« 2015年7月 | トップページ | 2015年9月 »

2015年8月

2015年8月31日 (月)

「もうひとつの輝き 最後の印象派 1900-20’s paris」展 開催

 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で、9月5日(土)〜11月8日(日)、「もうひとつの輝き 最後の印象派 1900-20’s paris」展が開催されます。

1  「最後の印象派」とは、20世紀初頭、印象主義や新印象主義といった前世紀のスタイルを受け継ぎ、パリで活躍した芸術家たちを指します。当時脚光を浴びたフォーヴィスムやキュビスム等の前衛的な芸術運動に加わっていなかったため、美術史の視点からはあまり取り上げられることがなかったのですが、商業的にも批評的にも成功を得、フランス画壇の一端を担ったといいます。
 本展では、カリエール、アマン=ジャン、ル・シダネルら、約20名の作家による作品約80点が展示されます。チラシに掲載のエミール・クラウスの「リス川の夕陽」のように、自然や事物を詩情あふれるタッチで描いた美しい作品が多いようです。

 20世紀幕開けのパリへ、イマジネーションがふくらむ展覧会になりそうです。
 公式サイト http://www.sjnk-museum.org/program/current/3214.html

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月30日 (日)

「絶命店〜晩夏編〜」ショップオープン

「絶命店〜晩夏編〜」のショップが、渋谷パルコ・パート1で、昨日、オープンしました。
期間限定で2週間の予定といいます。
Img_26581jpg
Img_26381  この前夜、仲間たちが集って、恒例のコルクルームの夏の懇親会(写真右)が開かれ、楽しい語らいの後、ショップに移動、オープニングパーティとなりました。

Img_26561
 ショップは山縣良和(writtenafterwards)さんと坂部三樹郎(MIKIOSAKABE) さんがプロデュースしています。左はそのお二人です。
 ファッションの表現として、大きなインパクトを与えた展覧会「絶命展」(このブログ2013.10.9掲載)と続編「続・絶命展」(このブログ2015.3.29掲載)を引き継ぐものといいます。

 お二人が手掛けるブランドを含め、Jenny FaxやNORIKO NAKAZATOなど、「ここの学校」の関係者を中心に、15ブランドが参加し、才能ある若手デザイナーの結集の場といった感じです。
Img_26601  
 パーティは、若い熱気でムンムン!でした。
Img_26521
 ファッションは生きたコミュニケーションといいます。ショップは、そのエネルギーを体感する場所ということを、改めて感じました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月29日 (土)

今秋ファッションはボヘミアンな伝統感覚の素材とともに

 この秋は、春夏に続く自然志向や健康への流れを受けて、「70年代風」をキ―ワードにしたファッションが広がっています。素材も、どこか懐かしい伝統をイメージさせるボヘミアン風なテイストのものが多くなっています。ボヘミアンといっても土臭くない、洗練された都会的な感覚で、モコモコ、デコボコ、フワフワといった擬態語で表現されるような質感が中心です。

 先般開催のJFW-IFFインターナショナルファッションフェアから、今シーズンを特徴付ける素材をご紹介しましょう。

Img_21371jpg_3 ⑴ モコモコしたニット
 とくに新アイテムのコーディガンに、ファーのようなやわらかい長い毛足のある、温かそうなニットがたくさん出ています。心地よいリラックス感と高級感で、人気を集めそうです。

⑵ フォークロア調のプリント
Img_21351_3  とくにペーズリーやタペストリーに見られるような伝統柄をモダンにアレンジしたものが多くなっています。深みのある色使いだったり、またシンプルなモノトーンだったり。

⑶ ケーブル編み
 縄編みのセーターなど、手編みの温もりを感じさせる、凹凸のあるニットが復活しています。

  上の写真はいずれも「アン・カルネ Un carnet」です。

Img_21311_2 ⑷ ブルーデニム
 今春夏に続き、秋冬も、デニムが浮上しています。インディゴブルーの組み合わせやパッチワークなど、デザインも様々に見られます。 

Img_21281jpg_2 ⑸ チュールレース
 ふんわりと透けるチュールレースやオーガンジーといった、軽やかなシースルーも、引き続いています。丈が長くなったスカートの上に重ね着して、女らしい雰囲気をさらに盛り上げるのが、今シ―ズン風です。

  写真右上は「セモア C’EST MOI」の「セモアジュー C’EST MOIJEU」、左は「アトリエ・シックス ATLIER SIX」ブランドです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月28日 (金)

この秋のファッションポイントは?

 ファッションの秋、到来です。「さあ、何を着ようかな」と考えている方も多いでしょう。
 先月開催されたJFW-IFFインターナショナルファッションフェアでは、大人の女性にふさわしい新作コレクションが多数提案されました。

 そのポイントを三つ、ご紹介しましょう。

Img_21251  一つは、「たて長」のシルエットです。長いものに、また長いものを合わせて、重心を少し下に落とした感じの新しいバランス感覚を表現します。
 中でも注目は、「コーディガン」です。コートとカーディガンの中間をいくニットのアイテムで、細く長く見せるシルエットに乗って、やや肩を落とした感じのニットウェアが人気を集めそうです。
 右は「マディ MADY」のコーディネートです。

Img_21241  コートをガウン風に着こなす装いも目立ちます。テイラードコートやチェスターコートも、肩に羽織る感覚で、大人らしく着崩します。

 また今季、目立つのが、インナーのニットです。とくに多いのが、タートルネックのセーターで、これにより首を高く、「たて長」シルエットを強調します。
 左は「ヤマトドレス YAMATO DRESS」のものです。

Img_21171  二つ目は、「ポンチョ」です。70年代風のファッショントレンドとともに、俄然アウターの新鮮アイテムとして浮上してきました。
 特徴は、ワイルド感のあるフリンジですが、全体にモダンにエレガントに仕上げられています。

 右は、「アスプリのinnowave」ブランドのもの。
 丈は、腰を隠す丈ぐらいのものが多いようです。

Img_21221  左は、「ヤマトドレスYAMATO DRESS」のポンチョ風コートです。
 素材のフリンジボーダーが目新しく思われます。ポンチョの旬なイメージを引き出していますね。Img_21231



  三つ目は、「パンツスタイル」です。今シーズンはパンツが大いに売り上げを伸ばすことになりそうです。

Img_21141  この春先、少しだけ顔を見せていたワイドパンツが、早くもあちらこちらで店頭を飾っています。ウエストも高くなってきました。クロップト・ワイドからくるぶしを隠すロングフレアまで様々。センタープリーツのものも出てきました。今春夏大流行したガウチョパンツは、スカート風に変化しているようです。
 右は、「アスプリのSeadrake」ブランドのものです。 

 この秋は新しいアイテムを採り入れて、変わるファッションを楽しみたいですね。 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月27日 (木)

円覚寺夏期講座 置かれた場所で環境を逆転させるには

20150720080658imgp04241  先月のことになりますが、今年も円覚寺夏期講座の2日目に参加しました。ご登壇されたのは、シスターの渡辺和子先生と夏目漱石・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の研究をされている早稲田大学の池田雅之先生です。

 お二人とも、置かれた場所を足場にして環境を逆転させるというお話で、考えさせられました。
 とくにシスターについては、著書の「置かれた場所で咲きなさい」を読んで、励まされた私です。どのような方かと興味を持っていました。
 テーマは、「置かれた場所で咲くために」です。環境を変えたければ、自分を変えてみる、発想を転換してみること、と説かれました。88才になられるシスターは、9歳のとき、二・二六事件により目前で父親が銃弾に倒れる姿を目撃するという衝撃的な体験を負われたといいます。その後のご苦労からにじみ出た体験談には、心を打つものがありました。

 池田先生は、「小泉八雲と夏目漱石の鎌倉」をテーマに、八雲も漱石も鎌倉という場所が人生の分岐点になったと解説されました。八雲は鎌倉詣でが作家としての最初の入り口になったといい、漱石は悩んだ心の旅路の果てが鎌倉への参禅であったといいます。

 今いる場所の大切さを、改めて感じさせられた講演会でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月26日 (水)

パリで「四国歌舞伎?」淡路人形を展示!

 今、パリのギメ東洋美術館で開催中の「能からマタハリまで」展で、淡路人形(このブログ2015.8.18 付けで掲載)が「四国歌舞伎」の名で展示されている、とパリの友人、坂巻素子さんが伝えてくれました。
Cid_ad0640c125f14285ba9fd2bea43a988
Cid_66b489171e9b4e9883feff159f433b5Cid_023b519a8c4f4b6188212877f9c7c96  本展は、アジアの演劇をテーマにした企画展で、ジャワの影絵や中国の京劇、そして日本のお能、浄瑠璃---などがあり、「四国歌舞伎」と題された展示は、四国の歌舞伎?ではなくて、淡路人形浄瑠璃では、というのです。大きさも高さ1mくらいとか。
 写真で、金糸銀糸の豪華な衣裳を拝見して、確かに淡路島で見た素襖などの装束と同じようと思いました。お酒好きな戎さまも、鯛の模様が入った狩衣姿で、ひょうたんを下げています。あの時の楽しかった公演が思い出されました。

 こちらは文楽人形です。町人文化華やかなりし頃の「世話もの」の小袖をまとっています。
Cid_621d69c6208441ada0044963eb53368 Cid_17f94550dfbf4230a9d3155e4dc9211Cid_0b329e4b3b5b4fbeb990654db073147
 日本にいてもなかなかこうした日本固有の奥深い文化に触れることができませんけれど、パリでは時折このようなイベントがあるのですね。
 東洋演劇といってもいろいろありますが、一番人気は日本のものだったそうです。
 今秋冬ファッションも、キモノやオビのデザインが注目されるなど、ジャポニズムへの憧憬は衰えを知らない様子です。

 日本人が気づかない日本の魅力に触れる展覧会が行われていることを、お知らせいただいた坂巻さんに感謝です。なお、開催は31日まで。パリにいらっしゃる方はお早目に、です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月25日 (火)

大塚国際美術館 至宝の西洋名画を陶板で体験

 今夏の服飾文化学会夏期セミナーで最後のハイライトが、大塚国際美術館見学でした。
 ここは、大塚グループ創立75周年記念事業として、鳴門市に設立された、知る人ぞ知る、世界初の陶板による名画の美術館です。

 至宝の西洋名画が同寸大で約1,000点、常設展示されているというのですからスゴイです。その規模は日本最大級といいます。これを2時間足らずで見ようというのですから、とても見きれません。私はルネサンス期あたりにポイントを絞って鑑賞することにしました。

 入口から一気にエスカレーターで上ると、そこはまだ地下3階です。この美術館は山の斜面に建っているのです。

Img_24711  スタートは、このフロアー前のシスティーナホールからです。
 ローマのバチカン宮殿にあるシスティーナ礼拝堂そのままの、荘厳な佇まいの空間です。ミケランジェロ作の天井画は、とても陶板とは思えない、見事な出来栄えで、驚嘆させられました。

 この場所は、何とあの横綱、白鵬が結婚式をあげたところとか。ここは結婚式場でもあったのです。

Img_24791jpg  次に向かったのが、スクロヴェーニ礼拝堂です。
 パドヴァにあるものとそっくりにつくられているといい、ジオットのフレスコ画は、目をみはる美しさでした。静謐なブルーが印象的です。

Img_24771  ビザンティン美術の傑作といわれる、ユスティニアヌス帝と王妃テオドラを描いたモザイク画もありました。
 いつかラヴェンナのサンヴィターレ聖堂へ行き、この絵を見たいと思っていましたが、それをここで見ることができて感動です。

 このフロアーには古代ギリシアやローマギャラリーもあります。

 地下2階へ進みますと、そこはまさにルネサンスホールでした。

Img_25021jpg  レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」は、修復前と、修復後の両方が展示されていました。
 右の写真は修復前のものです。
 ミラノで、大行列して見たことが思い出されます。

Img_24891  様々な「受胎告知」の絵画が集められている部屋も、とてもステキな空間でした。

 写真は、フラ・アンジェリコの「受胎告知」です。

 

Img_24981  右の写真のボティチェリやラファエロ、ティツィアーノ、またレンブラントやブリューゲル、ベラスケス、さらにフラゴナールなどのおなじみの名作もズラリ。

 モネの大睡蓮の池も、ここを出たテラスにあります。

 地下1階には、ゴヤの「黒い家」など、恐ろしげな作品を展示したコーナーから印象派まで、だんだん現代に近づいていきます。
Img_25211
  そして1階は、現代アート、2階は、ピカソギャラリーなど、見どころ満載です。

 最初は、陶板の継ぎ目が気になっていましたけれど、だんだんそのことをすっかり忘れて、絵画の中に入っていく自分を感じました。
 これなら、ヨーロッパでどんな天変地異が発生して名画が喪われたとしても、ここで再度見ることができます。陶板なので、約2,000年以上にわたって、そのままの色と姿で残せるといいます。まさに文化財の記録保存に貢献している美術館なのですね。

  聞きしにまさるすばらしい美術館でした。皆様も一度訪ねてみてはいかがでしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月24日 (月)

「渦の道」で鳴門の渦潮を体感

 この夏、服飾文化学会夏期セミナーの最終日は、まず鳴門海峡の渦潮見物でした。

Img_24561  大鳴門橋の橋桁空間を利用した全長450メートルの遊歩道「渦の道」を歩き、渦上45メートルの高さからガラス床をのぞき込みます。
 高所恐怖症の方は、ゾッとするのではないかと思います。

 残念ながら、この日の朝は大潮ではなく小潮でしたが、それでも小さな渦潮や潮流の激しさを体感することができました。

Img_24581  遊覧船も出ていましたが、今回は割愛です。

 「うず潮」というと、林芙美子の小説や映画が思い浮かびます。また日本画の大家、奥村土牛の最高傑作は「鳴門」といわれています。歌にも歌われて有名な鳴門のうず潮を一目見たいという思いで参加しました。
 来てみれば、すべてがモダンなつくりでとてもきれいです。網目でおおわれ、安全配慮は十分過ぎるくらいに、よくできていて、ちょっと拍子抜けしました。

 ここも世界自然遺産への登録を目指しているとか。叶うといいなと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月23日 (日)

徳島の夏の夜はやっぱり阿波踊り

 この夏の服飾文化学会夏期セミナーで、初めて徳島に来て、街のあちらこちらで阿波踊りを練習している人々がいることに気づきました。公園や広場、学校の校庭で、皆で楽しそうに踊っています。
 そう、もうすぐお盆という時期でした。阿波踊りは一年中でもっとも盛大な行事で、踊り手は10万人、見物客135万人以上を集めるといいます。ホテル前の駅に近い大通りでは、既に演舞場が準備されているところでした。

 徳島の夏の夜はやっぱり阿波踊り、ということで、この日の夜は、私も阿波おどり会館で阿波踊りを楽しみました。出演されていたのは、「扇連」のグループで、扇を持って踊る姿が美しかったです。キレのある動きから繰り出される集団演技には圧倒されました。
Img_24331
Img_24351  実は、阿波踊りといっても、よくある素朴な盆踊りの一つと思っていたのです。ところがそれは完全な間違いで、爪先から指先まで、すべてに神経が行き届いている、大変洗練された踊りでした。重心を下げて中腰で踊る男踊りや、手を高く上げて縦の動きが軽やかな女踊り、それはもう民俗芸能というよりは芸術性を感じるダンスでした。

 私たち一行を案内してくれたバスガイドさんは、有名連の「ささ連」に所属しているそうで、今年のお盆では前列で踊ると言っていましたから、相当上手のようです。この秋には、いよいよパリ公演もあり、来年のパリ行きメンバーに選ばれているとのことでした。

 それにしても「えっ、パリで阿波踊りのパフォーマンス!」とびっくりしました。「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らなそんそん」の囃子歌にのって、パリの人たちも踊りの輪の中に入るのでしょうか。反響が楽しみです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月22日 (土)

夏にぴったりな「阿波正藍しじら織り」

 日本伝統の綿織物の一つとして有名なのが、阿波しじら織りです。サンプル帳で見て、いつか工場見学したいと思っていました。それがこの夏、服飾文化学会夏期セミナーに参加して実現しました。

 訪れたのは明治30年創業の老舗綿織物メーカーで、長年しじら織りを手がけている長尾織布合名会社です。
 パンフレットによれば、しじら織りは、布面にチヂミのようなシボがあり、空気をよく通して涼しいのが特徴です。蒸し暑い日本の夏にぴったりな生地なのですね。明治維新の頃、阿波阿宅村の“海部ハナ”という機織りの女性が、雨に濡れて縮んだ縞木綿を干して乾かしたところ、布に見たこともない凹凸があらわれ、これをヒントに考案したといいます。
 同社はこの独特の木綿縞、しじら織りを復元し、阿波藍で染め上げ、昭和39年に「阿波正藍しじら織」の商標登録を取得。昭和53年には、日本の伝統工芸品に指定されています。
 社名の「織布」を「おりふ」と読ませるところも、昔ながらの伝統の技にこだわっているようで、好ましく思われます。

1_2  工場を案内してくださったのは、同社5代目社長の長尾伊太郎氏です。
 伝統を守りつつ、和から洋へ、小幅とともに広幅を採用するようになって、クールビス用のシャツ地やかけふとん地なども製造されているとのことです。

 まずは藍染めの現場を見せていただきました。アンモニア臭が漂います。

Img_24091_2  写真右は、俵(重さ55キロ)から、取り出した「すくも」です。「藍の館」でも見ましたが、藍葉が発酵して腐葉土のようになっています。

Img_24071jpg_2  写真左は、藍を建てる、つまり水に溶けない藍を可溶性にして染色できる状態にする藍甕です。

 

Img_24131_2  写真右は、綛糸染めし、天日干ししたもの。しじら織りには経糸、緯糸とも30番手綿糸が使われています。
 同社は、吉野川支流の鮎喰川の近くにあります。水が良好で豊富に使える、染色に適した環境にあるのですね。

 機場では、たくさんの色糸が見られました。化学染料のものも含め、約100色もの色糸を揃えているとのことです。
Img_24171_2
 織機は、今では広幅と小幅が半々の割合になっているそうです。
Img_24181_2
Img_24281_2  経糸の3本引き揃えと1本を交互に織り上げて、しじら織りのタテシボを出しているといいます。

 左は美しいグラデーションの縞木綿です。

 

Img_24241  織り上がった布は湯通しし、仕上げます。

 同社のような工場は、今では4社しかないとのこと。

 綿織物産地というと、とかく分業が多いですが、ここでは染色から整経、織り、仕上げ加工まで、すべて一貫した工程で行われています。
 しかも織物の伝統や手作りのものに興味を持っていただきたいと、藍染め体験教室や、このような工場見学会などの教育事業にも積極的に取り組まれています。
 「阿波正藍しじら織り」を未来に受け継いでいくという、社長の熱い思いを感じました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月21日 (金)

藍商の歴史ある脇町「うだつがあがる町並み」

 服飾文化学会夏期セミナーでは、「藍の館」に続き、大藍商たちが栄華を極めた歴史ある美馬市脇町にも行ってきました。ここは「うだつがあがる町並み」と呼ばれているところでもあります。
 この「うだつ(卯建つ)」とは、建物の外側に張り出して設けた袖壁のことで、防火壁とはいうものの、家格を象徴する装飾だったようです。「うだつがあがらない」とよくいいますが、これはイマイチうまくいっていない状態のことで、往時、豪商たちは、「うだつ」をあげて、家運隆盛を顕示したのですね。
Img_24011
 この脇町に残る、白壁が美しい「うだつの町並み」は、かつて商家が活気に満ちていた頃の面影を伝えています。

Img_23831  中でもこの町でもっとも大きい吉田屋住宅(約600坪の敷地)を訪れました。屋号を「佐直」と称した藍商人の邸宅です。
 とくに土蔵が、思いがけなく広く、山岡鉄斎の書画など美術品や骨董品の宝庫といった感じでした。
Img_23901 Img_23911






 阿波踊り竹人形の里「時代屋」という竹細工の店も興味深かったです。 店内では「阿波の名工」として表彰された藤原竹海氏が、しきりと手を動かして、繊細な阿波踊り竹人形をつくっていました。
Img_24001
Img_23991
 驚かされたのは「ズスムシ」です。竹でできているとは思われない、本物そっくりの出来栄えです。




 Img_23791また脇町劇場「オデオン座」の何ともレトロな風情にも惹かれました。
 木造の劇場で、内部には、回り舞台や花道があったり、芝居絵がかかっていたり。娯楽の殿堂だったことが偲ばれます。

 時を超えてタイムスリップしたような静かな町でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月20日 (木)

阿波和紙の作業場を見学

 ユネスコの世界無形文化遺産に、昨年、手漉き和紙が登録認定されました。この徳島も古くからの手漉き和紙、阿波和紙で知られる産地です。
Img_23601_2  今回、服飾文化学会夏期セミナーでは、短時間ではありましたが、この和紙の伝統を継承し、新しい技法の研究開発を行っている阿波和紙伝統産業会館を訪問しました。

 作業場はガラス張りで、職人の技を見学できるようになっています。吹き抜けの上部に懸かる橋からも見下ろせます。
 ここでは大小様々な大きさの紙漉きが行われているようです。職人の養成や研修スペースもあり、手漉き和紙を漉く体験もできるといいます。
Img_23611  
Img_23631jpg  2階では、原料の楮やミツマタの展示、和紙の製法を紹介するパネル、和紙アート展などを興味深く拝見しました。

 近年、ファッション素材にも和紙使いが増えています。紙衣など、その可能性の大きさを改めて思ったことでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月19日 (水)

藍の博物館「藍の館」を訪ねて

Img_22881_2  徳島県といえば、阿波踊りもありますけれど、全国的に有名なのは藍染めです。今夏の服飾文化学会夏期セミナーの旅は、この藍のふるさと訪問がメインになっていました。

 まず訪れたのが、その名も藍住町という藍の町にある「藍の館」。ここは江戸時代の藍商旧奥村家の屋敷を利用した藍の博物館です。

 館長の説明によると、この辺り一帯は吉野川デルタ地帯で、平安時代から栽培が始まり、江戸時代には阿波藍として知られる、一大産地になりました。藍の葉には解毒作用があることから、武将たちは鎧の下に藍染めの衣を着用したそうです。現在も剣道の胴着は藍染めであるように、その効能から、最近藍が見直されているといいます。とはいえ本物の藍染めは全体の1%にも満たないのですが---。
Img_22911_3

1_2  庭には、藍(タデ藍)が植えられていて、白やピンクの花をつけていました。
 この季節は、丁度葉を収穫する、一年中でもっとも多忙な時期です。とはいえ現在栽培されている農家は、5軒だけになってしまったそうです。

Img_23291  屋敷の見どころは、母屋と3棟の寝床と呼ばれる藍加工場で、当時の農機具や民具、藍染めの伝統的な着物や古布などが展示されています。
 右は葉藍を乾燥させ、水師(藍師ともいう)が桿菌という微生物を働かせて発酵させ、つくった阿波藍(すくも)です。

 中でも見事だったのが、藍栽培から加工、販売までの工程を和紙人形のミニチュアで再現した展示。下の写真は、そのほんの一部です。細かいところまで、よくできていると感心させられました。
Img_23071 Img_23101  
Img_23161  藍染め体験も気軽にできるようになっています。
 空気に触れると、色が黄から青緑色に変化する様子は感動的!でした。藍はまさに生きている、ですね。
 今回、私はできなくて残念!次はぜひチャレンジしたいと思ったことでした。

Img_23481_2  
 母屋の奥座敷には、皇太子ご夫妻と秋篠宮ご夫妻の御歌が、仲良く並んで飾られていてびっくり!
 さすが、格式高い奥村家です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月18日 (火)

淡路島は人形浄瑠璃発祥の地だった!

 淡路島は、イザナギ・イザナミの2神による日本の「国生みの地」で、日本固有の人形劇、人形浄瑠璃の発祥の地でもあった---。

Img_22831_9  こういうお話を聴くと、神秘的なロマンを感じてワクワクしてきます。
   今夏、4〜6日に開催された服飾文化学会夏期セミナーで、初日、この淡路島の淡路人形座を訪問しました。

Img_22431_2
 最初に見たのが「戎舞」です。

 戎は、イザナギ・イザナミの子で、漁業の神様とされています。釣竿をかついでやって来た戎さまが、お神酒をふるまわれ、大きな鯛を釣って、メデタシメデタシと舞う神事です。
 思わず笑みがこぼれる、可笑しみたっぷりの舞いでした。

 この後、人形遣いの吉田史興氏より、淡路島の人形浄瑠璃についての解説がありました。

 その起こりは、国生みの神への奉納芸だったといいます。江戸時代に郷土芸能として全国に広まり、人気を集めます。この一派が文楽です。文楽という名称は、公演された劇場の文楽座に由来しているといいます。
 人形浄瑠璃の本家、淡路島では、500年もの長い伝統を守っていますから、文楽とは趣が少し異なるようです。

Img_22341  まず頭部であるカシラが、文楽のものより大きく、人形自体も大きい。それは人形浄瑠璃が元々野外で行われていたのに対し、文楽は劇場を中心に発達してきたことに関係しているといいます。

 次に人形の動かし方を披露していただきました。ちょっとした視線や首の動きで、人形はまるで生きているかのように反応します。その主遣いの技に驚嘆しました。
 また文楽と違うところは、人形を操る3人の黒子が、全員覆面をして顔を隠していることです。文楽では、出遣いといって主遣いが顔を出して演じています。

 さらに演者ですが、ここでは女性の人形遣いや大夫、三味線弾きもいて、ちょっとびっくり。すべてが男性で占められている文楽と比べ、淡路島の方が自由でおおらか---と思いました。

Img_22461_2  衣装についても、淡路島のものはだんじり祭りに見るような豪華なものが多いようです。

 人形浄瑠璃には歴史ものと世話ものがありますが、ここでは「義経八艘飛び」のような歴史ものが得意といいます。
 大正時代のものという素襖や陣羽織などには、鳳凰や龍、虎などのモチーフが刺繍されていたり、武者の目にもガラスがはめ込まれていたり。しかも盛り上がっていて、実に重厚なものでした。
Img_22651_2
 これらの衣装は、人形遣いが糸と針で要所を留めて、人形に着付けるそうです。

 最後に「火の見櫓の段」の公演があり、圧巻だったのが、お七が櫓を上るシーンです。人形とは思われないリアルな演出で、この人形座ならではの仕掛けがこらされているようです。

 今回、人形浄瑠璃・文楽を学び直し、ますます好きになりました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月17日 (月)

小諸城址「懐古園」を訪れて

 このお盆休みの一日、信州小諸の「懐古園」を訪れました。ここには中学時代に来たことがあるのですが、城跡だったことくらいしか思い出せず、何もかも新鮮でした。
20150814131952imgp53651jpg
20150814152230imgp53911  「三の門」(上の写真)が正面かと思いきや、実は線路を挟んだ向かい側の「大手門」(右の写真)が正門でした。これは重要文化財として当時の姿のまま、保存されているといいます。
 門は残ったのに、本丸の方は、明治維新の廃藩置県で跡形もなく破壊されてしまったのですね。今では石垣だけが残されているだけです。
 この城は、「穴城」といって、城下町よりも低い位置に築かれた珍しい城で、天然の岩壁に建つ要塞として機能していたことも、行ってみて理解できました。

 明治の初め、日本全国にあった城は、明治政府により次々に壊されて、小諸城も例外ではなかったのですね。残存していれば、姫路城のように大きな文化遺産となったでしょうに、残念です。

 園内には、本丸跡に建てられた「懐古神社」(左)や「島崎藤村記念館」(右)などがありました。
20150814134028imgp53771_2 20150814143040imgp06281
20150814143512imgp06371  島崎藤村が有名な詩「千曲川旅情の歌」を詠んだ「水の手展望台」からの眺望はすばらしかったです。(写真 右)
 でもこの千曲川にもダムがつくられるなど、今はもう当時の面影はほとんどない様子でした。ただ川の流れだけは変わっていないことに感慨を覚えます。

 それにしても小諸という町、古きよき時代の風情が漂うステキな町と改めて思いました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月16日 (日)

浅間山に連なる黒斑山からの絶景

 今夏、浅間山に連なる外輪山でもっとも標高の高い「黒斑山」へ登山しました。
 お盆休みは天候が悪いことが多いので、今年は天気予報に注意して、直前に決めた甲斐あって、絶好の登山日和でした。
20150815121000imgp54931
 写真は黒斑山から眺めた浅間山の絶景です。噴煙が上がっているのが確認できました。

 浅間山は、長野方面へ行ったときに、よく仰ぎ見る山です。一度近くまで登ってみたいと思っていました。ところがこの6月以降、噴火レベルが1から2に引き上げられ、火口から2キロ以内は立ち入り禁止となりました。そこで浅間山の雄大な眺めが満喫できるという黒斑山へ向かうことにしたのです。

20150815122134imgp55041  高峰高原ビジターセンター前の車坂峠登山口から、表コースを歩きましたが、アップダウンがきつくて、日ごろの運動不足の体にはこたえました。やっとの思いで「槍の鞘」という眺望のよいところに出て、また少し行くと岩山の「トーミの頭」(右上の写真)が見えました。あんな急坂を登れるかと思いましたが、何とか踏破。それから黒斑山山頂(2404m)へ登り詰めました。

20150815115654imgp54841  手前が前掛け山で、その向こうに浅間山の噴火口が雲の合間から望めました。すばらしい眺望に「やった!」の達成感がありました。気温は14℃を指していて、風が爽やかで気持ちよかったです。

 登山道沿いには、高山ならではの花々が花盛りでした。
 ヤナギランの群生(左)やマツムシソウ(右)などが、可憐な姿で出迎えてくれました。
20150814171434imgp07031 20150815091538imgp54171jpg20150815130110imgp55271_2  森にはキノコもいろいろ見られました。右は、毒キノコのテングダケの一種かと思われます。大きくて立派な形をして生えていました。

 これだから山はおもしろいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月15日 (土)

クレオパトラとエジプトの王妃展 権力を持った女性たち

Uid000186_2015030315420646eb1277  「クレオパトラとエジプトの王妃展」が、東京・上野の東京国立博物館平成館で9月23日まで、開催されています。古代エジプト展というと、王、すなわちファラオに注目したものが多いです。しかし本展はファラオを支えた王妃たち、中でもその代表的存在であるクレオパトラが主役ということで、興味がふくらみました。

 私が行ったのは、12日でした。何とこの日は、偶然にもクレオパトラの命日だったのです。博物館学芸員の方によるギャラリートークがあり、ポストカードもプレゼントしていただいたりして、幸運でした。

 しかしクレオパトラの遺物はあまりないのだそうです。王宮は地震か何かで海底に沈んでしまい、お墓もない。それでも発見された数少ない遺品の中から選りすぐりを展示しているといいます。

 展示構成は、5章立てで、第1章が「ファラオを取り巻く女性たち」。中でもファラオの母は大きな力を持っていたようで、クフ王の母を称賛する遺物などを見ることができます。
 第2章は、王宮での暮らしぶりを紹介、第3章では、「美しき王妃と女神」がテーマになっています。
 そしてもっとも見ごたえがあったのが、第4章の「権力を持った王妃たち」と、第5章の「最後の女王クレオパトラ」でした。

Img_25521  ここでは権力を持った王妃や女王、4人が紹介されます。
 まず興味深いのが男装の王妃、「ハトシェプスト」です。王亡き後、王として君臨したといいます。右写真の像(これは撮影コーナーのレプリカ)に見るように、権威を保つために、付け髭をしていたことがわかります。 

11  次に王妃「ティイ」。王族以外の身分から昇りつめた女性で、外交に手腕を発揮したといいます。
 発掘されたレリーフ、左の写真は、レリーフの最高傑作と言われているそうで、本展の目玉作品になっていました。

 

21  また絶世の美女と謳われた王妃、「ネフェルトイティ」。ツタンカーメンの母とも言われている女性です。
 右写真は王妃の頭部と伝えられているものだそう。ちらしに掲載されていたものです。 
 

 

Uid000186_20150303161222a8ebbf77  最後が「クレオパトラ」です。
 左写真は「巻き髪のクレオパトラ」といわれるもの。
 クレオパトラはその美貌と7か国語を操る知性で、エジプト王国を守ろうとしますが、最後は戦いに敗れて自決します。
 ここにはカエサルやアントニウス、オクタヴィアヌス、また可愛らしいカエサリオンの彫像も展示されていて、心に残ります。海戦を伝えるレリーフもあり、壮大な歴史ドラマを感じました。

 古代エジプトでは、クレオパトラのような権力を持った女性が数多くいたようです。一般の女性の地位も、今考えられているよりはずっと高かった、と推測されているといいます。身分の低かったティイのような女性も王妃となって、権勢をふるったというのですからね。

 古代において、女性は偉大な存在であったと、改めて認識させられました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月14日 (金)

「エリック・サティとその時代展」音楽家とアートの深い関係

1_2  エリック・サティといっても、音楽史を学んだわけでもありませんでしたから、ベルエポックのフランスの音楽家としか知りませんでした。この音楽家の展覧会「エリック・サティとその時代展」が美術館で開催されているというので、何を展示しているのかと、好奇心をそそられて、渋谷の文化村ザ・ミュージアムへ行ってきました。

 会場には、あの有名な曲、「ジムノペディ第一番」が流れています。このゆったりとした雰囲気の中、サティの人生を、この時代の芸術と絡めながら、俯瞰する展覧会でした。

 第1章は、モンマルトルの第一歩。ロートレックのリトグラフが目に飛び込んできます。ムーラン・ルージュやシャ・ノワールといったキャバレーで影絵劇が人気となり、サティが影絵の楽団を指揮していた頃です。
 第2章は、秘境的なサティ。反ワーグナーのサティがバラ十字会の聖歌隊帳に任命された時期です。ロシュフーコーのサティの肖像画が印象的でした。
 第3章は、アルクイユに移って。パリ郊外の町、アルクイユに移転し、作曲への評価が高まった頃です。サティが着用した山高帽やステッキ、つけ襟なども見ることができます。
 ベヒシュタインE型のピアノが置かれた展示室には、サティ作曲、シャルル・マルタン挿絵の「スポーツと気晴らし」シリーズがあり、見応えがあります。これは20のテーマに基づく短い音楽と挿絵が交互に現れる形式で、最終章のコーナーでは、この映像が流されています。
 第4章は、モンパルナスのモダニスム。ピカソやブラック、ジャン・コクトー、マン・レイといったアーティストたちの作品が並んでいます。1920年代のパリのカフェ文化がしのばれる、そんな雰囲気のコーナーです。 ポスター(左上トップ)に掲載されたフランシス・ピカビアの作品、舞台劇「本日休演」の楽譜の口絵も、ここにありました。
 第5章は、サティの受容。
1201507221826101_2  マン・レイの「エリック・サティの眼」(右の写真)など、サティをモチーフにしたシュールな作品が見られます。当時のダダイストたちは自分の作品に、サティの名前を加えて制作していたのですね。
 アンドレ・ドランのバレー衣装のデザイン画も美しかったです。

 サティが活躍した時代は、芸術運動が大変革した時代。サティも、当時の前衛的なアーティストたちと深いつながりを持っていたことがわかりました。

 なお、本展は30日までです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月13日 (木)

「旅の風景 安野光雅 ヨーロッパ周遊旅行」展

 先日、「旅の風景 安野光雅 ヨーロッパ周遊旅行」展を見てきました。これはこのブログ2015.7.5で予告していた展覧会で、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で、23日まで開催されています。

 安野光雅ほど、旅をした画家もいないとか。1963年に初めて海外旅行をして以来、レンタカーでスケッチしながら旅をし、気に入った場所を見つけると、即座に筆を取り出して、描いたといいます。絵の中には、たくさんの人々が生き生きとした姿で描かれています。
20150529annomitsumasa_v_2  ちらしに掲載された右の絵は、「ゴンドラの唄」というタイトルが付いているヴェネツィアの風景です。

 旅情あふれる水彩画を鑑賞しながら、子どもの頃、安野の「旅の絵本」を見て、「私も行ってみたい」、「遠くへ行きたい」と思ったことを思い出されました。その後、私も実際にヨーロッパに行き、風まかせの旅をしたものでした。
 ここにはそのときに見た風景が描かれていて、懐かしかったです。シェークスピアの町、ストラットフォードの街並みや、スコットランドのヒースの丘、ストラスブールの木組みの家々など、また訪れてみたくなりました。

 つつましくも美しい安野ワールドを堪能いたしました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月12日 (水)

「ウルトラ植物博覧会」驚きの希少植物たち

 今、銀座のポーラミュージアム アネックスで開かれている「ウルトラ植物博覧会 西畠清順と愉快な植物たち」に行ってきました。開催は16日までとあって、かなり混んでいました。
 これは150年続く植物卸問屋「花宇」の5代目、西畠清順氏が、世界中から集めた希少植物のコレクションです。テレビでも、プラントハンターとしてそのお仕事が紹介されましたね。
Img_25411_3  映像では巨大な植物がたくさん見られましたが、さすがにこの会場は、コンパクトです。大きめの盆栽といった感じがしました。とはいえもちろん「何、これ?」と思う、フレッシュな驚きがいっぱい。右上は、ソテツワラビです。植物なのにケモノみたいな風貌で、奇妙です。「星の王子様」に出てくるバオバブの木もあります。
 カメラもOKです。私も、植物の摩訶不思議な生命力に動かされながら、シャッターを切りました。

○砂漠のバラ
Img_25451_2  花らしい花が咲いていたのは、この木だけでした。
 「バラ」の花のようなピンク色がきれいです。
 でも「バラ」という名前が付いていますが、実は「キョウチクトウ」科の植物だそうです。
 西島氏が内戦の続くイエメンで採取されてきたといいます。

○仏手柑(ぶっしゅかん)
Img_25471jpg_2  インドから中国を経て日本に伝わり、“不老不死の珍果”としてお正月などに飾られる縁起のいい柑橘類だそう。
 私も以前お寺で見て、このブログ2013.1.12にも書いたことがありました。房状の実が、仏さまの手のようにも見えます。

○フェロカクタス
Img_25481_2  トゲが螺旋状に波打っている美しいサボテンです。
 パンフレットによれば、「フェロカクタス」とは、「おそろしいトゲ」という意味で、「最強のトゲを持っているので、ぜひ気をつけてさわってみて」とあります。でも誰もさわっているようには見えませんでした----。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月11日 (火)

「60歳からの起業の教科書」出版記念講演会

51qupq3ul_sx339_bo1204203200_  「一流社員じゃなかった。だから今がある。銀行も驚く急成長は、失敗だらけのサラリーマン人生があったから。」のキャッチコピーに惹かれます。これは「アイ・エム・ユー」代表取締役社長で、ユニバーサルファッション協会理事長の岡田たけ志氏の著書「60歳からの起業の教科書」(ATパブリケーション 1400円+税)にある帯言葉です。驕らない自然体なお人柄が表れています。

Img_22201  先月末、ユニバーサルファッション協会主催で、この本の出版記念講演会が、東京・台東デザイナーズビレッジで開催されました。
 講演では、まずガモコレ(巣鴨コレクション)の映像が紹介されました。この元気なおばあさんたちのファッションショーに、同社のブランド「大人の美モード」が協力しているのです。

 この後、同氏が64歳で起業するまでの軌跡が語られました。この中で興味深かったのが、「定年起業」を成功させるポイントです。

⑴資金力については、創業支援窓口へ相談することなどをアドバイス。
⑵プレゼンテーション能力は、「なぜ、なぜ、なぜ」で理論力をみがくこと。「こうなんです」と断言する、ぶれないことが大切といいます。
⑶数字力は、在職中からトレーニングしておくこと。
⑷ 女性活用では、女性中心の組織作りをすること。「女性に、とにかく任せる」、「叱らない、褒めない」のキーワードは、私も同じ女性として、「その通り」と実感します。
 この他、「パートナーを大事にすること」や、「起業には2番手が向いている」など、幅広い実体験からにじみ出たお話をされ、心が揺さぶられる思いでした。

 最後に触れられたのが、「社会貢献」です。ファッションは人を笑顔にし、人を輝かせると、ファッションの力を力説されました。同社は、毎年高齢者施設でファッションショーを行っています。このようなボランティア活動を通じて、人と人をつなぐ媒体となっていくと述べられました。
 これまで高齢者向けファッション商品というと、地味なデザインばかりでした。実は現在でも相変わらずそう思われているふしがあります。しかしファッションは常に美を追求するものです。この高齢者向けという先入観を打壊すために、同社では積極的に若手デザイナーを起用し、明るく若いセンスを採り入れているといいます。

 岡田氏は、「役職定年」を迎えられたとき、「自分にはやり残しがある」、それは「ユニバーサルファッション」の普及だ、との信念で、会社を起ち上げられたそうです。この「アイ・エム・ユー」は、わずか3年で年商20億を達成し、2018年には株式上場を目指しているとのこと。本当にすばらしいと、感銘いたしました。

 定年後をどう生きるか、そのヒントがいっぱいに詰まった講演会でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月10日 (月)

ヨッテク2015 学生が考えるユニバーサルデザインに注目

 先般、横浜で開催された福祉総合展、「ヨッテク2015」では、今年も首都圏の大学からの出展コーナーが設けられていました。
 ここにはやさしさと思いやりにあふれたユニバーサルデザインの新しいアイディアがいっぱいです。中でも注目されたのが、日本大学生産工学部創生デザイン学科内田研究室の学生グループによる展示。その内2点をご紹介します。

○イルカストッパー
 F10000061これは食器が倒れないように支える卓上のストッパーです。イルカの形をした半透明のシリコン製止め具を必要な数だけ連結し、食器が倒れにくくなるまでぐるぐる巻きつけるというものです。これを食器の下に置けば、もう食器は倒れません。
 片手が不自由な方が食事をする際、お茶椀や椀飯が倒れないように支えながら箸を使うことは難しい動作です。でもこれがあれば、簡単に傾きと滑りを防止できますね。イルカのデザインも可愛いですし、食卓のインテリアにもなります。汚れても簡単に洗えるのもいいですね。 
 このアイディアは、飛行機の機内食用にも使えるということで、「JAL賞」を受賞したとのこと。揺れる機内では、きっと役に立つのでは。商品化が楽しみです。

○折り畳み傘袋
F10000011  「ヨッテクデザイン大賞」を受賞したこの作品は、濡れた傘を、手を濡らすことなく片手でまとめることができるという傘袋です。
 カバンの持ち手などにこれを取り付けておけば、手を濡らさずに誰でも簡単に片手でまとめられるといいます。よく見ると、袋の中は吸水性の高いマイクロファイバーで、袋の表面は防水加工生地です。傘の柄が出る開口部は左右で切り替えられるため、利き手を問わないとのこと。
 雨で濡れた傘を手でまとめる作業は、手がびしょびしょに濡れてしまい誰でも嫌なものですよね。なかなかの優れモノと思いました。

 学生による新発想、光っていますね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月 9日 (日)

「ヨッテク2015」 お困り対応のユニバーサルファッション

  「ヨコハマ・ヒューマン&テクノランド2015」、通称「ヨッテク」福祉総合展が、パシフィコ横浜ホールで7月24〜25日、開催されました。14回目となる今年のテーマは、“暮らしを彩るプラスワン”。身体が不自由な方や高齢者に向けて、障がいがあってもチャレンジできる商品がたくさん紹介されています。

 こうした中、訪ねたのが「 Peace 21」のブースです。手掛けるのは、ユニバーサルファッション協会副理事長の佃 由紀子さん。様々なお困りや不自由を少しでも解消しようと奮闘されています。
 少し前、お会いした時に、この「ヨッテク」に初出展するとのご案内を受けていました。ブースではこの佃さんにお目にかかることができ、同社のオリジナルブランド「介(カイ)コム」の商品を解説していただきました。

F10000171  興味を持ったのは、尿漏れ対応のパンツで、「ビーパンツ」と「オーパンツ」の二種類のパンツ。これは東京都立産業技術センターと共同開発したという新商品で、男女両用です。下着とはいえ、ランニングパンツのようにスポーティでスタイリッシュなデザインです。

 「ビーパンツ」は、尿漏れにちょっと不安のある元気な方向けの尿取りパッドサポートパンツです。太ももの付け根部分をしっかりマークする「八の字ライン」が入っているので、パッドがずれません。価格は8,000円。「オーパンツ」は尿瓶対応パンツで、パンツを穿いたまま、安心して使用できるといい、現在モニター中だそうです。

F10000181jpg  また「ラクラクズボン」という、メンズ用ズボンも機能的で、つくりが格好よいと思いました。膝まで届くロングファスナーで、開口部を広くすることができます。はきやすく、オーパンツと合わせれば、尿瓶が使いやすくて衛生的です。価格は10,000円とのこと。

 今、尿漏れで困っている方が増えているようです。ちょっとくしゃみをしただけで漏らしてしまったり、トイレを我慢し過ぎて膀胱炎になったり---、また前立腺に病を抱える男性も多いと聞きます。そんなお困りを少しでも解消しようとされている「Peace 21」、本当に素晴らしいと改めて感動しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月 8日 (土)

「イノベーションをリードする現場力」を語る

 先月開催された「ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション(WEF)」設立1周年記念シンポジウムで、基調講演(昨日のこのブログ参照)に続き、パネル・ディスカッションが行われました。  
 テーマは、「新たな視点で、ビジネスを立ち上げる―イノベーションをリードする現場力」です。尾原蓉子会長によれば、このテーマの狙いは、ビジネスの「イノベーション (革新)」にあるとのこと。WEFの女性活躍支援のキーワードは「エンパワメント」と「リーダーシップ」で、これを身につける効果的な方策が、「イノベーション」であると考えた、といいます。
Img_19291  パネリストは、女性初の三越伊勢丹執行役員で伊勢丹立川店長の石塚由紀さんと、元JR東日本ステーションリテイリング社長で現在はカルビー上級執行役員の鎌田由美子さんです。コーディネーターは、ファッションジャーナリストでWEF理事の生駒芳子さん。
 いずれも大企業組織の中で、現場をリードし、イノベーションを起こして来られた方で、立場の異なるお二人の体験談は、大変興味深いものでした。

 まずイノベーションについて、石塚さんは、「女性は男性とは角度が違い、肌実感が違う。マーケットは様々な視点で見ていくことが必要で、顧客との接点の中から知恵の一つとして、イノベーションが生まれる」と、多様な人材の重要性を強調。鎌田さんは、「エキナカ(エキュートなど)」を仕掛け、地域活性化を手がけて成功させた経験から、「価値基準を見直してみることこそ重要」。かつて嫌悪感の強かった駅で、ファッション商品を売るという、前例がないことをやってのけたことを語り、本田宗一郎の名言、「多くの人は『見たり』『聞いたり』ばかりで一番重要な『試したり』をほとんどしない」を挙げたのが印象に残っています。
 次に女性ならではのマネージメント能力について、鎌田さんは、「仕事の8割は、社内での折衝で、社外は2割くらい。プロジェクトを通すのに、組織の壁に何度もぶつかったが、味方も現れるもので、回り道を教えてもらうなどして、助けられた」そう。相変わらずの男性社会ですから、実感させられますね。また石塚さんは、「女性客が多いので、女性の感性が求められる。50代の女性の気持ちは20代の男性には測り知れない。しかし理論武装も必要で、数字で説明して、説得する分析能力に男女差はない」と。
 さらに管理職を目指す女性に向けてのアドバイスとして、鎌田さんは「女性はとかくこうでなくてはいけないと思いこみ過ぎる。もっと自分に正直になること」、石塚さんは「長いタームで考え、今やっていることを楽しんですること」などと話されました。
 最後に実現したいヴィジョンは、と問われて、鎌田さんは「目の前の仕事に夢中。地方と何らかのつながりを持っていきたい」、石塚さんは「女性の活躍を推進すること」と述べ、働く女性へのエールが送られて、時間切れとなりました。

 会場は、220名というほぼ満席の状態で、男性も多く、関心の高さがうかがえました。2020年には女性管理職を30%にするという政府目標が、達成されることを願いつつ---。ちょっと高揚した気分で帰路に着きました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月 7日 (金)

Sickケアからヘルスケアへ 〜 DeNAの挑戦

 DeNA(ディー・エヌ・エー)といえば、横浜生まれの私にとってはプロ野球の横浜ベイスターズです。勝敗にはいつも一喜一憂しています。
 そのオーナーで会長の南場智子氏が、先月22日、東京・表参道で、女性の活躍を支援する団体「ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション(WEF 尾原蓉子会長)」の設立1周年記念シンポジウムで、基調講演されました。
Img_19271jpg  シンポジウムのテーマは、「新たな視点で、ビジネスを立ち上げる―イノベーションをリードする現場力」です。同氏は、「Sickケアからヘルスケアへ 〜 DeNAの挑戦」と題し、遺伝子検査「マイコードMYCODE」立ち上げまでの軌跡を語られました。

 モバイルインターネットのノウハウを活かし、「モバゲー」や週刊マンガ雑誌アプリ「マンガボックス」といった様々な事業で成長してきたDeNA。最近、人気なのが「チラシル」というチラシのデータ版です。いつ、どこで何を買うのが一番お得か、一目でわかるので、首都圏の主婦層に受けているそうです。今後は全国に拡大していく方向とか。

 こうした企画がどこから生まれるかというと、それは2〜3人くらいのチーム力といいます。同氏が50代になられてから、判定会議など経営に関する会議はやめたといい、会長や社長権限を無力化。また男か女かというよりは、現場重視で「仕事ができるか、できないか」で判断しているといいます。できあがったプランは、公序良俗の視点で問題がなければGOとなり、審判は市場に委ねているそうです。
 また、ここで重要なのが、ユーザーのコードログ分析で、利用者にどうしたら関心をもってもらえるか、サービスを開始してもらえるか、使い続けてもらえるか。ユーザーの行動解析を、猛烈な勢いでやっているそうです。その数は、一日50億超に上るとか。従来の年齢や性別などの属性別はもう時代遅れ。個々人に合わせてサービスを提供する最適化こそ効果的と断言します。
 DeNAでは、このシステムを採用して、利用を始めてもらう力は、以前の3.8倍に、また利用を継続してもらう力は一気に9.7倍にアップしたそうです。ネットの世界では、これがいとも簡単にできるのですね。

 事業が成功する中、これまでと畑違いの新規サービス、ヘルスケアに挑戦するようになります。きっかけは、何と夫の病気だったそうです。病気になってからケアするよりも、病気予防の方が大切と気づかれたとのことで、2013年に遺伝子を検査する「マイコード」をスタート。現在、話題沸騰中のようです。この検査を受けると、体質などの遺伝的傾向や病気のかかりやすさなどを知ることができ、生活習慣の改善に役立つとか。アフターフォローも充実している様子です。
 ますますパワフルな同氏。これからも価値あるサービスを提供し、楽しい驚きを届けてくれることでしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月 6日 (木)

JFW-IFF ビジネスマッチングゾーンで綿の高機能製品

 先般のJFW-IFFインターナショナルファッションフェアで、綿の高機能製品を展示していたブースがあり、目を引かれました。
Img_19081_2  それはSPA化ビジネスマッチングゾーンに出展していた丸久です。バングラデシュやタイに生産拠点を設け、独自の生産システムを構築しているメーカーで、2016年春夏に向けて、素材による差別化戦略を強めています。日本のボタニカルダイ(植物染め)とともに、米国コットンインコーポレイテッド社が開発した高機能コットン製品を提案していました。

 それは「トランスドライ」(左)と「ストームコットン」(右)です。
Img_19201jpgImg_19191
 「トランスドライ」は、綿の速乾性を向上させたもので、特殊な糸処理技術によって綿糸を疎水化し、合繊よりも優れた機能を発揮する画期的な加工です。「ストームコットン」は綿のための撥水加工で、綿本来の快適性を保って、雨や雪による濡れを防止します。
 これらの加工は、既に様々なブランドで取り上げられています。でもこのような展示会で大きく取り上げられているのを見たのは初めてでした。

 コットンインコーポレイテッド社は、日本綿業振興会の関連団体の一つで、綿にプラスαの付加価値を求める研究を絶えず行っています。この研究の成果を目の前にして、うれしくなりました。
 世界への拡がりを感じます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月 5日 (水)

JFW-IFF ナチュラルママの“はたらく服”「ツチエ」に注目

 JFW-IFFのナチュラルライフスタイルゾーンで、シンプルなジャケットとスカートのセットアップを見せていたのが、イコールの新ブランド「ツチエ TUTIE」。コットンやリネンの自然素材を使った、さりげない雰囲気のコレクションです。ちなみに「ツチエ」は「土へ」で、土に帰る天然繊維使いのブランドという意味だそうです。
Img_21651
 2016年春夏に向けて、テーマは「ナチュラルママの“はたらく服”」です。子育てが一段落して、仕事に復帰する主婦層をターゲットに、働く服をつくったといいます。
 丁度団塊ジュニア世代にあたる彼女たちは、買い方がシビアです。本当に価値あるものしか手を出しません。
 でもこのようなナチュラル感があって、きちんと感もある、上品な感覚のワードローブでしたらどうでしょう。着回しもきき、着こなしに変化がつけられます。価格もリーズナブルで、綿ツイルのテーラードジャケット\14. 000、デニムのスカート\8,000といった具合。案外ありそうでない一着です。
 ママたちだけでなく、シニアにも幅広く受け入れられる商品になりそう、と思いました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月 4日 (火)

JFW-IFF ライフスタイルエリアにタオルブランド初出展

 先般、東京ビッグサイトで開催されたJFW-IFFインターナショナルファッションフェアで、ライフスタイルエリアが新設され、インテリアやホーム関連企業の出展が注目されました。
 中でも目を惹いたのが、タオルブランドの初出展です。その有力2社が、日々のくらしを大切にする層に向けて、上質で洗練されたオフスタイルを発信していました。

  一つは、タオルの「ウチノ UCHINO」です。写真のような、幸せ感あふれるリラクシングウェアを展開しています。
Img_21531  素材は、同社一押しのマシュマロガーゼです。これはマシュマロというように、ふんわりと軽い風合いが魅力のガーゼで、細くやわらかな撚りのない糸と、強度の高い糸を組み合わせて、3重に織り上げたものです。
 パリのメゾン・エ・オブジェ展(このブログ2014.12.30参照)でも、好評を博していましたね。
 2014年度第一回「おもてなしセレクションOMOTENASHI SELECTION」で金賞を受賞したといいます。

 もう一社は、今治タオルの「オリム ORIM」です。Img_21561 大人の女性に向けたクオリティのある、バスタイムのためのウェアを提案しています。
 全体にシックな雰囲気ですので、バスタイムに限らず、ルームウェアとして、またちょっとした外出にも着て行けそうです。
 素材は軽くてやわらかい、肌触りのよさにこだわったコットンジャージーです。

 ホームファッションとアパレルのクロスオーバー化が、ついに現実のものになってきました。業界のボーダーレス化を改めて思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月 3日 (月)

JFW-IFF「ニッポン・モノ・イチ」にみる新ブランド

 今回もJFW-IFFインターナショナルファッションフェアで、中小機構の「ニッポン・モノ・イチ NIPPON MONO ICHI」が、15社、出展していました。
 そのうちコットンテキスタイル関連で2社が、今春、新しいファクトリーブランドを発表しています。

 一つは、武州正藍染の小島染織工業(埼玉県羽生市)の「カセ・バイ・コジマ KASE by KOJIMA」。
Img_21521_2  藍染め糸で微妙なニュアンスのグラデーションを表現した織物による製品です。
 ブランド名の「カセ」は「綛」で、綛染めの布であることに因んでいます。綛で染めると、糸本来の風合いを残しながら染められるといいます。

 使う程に藍木綿の味わいが増すという、シャツなどのアイテムを提案しています。

 もう一つは、古橋織布(静岡県浜松市)の「オリヤ oriya」。
Img_21431  昔ながらのシャトル織機で織った織物が好評な織屋 (オリヤ)が開発したブランドで、トートバッグやエプロンを売り出しています。
 明るいやさしい色調のブロックチェックが今の気分を表していて、フレッシュです。この色は、ボタニカルダイで表現されています。野菜や果物から抽出した色素で染められているのですね。

 トートバッグは口の部分がファスナー付きで、中身を見えなくできる仕様になっています。大、中、小の3サイズあり、中サイズで8,560円とのこと。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月 2日 (日)

JFW-IFFメード・イン・ジャパンブランドエリアが充実

 先般のJFW-IFFインターナショナルファッションフェアで、メード・イン・ジャパンブランドエリアの充実ぶりが目立っていました。日本発ブランドへの関心の高まりを反映したものでしょう。
 産地や地域ブランドの新規出展も多く見受けられました。そのいくつかをご紹介します。

カスリラ kasurira
Img_18511  この春デビューした備後絣のブランドです。
 シャトル織機で織られる藍染の絣には、どこか懐かしい、あたたかな味わいがあります。ちなみに「カスリラ」は、「カスリ+リラックス」を造語したものだそう。
 備後絣は、広島県福山市で江戸時代から生産されている絣で、伊予絣、久留米絣と並ぶ日本三大絣の一つです。しかし今ではほんの2軒しかやっていないそうです。
 福山市といえば日本有数のデニムの産地です。実はこのデニムの生産に、備後絣の藍染の技術が応用されているといいます。
 これが、またしても地域振興の一助になりますことを願っています。

かこっとん KACOTTON
Img_21781  「かこっとん」は、兵庫県の加古川産コットンのこと。ブースではこのコットン使いの靴下をアピールしていました。
 この加古川市一帯は、かつて全国屈指の綿花産地だったそうです。しかも兵庫県は、20年ほど前まで、靴下生産が地場産業でした。そこで今一度、この産業を蘇らせようと、原綿から国産にこだわり、ソックスで地域振興を図ろうとしているのです。
 今、このような動きが、日本のあちらこちらで広がっているようです。

拭う鎌倉 nugoo
Img_18611  「bento」というお弁当包みの新ブランドを発表しています。お弁当の中身に合わせた色やモチーフをプリントしたお弁当包みで、お弁当作りが楽しくなりますね。
 つくっているのは「拭う鎌倉」です。鎌倉が本拠地の手拭いの店で、「注染」という伝統技法にこだわり、昔ながらの和晒を染め上げています。
 注染は、全工程が職人の手仕事で、現代に奇跡的に生き残った技術といいます。これをモダンに表現しているところが素晴らしいと思いました。
 今度小町通りにあるというお店を訪ねてみようと思っています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月 1日 (土)

JFW-IFFセミナー ルミネのモノづくりへの思い

 右肩上がりで急成長を続ける駅ビル型ファッションビル、ルミネ。その代表取締役社長 新井良亮氏が登壇するセミナーが、先般、JFW-IFFで開催されました。
Img_20851_2  テーマは「今だから伝えたい、ルミネのモノづくりへの思い」です。日本のモノづくりや地域活性に関する内容で、大変興味深く拝聴しました。

 まず「経営とは?」、「企業とは?」から、ルミネの理念「お客様の思いの先を読み、期待の先を満たす」を紹介。マーケットの一歩先を歩み、顧客満足というよりは感動を与える企業を目指しているといいます。
 このための方策として、一つは、顧客視点に立ち、常に新しい付加価値を提供していくこと。もう一つは駅立地ということで、鉄道と連携し、街づくりや地域の文化向上に貢献していくことが、ルミネの重要な役割であると強調。
 その具体的な事例として、次の3つのプロジェクトを紹介されました。
 一つは、若手クリエイターの支援です。2013年にスタートした「ルミネ ザ カルチェラ」では、次世代のファッションビジネスを担うブランドやデザイナーのために店舗を新宿ルミネ2に常設し、商品の販売をサポート。また未来研とのコラボによるエキシビション&マーケットという新しいカタチの展示会も開催。さらに「ルミネ・ミーツ・アート・アワード」コンテストで、アーティストの人材発掘も実施しているといいます。
 二つ目は、日本のモノづくりを発信する「ココルミネ」です。産地支援、地域共生、復興支援をテーマに、2014年から「ココルミネ・ウィーク」を催し、ルミネ各店で、地方の物産展を開いて、日本各地のいいものを訴求。2016年には、新宿駅南口に地方のモノづくりに特化した専門店を立ち上げる計画もあるそうです。
 三つ目は、社会貢献です。「リクローゼット」というクローゼットに眠っている衣服を回収し、その売上金を寄付するチャリティイベントや、環境について考える「チョロコ(スワヒリ語で「緑豆」の意だそう)」といった事業を展開しているとのこと。

 「ライフスタイル」から「ライフバリュー」へ、独自価値の創出に邁進するルミネ。これら様々な取り組みに、モノづくりへの深い思いを感じました。さて次はどんなものを打ち出されるのでしょう。楽しみです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年7月 | トップページ | 2015年9月 »