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2015年1月

2015年1月31日 (土)

JFW-IFF 現代の久留米絣「からくり織り」

 日本の伝統工芸品に絣の綿織物があります。その三大絣というと、備後絣、伊予絣、それに久留米絣です。この久留米絣の伝統を受け継ぎながら、新しいモノづくりに挑戦している工房が、福岡県筑後地方のロォーリングです。

 先般東京ビッグサイトで開催されたJFW-IFFインターナショナルファッションフェアに初出展し、独自開発の「からくり織り」を発表、注目を集めていました。

Cimg01061  からくり織りは、従来の絣に比べ、抜群にやわらかく、やさしい肌触りが特徴です。その秘密は、糸が超甘撚りで、テンションをかけずにふわっと織られていることにあるようです。絣特有の色むらのある糸を5本ねじり合わせて、ゆっくりと織機を動かして織りあげると、表面に霜が降りたような柄が生まれます。糸の間に空気の層ができて、ふんわりとした風合いになります。また綾織ですので、裏と表の色の出方が違って見え、両面どちらも楽しめます。

Cimg01091  ブースでは、この生地を生かしたシャツやストールなどに足を止める人が後を絶たない、といった感じでした。

 伝統の絣織りも、現代のライフスタイルに合わせて、こんな風に進化してきていると、驚かされました。幅ももちろん使いやすい広幅です。

 なお 「からくり織り」の名称は、東芝の創業者田中久重の幼名である「からくり儀右衛門」から来ているそう。この田中久重という人物は、天才機械技術者で久留米出身、この方にあやかって名付けたといいます。

 絣の素朴な“やさしさ”と“やすらぎ”を感じさせる「からくり織り」、今後の展開が期待されます。

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2015年1月30日 (金)

JFW-IFF デザイナーとつくり手のコラボに注目

 今回のJFW-IFFインターナショナルファッションフェアでは、毎回出展している中小機構の「ニッポン・モノ・イチNIPPON MONO ICHI」参加企業と新人デザイナーファッション大賞受賞のデザイナーとのコラボレーション展示が注目されました。

Cimg01161  一つは「ワンピースとタイツ」を手掛けるアテノイATENOYの米田年範さんと、「オーヨン」の協業です。米田さんのデザインで、オーヨンの「デリット」加工を施したポリエステルジャージーのコレクションが、関心を集めていました。

Cimg01151  その静かな光沢を浮かび上がらせた模様は、なかなか上品な雰囲気に仕上がっています。シンプルなシルエットに美しいハーモニーを奏でていました。

 「ワンピースとタイツ」については、このブログ2013.4.6付けで、また「デリット」加工については、このブログ20148.1付けで紹介していますのでご覧下さい。

Cimg01401jpg  もう一つは、「シガSHIGA」を手掛けるデザイナーの志賀亮太さんと、笠盛のコラボです。
 笠盛は、桐生の老舗刺繍メーカーで、このブログ2014.8.1付けで「OOO(Triple-O トリプル・オゥ)」ブランドについて、また「シガ」は2014.11.24付けブログで、今シ―スンの「プランツ(植物)」をテーマにしたコレクションを掲載していますのでご参照ください。

 右上の写真は、笠盛の刺繍による立体的なリーフモチーフで、「シガSHIGA」の新作ドレスを印象づけています。

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2015年1月29日 (木)

JFW-IFFメード・イン・ジャパン・ブランドに熱い眼差し

 このところファッション分野で国産、日本製が見直されています。
 先般東京ビッグサイトで開催されたJFW-IFFインターナショナルファッションフェアでも、「メード・イン・ジャパン・ブランド・エリア」が設けられ、日本の技術や文化を背景に生み出される製品に熱い眼差しが注がれていました。

 その注目のブランドをご紹介します。

 まず「パイロットリバーPAILOT RIVER」です。ヴィレッジワークス工房のアトリエ・ブランドで、紳士ものを中心にハイエンドなレザーバッグをつくっています。
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 ブースではミシンを持ち込み、縫製などの実演が行われていました。ブランドの創始者、後藤惠一郎氏を中心に、意気盛んな若い職人たちが堅い革や布に取り組まれていて、すっかり見入ってしまいました。すべて手づくりで、職人が一つ一つ革製品を仕上げていくといいます。エルメスと同じやり方でつくられているようです。
 ここには日本ならではの丁寧な手仕事の技がありました。まさに「アジア発のニューラグジュアリーブランド」です。

 次に「タケヤリTAKEYARI」のバッグです。
Cimg01271  倉敷の帆布生地メーカーのファクトリーブランドで、このブログでは昨年8月2日付けで掲載しています。

Cimg01301jpg  今シーズンの新作は、しっかりとした黒いバッグです。でもこれは単なる黒い帆布ではなく、写真のように細い帆布のテープをタタミ状に織り上げて、つくられています。
 和モダンの小粋なあじわいで、バイヤーの人気を集めていました。

 さらにパリのテキスタイル見本市プルミエールヴィジョンにも出展している「廣瀬染工場」。江戸小紋のストールなどを提案されていました。
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Cimg01531_3  また今回、写真は撮れませんでしたが、染色工程で防染糊を置く「型付け」の実演もされていたとのことです。

 さらに同社のルーツという、江戸時代のサムライ鮫小紋、本藍染めの裃(かみしも)も展示。さすが伝統ある老舗は違う、と思いました。

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2015年1月28日 (水)

JFW-IFF「タテヤマ・ワウ」に“農ガール”出現

 数年前から、農業の現場で働く女性にスポットが当てられるようになりました。そうした女性たちのファッションが“農ガール”です。きっと女性農業者が増えているのでしょうね。日本全国で話題を集めているようです。

Cimg00641  先般東京ビッグサイトで開催されたJFW-IFFインターナショナルファッションフェアでも、“農ガール” ファッションがお目見えしていました。それは富山県の地域ブランド「タテヤマ・ワウTATEYANA Wa’U」での展示です。西ホール正面入口の広いアトリウムに開設されていましたので、ちょっと目立っていました。

Cimg00701  このブランドは、富山の染色加工業、第一編物グループが昨年立ち上げたものです。地域の暮らしに貢献する新たな社会活動への取組みを視野に入れているといいます。ですから、いわゆるファクトリーブランドの枠を超えたプロジェクトになっているのですね。会場では、「今こそメイド・イン・ジャパン〜TATEYANA Wa’Uから新しい産地ブランド作りを考える」と題した地域ブランド・フォーラムも行われました。

 今シーズンの新作は、立山の風景をバックに開発されたシャツ“山ハワイ”を中心に、この“農ガール”の提案といいます。ピンクのつなぎの服やギンガムチェックのパーカーなど、オシャレでカワイイ、ワークユニフォームです。
 デザインをされたのは、JA福光の「ベジタータvegita-ta」という農業女子会グループです。リーダーの方のコメントによると、「JAの男性職員が着る青いつなぎがカッコよく見えて、その対抗心からつくってみた」そう。

 実際、商品化されるかどうかは、まだわかりません。でもこういう動きが出ていることに、時代の変化を感じさせられました。

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2015年1月27日 (火)

平九郎手折りの梅も開花して

20150128125336dvc000671_3  昨日、東京で梅の開花宣言が出ました。これは昨年よりも1週間遅れています。今年はやはり昨年に比べて、寒さか厳しい様子です。

 ともあれさっそく梅を見に、オフィス傍の愛宕神社に行ってみました。

Cimg01711pg_2  「将軍梅」が白い花をつけていました。これは「平九郎手折りの梅樹」ともいい、曲垣平九郎が騎馬で愛宕山の石段をのぼって、将軍徳川家光に献上したと伝えられる梅です。

 寒気にめげず、花をつける梅の古木に、私も元気をいただいたような気がしました。

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2015年1月26日 (月)

今春注目の軽いふわっとした膝下丈ギャザースカート

 ファッショントレンドは、1970年代からの風に乗って、女性らしさを増しています。スカートへの追い風は去年以上に強まりそうです。
 中でも注目は、軽いふわっとした膝下丈ギャザースカートです。先週、東京ビッグサイトで開催されたでJFW-IFFインターナショナルファッションフェアで、そんなスカートをたくさん見かけました。

Cimg01571  写真は、ともにヤマトドレスYAMATO DRESSの展示ブースからのもの。

 ウエストマークで、ギャザーやフレアーで広がる、メリハリのあるシルエットを見せるスカートです。

 ブラウスなどトップスはウエストにタックインして着こなすのが新鮮です。

Cimg01591  丈も去年より長いものが多くなっています。

 素材は、薄地のコットンタイプやシフォンといったやわらかい素材使いが増えています。

 去年流行ったタイトスカートと比べますと、ぐっと女らしい優しい感じのするスカートです。。

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2015年1月25日 (日)

今夏は久しぶりにワイドパンツが流行りそう

 久しぶりにワイドパンツの流行が来ています。ワイド、つまり幅が広くてゆったりとしたシルエットのパンツスタイルで、かつて1970年代に大流行したベルボトムパンタロンを彷彿させます。当時はバギーも流行りましたし、ガウチョも人気アイテムでした。
 このワイドパンツ、実は既に去年の秋頃から出てくるといわれていたのですが、街中ではほとんど見かけませんでした。
 でもこの21〜23日に東京ビッグサイトで開催されたJFW-IFFインターナショナルファッションフェアで、はいている人を見つけました。ファッション関係らしく、さすがにおしゃれさんです。
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 真ん中の女性はグレーフラノのワイドバンツで、裾に折り返しが付いたクラシックなデザイン。
 右の方はデニムのバギーパンツで、私も70年代頃、こういうのをよくはいていたのを思い出します。懐かしい!

 丈はロングが多いですが、ガウチョや、またスカートのように幅広いキュロットも豊富に提案されていて、大好評とのことです。

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 左は「ビアージュBIAGE」のキュロットスカート。ふんわりとしたレイヤード・トップスと合わせています。
 右は「イン・ディス・ライフIN THIS LIFE」 のガウチョパンツ。デニムのジャケットとの組み合わせでスポーティな雰囲気です。

 リラックスしたはき心地で、きちんと感のあるワイドパンツ。夏に向かって拡がりそうです。

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2015年1月24日 (土)

変容するファッションビジネス-小売に革命が起きている

Cimg98101jpg_2  昨日、このブログに記事を掲載した明治大学商学部創設110周年特別企画「国際シンポジウム」で、昨年女性のキャリア開発を支援する一般社団法人「ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション」(WEF)を立ち上げた尾原蓉子さん(日本FIT会会長)が登壇されました。同氏はIFIビジネススクール元学長でもあり、長年、日本のファッションビジネスの世界を牽引してきた業界の第一人者です。今回の演題は「変容するファッションビジネス-小売に革命が起きている」で、「変革のときだからこそビッグチャンスがある」と、励ましの言葉を投げかけられ、女性の活躍に期待を寄せられました。

 示唆に富むお話が盛りだくさん、まさに業界の指針となるご講演でした。概略をまとめてみましょう。

 まず現代は“リアル”の感動を“デジタル”が支える新ビジネスの時代といいます。その上で、ファッションビジネスは売り手の論理が通用した20世紀から、21世紀は買い手の論理へ移行しているとし、この変容を加速する4大潮流として、①消費者の価値観と行動の変化、②ICT(情報テクノロジー)の発達、③ビジネスのグローバル化、④企業の社会的責任を挙げられました。この中で印象的だったのが、ファッションビジネス史のキーワードです。70年代は「流行」、80年代は「ブランド台頭」、90年代は「SPAや価格破壊」、2000年代は「ネットによる利便性」。そして2010年代は「社会意識や一人一人の個客が感動する価値創造が評価される」との時代認識を提示、なるほどと思いました。

 次にこうした個客への対応について、ICTテクノロジーが大きな可能性を拓くといいます。デジタルとリアルの融合がますます進展し、「小売に革命が起きている」と、米国の先端事例をスライドで紹介されました。
 たとえばEコマースの急成長で、モバイル主導からスマートグラスなどウェアラブル端末を装備した個客へのリスポンス、またオムニチャネルは、シームレス化によりチャネルが消滅、ビジネスがパーソナル化して客が値段を決める価格ネゴモデルが登場していること。さらにショーウインドーのタッチパネル化、3D技術による臨場感のあるリアル感覚なショッピング、バーチャル試着室、無人機による配送やスマホレジなど。
 未来の小売業の姿をとらえた映像が次々に飛び出し、驚きの連続でした。

 最後に、「未来はすでにここにある。ただ、平等には分配されていない」の言葉で締めくくられました。これはSF作家ウィリアム・ギプソン(2003年)のメッセージで、ICTから取り残される人をなくすことは喫緊の課題との警告です。
 今、進化するロボットや人工知能などを見ていますと、SFの世界が間近に迫っていることを感じます。もう私などついていけない、と思ってしまいますが----、これも深く考えさせられる問題ですね。

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2015年1月23日 (金)

「社会学から見た最新のNYファッション」

 ニューヨーク (NY)は世界のファッションセンターの中枢です。この情報抜きにファッションは語れません。昨年末、このニューヨークのファッションやファッションビジネスの新動向を語る国際シンポジウム、題して「新時代のファッションビジネスを語る」が、東京・明治大学商学部創設110周年特別企画として開催され、ニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)の川村由仁夜准教授が登壇、「社会学から見た最新のNYファッション」をテーマに講演されました。

 同准教授は、この中で、今やファッションシステムそのものが変化しているといいます。プロが服をつくり、ショーをして、お店で販売する従来の形式が大切なものではなくなっているというのです。そしてこの大きな要因がソーシャルメディアの発達であると断言します。

 ところでファッションのトリクルダウン理論は、機能しているのでしょうか。米国ではファーストレディがトレンドリーダーになることが、これまでにも度々起きています。現在はミッシェル・オバマ大統領夫人ということになりますが、彼女はあまり名前を知られていないマイナーなデザイナーやアジア系のデザイナーブランドを積極的に着用しているようです。たとえば台湾系のジェイソン・ウーや、キューバ系のナルシソ・ロドリゲスなどですが、今では彼らはNYコレクションのスター的存在に成長しています。トリクルダウンも従来とは違う方向に動いているのですね。
 そしてこれと軌を一にするように、ファッションショー離れも見られるようになっています。これには費用対効果もあるでしょうが、それ以上に2010年頃から始まったブログの一般化や、ユーチューブ、ツィッターなどの影響が大きいといいます。
 こうしたソーシャルメディアを最大限に活用したファッションブロガーの成功例も次々に出ていて、たとえばエミリー・シューマンのCupcakes & Cashmereは、毎日16万人ものビジターがいるそうですし、またソフィア・アモルソのNasty Galは、今では年商2,500万ドルにも上るとか。

 やる気とインターネットがあれば、ファッションの発信が必ずしもプロでなくてもできる、そんなファッションの時代が来ています。
 同准教授の著書「スニーカー文化論」にもあるように、世は挙げてスニーカーブームですが、これも自分が身に着けたいと思うものの価値は、わかる人が見て共有してくれればそれでいい、という価値観のあらわれです。ハイファッションとポピュラーファッションの境目がなくなり、ファッションの仕組みが変わっていくことは当然の流れでしょう。

 最後は米国での人種への偏見とファッションの問題提起で締めくくられました。今のNYファッションを社会学的立場で分析された、なかなか深い、考えさせられるご講演でした。

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2015年1月22日 (木)

パスキン展  生誕130年 エコール・ド・パリの貴公子

Cimg00621  パリ狂騒の1920年代、時代の寵児となった画家がジュール・パスキン(1885-1930)です。当時パリに集った異邦人芸術家たちを代表するパリ派「エコール・ド・パリ」の貴公子と呼ばれる存在でした。
 このパスキンの生誕130年を記念する回顧展「パスキン展」が、17日からパナソニック汐留ミュージアムで始まっています。先日この内覧会に行ってきました。

 描かれているのは圧倒的に女性の姿ばかりです。その肌の色は白っぽい真珠母色といいます。背景に溶け込む、この微妙な色合いを照らしているのが、パナソニック独自のLED照明「美光色」で、パスキンの世界をより魅力的に見せています。この美術館ならではの20年代を彷彿させる演出も楽しめます。
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 内覧会では学芸員の方によるアートトークがあり、パスキンの人となりを表す様々なエピソードが語られました。仲間と飲んだり騒いだり、楽しいことが好きだったというこの画家ですが、何と45歳で自死してしまうのです! これを伺って軽いショックを受けました。何不自由のない裕福な暮らしの人気アーティストで、フジタやキスリングなど友人も多く、その上イケメンで、女性にはモテモテだったというのに、どうしてと思います。お酒の飲み過ぎで体調を悪くしたなどといわれているそうですが、本名が“ピンキス”でユダヤ人の出自を隠すため、アルファベットをもじって“パスキン”に改名したことぐらいしか、マイナスの要素はほとんど見当たりません。きっと相当に傷つきやすい、繊細なタイプだったのでしょうね。

 展覧会は4部構成になっています。(なお写真は、美術館より特別に撮影許可をいただきました。)

第1部 ミュンヘンからパリへ
Cimg00251  まず初期の作品から。
 ブルガリア生まれで、美術教育をウィーンで受け、素描力を評価されてミュンヘンへ赴き、まだ少年ながら風刺雑誌「ジンプリツィシムス」で才能を発揮した頃です。

第2部 パリ、モンパルナスとモンマルトル
Cimg00271_2  20歳でパリへ移住し、モンパルナスに身を落ち着け、カフェ「ドーム」に出入りし、ドイツ表現主義とともにマティスらフォーヴィズムとも出会って影響を受け、油彩の腕を挙げていく時代です。ラインがより優美になっています。
 右は、後に彼の妻となる「エルミーヌ・ダヴィッドの肖像」(1908年)。

第3部 アメリカ
Cimg00301pg  第一次世界大戦の戦禍を逃れるためニューヨークへ。
 彼は既にアメリカでも著名な画家となっています。冬期には、暖かい南部やキューバで過ごしたといいます。

 「キューバでの集い」(1915/17年)。

第4部 狂騒の時代

Cimg00381jpg  再びパリに戻り、モンマルトルにアトリエを構え、作品制作に取り組みます。アメリカでの体験で円熟の域に達していた画業は集大成へ向かいます。

 右写真の右は、ちらし掲載の「少女-幼い踊り子」(1925年)。
 左は「幼い女優」(1927年)。

<真珠母の時代>
Cimg00461_3  1920年代の後半以降、真珠母のような光沢を感じさせる色彩で描くようになります。

 右は「ダンス」(1925年)。

 震えるような描線も特徴で、晩年は線描と背景が溶け合う、境界線のない画風です。確かにこれは天国に行く人しか描けない絵かもしれません。

Cimg00121_2  「テーブルのリュシーの肖像」(1928年)。」  
 リュシーとは彼の最後の愛人だった女性です。自死の直前、「Adieu Lucie! 」の遺書を残していて、これを学芸員の方から見せていただきましたが、何ともはかなく切ない感じになりました。   

Cimg00481_2  「三人の情婦」(1930年)。

 展覧会は3月29日までの開催です。

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2015年1月21日 (水)

フランスモード展示商談会 心地よいエレガンスあふれて

 フランスモードの展示商談会、フランス婦人プレタポルテ連盟主催の第38回「モード・イン・フランス」展と、ファッションアクセサリーやプレタポルテを紹介する「コレクション・フランセーズ」展が、14〜16日、会場をこれまでの新宿から恵比寿のウェスティンホテル東京へ移して開催されました。この移転による新規巻き直し効果もあったのでしょう。円安にもかかわらず来場者が増え、なかなかの盛況ぶりでした。

 「モード・イン・フランス」には約60のブランド、「コレクション・フランセーズ」には、32ブランドが出展し、各社得意のスタイルを柱に、今秋冬のファッションを発表しています。
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 フランスらしい、大人のムードにあふれた心地よいエレガンスを主流に、トレンドの70年代風エッセンスを効かせたルックスが目を惹きます。優しくて女性らしい、リラックスしたニットウェアも多くなっています。

Cimg99691  出展歴5年で日本にお馴染みの「ナタリー・シェーズNATHALIE CHAIZE)」は、英国貴族の上品なイメージで、「メイド・イン・センスMade in Sens」はアーティスティックなヴィジュアル性の高いクリエーション、「オリヴィエ・フィリップスOlivier Philips」はカラフルでポエティックなコレクション-----など、シンプルな中に気分を高揚させてくれるような楽しいモードを見せています。

1  このブログの昨年10月25日付けユニバーサルファッションフェスタの記事で掲載した「アナイド・サン・タンドレAnahide Saint Andre」も初出展していました。今シーズンは日本のオリガミをヒントにしたシェイプの美しいシルエットが中心です。左写真はパンフレットから。
 デザイナーのヴィルジニーさんにはお目にかかれませんでしたが、ますます波に乗っている様子です。

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2015年1月20日 (火)

「羊と手」展 羊にまつわる人と生き方 

 今年は未年、動物にあてはめると羊というわけで、羊関連の話題が多いようです。東京・世田谷の生活工房ギャラリーで、今月10日から2月15日まで開かれている「羊と手」展もその一つでしょう。
 本展の企画制作・ディレクターは、衣服造形家で女子美術大学教授の真田岳彦氏です。同氏主宰のサナダスタジオからお知らせがあり、行ってきました。
Cimg9973_1jpg  
Cimg9985j1pg  日本の気候風土の中で、羊の文化は今もなお育まれ続けています。「牧羊」は北海道、「ホームスパン」は岩手、「紡績」は愛知、「手芸」は京都、その一連の工程が、シンプルなつくりの小スペースでわかりやすく展示されています。ウインドーには真田岳彦氏のアート作品(写真右)もディスプレーされていました。生命を包む皮膜の象徴として制作されたといいます。

 羊にまつわるつくり手の豊かな生き方が伝わってくる内容でした。

 関連企画として、2月14〜15日に、若手作家約20名による「羊を被るマーケット」も開催し展示販売されるとのことで、これも楽しみですね。

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2015年1月19日 (月)

フキノトウに春の兆し感じて

20150118161218imgp46001jpg  我が家の裏にもうフキノトウが出てきました。かわいい蕾がのぞいています。周りには小さな花芽があちらこちらに----。
 寒い日はまだまだ続きますけれど、春の兆しを感じて、少しうれしくなりました。

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2015年1月18日 (日)

「中里周子が考える リサイクルのかたち」展

 「NORIKO NAKAZATO」でデビューし次世代ファッションデザイナーと呼ばれる中里周子さんが、表参道ヒルズの「パス・ザ・バトン」で、「中里周子が考える リサイクルのかたち」展を開催している、というので、終了日(実は今日)間近い先日、見に行ってきました。

 ショップ内の小さなギャラリーには、「リサイクル/循環」を考える中里さんのアイディアにあふれたオブジェがさりげなく置かれています。イラストレーターの宮田翔さんや若手写真家たちとコラボした作品も展示販売されていました。

 白いコットンのオリジナル・スウェットシャツ・シリーズは、15,000円〜23,000円で、けっこう売れているといいます。シャツの胸に、アコヤ貝の写真を付け本物の大粒真珠を乗せたり、雪のアルプスのビジュアルを貼ったり---。そのちょっと気を抜いた遊び心が魅力です。
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 ファッションは生み出されては古いものになる宿命を背負っています。その循環に注目して、かたちある作品として表現した中里さん、目の付け所が違うなと思わせます。
 このブログでも昨年11月8日付け <15年春夏「東京ニューエイジ」 新世代4ブランドデビュー>の記事の中で、取り上げました。今まさに旬のデザイナーです。

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2015年1月17日 (土)

日本アパレル・ファッション産業協会賀詞交歓会 「J∞QUALITY」発表

 日本アパレル・ファッション産業協会の賀詞交歓会が14日の夕、都内ホテルで行われました。業界関係者600人を超える盛大な祝宴で、私もその一人として参加しました。
 廣内武理事長やご来賓の小池百合子衆議院議員をはじめとするお歴々が挨拶される中で、聞かれたのが、「J∞QUALITY」です。
 これは同協会と連携する業界8団体により昨年10月に発足した日本ファッション産業協議会が、純国産の衣類を認証する新しい表示制度で、「J」は「Japan」のJ、「QUALITY」は品質の意味で、二つの言葉を無限大の記号「∞」で結び、日本商品の品質は無限大に広がっていることを表しているといいます。
 
Cimg99631jpg  宴会の最中、この認証制度の発表があり、、「J∞QUALITY」のプロモーションビデオにも出演している人気放送作家の小山薫堂氏が、ゲストとして登場、スピーチされました。
 
 同氏が「日本の品質とは、洗練された究極の美」というように、「J∞QUALITY」導入の狙いは、日本の優れた技術でつくられる製品を他と差別化して、付加価値を高めることにあります。

 現在、衣料品業界では縫製工程が国内であれば「日本製」や「国産」表示が認められています。しかしこの新制度は、国内で織り・編み、染色、縫製の3工程を行う日本(加盟)企業であることが条件となっていて、より厳格です。
 
 スタートは今秋冬ものからで、来月から申請受付が始まるそうです。
 ほんの一握りの商品に過ぎないかもしれませんが、これでいよいよ正真正銘の日本製に光が当てられる時代になりました。日本のモノづくり、ますますの発展が望まれます。

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2015年1月16日 (金)

海島綿協会の賀詞交歓会  輸入始めて40年の記念の年

 恒例の西印度諸島海島綿協会の賀詞交歓会が、14日、東京・八重洲で開かれ、出席しました。
Cimg99401jpg  今年は早いもので海島綿の輸入が始まって40年の記念の年になるとのことです。田中大三代表は、「40年を振り返り、苦難の連続だったが、それを切り抜けてここまできた。今年も地に足をつけてしっかりとやっていく」と挨拶されました。

 外務省中南米局の高瀬氏やジャマイカ大使館のリカルド・アリコック大使などご来賓の辞の後、現在開発中の新海島綿V135のお話が出ました。海島綿は超長繊維綿の中でも繊維長が長く、1.5インチあるのですが、この新海島綿はもっと長くて1.8インチといいます。さらに高級感のあるコットンの登場は、40年の記念の年にふさわしい今年の話題になりそうです。

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2015年1月15日 (木)

「オヤノコト.ステーション」を訪ねて

 東京・有楽町駅前の東京交通会館9階にある「オヤノコト.ステーション」を訪ねました。昨夏にオープンし、昨年末、ここにこのブログで度々紹介しているリラ・ヴォーグが展示コーナーを設けていることを知り、行ってみようと思っていたのです。

 超高齢社会が現実のものとなり、シニア世代は介護の問題など、様々な不安を抱えています。その子ども世代も、親が何を望んでいるのか、要支援となったときどうすればよいのか、離れて暮らせば暮らすほどわからなくなって、悩んでいるといいます。
 ここを運営するオヤノコト.ネット発行のフリーペーパー「オヤノコト.マガジン」によれば、働き盛りの40〜50代で、仕事と介護の両立が果たせず、年間10万人もの人たちが介護離職しているとのことです。40歳を過ぎたら、親に限らず家族の介護は他人事ではありません。シニアが直面する問題がいつわが身にふりかかってきても不思議はないのです。

 そんなシニアやその子ども「オヤノコト」世代の心の拠り所、相談窓口となっているのが、「オヤノコト.ステーション」です。
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 一歩踏み入れましたら、同社ディレクター、馬場めくみさんが迎えてくださいました。ゆったりとした開放的な空間で、オフイスというよりサロンのような温かい雰囲気です。車いすもたくさん並べられています。

Cimg99461pg  右手にリラ・ヴォーグの最新コレクションが展示されています。袖通ししやすくて着心地のよい、おしゃれなお出かけ着です。季節に合わせた衣替えはかなり頻繁にされている様子です。時折来てみるときっと楽しいでしょう。

 その横は、シニアにお薦めの商品コーナーです。「暮らしのコト」、「健康のコト」、「お出かけのコト」、「住まいのコト」の4つのテーマ別に展示されていて、これを見ると親世代の好みがわかります。記念日などプレゼント選びの参考になると思います。

Cimg99531pg  また手前には、パナソニックの世界一軽量の掃除機「綾織」が置かれていました。掃除機も様々なものが出ていますが、紙パック式のものがもっとも人気があるようです。中でもこのような、ひょいと簡単に持ち上げられて軽い、しかも部屋の角に置いてもアートオブジェのようなデザインは、うれしいですね。

 奥の方はセミナールームになっています。オヤノコト.ネットでは、シニアやその子どもの「オヤノコト」世代のために、役立つ情報を誰でも受講料無料で提供しているのですね。たとえば相続から保険、寝たきりを防ぐ家具のことなど、テーマは様々。
 ちなみに上記リラ・ヴォーグの渡辺聰子社長による「あなたもできる洋服の簡単リフォーム・セミナー」が、2月28日に行われます。

 さらに「オヤノコト」をテーマにしたイベント、「オヤノコト・サミット」が3月20〜21日に、このビルの12階で開催されることになっていて、これは一昨年まで開かれていた「オヤノコト・エクスポ」に代わるものだそう。期待しています。

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2015年1月14日 (水)

アパレルものづくりサミット 現場と力を合せて未来を拓く

 昨日のブログに続いて、第2回全国アパレルものづくりサミットの第二部をレポートします。 

 第二部は、パネルディカッションで、テーマは「アパレル製造業が本音で語る現実と課題」です。司会進行は「日本発ものづくり提言プロジェクト」実行委員会発起人の一人で、久米繊維工業会長の久米信行氏、縫製工場4社の経営者と若手が、それぞれ二人ずつ登壇され、自社サンプルを披露しながら、アパレル製造業の課題を語り合いました。
Cimg96371jpg  
Cimg96401  まず、リオ・ビアンコの斉藤武夫社長と縫製主任の吉田仁子さんからスタート。同社は、創業25年という福島県白河市の縫製工場で、このサミット第一部で基調講演された「メーカーズシャツ鎌倉」のシャツをつくっています。創業時からのベテラン、吉田主任が、得意とするドレスシャツの縫製について、針目の細かさや襟の返し、カフスの丸みなど、細部まで手を抜かずによいものをつくるために、惜しまぬ努力を積み重ねてこられたことを伺い、頭が下がりました。

Cimg96431  次は、辻洋装店です。辻 吉樹専務と田尻正子アトリエ縫製部主任から発表がありました。東京・中野区の住宅地に本拠を構える同社は、婦人服高級プレタポルテメーカーです。以前、都心にもすばらしい技術を持つ縫製工場があると聞いたことがありましたが、それがどうやらこの会社のようです。田尻主任によると「パターンが同じでもつくる人によって表情が変わる」そうで、シンプルなテーラードジャケットほど難しいとか。人を育てていくことが重要と強調されていました。

Cimg96441  3番目は、シェリール(島崎)というランジェリーのメーカーで、嶋崎博之社長と菅野千秋縫製課課長が、同社のキャミソールを手に自己紹介。工場は岩手県陸前高田市にあるとのことで、大震災で被災されたのでは、と心配しましたが、高台だったため幸運にも大きな被害はなかったそう。
 肌にじかに着ける製品だけに、縫い目が肌に当たらないように、またやわらかい繊細な素材使いにも苦心しながら、手のかかる縫製をされているとのことでした。

Cimg96531  最後はブティック創の池田修二郎社長と松本 篤生産部課長です。岡山県倉敷市でスーツやコート、スラックスなどを製造し、ダブルフェイスなど多様な素材を手掛けているといいます。縫製で一番に考えていることは、立体的なフォルムをどう作るかで、とくに肩周りのふくらみ感にこだわっているそうです。

 デザインが複雑になり、扱いにくい素材が増えている昨今です。技術の修得には、石の上にも.3年といいますが、実はもっと長い5年は必要といいます。それなのに縫製現場では、せっかく入社しても短期間でやめてしまう若者が多いとか。賃金相場が低くおさえられていて、人が集まりにくいという悩みもあります。

 とはいえ、インターンシップ制度の導入などで、ものづくりに関心のある人が増えていることは確かです。付加価値の高い「Made in Japan」で、先進国向けにアパレル製品を輸出するメーカーも 徐々に出てきていますし、行政からの後押しも始まっています。
 国内生産は無理という頭を切り変えて、リセットして欲しい、という声に耳を傾け、現場と力を合わせて難局にあたれば、必ずや明るい未来が拓けてくるのではないでしょうか。

 どこか希望がわいてくる、そんな感覚におそわれたサミットでした。

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2015年1月13日 (火)

全国アパレルものづくりサミット 国産の誇りを未来へ

 第2回全国アパレルものづくりサミットが、昨年12月13日、「日本発ものづくり提言プロジェクト」実行委員会の主催により、東京・渋谷区の文化学園で開催されました。
 “未来を担う世代への技術の継承がなければ、MADE IN JAPANの魂は失われてしまう”の悲痛な声が聞こえてきます。“持続可能な国内アパレル製造業のあり方とはどうあるべきなのか”、その現状と課題を見つめ直そうと、業界関係者や学生など約400人もの人々が参加しました。
 前回にも増して白熱した今回のサミット、遅ればせながら、その模様をまとめてみました。

Cimg96271jpg  第一部の基調講演では、当委員会発起人の一人で、「メーカーズシャツ鎌倉」会長の貞末良雄氏が、「MADE IN JAPANの現状と希望」をテーマに登壇。世界に打って出られたご自身の体験を基に、これからの日本のものづくりは前途洋洋と語られました。

 ご講演はまず、あの3.11東日本大震災での困難から始まりました。福島県白河市内にある縫製工場でつくられる同社のシャツは、風評被害もあって生産量が半減。しかし福島の技術は欠かせないと、工賃を上乗せして窮地を乗り切られます。同氏はこれを「MADE IN JAPANならぬMADE IN FUKUSHIMAの挑戦」だったといいます。福島で生産されたシャツに「東北からありがとう」の下げ札をつけて、感謝の気持ちを記していらっしゃいます。
 そんな貞末氏とはどのような人物なのでしょう。かつてアイビールックでならした石津謙介氏の門下生だった同氏は、1968年にヴァンジャケットに入社します。その後紆余曲折を経て、1993年に鎌倉を本拠地にアパレルメーカー「メーカーズシャツ鎌倉」を設立。国内で品質を落とさずに5,000円以下でシャツをつくるために、中間マージンを徹底的にカットする一方、売場づくりにも注力。全国22店舗を展開する中で、2012年、ニューヨークの目抜き通り、マディソン街に初進出します。
 当地では、シャツといえば通常200ドルですが、それを79ドルで販売。欧米のドレスシャツでは当たり前のポケットなしのデザインで、やや大きめのサイズを増やし、それまで中国製に甘んじてきた米国人の心をつかむことに成功します。
 何故ニューヨークに出店したのかというと、激戦区で目利きが多く、ここで上手くいけば、日本のものづくりの良さを世界に証明できると考えたからだそうです。
 その成功の秘密は次の3点にあるようです。
 一つは、ロジスティックスの問題で、月に2回のデリバリーを欠かさずに、常に新品を仕入れることが大事。このためには日本でつくるしかないといいます。アジア生産ではたとえ価格が安くても間に合いません。
 二つ目は、日本製であれば誰も真似できないということ。日本でつくって売ることは、どこの国もできません。ごく当たり前の利点です。
 三つ目は、「Made in Japan」が、繊維以外の他産業で冠たるブランドとして認知されていること。だからメンズシャツも必ず評価されると信じたといいます。

 次に同氏は、以前ご苦労された経験から、業界の現状を批判。アパレルも百貨店をはじめとする小売業も、リスクをとらない今の企業体質では回転率も消化率も上がらず、いずれ消滅すると断言します。 
 また経産省の統計から、繊維製品の国内シェアが今や3.2%、ニット製品は0.8%と、まさに風前の灯になっている事実を踏まえ、「原価の低いところを求めて歩くことに未来はあるのか」ときっぱり。結果としてファストファッションに市場を奪われたと、数字とともに実例を挙げながら、厳しい見解を述べられました。

 さらにネットショッピングの台頭にも触れ、世界マーケットが変化する潮目のときと認識した上で、米国でのアンチ・アウトレットや体験型売場への動き、Made in USAの見直し現象など、様々なメガトレンドから、日本でのものづくりや流通のあり方を変えていくことが重要と強調。
 今後は、世界クラスのスタンダード品を地道に提供する仕組みをつくっていくことこそポイントと、エールを送られました。

 最後に、「Made in Japan」の誇りを未来に、明るい見通しを語って、講演を締めくくられました。

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2015年1月12日 (月)

ホイッスラー展 究極の美を求めて-ジャポニスムの巨匠

Cimg99061_2  今、横浜美術館で開催されている「ホイッスラー展 究極の美を求めて-ジャポニスムの巨匠」を見てきました。日本では27年ぶりという大回顧展です。

 ジャポニスムとは、19世紀後半にヨーロッパで起こった日本趣味のことで、服飾の分野でも日本の着物や文様が、西欧のコスチュームデザインに重要な変化をもたらしました。この影響を、モードの視点から検証した「モードのジャポニスム」展が、1994年、京都服飾文化財団主催により行われ、世界にセンセーションを巻き起こしたことは記憶に新しいところです。そしてこの展覧会でしばしば引用された画家が、ホイッスラーでした。私もこの頃からホイッスラー作品に注目するようになりました。とはいえ実際、どのような画家であったのか、その全貌をまとめて観たのは、今回が初めてです。

 一人の画家の個展というと、年譜を追うことが多いものですが、本展では「人物画」、「風景画」、「ジャポニスム」の3章構成で、約130点の作品が展示されています。ここで私がもっとも興味が持ったのは、やはり第3章の「ジャポニスム」でした。
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 とくに目を惹かれたのは、ちらしにも掲載されている「白のシンフォニーNo2とNo3」の2枚の絵です。
51sa81ax7l  モデルはいずれも恋人のジョーといいます。No2(写真右)は、鏡に映る彼女の顔が別人のようだ、と批判されたりもしたそうですが、そういうところもまたこの画家の魅力になっているようです。
 No3(写真上)も、遠近法にとらわれない浮世絵の美意識を感じさせます。絵の中にタイトルが書き込まれているのも、斬新な試みと思われます。描かれている団扇や陶器など、東洋風のオブジェはすべて画家の所持品だそうで、ホイッスラーはその偉大なコレクターでもあったのですね。

B0044404_154222241  風景画で印象的だったのは、夜景を描いた「ノクターン」シリーズです。中でも「ノクターン:青と金色─オールド・バターシー・ブリッジ」(写真左)は、その横に歌川広重の「名所江戸百景(京橋竹がし)」の絵も架かっていて、比較対照しながら鑑賞できてよかったです。巨大な橋桁の下に船頭さんのような人が小舟の上に立っていて、これは確かに広重に似た構図! 抑えた色彩のグラデーションで、花火がうっすらとが描かれているのも、小粋な感じです。

 「シンフォニー」と「ノクターン」、それに人物画にみられる「アレンジメント」など、作品名に音楽用語が頻繁に使われているのも、この画家の特徴といいます。これには幼い頃からピアノに親しんだこともあるようですが、写実主義から唯美主義へ傾倒していく中で、次第に絵を音楽としてとらえるようになり、色と形が奏でる調和をジャポニスムに見出していくのです。ジャポニスムはホイッスラー絵画の究極の美の完成形であり、革新的画家といわれた所以でもあったのですね。

 それにもう一つ、ジャポニスムでおもしろかったのが絵のサインです。自分のイニシャルであるJとWを、日本の家紋のイメージで、蝶をモチーフにデザインしているのです。どこにこの蝶があるかを探すのも楽しかったです。蝶が衰弱する妻を静かに見守るかのように飛ぶ場面を描いた版画もあり、ホイッスラーの優しさがにじみ出ているようでした。また絵から飛び出して額縁に入っている蝶のマークもたくさん見られました。ホイッスラーは絵だけではなく額縁もデザインし、また置かれる場所にもこだわったといいます。
 当時、異色の画家であったことがうかがえます。

 終盤のキーフレーズ、「音楽が音の詩であるように、絵画は視覚の詩である。そして主題は音や色彩のハーモニーとは何のかかわり合いもないのである」が心に響きました。

 3月1日まての開催です。

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2015年1月11日 (日)

鏡餅ならぬ晩白柚の香り高いお正月飾り

 北鎌倉から建長寺横の精進料理の店「鉢の木カフェ」へ行きましたら、巨大な鏡餅のようなお飾りが鎮座していました。
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 よく見るとお餅ではなくて、グレープフルーツのお化けみたいなものです。ほんのり香りもします。お店の人によると、ザボンの一種で、晩白柚(ばんぺいゆ)というそう。熊本県八代特産の果物でした。こんなに大きな柑橘もあるのですね。
 
 今日は鏡開きです。あの香り高い晩白柚も割られて食されてしまったのかしら、と思いながら----、今年のお正月も、もうおしまいです。

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2015年1月10日 (土)

鎌倉で初詣の一日

 今日は連休初日の穏やかな晴天とあって、毎年初詣している鎌倉・鶴岡八幡宮へ行ってきました。お正月三が日にはおよそ250万人が初詣したという境内は、だいぶゆったりとしていましたが、石段に上る人数はまだ規制されていました。やはりすごい人出です。
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Cimg99291  参拝を終えて、宝物殿で開催されている「段葛(だんかづら)の今昔」展を訪れ、しばし往時の雰囲気に浸りました。
 段葛とは、鶴岡八幡宮への参道の若宮大路にある車道より一段高い歩道です。葛(かつら)石という石の段を他の石よりも高くした道という意味で、こう呼ばれるようになったそうです。   
 源頼朝が妻の政子のために造ったといわれる、桜の名所なのですが、昨年11月から工事が始まり、通れなくなっています。工事は来年3月まで続くのだそうですが、このこともあって新年に合わせて特別展が開かれているのですね。
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 館内には、頼朝公や政子に纏わる手箱などの品々や装束も展示されています。頼朝と伝えられる肖像画もありましたが複製で、実物は大英博物館にあるとのこと。

 この後、鎌倉えびすで有名な本覚寺へ。ここも大阪ほどではないですが、十日戎(えびす)のお祭りで、にぎやかでした。美しい衣裳の福娘さんから甘酒をいただいて一休みしました。
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 帰りは小町通りを通りましたが、段葛が工事中なためか、人の流れがこの通りに集中するらしく、いつも以上に混んでいましたね。

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2015年1月 9日 (金)

この冬を乗り切る快適・健康な服選び

 いよいよ真冬到来で、猛烈な寒波に襲われているところが多くなってきました。年齢を重ねると、皮膚感覚や温度感覚が次第に鈍っていくようです。寒さを乗り切るために、どのような服を選んだらよいのでしょう。
Cimg93421  このことについて昨年度の日本家政学会被服衛生学部会公開講座で、文化学園大学名誉教授 田村照子先生の講演を伺いました。先生は服装の快適性・機能性研究の第一人者です。科学に裏付けられたデータを基に、「この冬を乗り切る快適・健康な服選び」を、誰にでもわかりやすい語り口で解説されました。そのポイントをまとめてみましょう。

 まず体温低下を防ぐために、頸や胴体をしっかり保温することが大切といいます。なぜなら体幹部を冷やすとその影響は全身に及ぶからです。逆に手足末端は冷やしても体幹部への影響は少ないといいます。
 寒いととかく手袋や靴下にばかり気をつかって、体幹部の保温をおろそかにしがちです。そうすると寒さは全身に広がってしまうのですね。

 次に空気量の多い衣服ほど保温性が高くなります。空気は熱を伝えにくい性質を持っているのです。ところがいくら保温性の高い素材を使った衣服であっても、重量がありますので、肩や膝、大腿部では衣服の重さで衣服下の空気量がつぶされて空気を保持しにくい。またこれらの部位は人体の曲率(カーブ)が大きいため熱拡散しやすい。このためどうしても冷えやすくなりますので、要注意といいます。
 そして衣服はぴったりしたものより、少しゆとりがあって皮膚と衣服の間に適度な空気層のあるものを選ぶ方が温かいそう。さらに重ね着によって、衣服と衣服との間に空気の層を持たせることも効果的なのですね。

 最後に襟元や袖口など衣服の開口部に関する注意点です。ここは衣服内で温まった空気が換気しやすい部分です。とくに温まった空気は軽くなって上昇気流となるため、首元のような上向き開口部を閉じることはもっとも有効といいます。
 マフラーやストールはふんわりと空気を包むように巻くことが大事。フードや袖口・裾口の毛皮フリンジもおすすめとのことでした。

 こんな風に少しの工夫で、防寒対策はできるもの。寒さに負けず、元気な毎日を過ごしたいものです。

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2015年1月 8日 (木)

昨秋のパリ ニキ・ド・サンファル大回顧展の思い出

Afficheniki  昨年9月にパリに行ったときに、街で目にしたのが銃口を真正面に向ける女性の大きな写真でした。
 また戦闘?と戸惑いながらよく見ると、ニキ・ド・サンファルの展覧会ポスターで、彼女の射撃絵画シーンを撮影したものでした。

 ニキ・ド・サンファルといえば、ポンピドゥー・センター横の噴水にあるポップな作品でおなじみです。

Cimg8116niki1  早速、会場のグラン・パレへ行ってみました。展覧会はまだ始まったばかりというのに、長蛇の列ができていました。人気のほどがわかります。

 このグラン・パレ入口前にもニキの作品が置かれていました。

 ニキの初期から最新作まで約200点が、2,000㎡の館内にテーマと年代順に展示されています。まさに大回顧展でした。

 「結婚」をテーマにした作品です。
Cimg8118niki1 Cimg81201 夢の中の花嫁のイメージ     「馬と花嫁」

 有名な「ナナ」シリーズです。
 有機的なフォルムと鮮やかな色彩で彫刻の新しい可能性を拓いたといわれています。
Cimg81341jpg Cimg81571 

Cimg81431jpg  生き生きと優美な3人のナナたち。

 
 
 
 

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 ふくよかな女性像で、女性であることの喜びを謳っているようです。

 
 
 
 
 
 

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 射撃絵画です。絵の具入りレリーフをキャンバスに埋め込み、それをライフル銃で撃って創作したもので、1960年代初めに大きなセンセーションを巻き起こしました。
 この映像もすぐ横で放映されていました。

Cimg81801_2  巨大なスカル。






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 最後に、引き込まれたのが、ニキ・ド・サンファルのタロットガーデン・プロジェクションマッピング。現代版おとぎの国に入り込んでしまったかのような、不思議な体験をしました。

 本展は、パリでは2月5日まで。
 なお日本でも、東京・六本木の国立新美術館で、今年9月から開催が予定されています。

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2015年1月 7日 (水)

昨秋のパリ トワル・ド・ジュイ美術館訪問の思い出

 温故知新は現代を読み解くキーワードです。
 パリでは、毎回のみの市を訪ね、古い布巡りをします。そんな私ですので、昨年9月にパリに行ったときに、友人からトワル・ド・ジュイ美術館行きに誘われて、本当にうれしかったのを思い出します。

Cimg77051jpg_4  トワル・ド・ジュイ (Toile de Jouy)とは、18世紀、クリストフ・フィリップ・オベルカンフがヴェルサイユに程近いパリ近郊の町、ジュイ・アン・ジョザスに設立した製作所で生産されたプリントの布地のこと。これはインド更紗の製造ノウハウで木版や銅版を用いてつくられたフランス更紗、つまりプリントの綿織物です。産地の名前からジュイの布、すなわちトワル・ド・ジュイと呼ばれるようになりました。
 右上がトワル・ド・ジュイ美術館全景です。

 トワル・ド・ジュイのモチーフは、花から風景、神話、文学、その時代の出来事に着想を得たものなど多岐にわたっています。当代のファッションリーダー、王妃マリー・アントワネットも愛好したといいます。

Cimg77081jpg_3  私たちが訪問したときは、特別展「アバター(分身) ― 生まれ変わるトワル・ド・ジュイ」が開催されていました。

 左はその会場の入口です。(写真はクリックで拡大します)

 古いものと共に、伝統を再生した新しい作品が展示されていました。

 真ん中に、ピエール・バルマンのデザインによるドレスを展示したコーナーです。
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 過去と現在を対比させた展示コーナーです。
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Cimg77091_2 「ポールとウィルジニー」の一場面 


  




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「ジャンヌ・ダルク」が描かれています。 




        

 

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 田園風景





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 デュフィ作品の再生

 
 
 
 
 
 
 

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2015年1月 6日 (火)

織部とは何者か?没後400年 古田織部展

Cimg99051jpg_2  茶道をされている方ならきっと関心がある、織部焼の展覧会が今、東京・松屋銀座で開かれています。私も久しぶりに見に行ってきました。

 タイトルが「織部とは何者か?」というように、古田織部は謎の多い人物だったようです。大阪夏の陣で豊臣家が滅びた1615年に、大名であり茶人でもあった織部は「謀反の疑い」をかけられて、家康により切腹させられ、お家は断絶しました。没後400年を経た年頭に開催されているのが本展です。

 陶器を人物名で呼ぶのは織部焼だけといいます。それだけ古田織部の作陶は高名だったということのようです。千利休の高弟だった彼は、利休亡き後の慶長年間に、斬新なデザインを茶道具に採り入れます。わざと歪ませる、ひびを入れるなどの手法で、「織部好み」といわれる革新的な焼物を生み出し、大流行させます。日本文化に流れる、完璧をあえて崩す不完全の美意識は、ここから確立されていったと考えられているのですね。

Scan0263_2  チラシ下方に掲載されているのは、17世紀桃山時代につくられた黒織部百合紋茶碗で、三方形に歪ませた動きのある黒織部茶碗の代表例です。同じくチラシ上部の織部扇面形蓋物は、扇面というように扇の骨をかたどった蓋表が大胆です。
 また織部が好んだ竹籠を思わせる伊賀芋頭水指など、会場には150点あまりの名品がずらりと並んでいます。

 さらに注目は、「第1章織部の時代」の展示で、信長と秀吉着用の華やかな陣羽織や、富士山型や鯰型といった奇抜な兜など。桃山文化の光輝く一端に触れることができます。

 当時のかぶく者たちを魅了した古田織部の“ひょうげた” 世界、のぞいてみてはいかがでしょう。開催は19日までです。

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2015年1月 5日 (月)

映画「ビル・カニンガム&ニューヨーク」を見て

Main_large  このお正月休みに、ビル・カニンガムのドキュメンタリー映画「ビル・カニンガム&ニューヨーク」をビデオで見ました。日本でこの映画が公開されたのは2013年春です。そのときぜひ見たいと思っていましたのに、忙しさに紛れてずっと見逃していました。

 ビル・カニンガムはニューヨーク在住の名物ファッション・フォトグラファーです。1929年生まれといいますから、今年で御年86歳になられますけれど、ニューヨーク・タイムズ紙でファッションコラムを担当されている、バリバリの現役です。
 私はいつも、同紙WEBサイドの彼の動画「オン・ザ・ストリート」で、トレンドチェックしています。彼はストリートファッション観察の元祖で、えっ!と驚く奇抜なスタイルを紹介しているので、見ていて楽しいです。
 現在、掲載されているのは、昨年ニューヨークのメトロポリタンミュージアムで開催された「チャールズ・ジェームス」展に因んだデビュッタントドレスです。従来のダウンタウンからアップタウン志向に、ファッションイメージが変化していて、若い人たちがチャールズ・ジェームスのようなハイソなドレスに目を向け始めていることがわかります。

 この映画で、本当にすてき!と思ったのが、ビルの屈託のない笑顔でした。仕事が好きで楽しくてたまらないといった感じなのです。
 その清貧?な生活ぶりにも驚かされます。車には乗らずいつも自転車で、青い上っ張り姿です。雨用ポンチョが破ければテープを貼り、「ニューヨークっ子はものを粗末にする」とつぶやきます。「コーヒーは3ドルでいい」と言い、パーティに招かれても食事には手を付けずにカメラ一筋です。カーネギー・ホール上階の小さなスチュジオに一人住まいし、部屋はフィルムが詰まったキャビネットでいっぱい、バストイレは共同というのにもびっくりします。

 アメリカン・ヴォーグ誌編集長のアナ・ウィンターは、19〜20歳頃からビルに写真を撮ってもらうのが楽しくて、今も「ビルのために毎日、服を着る」と言います。80歳を越えてなお現役のスーパーモデル、カルメン・デロリフィチェも、水たまりを飛び越える写真を撮られて、「ピルの方が楽だしアヴェドンより自然だった」と語り、ファッション・アイコン、アイリス・アプフェルは「会うたびに写真を撮られたわ」と自慢するように話します。ビルは「クッキー型のようなファッションはつまらない」と、着飾った女性を街で探しては撮りにいきますが、女優カトリーヌ・ドヌーヴにパパラッチが群がるのを見て、「撮るかどうかは、ファッション次第」と言ってのけます。
 そして自分は写真家ではない、街で撮ったものを記録しているだけとあくまでも謙虚。「自由が大事」とノーギャラでやる、というのも驚きです。

 彼の語録で印象深いのが、最初に出てくる「最高のファッションショーは、ストリートにある」と「ファッションというのは、現実を生き抜くための鎧である。手放せば文明を捨てたも同然だ」というところでしょう。
 今やファッションはストリートから始まります。その先導者の言葉だけに、重みがあります。

 それにしても、「好きなワーク」もとことん追い求めていくと、彼のような清廉な哲学者のような人物になるのですね。

 映画制作に彼は乗り気ではなく、交渉に2年、10年がかりで完成したとか。2010年に初公開されますが、ニューヨークのたった1館だけだったそうです。それが口コミで世界中に広がっていきました。

 ファッション業界人でなくても、なかなか楽しめる名画ではと思います。

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2015年1月 4日 (日)

静かに佇む小動神社に初詣

 私が住んでいる鎌倉市,、その西端、海に突き出た小動岬にある小動(こゆるぎ)神社に初詣しました。ここは隣が腰越漁港で、漁師さんの新年の行事「船祝い」も終わって、ひっそりとしていました。

Imgp45681  初詣というと、毎年鶴岡八幡宮へ行くのですが、今年は静かな佇まいのこの神社を訪ねました。

 大鳥居をくぐって石段を上がると、右手が本殿です。一対の狛犬がいて、普段は見ない赤い布を頭にかぶっているのが、お正月らしかったです。

 その左には稲荷社と金刀比羅宮(左下)、そして石塔が並び、本殿の反対側には第六天社(右下)が祀られています。
Cimg989311jpg Imgp45691_2_2  
20150104154920imgp93781  展望台からは、夕日に照らされた江ノ島、その手前に、昨年防波堤が新設された腰越漁港が広がり、その向こうにうっすらと富士山も見えます。
 この地は神奈川景勝50選の一つで、この絶景をカメラに収めようと、登って来る人が多いのです。
 今は昔、弘法大師もこの岬の頂きに立たれたといいます。風もないのに揺れる松の枝の傍らに神女の影を見て、この松を「小動の松」と名付けたそうで、この言い伝えから”こゆるぎ”の地名が発したとか。
 弘法大師伝説が、こんな身近なところにもあったとは---。

1  それにこの神社は、明治初期までは真向いの浄泉寺(左)に属していて、八王子宮と呼ばれていたのが、神仏分離令により小動神社となったことなど、様々ないわく因縁に満ちていることを知りました。

 悲喜こもごもの歴史秘話は尽きません。

Imgp45751  八重咲の日本水仙が満開で、花の白が何とも清らかに映ったことでした。

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2015年1月 3日 (土)

スキー場に外国人客が多くなった!

 このお正月スキーで目立ったのが、外国人客です。

20150101133308imgp92231jpg  ホテルやゲレンデで、英語やときにフランス語など、外国語をよく耳にしました。国別では、オーストラリア人と中国人が多いといいます。

 低迷していたスキー人気も、統計に表れている通り、復活しているようです。ここ志賀高原スキー場もリフト待ちでうんざりというほどではありませんでしたけれど、ほどほどに混んでいました。
Imgp43241  これには、かつてのバブル世代が現在50歳前後になって子連れで再びスキー場に戻ってきている、ということもあるでしょうが、やはりインバウンドの影響が相当あると思いました。
 
 今回ホテルは3年前と同じ宿をとったのですが、実はどこも満室で、キャンセル待ちでした。これはきっと外国人観光客のせいでは、と思ったことでした。ホテル側の対応も、英語表記が増え、以前はなかった無線ランを完備するなど、インバウンドを意識したサービスを充実させているようです。
 それにしても温泉大浴場で英語が聞かれるとは! ちょっとびっくりしました。

 自然はいつも変わらぬ姿で迎えてくれますが、人の世は少しずつ変化しています。このことを肌で感じたスキー旅でした。

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2015年1月 2日 (金)

スキー日和の一日

 志賀高原スキー場は、昨日とは打って変わったようにお天気がよくなって、スキー日和の一日となりました。

Imgp43551  ホテルの窓辺には、朝、写真のような長いツララが軒下からたくさん垂れ下がっていました。その向こうに見える白銀の山々が美しい。

 大雪の予報がはずれてラッキーでした。

 山頂付近の木々は霧氷となって、白い氷の花が咲いたようです。
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 冷たいけれど爽やかな空気をいっぱい吸いこんで、スキーを満喫しました。
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2015年1月 1日 (木)

スキー場から新年のご挨拶

 今年もスキー場から、新年おめでとうございます!

 大晦日から志賀高原の一の瀬スキー場に来ています。ここに来るのは3年ぶりで、また戻って来ました、といった感じです。

20150101000530imgp91781_3  元旦午前0時のカウントダウンでスキー場に花火が上がりました。
 
 今日は大雪で、しんしんと雪が降っています。
 予定されていた松明滑走は、この雪のために行われませんでした。

 でも白銀の夜の世界に、一瞬舞って飛び散った鮮烈な光の花々は、何とも美しく神秘的な光景でした。
20150101000428imgp91661  
 花火の後、一の瀬神社へ二年参りしました。鳥居前の大行列に並んで、雪の中、縮こまりながらの参拝でした。お神酒をいただき、お御籤を引いたら、何と珍しく大吉が出て、うれしくなりました。
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 今年も皆様にとって佳き一年となりますように心より祈念いたします。

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