ジュン アシダの軌跡を辿る「エレガンス不滅論」展
今、東京・六本木の国立新博物館で「エレガンス不滅論―ジュン アシダの軌跡と未来にみる、ファッションのひとつの本質―」展が開催されています。
ファッションデザイナー、芦田淳氏が手掛ける「ジュン アシダJun Ashida」が、昨年10月創立50周年を迎えました。本展はこのブランドのルーツから現在までの軌跡を辿る記念展です。
入場すると、まず3分間のビデオを見せられます。芦田淳氏が1950年代に師事した中原淳一との出会いがCGで語られます。
次にアトリエの映像コーナーがあり、「ジュン アシダ」ならではの折り目正しい作品が紹介されます。
右写真は1995年制作のウエディングトレスで、シルクオーガンジーを重ねて構築したもの。芦田淳氏の「美の基本は左右対称。生き方の基本も同じ」の言葉が、まさに胸にくるドレスです。
その先が、「エレガンスの記憶」と題された、ブランドの哲学に影響を与えた人、物、事を展示する部屋で、その奥に大きく広がるのが、展覧会のクライマックスとなる「エレガンス追求の軌跡」の空間です。
ここには半世紀にわたるアーカイブが、「ゴールド」や「グラフイック」など様々なグループ別に展示されています。たくさんあるので、そのうち3つを選んでご紹介しましょう。
○アート
ブランドの特徴的要素の一つ、構築性。芦田淳氏の建築やアートへの関心を示すーもの。
○スカルプチュラル
モダンで彫刻的なシルエットの作品。シンプルな曲線はクリエイションが未来に続いていくことを示しているといいます。
○パステル&フラワー
装飾的なフリルにパステルカラー。光と風が織り成す夢のようなコレクションです。
芦田淳氏は、皇后美智子さまの専任デザイナーを務め、皇太子妃雅子さまのご成婚衣裳もデザインされた、まさに“レジェンド”と称えられるデザイナーです。作品からは、美しさの本質は永遠であり、「エレガンスは不滅」の響きが、伝わってくるようでした。
本物のエレガンスの美が、まさにここに息づいていると思いました。
なお本展開催は8日までです。
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