NYマダムのおしゃれスナップ展-Advanced Style
ファッションを楽しむニューヨークのマダムを撮った写真展、「NYマダムのおしゃれスナップ展」が今、東京・渋谷西武で開かれています。
写真は、ニューヨークに拠点を置く写真家アリ・セス・コーエン(Ari Seth Cohen)が、撮影したストリートスナップです。このスナップを紹介するブログ“アドバンスト・スタイル(Advanced Style)”が、2008年に立ち上がり、その頃から私も注目してきました。アメリカには、こんなにおしゃれなシニアが街を闊歩していると思いながら、ワクワクして見ていました。
その後まもなく、日本でもシニア女性のファッションに関心が集まるようになり、私もセミナーなどで、よくこのサイトを引き合いに話をしてきたものです。それが2012年に書籍化されて大絶賛を浴び、翌年には日本語翻訳版が登場し、この展覧会が開催されるとは!
日本でも最近、おしゃれなシニア世代の写真集やサイトが開設されて話題を集めています。これも高齢社会への突入という、社会の変化からきているのですね。その移り変わりの激しさに驚かされます。
写真展では、60歳代から何と105歳までの女性の写真、150点が展示され、その女性たちのすべてがキラキラと輝くように美しい。米国人のお年寄りというと、派手なドレスの太目の女性を思い浮かべますが、ここでは皆スタイルがよくて格好いい。ベーシックな服もアクセサリーを上手に組み合わせて着こなしています。ときにシックに、ときに自由に、一人一人の個性を生かした装いをしています。これが街を行く普通の女性であるとは、とても思えない感じです---。
テーマは5つあり、⑴ 小物使いに焦点を当てた「ステイトメントアイテム―NYファッション革命―」、⑵ シャネルやディオールなど、一流メゾンの着こなしが見て取れる「プライスレスヴィンテージ―自分の価値は自分で決める―」、⑶ ヒールで堂々と歩く「ウォーク・イン・ヒール―いつだって踵を鳴らして―」、⑷ シンプルなアイテムに何かをプラスして個性を発揮する 「パワーエレガント―何を足すかで自分が決まる―」、⑸ 個性的かつスタイリッシュな「ノールール・マイルール―ルールなんてないのが私のルール―」。
写真には、被写体となったモデルからのメッセージも添えられています。「みんな元気に年を重ねている」、「今日は“グリース”のように装ってみたの」といったように---。人生を美しく装うためのヒントもたくさん詰まっています。
ファッションも楽しいですが、人生も愉快に生きなくては、と誰もが思ってしまう、刺激的な展覧会でした。「年を取ることは新しい喜び」、そんな風に楽観的にいきたいものですね。
開催は3月1日まで。ご興味のある方はお急ぎを。
なお、この「アドバンスト・スタイル」の映画も、4月中旬、日本で公開されるとのこと。これも楽しみです。
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