ロンドンで「女性のファッションパワー」展
霧のロンドンに来ています。テームズ川沿いのデザインミュージアムに入ってみましたら、「女性のファッションパワーWOMEN FASHION POWER」という展覧会が催されていました。
チケットカウンターで、日本語で話しかけられて、びっくり。ここには日本人のスタッフもいらっしゃるのです。何となく心強い気持ちになりました。
入り口の「イヴ」の等身大のパネルを抜けると、英国のファッションをリードしてきた女性たちの肖像写真がずらりと掲げられています。エリザベス一世、ヴィクトリア女王、現エリザベス女王を始めとする王室の女性から、女優、またビジネスCEOなど、様々な分野のセレブリティたちです。
これは、ファッションが、いかに女性の権力や権威を強化する手段として使われてきたか、その歴史を展覧する大変興味深い企画展でした。
19世紀コルセットの時代から、20世紀に体を解放されていく女性のファッション史が、10年単位で現代まで、その時代の先導者となった女性と実物衣装を通して語られます。
ちょっとおもしろかったのが、ディオールのニュールックを着装する下着姿の女性のビデオです。コルセットでウエストを締め上げ、ペティコートの腰にパッドを付けて、肩にも肩パッドをのせて、スタイルを完成させていたことがわかりました。
80年代では、サッチャー首相が着用したスーツが展示されていました。胸元のスカーフはトロンプロイユのデザインだったのですね。
ヴィヴィアンウエストウッドといった英国デザイナーの贅沢な衣装も豊富に見られます。しかし最後を締めくくっていたのは、やはりカジュアルなエコファッションでした。これからはエコロジーの意識が問われる時代であることを改めて思います。
ファッション史ば、その時代を生きる女性のライフスタイルの反映でもあります。この意味でも見ごたえのある展覧で会した。
4月26日までの開催です。ロンドンに行かれる方には、一見の価値あり、ではと思われます。
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