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2015年8月 8日 (土)

「イノベーションをリードする現場力」を語る

 先月開催された「ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション(WEF)」設立1周年記念シンポジウムで、基調講演(昨日のこのブログ参照)に続き、パネル・ディスカッションが行われました。  
 テーマは、「新たな視点で、ビジネスを立ち上げる―イノベーションをリードする現場力」です。尾原蓉子会長によれば、このテーマの狙いは、ビジネスの「イノベーション (革新)」にあるとのこと。WEFの女性活躍支援のキーワードは「エンパワメント」と「リーダーシップ」で、これを身につける効果的な方策が、「イノベーション」であると考えた、といいます。
Img_19291  パネリストは、女性初の三越伊勢丹執行役員で伊勢丹立川店長の石塚由紀さんと、元JR東日本ステーションリテイリング社長で現在はカルビー上級執行役員の鎌田由美子さんです。コーディネーターは、ファッションジャーナリストでWEF理事の生駒芳子さん。
 いずれも大企業組織の中で、現場をリードし、イノベーションを起こして来られた方で、立場の異なるお二人の体験談は、大変興味深いものでした。

 まずイノベーションについて、石塚さんは、「女性は男性とは角度が違い、肌実感が違う。マーケットは様々な視点で見ていくことが必要で、顧客との接点の中から知恵の一つとして、イノベーションが生まれる」と、多様な人材の重要性を強調。鎌田さんは、「エキナカ(エキュートなど)」を仕掛け、地域活性化を手がけて成功させた経験から、「価値基準を見直してみることこそ重要」。かつて嫌悪感の強かった駅で、ファッション商品を売るという、前例がないことをやってのけたことを語り、本田宗一郎の名言、「多くの人は『見たり』『聞いたり』ばかりで一番重要な『試したり』をほとんどしない」を挙げたのが印象に残っています。
 次に女性ならではのマネージメント能力について、鎌田さんは、「仕事の8割は、社内での折衝で、社外は2割くらい。プロジェクトを通すのに、組織の壁に何度もぶつかったが、味方も現れるもので、回り道を教えてもらうなどして、助けられた」そう。相変わらずの男性社会ですから、実感させられますね。また石塚さんは、「女性客が多いので、女性の感性が求められる。50代の女性の気持ちは20代の男性には測り知れない。しかし理論武装も必要で、数字で説明して、説得する分析能力に男女差はない」と。
 さらに管理職を目指す女性に向けてのアドバイスとして、鎌田さんは「女性はとかくこうでなくてはいけないと思いこみ過ぎる。もっと自分に正直になること」、石塚さんは「長いタームで考え、今やっていることを楽しんですること」などと話されました。
 最後に実現したいヴィジョンは、と問われて、鎌田さんは「目の前の仕事に夢中。地方と何らかのつながりを持っていきたい」、石塚さんは「女性の活躍を推進すること」と述べ、働く女性へのエールが送られて、時間切れとなりました。

 会場は、220名というほぼ満席の状態で、男性も多く、関心の高さがうかがえました。2020年には女性管理職を30%にするという政府目標が、達成されることを願いつつ---。ちょっと高揚した気分で帰路に着きました。

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