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2015年10月13日 (火)

「H&Mに学ぶ、ファッション業界における女性の社会進出」

 H&M(ヘネス・アンド・マウリッツ)は、スウェーデンのアパレルメーカーで、いわゆるファストファッションの一翼を担うグローバル企業のひとつです。今年は日本に上陸して7年目で、日本全国に53店舗を構え、売上高500億円規模に成長しています。
Img_51241  このH&Mジャパンの社長、クリスティン・エドマンさんが、先月末に開催された日本最大のファッション展「ファッション ワールド 東京2015秋」で特別講演されました。
 テーマは「H&Mに学ぶ、ファッション業界における女性の社会進出」です。H&Mでは働く人の70%が女性で、その内管理職は72%といいます。この女性活躍のキーポイントを、ご自身の体験を基に語られました。

 まず女性の能力の可能性を引き出すためには、次の2つのマインドチェンジが必要といいます。
 一つは「You Can ユー・キャン」で、あなた自身が女性リーダーになれると信じること。
 もう一つは「We Must ウイ・マスト」で、企業が女性の重要性を認識し、お互いによい環境づくりをすること。

 次に日本企業の問題点を3つ挙げ、いずれも解決可能といいます。
 一つは「女性はマネージャーとしてのストレスに耐えられない」という問題。
 H&Mでは、リーダーとしての資質で評価するので、女性管理職の割合は7割以上になっている。企業は女性の成功の可能性を信じてチャンスを与えることが大切といいます。
 二つ目は「女性はいずれ子どもの面倒をみるので管理職になれない」と考えることの問題。
 この考え方も2児の母親でもあるエドマンさんはきっぱり否定します。産休・育休の1年間は、全体のキャリアの中ではほんの一瞬のことであり、会社は長期的視点でワーキングマザーをリーダーにすることを信じなければいけないといいます。
 三つ目は「日本では産休・育休がネガティブにとらえられている」という問題。
 このことについては、H&Mと日本とは全く逆だそう。H&Mでは産休・育休はチームワークの強化につながると肯定的に考えるそうです。会社の中で自分のポジションを任せられる後輩「Next Me」を見つけることが大事であり、多くの人がリーダーとしての経験を積むことが、会社の成長につながるといいます。長期休暇を人材育成期間と考える、企業の発想の転換が求められています。

 最後に働き方のコツとして「Key is Simple」をアピール。全体を見て物事を単純化し、もっとも重要なことに焦点を当て、ベストな結果を出すように心がけているそうです。完璧主義を止め、80%でよしとしよう、といいます。
 仕事や家事に忙しいキャリアウーマンに、これは大いに参考になるフレーズですね。

 エドマンさんは、よき上司、そしてよき夫に出会えたようですが、それにしてもエドマンさんのポジティブでパワフルな姿勢は、日本の働く女性を勇気づけたと思います。そして日本企業も、この講演で働く女性をサポートする指針を学んだのではないでしょうか。

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