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2015年2月23日 (月)

JFW-IFFセミナー 「ユニクロ対ZARA」

 ファッション業界で売上げ世界ナンバーワンのスペインの「ZARAザラ」と、世界一を目指して邁進中の現在第4位の日本の「ユニクロ」。その人気ぶりは、ファッションをあまりご存じないという方でも、薄々感じていらっしゃるのではないでしょうか。

 「ZARA」は、ウィンドーデイスプレーに誘われて、つい入ってしまう店ですし、ユニクロも次々に新店舗をオープンしていて勢いがあります。昨年4月に開業したパリのマレ店は、19世紀の宝飾品製造所の面影を残す博物館のような空間です。私も先頃訪れて、買い物客でごった返している光景に驚かされました。

 このユニクロとZARA、ともに世界を席巻するファッションブランドですが、流通へのアプローチは真逆といいます。それなのになぜ両社とも、これほど売れているのでしょうか。 
 このことを解き明かす本が昨年11月、出版されました。「ユニクロ対ZARA」(日本経済新聞社)です。著者は気鋭のファッション流通コンサルタントで、ディマンドワークス代表の斎藤孝浩氏です。

Cimg00751_2  先月末開催されたJFW-IFFインターナショナルファッションフェアで、この著作をテーマにした、同氏の講演会が行われました。題して「今こそODMはSPA化を目指せ ZARA創業者オルテガ氏に学ぶ起業家精神」です。
 同氏は、在庫コントロールの視点で、ZARAのオルテガ氏に共感して、執筆されたといいます。当然ZARAが中心ですが、ユニクロについても深く堀下げた内容になっています。
 講演も、両社を比較しながらの解説で、大変わかりやすく、興味深く拝聴しました。その概略は次の通りです。

 まず創業者について、ユニクロの柳井氏は「学び上手」、ZARAのオルテガ氏は「聴き上手」といいます。そしてオルテガ氏の「世界中の女性がおしゃれになって欲しい」という信念を紹介。このために「片手は工場に、もう一方の手は顧客に触れていなければいけない」と常々語られているとか。
 次に小売業出身のユニクロと、製造業出身のZARAでは、そもそもビジネスモデルが違うといいます。ユニクロはベーシックに特化し、店は「商品倉庫」のようです。しかしZARAはトレンドファッションをコーディネイトで提案する「クローゼット」にこだわります。しかも商品価格は百貨店の半額です。
 またプロモーションの手法も異なっています。ユニクロは「プッシュ型」集客で、広告宣伝比率が高いですが、ZARAは「プル型」で、広告費はゼロだそう。その代わりに高立地、高イメージの店舗に投資し、口コミを大切にしているといいます。
 ユニクロでは目的買いの客が多く、スピーディに買い物していきますが、ZARAでは、品定めに時間をかけるので、滞留時間が長いのも特徴とか。
 リスクマネージメントについても、ユニクロは1年がかりで計画して「つくったものを売る」のに対し、ZARAは、シーズン中に顧客が欲しているものを察知して、いち早く約3週間で「売れるものをつくる」。これにより在庫過多による値下げロスを削減しているといいます。

 最後に今後について、2020年に5兆円を売上げるという目標を掲げる高成長のユニクロと、10%程度の安定成長を維持していくというZARA。どちらの姿に軍配が上がるのか、両社の今後の進展が、注目されます。

 著書では載せきれなかったお話も盛りだくさんで、充実のセミナーでした。

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