミハラヤスヒロMIHARAYASUHIRO」。

Img_55051  ショーは、渋谷の路上で演奏するアコーディオン奏者のビデオ映像をバックに進行するという、東京らしい演出でした。どこか哀愁を帯びたアコーディオンの調べに乗って、メンズウェアとともにウィメンズウェアのモデルも登場しました。

Img_54971  メンズは無意識を表現しようとする「ダダ」の芸術思想、またウィメンズは1920年代のドイツで勃興した「新即物主義」の芸術運動にそれぞれインスパイアされたといいます。

 デニムのレイヤードやワイドパンツ、テーラードジャケットにスウェットの組み合わせなど、全体にシンプルでリラックスした趣のルックです。

 カラーはインディゴブルーやネイビー、白、カーキが中心。

 上質なスポーツカジュアルスタイルをいくコレクションで、幅広い層からの支持が期待されます。
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2015年10月19日 (月)

2016春夏「アツシ ナカシマ」 映画「2001年宇宙の旅」に着想

Img_54691jpg  この9月にDHLエクスポーテッド賞を受賞して話題のファッションデザイナー、中島篤が手掛ける「アツシ ナカシマ ATSUSHI NAKASHIMA」。いつも近未来的なコレクションで注目のブランドです。そのランウエーショーが、2016春夏MBFWTのメイン会場、渋谷ヒカリエで開催されました。

 今シーズンは、とくにスタンリー・キューブリックの映画「2001年宇宙の旅」にインスパイアされたといいます。
 宇宙船を思わせる舞台に登場したのは、シンプルでかっちりとしたチューブラインのドレスです。首を覆うハイネックのものは、まるで宇宙服のようにも見えます。
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 素材は、ネオプレンにカットジャカード、コンパクトヤーン使いの複雑な編み込み柄のニット、コーティングデニム、ウルトラスエードなど。
 カラーは白黒を基調に赤とカーキを差し色に、ポイントにゴールドを入れてモダンに演出しています。
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 構築的なディテールで、より一層未来的な世界観を強調したコレクションでした。

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2015年10月18日 (日)

2016春夏「ファセッタズム」 破壊と再構築の美

Img_54661  ファッションデザイナーの落合宏理が手掛ける「ファセッタズム FACETASM」が、今期「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京(MBFWT)」で、2016年春夏ウィメンズのコレクションを発表しました。私はこのブランドではいつもメンズコレクションばかりを見てきましたので、女性服は大変新鮮でした。

 テーマは、この7月のミラノでのメンズコレクションと同じ「Ambiguous daze in my ambiguous days 曖昧な自己探求」です。日常見慣れた服を、このブランドらしく破壊し再構築する美を追求しています。

 会場は渋谷区文化総合センター10階の狭い廊下で、通路にはビニールシートが無造作に敷かれたままです。モデルたちは顔を白塗りにし、髪を大きく横になびかせて、この上をウオーキングするという幻想的な演出でした。
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 パーツを解体してリボンで結んだり、シルエットをふくらませてオーバーサイズにしたり----と、刺激的なデザインを披露。「服にタブーはない」と言うデザイナーのイマジネーションに、久々に敬服させられたコレクションでした。

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2015年10月17日 (土)

2016春夏「ミントデザインズ」 テーマは「ザ・ガーデン」

Img_54131jpg_2  人気ファッションブランド「ミントデザインズ mintdesigns」が、今回初めて「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京(MBFWT)」に公式参加し、2016春夏コレクションを発表しました。場所はメイン会場の渋谷ヒカリエではなく、江東区にあるトロット・ヒューリスティック シノノメという印刷製本工場を利用したギャラリーです。

 テーマは「ザ・ガーデン The Garden」で、庭園の花が主役とはいいながらも、シンプルで幾何学的で、抑えた色目が多く、この無機質な工場の空間に似合っているようでした。

 素材は、ジオメトリック感覚のプリントとともに透ける穴あきや輝くシルバー箔使い、レーザーカットなどテクニカルな加工が多く、ドレスの洗練された都会的なイメージを伝えていました。
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  ところで今期は、各所で国際化へ向けたデザイナーの動きが活発化しています。このブランドを手掛ける二人のデザイナー、勝井北斗と八木奈央も、来年はパリ進出が噂されているところですね。活躍の舞台がますます世界に広がることを期待しています。

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2015年10月16日 (金)

2016春夏「東京ニューエイジ」東京の今とこれからを表現

 ファッションデザイナーの坂部三樹郎と山縣良和がプロデュースする若手デザイナー集団「東京ニューエイジ」が、「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京(MBFWT)」で2016春夏コレクションを発表しました。

 今回、新作を披露したのは、次の5ブランドです。大月壮士が手がける「ソウシ オオツキ SOSHI OTSUKI」、青木明子の「アキコ アオキ AKIKOAOKI」、吉田圭佑が手がける「ケイスケ ヨシダ KEISUKEYOSHIDA」、村上亮太、村上千明の親子デザインデュオが手がける「リョウタ ムラカミ RYOTAMURAKAMI」、横澤琴葉が手がける「コトハヨコザワ kotohayokozawa」。

   SOSHI OTSUKI           AKIKOAOKI
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   KEISUKEYOSHIDA        RYOTAMURAKAMI
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      kotohayokozawa
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 いずれも新世代らしい、鮮烈な個性あふれるコレクションで、東京ファッションの今とこれからを表現していました。

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2015年10月15日 (木)

2016春夏トッド・スナイダー イタリアの海辺をイメージ

 2016春夏コレクションを発表する「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京(MBFWT)」が、この12日、開幕しました。トップバッターはアメリカのファッションブランド、「トッド・スナイダー TODD SNYDER」です。 
 2011年にニューヨークコレクションにデビューし、昨年、東京に旗艦店をオープンしました。ブランドを手掛けるトッド・スナイダーは、今もっとも波に乗っているデザイナーの一人です。
 この7月に行われたニューヨーク・メンズファッション・ウィークで発表したコレクションが、今回、東京で初めて披露されるというので、会場にはメディアがぎっしり詰めかけていました。

Img_53801pg  今シーズンは、彼にとって印象的な場所という、イタリアの海辺のリゾート地がイメージされています。かつてのカーク・ダグラスやクラーク・ゲ―ブルといった映画スターたちが愛した、もはやクラシックといえる休暇のためのワードローブが着想源といいます。

Img_53811jpg  カプリ島の海を連想させるブルーやネイビー、白、またモダンミリタリーな感覚のカーキ色のアウターを中心に、プレッピーなレディスも数点見られました。リラックスしたドローストリングのパンツやアンコンのスポーティなコートなど。海の風を感じる爽やかで上質なコレクションでした。
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2015年10月14日 (水)

「Amazon.co.jpのEC戦略とファッション流通への展望」

 世界規模でインターネット通販を展開しているアマゾン。私たち日本人にとっても、もうすっかりお馴染みのサイトです。
 Img_52101このアマゾン・ジャパンの代表取締役社長ジャスパー・チャン氏による講演会が、先般開催の「ファッション ワールド 東京2015秋」で行われました。
 テーマはAmazon.co.jpのEC戦略とファッション流通への展望」です。巨大IT企業の代表による講演とあって、会場は熱気あふれる満席状態でした。

 その骨子をレポートします。

 まずアマゾンのビジネスとビジネスモデルについて。創始者のジェフ・ベゾス氏が掲げる同社のヴィジョンは、①地球上でもっとも客を大切にする会社、②地球上でもっとも豊富な品揃え、といいます。品揃えを豊富にすることで、客が集まり、売り手が増えて、商品を低価格で提供するビジネスモデルができあがったそうです。その顧客満足の3つの柱は、品揃えと価格と利便性で、とくに利便性では、配達のスピードにこだわり、当日配送は今では国内の78.1%、翌日配送は95.1%をカバーしているといいます。
 私も時折本を購入していて、いつもすぐに送料無料で届くので助かっています。最近は本だけではなく家電から衣食住と何でも揃うようになり、このサイトの登場で、買い物の仕方が変わったとも言われています。またその人にふさわしい商品のリコメンド(推薦)機能も、データ分析を逐一やっているようです。
 次にアマゾン・ファッションについてです。アマゾンは、今では全米最大のアパレル小売業で、売上高ランキングで第一位になっているそうです。フォトスタジオもニューヨークに続いて、今夏はロンドンにも開設、ヨーロッパでのファッション商品の売上増を目指しているといいます。
 日本のサイトでは15,000ブランド以上の商品を扱い、配送費は無料で、返品の場合も30日間は送料無料で受け付けてくれるそうです。サイト内での商品の探しやすさの向上など、検索機能を強化して人気ブランドを見つけやすくしているともいいます。
 さらに販売サポートソリューションについて。流通活性化や定期的なビジネスレポートなどのサービスを行うなど、全面的にサポートする態勢を整えているとのことです。
 最後に新プログラムについて。①在庫の連携。在庫をメーカーと一元管理。②簡単登録。販売事業者の独自コードによる納品サポートサービスや、商品撮影代行サービス。③ブランディング強化。ブランドの世界観を訴求できるストアデザイン・サービスなど-----。
 常に客の立場で考え、客とのつながりを強めることを第一に考えている、こうした徹底した顧客目線をアピールして締めくくられました。

 アマゾンの原動力の背景が、これで少しつかめた気がしました。

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2015年10月13日 (火)

「H&Mに学ぶ、ファッション業界における女性の社会進出」

 H&M(ヘネス・アンド・マウリッツ)は、スウェーデンのアパレルメーカーで、いわゆるファストファッションの一翼を担うグローバル企業のひとつです。今年は日本に上陸して7年目で、日本全国に53店舗を構え、売上高500億円規模に成長しています。
Img_51241  このH&Mジャパンの社長、クリスティン・エドマンさんが、先月末に開催された日本最大のファッション展「ファッション ワールド 東京2015秋」で特別講演されました。
 テーマは「H&Mに学ぶ、ファッション業界における女性の社会進出」です。H&Mでは働く人の70%が女性で、その内管理職は72%といいます。この女性活躍のキーポイントを、ご自身の体験を基に語られました。

 まず女性の能力の可能性を引き出すためには、次の2つのマインドチェンジが必要といいます。
 一つは「You Can ユー・キャン」で、あなた自身が女性リーダーになれると信じること。
 もう一つは「We Must ウイ・マスト」で、企業が女性の重要性を認識し、お互いによい環境づくりをすること。

 次に日本企業の問題点を3つ挙げ、いずれも解決可能といいます。
 一つは「女性はマネージャーとしてのストレスに耐えられない」という問題。
 H&Mでは、リーダーとしての資質で評価するので、女性管理職の割合は7割以上になっている。企業は女性の成功の可能性を信じてチャンスを与えることが大切といいます。
 二つ目は「女性はいずれ子どもの面倒をみるので管理職になれない」と考えることの問題。
 この考え方も2児の母親でもあるエドマンさんはきっぱり否定します。産休・育休の1年間は、全体のキャリアの中ではほんの一瞬のことであり、会社は長期的視点でワーキングマザーをリーダーにすることを信じなければいけないといいます。
 三つ目は「日本では産休・育休がネガティブにとらえられている」という問題。
 このことについては、H&Mと日本とは全く逆だそう。H&Mでは産休・育休はチームワークの強化につながると肯定的に考えるそうです。会社の中で自分のポジションを任せられる後輩「Next Me」を見つけることが大事であり、多くの人がリーダーとしての経験を積むことが、会社の成長につながるといいます。長期休暇を人材育成期間と考える、企業の発想の転換が求められています。

 最後に働き方のコツとして「Key is Simple」をアピール。全体を見て物事を単純化し、もっとも重要なことに焦点を当て、ベストな結果を出すように心がけているそうです。完璧主義を止め、80%でよしとしよう、といいます。
 仕事や家事に忙しいキャリアウーマンに、これは大いに参考になるフレーズですね。

 エドマンさんは、よき上司、そしてよき夫に出会えたようですが、それにしてもエドマンさんのポジティブでパワフルな姿勢は、日本の働く女性を勇気づけたと思います。そして日本企業も、この講演で働く女性をサポートする指針を学んだのではないでしょうか。

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2015年10月12日 (月)

コットン・ファッション・セミナー開催のお知らせ

 今シーズンもまた、コットン・ファッション・セミナーを下記の通り開催いたします。
 皆様のご参加をお待ちしています。

 なお、一般財団法人日本綿業振興会のHP内、「プレスリリース」ページで、「コットン・ファッション・セミナー開催」の記事が掲載されています。http://cotton.or.jp/pr2015-10-01.htmlをクリックしてご覧ください。

                   記

テーマ:「2016/17秋冬~2017春夏コットン・ファッションと素材の傾向」
講 師:柳原美紗子(ファッション・ディレクター)

日程および申し込み先
■ 大阪 11月11日(水) 2:00P.M~4:00P.M. 大織健保会館8階
  主催/協同組合 関西ファッション連合 
  申し込み先/電話06-6228-6525

■ 東京 11月13日(金) 1:30P.M~3:30P.M.  東京ウイメンズプラザホール
  共催/東京織物卸商業組合、一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会
  申し込み先/一般財団法人日本綿業振興会 電話06-6231-2665

* 大阪と東京の各セミナーは主催団体が異なります。お申込み・お問合せは、必ず直接それぞれの団体にお願いします。

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2015年10月11日 (日)

2016/17年秋冬コットン素材傾向―PV 及びMUより

 一般財団法人日本綿業振興会のHP内、プレスリリース(NEWS)の10月7日付けで、「2016/17年秋冬コットン素材傾向 PREMIERE VISION PLURI6EL 及び MILANO UNICAより」の記事が掲載されました。
http://m-yanagihara.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/2016pv-mu-9f87.htmlをクリックしてご覧ください。

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2015年10月10日 (土)

PVファブリック 日本企業のニット生地が好評

 プルミエールヴィジョン(PV)パリのPVファブリックでは、今シーズンも日本企業が提案する丸編みや経編などニット生地が好評です。とくに人気があるのが、裏毛やボリュームのあるダンボールニットなど。カシミアやモヘア混など高級獣毛使いで差別化したり、糸や加工で変化をつけたりと様々な工夫を凝らしたり---。

 取材したメーカーのサンプルをご紹介しましょう。

宮田毛織
 高級感のある丸編みで、いつも注目しているメーカーです。
 今シーズンも新しいアイディアのある新作が多数見られました。
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 左は、ふんわりとした毛足の透けるニットです。何かの動物の毛皮のように見えます。
 右は、表がシルクネップのツィーディなウールで、裏はコットンのダブルフェイス・ニットです。

エイガールズ
Img_49861  とくに人気があるのは、モヘア混の裏毛だそうです。
 今シーズンのテーマは「コンタクト」で、異素材と組み合わせた新作、たとえばポリエステルのウルトラ・スウェード使いなどを見せていました。

ミナミ
Img_48901  ウールを中心とした高級感のある裏毛が好評。手触りは、やわらかいものと、逆にかなり硬いものと、両極端なものがよいといいます。
 右は、表面を象の皮膚のように加工したエレファント・フリースで、綿100%です。

東光商事(ニットコレクション)
Img_49921  シャギー裏毛が人気だそう。
 また表ウールのカットジャカードで、裏がシアーなナイロンといったファンシーな素材も好評といいます。

Kurkku alternative
Img_50261  オーガニックコットンプロジェクト「エバールーム」を打ち出し、カラーミックスの丸編みダブルニットを多数取り揃えていました。
 とくにボリューム感のある鹿の子風ジャージーが好評だったといいます。

カネマサ莫大小
Img_48941  ウール/コットンの裏毛が好評。表側はコツイ感じのウールで裏側はしなやかな起毛コットンです。

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2015年10月 9日 (金)

PVファブリック 温かい量感と自然らしい表面感

 プルミエールヴィジョン(PV)パリのPVファブリックに出展した日本企業数社を取材しました。2016/17秋冬向けは、秋冬らしい温かいふくらみのある素材や、自然らしい表面感を表現するスラブネップやリングヤーンなどの意匠糸使いが多くなっています。
 とくに注目は綿の起毛素材です。薄地なのに何度も起毛をかけたやさしい肌触りのシャツ地が好評といいます。ウインターコットンの代表であるコーデュロイも復活してきました。

 布帛関係で、注目したメーカーの素材をいくつかご紹介します。

北高
 ウールに乗せた大柄プリントやラッセルにフロッキー加工のもの、綿の細コールにネクタイ調の柄をプリントしたものなど、人気素材は多数。
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コッカ
Img_49151  ダブルガーゼへのプリントや、ミジンコーデュロイにオパール加工で柄を出したものなど、様々。

チクマ
Img_50171_2  ヘリンボンツイルが好評とのこと。白いネップが飛ぶドネガル調のものや、ウール/コットンのストレッチデニムなど。

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2015年10月 8日 (木)

PVファブリック 合繊で自然を意識させる素材感

Img_50001  プルミエールヴィジョン(PV)パリのPVファブリックで、私が毎回注目しているブースがあります。それが世界に冠たるテキスタイルメーカーとなった小松精練です。
 同社テキスタイルデザ イナーの梶原加奈子さんにお目にかかることができ、2016/17秋冬に向けたトレンドを伺いました。

 総じて合繊で自然を意識させる素材感が中心といいます。

Img_50031  「カール・カール」は、ウールのような嵩高なポリエステル100%です。強撚ウールの風合いと張り感を併せ持つ、ウールとポリエステルの両方の魅力をもった素材なのですね。
 ポリエステルなので無制限に様々な加工ができるといい、とくに人気は織り柄をデジタルプリントしたものとか。

Img_50021  左のように、ふくらみのあるキルティングに見えて、実はプリントというものも。
 3Dの立体感もデジタルプリントで自由自在です。


 

 また今シーズン、新発表されたのが「ウルトラ・ルガーノ」です。Img_50011 これはうるし調の光沢加工で、鏡のような反射光が印象的でした。従来のルガーノに比べ2倍以上の輝度で光るナイロンタフタで、ダウンジャケット用に好評のようです。

 さらに「オニベジ」も、確かな手ごたえとか(このブログ2014.10.3参照)。これは既に昨年発表されたもので、玉ねぎの外皮から抽出した天然染料(ケルセチン)を共通成分にした、合繊へのボタニカルダイ(植物染料染め)です。
 エコな商品を求めるバイヤーに関心が高いといいます。

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2015年10月 7日 (水)

PVファブリック 日本を代表する大手企業が新規出展

 今期プルミエールヴィジョン(PV)パリのPVファブリックには、日本企業37社が出展しました。その内新規出展したのは4社で、いずれも日本を代表するリーディングカンパニーです。
 PVが初めて日本に門戸を開いたのは、2002年9月で、その頃は個性的な商品をつくる中小企業ばかりでした。それが今や、日本の大企業が揃って参加するようになり、隔世の念を禁じえません。「世界へ発信するには、世界最高峰のテキスタイル展であるPVへの出展がもっとも好ましい」という、この考えが広く浸透してきたからでしょう。

 その4社を簡単にレポートします。

東レインターナショナル
Img_50101jpg  PVファブリックの“アパー・ジーンズウェア”エリアに初めてお目見えしたのが、同社ファイバー部ストレッチ素材課のデニムシリーズを手掛けるチームです。「プライド・オブ・ゴーセンPRIDE OF GOUSEN」を掲げる東レだけに、合繊中心かと思いきや、実はコットン/ポリウレタン混など複合が半数以上で、デニムはやはり綿使いでなくては、と再認識しました。
 中空ポリエステル使いで超軽量のワッシャー加工デニムに引き合いが多かったようです。初出展ながら今回のPVアワードにもノミネートされました。インディゴブルーの色がひときわ目を引くブースで、生地のみならずアウターやダウンを含む製品をたくさん展示し、来客が絶えない盛況ぶりでした。

帝人フロンティア
 初出展とはいえ、既に帝人グループで帝人ファイバーとして出展した実績があります。今回は「サステイナビリティー 持続可能性」と「トレーサビリティー 追跡可能性」をテーマに、ポリエステルファイバーの“ソロテックス”や“デルタピーク”を訴求。
 “ソロテックス”はポリウレタンのような劣化を生じないポリエステル100%のストレッチ素材で、従来のものより低温で加工でき、後染めが可能。バイオマス原料を37%含むエコ素材といいます。
 “デルタピーク”は、トレースしやすい嵩高性のあるパワーストレッチで、スポーツアバレルに向けに人気があります。
Img_50281 今回のPVアワードでは、3層フィルム構造の裏がタオル地のような素材がノミネートされましたが、惜しくも受賞を逃したといいます。
 左の写真がそれで、機能性と温かみを両立させたソロテックス80/ウール20です。

タキヒョー
Img_51531jpg  輸出で大きな実績のある同社が初出展とは、驚かされます。
 様々な高級付加価値素材を揃えて、ブースを構成。ハンガーに創業年の1751の数字を刻印し、老舗の独自性やストーリー性を打ち出していたのが印象的です。
 世界でも同社にしかない英式紡績機で織られたやわらかなウール織物や、コットンの格子柄のもの。また日本の匠の技、漆芸のプリント加工(右写真はこの後開催の"ファッションワールド東京"での展示)や、裂き織りのような織物も提案されていました。

Img_50351  中でももっとも好評だったのが、左写真の丸編みなのに高密度織物感覚の素材や、ウール100%で、合繊の感触や機能性を備えた素材。
 他にない差別化素材を打ち出し、それが評判を呼んで想定以上のバイヤーが押しかけた模様です。盛況な商談に大満足の様子でした。

V&A Japan
Img_50131  元々アウトドア・スポーツ素材が主力の商社で、今年2月、高機能繊維ブランド「CRAFTEVO 」を立ち上げ、カジュアル分野への進出をはかっているといいます。PVファブリックでも、このブランド名で出展していました。
 糸から製品まで一貫生産し、快適性を追求するとともに、昨年5月、スイスの"bluesign system "のパートナー企業となり、全ての生産工程において環境に配慮した安全・安心な製品の提供に努めているといいます。
 耐水性(防水性)、透湿性、ストレッチ性、UVカット性、吸水速乾性など、高感度なスポーツ素材を訴求し、ファッション素材としての評価を高めたようでした。

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2015年10月 6日 (火)

PVパリでシンポジウム「スマート・クリエーション」開催

 2016/17秋冬プルミエールヴィジョン(PV)パリで、「スマート・クリエーション」をテーマにしたシンポジウムが開催されました。
 最近、言葉の頭に「スマート」を冠することが多くなり、スマートフォンやスマートグリッドなどといいます。高度な技術概念を表すIT用語として使われています。 
 それでは「スマート・クリエーション」とは何でしょう。会議に参加して、この場合の「スマート」とは、「社会的責任」と同義であることがわかりました。
 今期、業界を上げて聞かれた「Let’ s smart」の合言葉。これは社会的責任を持ち、エシカルでエコ、しかも他にないモノづくりを考えようということです。
Dd3_6061_montage                     (写真はPVパリのHPより)
 シンポジウムでは、まずPVパリのCEO、フィリップ・パスケ氏が「PVがスタートして42年が経過し、繊維・ファッションの生産と販売へのアプローチは劇的に変化した。そこで今、PVは責任ある創造に向けて、スマート・クリエーション・プログラムを用意し、長期戦略でこれに取り組んでいく。今回はその第一歩」と挨拶。
 この後、登壇者たちが、次々に発言。
 「サステイナブル=持続可能な開発こそ未来がある」
 「ファッションはエコシステムを前提に、すべてのセクター間のシナジーを強化し、糸から最終製品までトレースできるようにする必要がある」
 「2014年のボストンでの調査によると、買い物客の13%が、社会的責任を意識して購入した。その2年前はわずか2%に過ぎなかったという。社会は明らかにスマートの方向に向かっている」
 「科学的、環境負荷低減の観点から、イノベーションを披露し、知識を共有することが重要」など。

 「スマート・クリエーション」、日本でも改めて考えたいテーマですね。

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2015年10月 5日 (月)

PVパリ 初の東レ×レクレルールのカプセルコレクション

 今期PVパリで話題の一つとなったのが、パリの有力セレクトショップ「レクレルール」で行われた東レ×レクレルールのコラボレーション企画展示でした。 

Img_50721  ショップでは、ハンガー台1本に、東レの高密度ポリエステル素材でつくられたスポーティなアウターとテキスタイル数点がかかっていました。
 PVパリの開催期間をはさむ14日から一週間限定の展示で、翌月以降、販売を予定しているとのことでした。

Torayflyer1537x760_2  レクレルールが提示するデザインを、東レが自社の素材を使って日本で縫製するメイドイン・ジャパンの小規模なカプセルコレクションです。

 このプロジェクトは、レクレルールのバイヤーがPVパリに出展した東レ素材に魅せられたことがきっかけといいます。日本の合繊「プライド・オブ・ゴウセン PRIDE OF GOUSEN」の快挙ですね。今後の進展を期待しています。

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2015年10月 4日 (日)

華道家「假屋崎省吾の世界」展 華麗なる美の空間、極まる

 華道家の假屋崎省吾氏が、目黒雅叙園「百段階段」で毎年開催している「假屋崎省吾の世界」展の内覧会に行ってきました。

 本展は今年で16年目。また今回は目黒雅叙園創業プレ88周年特別企画といいます。
Img_51691 琳派が誕生して400年の記念の年でもあることから、テーマを「和美共感(わびきょうかん)」にしたとのこと。

 右は、漁樵の間で記者会見する假屋崎省吾氏。

 巨大な生け花とご自身がデザイン・プロデュースされた着物の作品も展示されています。日本文化の煌めきを伝える華麗な室内装飾とも相まって、会場は華やかそのものでした。まさに“美の空間、極まる”です。
Img_52051_2                十畝の間での展示。

 また苔和道の家元、古谷直人氏とのコラボ作品も、今回の新しい試みといいます。
Img_51961_2               静水の間での展示。

 ご自分を「平成の花咲か爺」と呼ぶ同氏は、現在58歳になられるとか。Img_52041_2
 食育ならぬ花育にも取り組まれていて、日本全国の花の生産者を都道府県別に紹介する本も出版されています。

 草丘の間での展示。

Img_51881  各部屋の花々の傍らには、栽培者のプレートも置かれていました。

 清方の間での展示。

 場内には、ショパンのピアノ曲が流れていて、ご自分が演奏したものだそう。仕事中、音楽は欠かせないといいます。

 それにしても、生け花から、着物、花器などのオブジェまで、さらにはたくさんの本の出版、ミュージックまでも手がけるという、多芸多才ぶりにびっくり!
 何とすばらしい才能の持ち主と思いました。
 
 展覧会は10月25日までの開催です。週末はトワイライト見学もできます。たまにはこのような非日常の世界に浸ってみるのもいいのではないでしょうか。

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2015年10月 3日 (土)

2016/17秋冬PVアクセサリーで近未来のテキスタイル展

 2016/17秋冬プルミエールヴィジョン(PV)パリのPVアクセサリーで、R3iLabによる革新的な近未来のテキスタイル展が行われました。
 R3iLabは、約500の企業の頭脳を集めた最先端技術のネットワーク団体です。12年前から活動が始まり、今回2020年に向けて開発された11点の実験的プロダクツが公開されました。

 興味深かったのは、“インテリジェントウェア”です。

Thumbs_0h9a6496  右のTシャツはテンカン患者の診療を補助し、フォローアップケアをするアイテムとして開発されたもの。
 ボディセンサーが35か所に取り付けられ、危険を予知するといいます。

 また健康を管理するコルセット・アクセサリーも、女性にとってうれしいアイテムと思いました。
Img_48781  左のブラには目に見えないセンサーが組み込まれていて、ストレスなど体調データを、スマホでいつでもどこでも診ることができるというものです。

 この他、太陽光発電するテキスタイルや24時間発光するロープ、リサイクル素材を100%使った縫い目のないシームレス・バッグなど様々。

 進化するウェアラブル端末や、サスティナブルなエネルギーの進展、工業的に手仕事風をつくる技術など、付加価値のあるクリエーションが展示され、科学なくしてファッションはない---と、認識を新たにしたことでした。

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2015年10月 2日 (金)

2016/17秋冬PVアクセサリーに初めて靴のエリア

201617秋冬プルミエールヴィジョン(PV)パリのPVアクセサリー見本市会場に、初めて靴のエリア、「シューズ・フォーカス」が新設されました。
 これは
PVアクセサリーとPVレザーの両見本市の協働によるものです。これまでPVアクセサリーは、服飾付属品や装飾アクセサリーが中心で、靴関連はありませんでした。しかし今期よりPVパリは、6つの見本市が名実ともに統合され、見本市間の連携がしやすくなりました。こうした背景下、今もっとも大きな成長分野とみられている靴に焦点を当てたエリアが誕生したというわけです。
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 エリアの中央には、
PVアクセサリーとPVレザーによる靴の最新ファッションや技術、素材などの展示コーナーがあり、部品や革などを買い付けるバイヤーたちでにぎわっていました。

新しい靴づくりのメッセージを発信する「シューズ・フォーカス」。今後ますますPVパリの注目エリアになってきそうです。

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2015年10月 1日 (木)

2016/17秋冬PVデザイン 洗練された装飾のシーズン

 プルミエールヴィジョン(PV)パリのPVデザインは、テキスタイルデザインの見本市です。センシティブなアトリエが提案する斬新なプリントや柄には、来たるシーズンを読み解くヒントが詰まっています。 
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 このフォーラムで発信されたトレンドは次のようです。
 2016/17秋冬は、洗練された装飾のシーズン。中でも重要なのがコラージュです。多種多様に異なるモチーフを組み合わせたり、貼り合わせたり----、刺激的な表現力で、グラフィックに、ときに挑発的にも見せます。

 今シーズンの新しいテーマを、PVパリのHP掲載の図案とともにご紹介しましょう。
 
 噴出するジオメトリックデザイン   再構成されるフラワー柄
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 驚きの抽象柄              それらしくない具象柄
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落書き風や文字柄          再演出されるエスニッ ク
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