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2015年4月19日 (日)

“着る” 生活支援ロボット「クララ curara®」

 最近「ウェアラブル」という言葉を、よく耳にします。衣服の分野でも、ウェアラブルなロボット、“ロボティックウェア”が登場しています。その最先端をいくのが、“着る”生活支援ロボット「クララ curara®」です。 
 これは、信州大学繊維学部橋本研究室が開発したもので、これにより高齢者や障がい者など運動機能の低下した方々に、体を動かす喜びを広げていただきたいといいます。名前の由来は、「アルプスの少女ハイジ」に出てくる、足の不自由な女の子「クララ」で、車イスなしで歩けるように、との思いを込めて名づけたそうです。

 先般2月、東京都立産業技術研究センターで開催されセミナー(主催:国際ユニヴァーサルデザイン協議会IAUD 及びユニバーサルファッション協会 UNIFA)で、同研究室を率いる橋本稔教授が登壇され、「“着る” ロボットcurara®の開発と展望」をテーマに講演されました。

 お話を伺い、このロボットが、リハビリの場だけではない、広く日常生活で使えるユニバーサルデザインの考え方に基づいてつくられていることがわかり、すばらしいと思いました。“付ける”というよりも、“着る”という意識でつくられている、まさに衣服のようなロボットで、これでしたら周囲の目をあまり気にせずにすみそうです。

 今、“パワーアシストスーツ”と呼ばれる装着型ロボットの実用化が進んでいますが、その多くは外骨格型だそうです。ロボット骨格全体の動きを人体骨格に伝達する仕組みなので、重くて堅く、動きにくい。装着もしにくいのが実情です。
 しかしこれは、ロボットの骨格がない非外骨格型です。人体骨格系を利用して関節の動きを補助するというものなので、動きやすい。関節に固定するだけでよいので、装置の着脱も容易。しかも樹脂製フレームでしなやか。重さも下肢で約4キロと軽量です。筋電電極の貼付けも不要で、人体への負担が少ないといいます。

Cimg16121jpg  これなら足腰が弱っても、思い通りに自然に歩けそうです。

 橋本教授も、自らこれを装着されて、実演してくださいました。

 「クララ curara®」は、2013年の第40回国際福祉機器展で1号機の改良版が初めて発表され、大盛況だったといいます。その後手直しを重ねて、現在、上肢、下肢ともに、より小型軽量化させた3号機を制作中で、この秋にはお目見えするそうです。
 またPVCゲルの人工筋肉の開発も進められていて、これが実現しますと、布のように薄く軽くすることができるようになり、着るだけで身体機能をアシストできるロボットが完成するといいます。まさに繊維の未来を感じさせる、画期的な研究です。

  ますます進化する「クララ curara®」、期待をもって見つめています。

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