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2014年12月

2014年12月31日 (水)

M&O 9月展 今治タオル「オリム」ボリューム感が決め手

 パリの「M&Oメゾン・エ・オブジェ」9月展に、今治タオル産地から「オリムORIM」が出展していました。出展歴は今回で6回目とのことです。白いタオルが大きく打ち出されていて、清潔感にあふれたブースです。
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 毎回、販路が広がっている様子で、当地では日本よりも見た目が厚い感じのものが求められるといいます。決め手はボリューム感とのことのようですが、あまり重くならない程度のものがよい様子です。大きさも少し大きめで、バスタオルなら70×140cmくらいがよく出るそう。 
 また欧州では意外に少ない、ガーゼタオルにも注力していて、スクワラン使いで化粧品的な肌触りのコットン/レーヨンも人気とか。

 極上の品質と機能で、日本のタオルの輸出拡大がますます期待されます。

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2014年12月30日 (火)

M&O 9月展 タオルの「内野」リラクシングウェアを前面に

 日本の最高級タオルのメーカー、「内野UCHINO」が、パリでこの9月に開催された「M&Oメゾン・エ・オブジェ」展に、13回目となる出展をされていました。

 タオル業界で毎回、新商品を発信し続けている同社ですが、今回はリラクシングウェアを前面に登場させて、人目を引いていました。リラクシングウェアとはリラックスタイムに着用するアイテムて、,ルームガウンからバスローブやパジャマ、シャツ、ワンマイルウェア、それにリゾートウェアまで幅広く展開、生地は三重織りガーゼやワッフル織を中心に、洗練されたプリントものの提案も見られます。
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Cimg67101_uchino  ガーゼタオルというと、日本では一般にタオル用ということになりますが、欧米では“拭う”より“着る” イメージが強いようです。そこでこちらではウェアの方に力を入れているのですね。

 素材でとくに注目されたのが、同社オリジナルの“マシュマロタッチ” です。これはタオルの常識を破る極上のソフトさと軽さが特長で、ガーゼはもう“綿菓子”のようにふんわりと軽くてやわらかい感触です。繊維長の特に長い上質な新疆超長綿100%使いで、この優れた綿花の風合いを損なわないように、ゆっくりと丁寧に仕上げたといいます。

 最近、日本でもタオルはようやく個人使用になってきました。肌触りのよさにとことんこだわり、肌にうれしい製品づくりをしている同社のファンは着実に増えています。今後の世界戦略がますます期待されますね。

 なお、ガーゼタオル、「マイガーゼ・マイタオルUCHINO MY GAUZE MY TOWEL (通称“マイマイ”)」は、日本では二子玉川SCなどで販売されているとのことです。

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2014年12月29日 (月)

M&O 9月展 「二葉苑」の江戸更紗に注目

 「M&Oメゾン・エ・オブジェ」9月展で、江戸更紗や江戸小紋の伝統を受け継ぐ「二葉苑 FUTABA-EN」が出展していました。M&O には、何と8年前から毎回出ているのですね。
 2003年に英国ロンドンで「江戸更紗・小紋展」を開き、反響が大きかったことから、「伝統の灯を絶やしてはいけない」との想いを強くし、東京の染め物の技術を世界に発信していこうと、M&Oに参加するようになったといいます。
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Cimg67141  ブースには、伝統工芸品として指定されている手作りの着物地を生かした、たくさんのアクセサリー雑貨がディスプレーされています。テーブル小物やバッグ、お財布など、ちょっとした小さなものが人気の様子でした。

 東京・新宿区上落合にある本社屋は、「染めの里、新宿ミニ博物館」として親しまれているそうで、これはぜひ一度見学したい、と思いました。

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2014年12月28日 (日)

M&O 9月展 「アツコ・マタノ」白/黒でシックに回帰

 「M&Oメゾン・エ・オブジェ」展に毎回出展している「アツコ・マタノASUKO MATANO」は、絵本作家で画家の俣野温子さんが手掛けるブランドで、今治のタオル美術館一広がプロデュースしています。
 今期は、いつもの個性的でブライトなイメージから離れて、モノトーンに統一したコレクションを発表していました。白/黒バージョンで、フランス風シックの原点に回帰といったところです。
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Cimg66801jpg_2  タオルやバッグなど、様々なアイテムが並ぶ中、人気の新商品は、手袋をはずさなくても、スマホが使える手袋だそう。

 オリジナルキャラクターの「黒猫」も、何となく生き生きとして見えました。

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2014年12月27日 (土)

M&O 9月展 “こけし”の弁当箱がパリで人気

 “弁当男子”という言葉が現れるなど、オフィスに手製の弁当を持参する人が増えていますが、この現象は日本だけに限りません。今ではパリをはじめ、各地に広がっています。

 この9月、パリのボンマルシェ百貨店で開催された「左岸の日本展」に行ったとき、フランス人が“KOKESHI! KOKESHI(こけし)”と叫んでいるのに気づきました。驚いて見ると、日本の “こけし”の形をした弁当箱を指して仲間を呼んでいたのです。
 “こけし”もいつの間にか、フランス語の辞書に載る国際語になりました。

Cimg67031jpg  この弁当ブームをつくったといわれているのが、京都の弁当箱専門店「Bento & co.」です。

 今回「M&Oメゾン・エ・オブジェ9月展」に初めてブースを出されていて、たまたま立ち寄り、“こけし”の弁当箱を見つけました。

Cimg67021jpg 他に愛らしい犬のモチーフのものも引っ張りだこといいます。日本ではなかなか見かけないカワイイものが豊富に揃っていて、見ていて楽しくなります。

 この画期的アイディアを生み出したのは、現社長のフランス人、ベルトラン・トマさんという方。日本人とは目のつけ所が違うようですね。

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2014年12月26日 (金)

M&O 9月展 「日本らしさ」を世界にアピール

 この9月、パリで開催されたM&O、つまり「メゾン・エ・オブジェMaison et Object」展に行って、まず目に付いたのが、日本を代表する伝統工芸品の初出展でした。いずれも現代の「日本らしさ」を訴求していて、それが目新しくモダンに映りました。

 まず佐賀県の有田焼です。創業400年を迎えるとあって、県の記念事業として、今回初めての出展です。ブランド再生と欧州への販路開拓が目標といいます。
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 モノトーンで統一されたブースには、気品のある器が美しく展示され、ARITAの新しい世界を伝えていました。
 これをプロデュースしたのはKEN OKUYAMA DESIGN代表の奥山清行氏。華やかな色合いが多い有田のやきものを、逆に白黒で、「禅」をイメージさせる空間の中で見せる演出は、さすがに洗練されていると思いました。
 出品した窯元・商社は8社で、以前訪れたことのある有田町の深川製磁の名前もあり、懐かしかったです。

Cimg66501jpg  次に京都・西陣の老舗帯メーカーの服部織物と、建築から家具の設計デザインまで幅広く行う「GENETO」のデザインユニット、「服部源ト」です。空間の宝石をイメージするモビールアートを真ん中に据えて展示。M&Oは初挑戦といいますが、画廊を中心に、意外に反応がいいとのことでした。

 さらに中央6ホールの目立つコーナーで、巨大なブースを構えていたのが、東京・青山に伝統工芸青山スクエアを持つ、伝統的工芸品産業振興協会(伝産協会)です。
 日本全国の伝統的工芸品を世界に発信しようと今回、16社を集めて、初出展したといいます。
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Cimg66901  たとえば熊野筆で名高い、瑞穂のすべすべの肌を実現する化粧筆「SUVE(スベ)」や、右写真の大島紬のアクセサリー。これは経糸も緯糸も絣糸使いで、伝統の泥染めです。ブランド名は「イツitu (奄美の言葉で糸の意)」。

Cimg66971  さらに滋賀県の近江上布の風呂敷など、どれも究極の技と美を備えたものばかり。

「新しいとはいつまでも古くならないこと」といいますが、こういうもののことを言うのでしょう。

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2014年12月25日 (木)

M&O 9月展 有松絞りのスズサン大躍進

 少し前といってももう3か月前になりますが、この9月5-9日、パリで開催された世界最高峰のインテリア&デザイン関連見本市「メゾン・エ・オブジェMaison et Object(略称M&O)」に行ってきました。会場は、プルミエールヴィジョン(PV)と同じ.パーク・デゼクスポジションですが、PVがホール3から6までの4ホールの使用に対して、M&O はホール1から8まで、8つのホール全部の25万m?を使っています。ファイナルレポートによりますと、出展社数は前年同期比5%増の3,445社、総来場者数は66,962人(同一人物は1カウント)と発表されていますから、まさに欧州最大級の見本市です。
 その巨大さに驚かされながらも、まずは入口に近いホール8を訪ねました。ここはおしゃれなインテリア雑貨が多いと評判のホールです。

 その突き当り正面に、有松絞りの「スズサンSUZUSAN」が出展していました。有松絞りといえば有松・鳴海絞りともいわれ、愛知県名古屋市有松・鳴海地域を中心に生産されている絞り染めで、日本の伝統工芸品に指定されています。その技法を現代に伝えるスズサンが、M&Oに出ていて、びっくりしました。
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Cimg6628_suzusan1  同社、村瀬家のご子息、村瀬弘行さんとお姉さまの千佳さんのお二人がブースにいらっしゃって、千佳さんが手絞りの実演を披露されていました。その周りに並べたランプシェードは、もちろん白い絞り地でできていて、美しい陰翳が何ともモダンな味わいです。ストールなど小物も豊富に展開されています。

 お話によれば、2008年にドイツのデュッセルドルフに事務所を設立され、パリのトラノイ展などに出品し、今ではレクレルールなど有名セレクトショップで取り扱われているそうです。

 その後日本でつい最近、再びお目にかかりました。松屋銀座店でポップアップストアをオープンされていたのです。実はこの前にも伊勢丹新宿店で期間限定店を開くとのご案内をいただいておりましたのに、お伺いできませんでした。三越伊勢丹ではレディスからメンズまで、今やいつでもスズサンの商品が品揃えされているとのことです。
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 松屋では、ロングストールを中心に、ホールガーメントによるカシミヤのセーターも人気を集めていました。

Cimg98381jpg_2  とくに注目は、伊勢木綿の絞り染めで、これは有松絞りの原点といいます。江戸時代、宿場で愛用された絞りの手ぬぐいは、ほとんどがこの町で生産されていたのですね。
 この伊勢木綿の“あずま袋”も大好評の様子でした。

 スズサンの絞りは、昨年、某オートクチュールメゾンで取り上げられ、某ハリウッドの大女優がパーティで着用するなど、徐々にブランドを確立されていっているようです。英国の日刊紙、フィナンシャルタイムズでもMade in Japan(12/11付け)の記事の中で掲載され、絶賛されていました。本当にすばらしい快挙!

 来月開催のM&O 展にも出展されるとのことで、ますます大きく羽ばたかれることでしょう。大躍進を期待しています。

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2014年12月24日 (水)

「Boutique! ファッションって何?アートと考える、その姿。」

Cimg98051  ファッションとアートの融合をテーマにした「Boutique! ファッションって何?アートと考える、その姿。」展が、東京・表参道のスパイラルガーデンで、29日まで開かれています。

 本展はフィンランドのヘルシンキで2012年に開催された「Boutique!」展をベースに、日本人デザイナーやアーティストを新たに加えて再構成した日本版です。
 ファッションを切り口に、これまでの「当たり前」を問い直そうと企画され、アーティストとファッションデザイナーがペアを組み、価値と価格、生産と廃棄、機能と装飾などをテーマに、作品を制作しています。
 現代社会が抱える問題を、ファッションの新しい視点でとらえた、大変興味深い展覧会でした。

Cimg97801jpg  「少女避難民(Girl Evacuees)」
 戦争で避難民となった女性が、一番上等なドレスに身を包んで故郷を離れたという逸話に基づき、元マリメッコのデザイナー サム・ユッシ・コスキと画家でイラストレーターのカティア・トゥキアイネンがコラボレーションしたインスタレーション。

Cimg97831jpg  「ボディビューティフル(リミックス)」
 アーティストのテロ・プハとデザイナーのティーム・ムーリマーキによるインスタレーションで、彼らは「ボディビューティフル(リミックス)」という名の香水を開発し、いかに理想の美がつくり出され、どのようにその基準がつくり直されていくかを問いかけます。ブランディングについても考察した作品といいます。

Cimg979412pg  「ふきよせ」
 商品にならなかったものや端切れなど、忘れられていた(=吹き寄せられた)ものに新しい価値を当てた作品。日本の美意識を現代に活かす服づくりに取り組むマトフと、ロングライフデザインのセレクトストアを手掛けるナガオカ ケンメイによる様々なアートワークが展開されています。

Cimg97901_2  「シンデレラ」
 服の変化がそのまま階級変化につながる童話「シンデレラ」をモチーフにしたインスタレーション。履きなれたスニーカーを掲げる画家の松井えり菜と、レディ・ガガの靴を手掛けるデザイナー、舘鼻則孝が作るガラスの靴(右写真)で、本当の幸福とは何かを考えさせます。 

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2014年12月23日 (火)

19世紀までの博物画・ボタニカルアート展

Btop3  今、植物の世界に興味を持つ人が増え、植物図鑑が人気を集めているようです。絶滅危惧種を保護しようという動きも活発になっています。
 こうした中、渋谷のパルコギャラリーで開かれているのが、「19世紀までの博物画・ボタニカルアート展 ビューティフルからグロテスク ―一瞬のはかない美の記憶―」です。

 会場には、アンティークなボタニカルアート(植物標本画)や稀覯本、博物図鑑などが展示され、近代以前のヨーロッパの医学や薬草学の一端を垣間見ることができます。今では絶滅してしまった品種の図版や、禁断の書といわれた「死の舞踏 ダンス・オブ・デス」の死体解剖書も公開されています。
 今どきちょっと珍しい古書展で、開催は25日まで。

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2014年12月22日 (月)

冷え性にうれしい「イワタ」の羽毛ソックス

 猛烈な寒波が予想されるこの冬、冷え性の方は布団に入っても足が冷たくて、なかなか眠りにつくことができません。そんなときおすすめなのが、「イワタ」のおやすみ専用羽毛ソックスです。

Cimg95701  イワタは京都を本拠とする老舗の高級寝具メーカーで、京都と銀座に直営店があります。私も、以前この銀座店で羽毛ソックスを購入し、愛用しています。足のお布団というように、ぽかぽかと温かくて蒸れることもありません。生地が綿100%なので肌触りが気持ちいいです。色は生成りのみですが、洗濯機で洗えて簡単に手入れできます。

1  先般開催された「エコプロダクツ2014」にも、出展されていて、このソックスをはじめ手袋や羽毛ベストなどが紹介されていました、中でも使いやすそうなのが、羽毛ショールで、スナップで止めると首元まで温かく、ひざ掛けにもなります。

 すべて天然素材を使用し、化学薬品を使わない加工法で仕上げるなど、同社のエコへのこだわりには寝装他社の追随を許さないものがあるようです。
 少し高額ではありますが、プレゼントにも最適ではないでしょうか。

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2014年12月21日 (日)

「エコプロダクツ2014」展でエコの知恵見つけて

 環境にやさしい持続可能な社会の実現を考える第16回「エコプロダクツ2014」展が、12月11-13日、東京ビックサイトで開催されました。出展したのは、747の企業・団体、来場者は3日間で約17万5千人といわれています。まさに日本最大級の展示会ですね。
 会場はどこもかしこも人であふれ、小学生も列をなして、たくさん来ていました。エコの知恵、たくさん見つかったことでしょう。

 ところで今回のエコプロダクツ展の特徴は多々ありますが、一番の特徴は、「ビジネス特区」がもっとも目立つ場所、入口にもっとも近い東1ホールに設置されたことでしょう。ここには自治体関連の小間が集結しています。それだけ行政がエコに本腰を入れ始めたということのようです。
Cimg96071  様々ある中で、ちょっと興味深かったのが、兵庫県豊岡市の「コウノトリと共に生きる」まちづくりです。市民が一体となって、コウノトリも住める環境づくりに取り組み、「コウノトリ育むお米」など、コウノトリをブランドにした食品ビジネスを展開しています。自然復帰が暮らしを支える経済に結びついている、すてきな事例と思いました。

 また本展では、エネルギー問題も引き続き大きくクローズアップされています。トヨタの水素で走る燃料電池車「ミライ」の展示には、大勢の人だかりができていました。

 とくに繊維では日本が世界に誇る合繊メーカーのブースが注目されます。

Cimg96211jpg  東レは、炭素繊維複合材を使用したボーイング機のミニチュアや、世界の水資源問題を解決に導く水処理膜などを展示して、人気を集めていました。

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 旭化成で最新のトピックは、今年話題のLEDをさらに進化させた「深紫外LED」です。これは紫外線で殺菌する装置で、従来のものと異なるのは水銀を使わない点。水銀なしで殺菌に最も効果的な波長を発光できるといいます。薬品を用いず手軽に殺菌できるので、幅広い分野で使用されると期待されています。

Cimg96101jpg 液晶ディスプレーに欠かせないポバールフィルムで世界シェアが8割という化学品メーカーがクラレ。ここではエバールなど様々なハイテク素材を展示する一方、人工皮革クラリーノのランドセルのリユース・プロジェクトを紹介し、エコを子どもたちにもわかりやすくアピールしていました。

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2014年12月20日 (土)

植物タンニンなめし革に見るイタリアスタイル

 「トスカーナ産イタリア植物タンニンなめし革協会」が、毎年開いているイベントが先般、イタリア文化協会アニェッリホールで開催されました。職人技を大切に培ってきたイタリアスタイルの真髄が披露され、改めてそのすばらしさに感動しました。

 植物タンニンなめし革とは、牛皮を植物の抽出物であるタンニンを用いてなめした革のことです。動物の皮はそのままでは腐敗してしまいますので、タンニンエキスで真皮を耐久性のある革に変化させるのですね。
 この植物なめしは先史時代にまでさかのぼることができる、極めて古い加工法です。イタリアではこの技術が古代より代々、伝承されてきましたが、今ではフィレンツェを中心とするトスカーナ地方にしか残っていないといいます。もちろんこの技法自体は世界の他の地域でも行われていますが、現在もっとも高品質な植物タンニンなめし革を製造しているのは、トスカーナ産のものだけだそうです。 

Scan0260  この希少な文化遺産を保護・向上させるために、設立されたのが「トスカーナ産イタリア植物タンニンなめし革協会」で、23のタンナーが構成員になっているといいます。2012年には品質保証の表示マーク(写真右)もつくられ、マークは今、全世界で120-130万枚発行され、その半数以上が日本向けとのことです。日本は彼らにとって最大のマーケットになっているのですね。

1  なお、今年は協会創設20周年とあって、これを記念するバッグ「AIIINONE」(左写真)が発表されました。同協会のブランドを冠する初めての商品で、使い手のニーズに応じてパーツを組み合わせるなど、カスタマイズできるといいます。2015年1月よりネットで販売されるそうです。

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 ロビーでは、パリPV 9月展のアクセサリー (モッダモン) 見本市での「クラフト・ザ・レザー」の展示や、職人による実演もあり、それらを楽しみながら、華やかなカクテルパーティが行われました。
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すてきなひとときを過ごさせていただき、感謝です。

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2014年12月19日 (金)

虎ノ門ヒルズの人型モンスターにびっくり!

 夜のしじまに佇む虎ノ門ヒルズを通りかかってびっくり! 巨大な人の形をしたモンスターが立っているのです。高さは何と10メートル、白く光るこの奇怪なオブジェは、スペインの芸術家、ジャウメ・プレンサ氏による「ルーツ」という彫像でした。立ち姿ではなく、膝をかかえて座る人をかたどったもので、ステンレススチールでつくられ、重さ10トン超もあるという大作です。
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 よく見ると英語や漢字、アラビア文字など、様々な文字が散りばめられています。多様な文化を文字で表現し、人類が平和に共存する社会を実現しようという願いを込めた作品といいます。

 こんなパブリックアートを設置するなんて、森ビルもなかなかやりますね。

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2014年12月18日 (木)

エルメス「レザー・フォーエバー」展 皮革と職人技に魅了

 世界中の女性たちの羨望の的、「エルメス」の特別エキシビション「レザー・フォーエバー」展が今、開催されています。23日で終了というので、先日行ってきました。
 世界を巡回してようやく東京にやって来た本展は、さすが大メゾンのイベントというにふさわしい展覧会です。場所は東京国立博物館 表慶館で、この美しい重厚な洋館建築は、エルメスの世界を展覧する絶好のロケーションと思いました。
 この展覧会が何と無料です。携帯やスマホから入場引換券を見せると、チケットを出してくれます。

 19世紀、交通手段が馬車だった時代に馬具製造で名声を博したエルメスらしく、もっとも見応えを感じたのは、やはり馬具の展示でしたけれど、それにしても代々伝承されてきたレザーと職人技のすばらしさには、すっかり魅了されます。スペシャルな一点ものや、最後の部屋で見た盆栽ヒントのバッグのデイスプレーにも驚嘆しました。

 最初は「ノウハウ」を伝えるセクションです。厳選されたなめし革が、製品になるまでの工程が示されます。職人による実演も時折行われているのですが、残念ながら、それを見ることはできませんでした。
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 次のセクションは「時を重ねた風格」。レザーは決して古びない、使い込まれたものの美とは何か、がわかるコーナーです。



  「夢をかたちに」のセクションです。シンプルを最大の美徳とするエルメスの魅力に触れた後、たどり着くセクションがここで、夢のような特注バッグが展示されています。

Cimg97101  左は配管工のバッグです。RDのイニシャルが付いているのは、4代目のロベール・デュマのことで、彼の趣味だった小石入れ用に制作されたそうですが、実際には、小石をいれることはなかったとか。

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リンゴの形のバッグ         伝説の馬「ペガサス」のバッグ


Cimg97291pg 「王道のベルト」などいつくかのセクションを通り抜けると、本展の山場、たくさんのバッグがぶら下がっている、馬場に出ます。馬は、現在もエルメスのインスピレーション源だそう。暗闇に馬の鞍や馬具類、ブーツなどが光っています。

Cimg97451  「ケリーとバーキンのバリエーション」のセクションです。今や伝説となった、あの二人、モナコ王妃となったグレース・ケリーと、自由奔放でエレガントなジェーン・バーキンをイメージしてつくられたバッグのコレクションが、大きなバッグ型のフレームに納められています。こんなにカラフルでいろいろな形があったとは!

Cimg97581jpg  ラストは、「スターバッグ」。真ん中に大きな松の盆栽を配した空間に、盆栽の縮尺にインスパイアされたというケリーやバーキン、コンスタンスなどのミクロバッグが展示されています。

 細部にも手を抜かない、エルメスの「ゆるぎない価値」を改めて感じさせてくれた展覧会でした。

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2014年12月17日 (水)

「JBKS 2014」Made in Japanのものづくりセミナー

Cimg94501jpg  先般、開催された「ジャパン・ベストニット・セレクションJBKS 2014」展では、本展の実行委員長である、佐藤繊維(株) 代表取締役 佐藤正樹社長によるセミナーが行われました。
 テーマは「Made in Japanのものづくり」です。世界一細いモヘア糸を開発して注目を集め、世界を舞台に活躍されている同氏の講演とあって、会場は満席状態でした。

 今やニット製品の国産シェアは0.8%しかありません。99%以上が海外でつくられています。消滅の危機にある日本のニット業界で、どのようなものづくりをしていけばいいのでしょうか。ご自身のビジネス体験を盛り込みながら、日本のニット製品製造への道を、熱弁をふるって語られ、あっという間に時間は超過、参加者たちは皆、引き込まれたかのように聴き入っていました。

 まずは前半、ものづくり開発から。
 山形県寒河江市で祖父が創業した紡績業を受け継ぎ、婦人ニットウェア製造に乗り出した頃のお話から始まりました。コンピュータ制御による新作を次々に生み出していくのですが、すぐに類似品が出回り、悩んでいだ時期があったそうです。そうした折り、百貨店ですばらしいイタリア製セーターに出会い、その糸を輸入するようになります。この糸のメーカーから工場見学の誘いがあって、初めてイタリアへ赴き、糸作りのノーハウを学ぶとともにトレンドの重要性にも気づかされたといいます。
 しかしイタリアのものづくりを真似していては永遠にイタリア製品に勝てない、と試行錯誤を重ねます。そして4年くらいかけてようやく、自分なりのものづくりを確立していったそうです。これには、技術よりも発想力が何よりも大切と強調されていたことが印象的です。

 次に後半、商品PRについて。
 良いものをつくれば売れるというのは、日本の製造業の落とし穴で、商品をいかに人に伝えていくか、その背景やストーリーを物語るPRが重要と指摘します。
 大手と違いPR費もなかった当時、奥さまと二人三脚で歩いた苦労話の数々を披露され、身につまされた方も多かったのではないでしょうか。15年前に、ジャパンクリエーション展に初めて手作りのブースを出し、それが好評で、次いでニューヨークの展示会にM.. &KYOKOブランドで出展します。これが日本でも話題になり、他がやろうとしてもできないものをつくろうと、世界一細いモヘア糸を創出。これをもって世界最高峰の糸の見本糸、フィレンツェのピッティ・フィラティ・イマジネに初出展、ラグジュアリーブランドのバイヤーが押し寄せたといいます。これが佐藤繊維というネームがビッグブランドとなった始まりだったのですね。

 最後に、ものづくりで大事なこととして、ヴィジョンを描き、自分のものづくりに向けて着実に一歩を進めていくこと。それには、どれほどものをつくることが好きかにかかっているといいます。
 最近の地産地消の意識にも触れ、日本のものづくりを何としても守りたい、と力説して締めくくられました。感動のセミナーでした。

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2014年12月16日 (火)

「JBKS 2014」注目のニット企業

 盛況のうちに閉幕した「ジャパン・ベストニット・セレクションJBKS 2014」。昨日付けのブログで、アワードは受賞されませんでしたが、オリジナリティの高い注目のニット企業がいくつかありましたので、ご紹介していきます。

カネマサ莫大小
 和歌山市本拠のニッターで、パリのプルミエールビジョン(PV)にも出展して高い評価を集めています。今回は、写真のような裏毛にはりつけプリント加工を施したモダンなデザインが目新しく映りました。
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森下メリヤス工場
 カネマサ莫大小と同様に、PVに出展している和歌山県の丸編みニッターで、エアニット裏毛やジャカード編の新柄など、オリジナルのニットテキスタイルを出品。
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○フジサキグループ
 東京・墨田区にあるカットソー・メーカーで、東洋紡STCとともに開発したという、インドの希少なハイブリッド超長綿、“マハラニ®”使いの製品を提案。上品な光沢感と、しっとりとやわらかい風合いを前面に打ち出しています。来春からの販売だそう。
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モンド
Cimg94561  京都の特殊意匠糸(ファンシーヤーン)メーカーで、ジャパンクリエーション(JC)展ではおなじみですが、JBKS は初出展だそう。ハイセンスでクオリティの高いニット用の糸を多数展開し、中にはかなり奇抜なものもあって、目立っています。ストックも豊富にとり揃えているそう。

フェイマス・オグチ
Cimg94601  東京・墨田区本拠のニットウェアのメーカーで、年齢を重ねた女性を美しく見せるパターンを開発しているといいます。
 ベーシックなニットシャツのすっきりとしたシルエットに惹きつけられました。

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2014年12月15日 (月)

「JBKS 2014」バーンズファクトリーがグランプリ受賞

 「ジャパン・ベストニット・セレクション、略してJBKS 2014」が、この2-3日、東京国際フォーラムで開催されました。第7回目を迎える今回は、日本の有力ニットメーカー59社が参加し、来場者数は前回比5.9%増の3,739人と、大盛況でした。

 優れたニット企業を表彰する第2回「JBKSアワード」も発表され、グランプリにバーンズファクトリー、技術賞に丸和ニット、デザイン賞にセイノコーポレーションが選出され、授賞式が行われました。
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Cimg95091  バーンズファクトリーは、東京・板橋区に本拠を構えるカットソーのメーカーで、前回のデザイン賞に続く喜びの受賞です。松浦 永社長は「5年前に脱サラして、一から丸編み縫製業界に飛び込みました。メイド・イン東京でいいものをつくりたい一心で走り続けます。」と力強く挨拶。
 受賞作は、写真のようなパッチワークのジャケットやコートです。ダブルフェイスのカシミヤ生地の端切れを、特殊ミシンで突き合わせ縫いし、つなぎ合わせたもので、その高度な技術力が評価されました。

Cimg95101  技術賞に輝いた丸和ニットは、和歌山市に本社のあるニットメーカーで、独自開発の「バランサーキュラー」が高い評価を受けました。
 これは丸編とトリコットの経編機をドッキングさせた特殊な編機で、経糸に緯糸を打ち込むような感覚で編んでいくといいます。いわゆる編地の伝染が起きないことや、裁ち切り可能なことが特長で、「ウーブン・ニットWOVEN KNIT」の名称で、欧米ラグジュアリーブランドへも輸出され人気を集めているそうです。
Cimg95111jpg  ブースでは、同社のファクトリーブランド、「ビブレインBebrain」の製品を展示。コートを試着して、その軽い着心地にびっくり! また綿デニムやダンガリー風のバランサ編みジャケットなども提案されています。

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 デザイン賞のセイノコーポレーションは、山形市の老舗ニットウェアメーカーで、20Gのファインなミラノリブが得意だそう。その市場性に期待が集まったようです。

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2014年12月14日 (日)

「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」

 今、東京お台場の日本科学未来館で開催されている「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」が開催されています。初日の11月29日、この内覧会が行われました。

 キュレーターの内田氏によると、本展はウルトラテクノロジスト集団チームラボによる、これまで発表してきたアートと遊園地を一度に体験できる世界初の大展覧会です。
 なぜ今回、チームラボに白羽の矢を当てたかというと、一つは、デジタルを操りアート作品をつくって、科学技術による豊かな未来像を提示していること。二つに、チームでのモノづくりにこだわっていること。とくに遊園地という共同でモノをつくるエリアを視野に入れていたこともあったといいます。これからのアート作品は、一人の作家の創作から、皆でつくるものになっていくことを改めて感じます。そして三つには、日本人のものの見方が作品に反映されていること。日本文化を未来につなげていく姿勢も共有したいポイントといいます。

Cimg93551  概要が解説された後、同館名物の球形スクリーン、「ジオ・コスモス」(右写真)前に集まり、わくわくする気持ちで、入場すると、内部はもう光と色のまばゆいばかりの大饗宴でした。全15点の内、未来の遊園地作品が8点となっています。
 写真撮影はOKでしたが、暗闇の中に浮かび上がる作品はすべて動くものばかりで、写真ではなかなかお伝えにくいのです。そのほんの一部ですがご紹介します。

 第一部「アート展」ゾーンから。
Cimg93631jpg  暗幕の先に広がるのは、一面の光の花園! テーマは「花と人、コントロールできないけれどもともに生きる、そして永久に」です。一歩踏み出すたびに、床の花々が散るように走り出します。

Cimg93701  次に「近代以前の知、超主観空間」。超主観空間とは、近代以前の日本の空間認識のことで、江戸文化を題材に、写真や遠近法ではとらえられない世界を表現しています。

 

Cimg93901jpg 伊藤若冲の「図画鳥獣図屏風」を思わせる作品で、象や猿、孔雀などたくさんの動物たちが動き回ります。これを見ていると、絵画は、もうこ難しいものではなく、動く絵本のようなものでいいのかも、と思ってみたりします。 

 第二部「遊園地」ゾーン。
 ここは子どもも大人もインタラクティブに楽しめる、キラキラ、ハッピーな空間です。

Cimg94241  真ん中に、カラフルな風船をいっぱい置いたスペースがあり、コロコロ転がして遊べます。どんどん色が変わっていくのが面白い!


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 「3Dお絵かきタウン」と「お絵かき水族館」。お絵かきしてスキャンすると、その絵が3Dになって、出てくるという楽しい遊び場です。

 
 

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 「つながる!積み木列車」。ブロックをタッチすると動き出し、風景が変わります。

 
 
 
 

Cimg94061  「天才ケンケンパ」も楽しかったです。子どもの頃、地面に円を描いて、こんな風にして遊んだことを思い出しました。

 
 

 「デジタルという概念は美を拡張する」、まさにその言葉通りだなと思います。これは体験してみないとわかりません。展覧会は、来年の3月1日までやっていますので、どうぞ足を運んでみてください。

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2014年12月13日 (土)

水仙の花がもう庭先に

 温暖な地、ここ鎌倉にも寒波が押し寄せています。
Cimg96731_3  日々の暮らしに追われて気づかぬうちに、真冬はもうすぐそこに来ていました。
 それを知らせてくれたのが、庭先に咲いた日本水仙の花です。雪にもめげず花をつけるので、雪中花とも呼ばれるそうです。りりしく美しいですね。

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2014年12月12日 (金)

IFFTインテリアライフスタイルリビング  盛会裏に閉幕!

 先月末、東京ビッグサイトで開催された「IFFT インテリアライフスタイルリビング 2014」展は、過去最多の出展者数391社(内、日本328社/海外63社)を集めて、15,872名が来場し、盛会裏に閉幕したと報じられています。

 会場を回りながら、「おやっ」と思った製品が、ミサト工業の「ヌーク NOOK」でした。
Cimg92231jpg  「ヌーク」、つまり「抜く」というように、これは毛抜きですが、よくあるものとはずいぶん違ったデザインです。見た目が何といってもシンプルでカワイイ!んです。
 あとで実際に使ってみました。先が丸くなっていますので、肌に当てて痛くないですし、内側に円形の面があって、毛を点ではなく面で挟みますので、細いむだ毛も途中で切れずに確実に抜けるようです。今まで金属のものを使用していて、皮膚を傷つけたことがありましたが、これならそんな心配もなさそうです。
 2008年にグッドデザイン賞を受賞していますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
 お値段が2,000円+税で少しお高め、ではありますが---。

Cimg92061  それからキッチンライフゾーンで見つけたテイセコ TISECO HOME STUDIOの華やかな花柄プリント地、品名「リードタイム」で、エプロンからテーブルクロス、クッション、スリッパ、リュックまで、様々なアイテムをトータルで展開していて、赤が目立っていました。
 ベルギーが本拠地のカジュアルなキッチンブランドだそうで、素材は棉100%中心に、PVC加工など。

Cimg92011  ホームゾーンでは、アバンティAvantiのレースカーテン、「ネイジュ」。
 雪の結晶のようなモチーフを繋ぎ合わせた間仕切りカーテンで、好みの長さに横に切ったり、縦に切ったりできるというもの。切り取った部分も装飾として使えそうで、アイディア商品だなと思いました。

Cimg92101  タオルメーカーの丸眞は、フィンランドの「ムーミン」や、テキスタイル&インテリアデザイナーの河東梨香/Rika Kawatoさんとコラボした新作アイテムを披露していました

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2014年12月11日 (木)

IFFT展「アンビエンテ」アワードは若きデザインユニットに

 先般の「IFFTインテリア ライフスタイル リビング」展で、来年2月にフランクフルトで開催される世界最大規模の消費財見本市「アンビエンテambiente 2015」の記者発表会と、ヤングデザイナーアワードの授与式が行われました。
 アンビエンテは「Diningテーブルウェア、キッチンウェア、家庭用品」、「Living ホームファニシング、ルームデコレーション」、「Giving ギフトアイディア」の三つのセクションに分かれて、コア製品から周辺製品まですべてが揃う見本市です。2014年には4,749社が出展し、来場者は144,000人、日本からも101社、2,115人が来場したといいます。

 ヤングデザイナーアワードは、IFFT内でプロトタイプ(商品以前のもの)を発表する「TALENTS」エリアに参加した35歳以下のデザイナーの中から選ばれ、3人組のデザインユニット「ALT DESIGN WORKSオルト デザイン ワークス」が受賞しました。
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Cimg92431  何をつくっているのかと見に行きましたら、一つは耳に掛けるボールペンです。大工さんがよく耳に鉛筆を掛けている動作をヒントに考案したそう。また試験管の歯ブラシケースとか、玉を乗せると反転するオセロゲームなど、「こういうものがあったらいいな」と思うアイディアをひねり、すべて3Dプリンターで制作したといいます。
 副賞はアンビエンテ2015への出展権だそうで、今後の活躍が楽しみです。

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2014年12月10日 (水)

インテリア国際見本市「ハイムテキスタイル」プレビュー

 先般、東京ビッグサイトで開催された「IFFT インテリアライフスタイルリビング」展で、ドイツのメッセフランクフルトが主催する「heimtextil ハイムテキスタイル」と「texprocess テックスプロセス」の合同開催記者発表会が行われました。
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 「ハイムテキスタイル」は、世界最大のホームテキスタイル/業務用テキスタイルの国際見本市で、来年1月14-17日に開催されます。出展企業は2014年、62ヵ国2,714社、来場者は67,000人で、2015年には一層の拡大が予想されています。日本からは東レなど25社が出展するそうです。

 業界をリードするインテリアメーカーが集結する巨大な見本市であるだけに、ここから発信されるトレンドは重要で、世界中の関係者の関心の的になっています。このトレンド発信委員会メンバーの一人が、DAN PROJECTを主宰する 南村 弾氏で、開催に先駆けて、同氏より2015/16年のトレンドプレビューが発表されました。

 これによるとコンセプトは「EXPERIENCE 体験」で、テーマは次の4つです。
○Sensoryセンサリー
 触覚的・感覚的な欲求への関心の高まりに訴えるもので、軽さ、女性らしさ、透明感、光沢仕上げ、またでこぼこした手触りのファブリック。優しい色合いで、サラサラ、モジャモジャしたイメージ。
○Mixologyミクソロジー 
 多様なカルチャーの融合。パターン、プリント、カラーの衝突。とはいえ最終的仕上がりは美しく洗練された感覚。原色と淡い色のミックスで、メリハリのある色調。ギザギザ、トロトロしたイメージ。
○Discoveryディスカバリー 
 新しい機能や発想で、平凡なものも見方を変えると目新しく映る。夜、光を吸収する宇宙の闇や星のきらめき。重厚なカラーで、無彩色中心にシルバーやネイビー。ピカピカ、パキパキしたイメージ。
○Memoryメモリー 
 ヴィンテージやアンティーク調。思い出を呼び起こす懐かしい布、自然素材やデニム。手工芸や伝統と革新的な現代感覚の組み合わせ。赤系中心に、原色からペールトーンまで。ヘナヘナしたイメージ。

 「テックスプロセス」は、ファッション業界の強力なソフトウェアソリューションを提供する国際見本市で、2015年5月4-7日、フランクフルトで開催されるとのこと。2013年には330社が参加し、2万人の来場があったといいます。
 テキスタイル分野の最新テクノロジー情報を入手する、またとないチャンスになりそうで、これにも興味をそそられます。

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2014年12月 9日 (火)

IFFT展「ザ・ホテル」のインバウンド需要対応に注目

 IFFTインテリアライフスタイルリビング展が、11月26-28日、東京ビッグサイトで開催され、真っ先に目を惹いたのが、アトリウムでの展示です。テーマは「ザ・ホテル」で、ホテルのカウンターをイメージした受付を入ると、真ん中に商談用の長い、長いテーブルが置かれ、その周りに家具や食器、リネンなど、ホテルをイメージさせる商材が集結しています。
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Cimg93401jpg  ホテルの中を歩くような感覚で、歩いていますと、モダンな浴衣が目に飛び込んできました。ホテルや旅館向けペッドリネンやバスリネンなどを扱うヤギセイのブースです。
 今年は、行政による外国人旅行者誘致のインバウンド政策が功を奏して、過去最高の1,200万人を突破するといわれています。こうした観光客へのおもてなしに、旅館の古き良き慣習を見直していただくことは、すばらしいことと思いました。

Cimg93301jpg  またもう一つ、目立っていたのが、オリエンタルカーペットの山形緞通です。日本の空の移り行く表情を美しいカラーグラデーションで表現した絨緞が展示され、ブースはいつ行っても大勢の人だかりができていました。
 糸づくりから、染め、織り、アフターケアまですべて一貫生産されていて、実はこの会社、世界でも指折りの最高級カーペットのメーカーでした。山形県にこのようなメーカーがあるとは! びっくりしました。

 2020年東京オリンピックを控え、ホテルのインバウンド需要対応が注目されますね。

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2014年12月 8日 (月)

JAPANTEX 2014 クッション・バッグに興味津々

 デジタルプリント、つまりインクジェットプリントが急速に拡大し、カバリングや壁紙分野を席巻しています。こうした中、先月中旬、東京ビッグサイトで開催されたJAPANTEX 2014の日本テキスタイルデザイン協会(TDA)のブースで、興味深いものを見つけました。
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 それはクッション・バッグです。綿100%のキャンバス地にバッグの形をプリントし、これを切り抜いてサイドを縫い合わせればバッグになり、中に綿を詰めた袋を入れればクッションとして使えます。
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 これはIPIPの製品で、IPIPとはインクジェット・プリント・イノベーション・プロジェクトInk-Jet Print Innovation Projectの略称です。このプロジェクトに参加しているのはTDAとダイワボウノイ、島精機、和歌山染工で、4社の共同開発によるものです。プリントデザインは島精機のデザインソリューションAPEX3で自在に操作でき、どのような柄も1mからつくれます。

 楽しい柄がいっぱいで、クッションはふんわりと気持ちいい!今後の展開が期待されます。

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2014年12月 7日 (日)

デジタルプリントで変わる壁紙の世界

 今、アパレルで進展中のデジタルプリントがインテリア分野で革命的ともいえる変化を起こしています。このことを目の当たりにしたのが、先般、10月12-14日に東京ビッグサイトで開催されたインテリアトレンドショー第33回JAPANTEX 2014です。
 とくに大きな話題となったのが壁紙で、デジタルプリントとともにフリース壁紙の台頭が注目されました。
 フリースとは不織布です。壁紙素材には紙とビニール、それにフリースがありますが、フリースは紙やビニールよりも丈夫で、水に濡れても伸びにくく、また縮みにくい、また貼りやすく、剥がしやすいといった様々な特長があり、デジタルプリントと相性がいい。
 壁紙の世界は、今まさにデジタルプリント革命で大きく変わろうとしています。

 インテリア文化研究所代表の本田榮治氏のお話によると、今や世界の60%がフリース壁紙で、ドイツでは何と90%の普及率だそう。とくにフリースは、5年前頃から登場してきたインクジェットプリンターによるデジタルプリントとともに、シェアを拡大しているといいます。翻って日本は、世界第3位の壁紙大国であるにも関わらず、規制などもあって、いまだにほぼゼロ状態とか。

 しかし最近、ようやくフリース壁紙への動きが出てきたといいます。今回JAPANTEXで行われたパネルディスカッションでは、デジタルプリントによるフリース壁紙の草分け的存在であるリンテックサインシステムの小島社長が登壇し、同社が手掛ける「プリンテリア」を紹介。オリジナル表現が可能で、安全性にすぐれ、またデザインライブラリーには約300点のアートコレクションが所蔵されていることなどをアピール。
 さらにブースでは写真のような施工デモンストレーションも披露し、多くの来場者の目を集めていました。
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 トレンドとして壁紙でも自然素材使いが増えていることや、デジタルブリントのメリットを生かしたリピートなしの巨大な柄が挙げられていました。日本には障壁画の伝統もありますし、今後ますます期待できそうですね。

 部屋の雰囲気に合わせて、自由自在に貼り替えを楽しめるフリース壁紙の出現、一生活者として大変うれしいことと思います。

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2014年12月 6日 (土)

ジュン アシダの軌跡を辿る「エレガンス不滅論」展 

Junashida50_1_2  今、東京・六本木の国立新博物館で「エレガンス不滅論―ジュン アシダの軌跡と未来にみる、ファッションのひとつの本質―」展が開催されています。

 ファッションデザイナー、芦田淳氏が手掛ける「ジュン アシダJun Ashida」が、昨年10月創立50周年を迎えました。本展はこのブランドのルーツから現在までの軌跡を辿る記念展です。

 入場すると、まず3分間のビデオを見せられます。芦田淳氏が1950年代に師事した中原淳一との出会いがCGで語られます。

Cimg95561jpg  次にアトリエの映像コーナーがあり、「ジュン アシダ」ならではの折り目正しい作品が紹介されます。
 右写真は1995年制作のウエディングトレスで、シルクオーガンジーを重ねて構築したもの。芦田淳氏の「美の基本は左右対称。生き方の基本も同じ」の言葉が、まさに胸にくるドレスです。
 その先が、「エレガンスの記憶」と題された、ブランドの哲学に影響を与えた人、物、事を展示する部屋で、その奥に大きく広がるのが、展覧会のクライマックスとなる「エレガンス追求の軌跡」の空間です。

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 ここには半世紀にわたるアーカイブが、「ゴールド」や「グラフイック」など様々なグループ別に展示されています。たくさんあるので、そのうち3つを選んでご紹介しましょう。

Cimg95441jpg_2 ○アート
 ブランドの特徴的要素の一つ、構築性。芦田淳氏の建築やアートへの関心を示すーもの。

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○スカルプチュラル
 モダンで彫刻的なシルエットの作品。シンプルな曲線はクリエイションが未来に続いていくことを示しているといいます。

Cimg95251_4 ○パステル&フラワー
 装飾的なフリルにパステルカラー。光と風が織り成す夢のようなコレクションです。

 芦田淳氏は、皇后美智子さまの専任デザイナーを務め、皇太子妃雅子さまのご成婚衣裳もデザインされた、まさに“レジェンド”と称えられるデザイナーです。作品からは、美しさの本質は永遠であり、「エレガンスは不滅」の響きが、伝わってくるようでした。

 本物のエレガンスの美が、まさにここに息づいていると思いました。

 なお本展開催は8日までです。

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2014年12月 5日 (金)

15/16秋冬京都スコープ展 京都のこだわり服地に注目

 第76回京都スコープ展が、11月26-28日に、会場をアクセス渋谷フォーラムに移転して、開催されました。
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 参加企業は前回同様、5社で、各社それぞれ2015/16秋冬向けトレンドに基づく新作服地を発表しています。京都らしい、洗練された意匠性の高いこだわり素材が数多く見られ、デザイナーやバイヤーの関心を集めていました。

吉忠京都ロマン
 赤やピンクを前面に打ち出し、華やかな印象です。
Cimg92651  今シーズンのコンセプトは、「シンクロニシティ」で、異質なものを組み合わせて、自然な融合を生み出し、差別化をはかるというもの。こうして企画された服地が、二つのテーマで提案されています。一つは70年代風を鮮やかなカラーで魅せる、ジャカード中心の「レトロポップ」、もう一つはレースや後加工などで立体的な表面効果を追求した「クラフトサーフェス」。いずれも感度の高い、高級感のあるものばかりです。
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大松
Cimg92551 Cimg92571    今季は「日常からの脱出」をイメージして、二つのテーマで展開。
 一つは軽さとボリューム感、凹凸感のあるモダン・クラシックラインの「タイムレス」と、もう一つは英国風ツイードや東欧調タイル柄などで多種多様な色柄を楽しむボヘミアンムードの「トラベラー」です。とくに触感で感性をかきたてられる差別化素材にこだわっているといいます。

協友
 同社のニットテキスタイルは、国内では珍しい特殊な編機、両面選針機によるものだそうです。この編み機は、丸編み機で横編み機の往復運動による編み立てを円運動にした機械で、丸編みと横編みの良さを併せ持つニット生地をつくれるとのこと。これによりダブルフェースのハイテクジャガードなどのファンシーな編地や、新しいデザインのニットウェアが追求されています。
Cimg92721 Cimg92761jpg 今シーズンは「オプティカル・エモーション」をコンセプトに、ジオメトリックな柄を生かした、オプティカルアートのような効果のニットを提案。赤やパープル、ピンクといった美しい彩りで、ストライプやボーダー、サークル、トライアングル、ジグザグなどを組み合わせた先染めジャカードニットです。

伊吹
 イギリスにフォーカスした、二つのテーマを発表しています。一つは「60年代 ロック・ミューズ」(写真左)で、英国の60年代をイメージさせる幾何柄、アイビーストライプなどに、オパールプリントやボンディングなどの2次加工を施したもの。
 もう一つは「レディ・ゴー」(写真右)で、華麗な英国貴族の館を舞台にしたTVドラマ「ダウントン・アビー」をイメージさせるスタイル。花やオパール、レースや刺繍、ジャカードなど、凹凸感のある素材を訴求しています。
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外村
 今シーズンは、「追求と革新」の旗印のもと、秋らしい繊細な色使いの「プレザント・オータム」(写真左)と、冬向けの、優しい軽やかなエレガンスをテーマにした「フワフワ・ウインター」(写真右)をアピール。
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2014年12月 4日 (木)

「フェルディナント・ホドラー展」脈動する生命のリズム

22cf151f814b1cd092ca39987368b87f  前から見たいと思っていた「フェルディナント・ホドラー展」が、上野の国立西洋美術館に来ています。日本では40年ぶりの開催で、日本・スイス国交樹立150周年記念展だそうです。先日ようやく機会を見つけて、行ってきました。

 ホドラーは19世紀末から20世紀初頭のスイスを代表する画家です。といっても日本ではあまり知られていませんが、スイスでは、彼の傑作「木を伐る人」(日本では倉敷の大原美術館にほぼ同じような絵が所蔵されているそうです)が、紙幣にデザインされるなど、国民画家として絶大な人気があります。最近、パリのオルセー美術館などでも見直しの機運が盛り上がっていると聞きました。

 このホドラー回顧展を振り返ってみましょう。

 1853年にベルンに生まれたホドラーには、死が常につきまといます。両親が早世し、絵を描くのが好きだった少年は、画家を志してジュネーヴまで160キロもの道のりを徒歩で旅したといいます。初期の風景画は暗く、辛い思いにあふれているようです。

Hodler03  ジュネーヴにやって来た彼は、人物画を描き始めます。目には見えない人間の心や内面に興味を持ち、それを作品で表現するようになります。

 写真はちらし掲載の「傷ついた若者」(1886年)です。それまでの自然主義から象徴主義への目覚めの時期でした。

Images  人間の心理描写に向かったホドラーは、しかし暗鬱の世界にこもるのではなく、「生」の力強さを描くようになります。
 注目したのは、脈動する生命のリズムです。似た形の繰り返しや繰り返しを少しずらすことによって生まれるリズムで身体を表現し、心の動きを伝えようとしたのです。

 写真はちらしやポスターに掲載されている「感情Ⅲ」(1905年)で、ポピーの花園に舞う、4人の類似する女性像です。

 本展最大の見せ場は、やはり雄大なアルプスの風景画でしょう。Photo_3
 人物画同様、自然現象に潜む内的現象への関心から、風景も写実的ではなく抽象化されて描かれ、雲もリズムに乗って、ファンタジックです。

 ホドラーにとって、スイスの自然は想像力の塊であったようです。

 写真はちらし掲載の「トゥーン湖とニーセン山」(1910年)。調和のとれた美しいハーモニーに、心が洗われるような気がしてきます。

 なお表紙を飾る岩肌のごつごつした山は、「ミューレンから見たユングフラウ山」(1911年)であることも付け加えておきましょう。

 最晩年は最愛の女性に先立たれ、レマン湖の畔で、モンブランを眺めながら一人暮らしたといいます。その女性の死体を描いた装飾画や、風景画がまたすばらしくて、目に焼き付いています。

 展覧会開催は1月12日まで。

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2014年12月 3日 (水)

「活動のデザイン展」社会におけるデザインの可能性

Top_poster_2  今、開催されている「活動のデザイン展」は、デザインと社会との関係を改めて考え直す、21_21 DESIGN SIGHTならでは企画展です。
 社会が抱える諸問題に目を向け、それらを解決しようという意志や活動に着目し、社会におけるデザインの可能性を追求する画期的な展覧会と思いました。
 単なる最先端のトレンドを提示するものではないところもみそですね。

 小さいけれど大切なことや、こういうことがあるから社会は変っていくといったことなどが取り上げられ、それらがアートとなって10ヶ国以上24組のクリエーターにより提案されています。
 ひとつ一つに意味がある、興味深い作品が並ぶ中、そのいくつかをピックアップしてご紹介します。

Cimg88051  手仕事の価値を探る活動として、コロンビアのアルヴァロ・カタラン・デ・オコンによる「ペット・ランプ」。
 どこにでもあるペットボトルを切り、茶筅(ちゃせん)構造にして、横に布や竹のようなしなやかな木々を編み込んだランプシェードです。このような伝統的な手仕事製品が、現地ではわずかな収入源になっているのです。

Cimg87161jpg_2  複雑に関係しあう世界を描きだす活動として、「ア・ミリオン・タイムズ」と題されたスウェーデンのヒューマンズ シンス 1982による作品。
 実体のない世界を実体感のある世界にしようと挑んだもので、アナログとデジタルが共生する現代社会の複雑性をとらえたものといいます。時間を表示する数字が消えてはまた幾何学模様の中から現れる、不思議な時計です。

Cimg87181jpg  時代のリアリティを言葉でとらえる活動で、ダグラス・クープランドの「21世紀初頭のスローガン」。
 ダグラス・クープランドは1991年、「ジェネレーションX」を著わしたベストセラー作家です。ネット社会になる以前と以後を痛烈に皮肉る言葉を綴ったボードが並べられていて、これを読むと、今という時代の感覚が何となくわかってきます。

Cimg87471pg  アノニマスな行為をたたえ、記録する活動として、「ローズさんのセーター」。
 オランダのロッテルダムで行われているプロジェクトで、現在80歳になるおばあさんが、1955年から自由気ままに編み続けたセーターが600枚以上にもなり、町中の人々がこのセーターを着て楽しむイベントだそうです。
 これは本展のちらしにも使われていて、セーターも販売されています。

Cimg87581jpg  この巨大で不思議な球体は、マスード・ハッサーニ による「マイン・カフォン」。
 これは地雷を撤去する道具を球形にしたもので、風で転がって地雷を爆破させるといいます。地雷撤去への意識を高めようと制作され、デザインの意義を人道的な解決策に応用する活動として注目されます。

Cimg87741jpg  人間の根源的な価値観を探る活動として、タクラム・デザイン・エンジニアリング 「百年後の水筒」という作品も興味深いです。
 近未来、水がないという時代になったときに、人類はどうなるのでしょうか。これは水なしでも生き残れるように、人体内に取り付けた水筒のアイディアです。こんな風にテクノロジーを駆使して、サバイバルしていくのでしょうね。目が点になりました。

Cimg87861pg  近未来をクリティカルに問いかける活動、スーパーフラックス 「ドローンの巣」。
 無人飛行機です。2020年には、このような超小型無人機が、街の広告塔になったり、交通を取り締まったり、衆人監視したり、街の中を飛び回ることになるのでしょうか。ドローンという名前からして不気味で、未来がそら恐ろしくなってきます。

 ものづくりという枠組みを超えて、これからの社会におけるデザインの役割に多くの気づきを与えてくれる展覧会でした。来年2月1日までの開催です。

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2014年12月 2日 (火)

ESPRIT DIOR ディオールの世界"ニュールック"永遠に!

Dior  先日、東京・銀座で開催中の「ESPRIT DIOR ディオールの世界」展に行ってきました。

 場所は玉屋ASビルで、何事かと思うほど大勢の人が出はいりしているので、すぐにわかります。この地下1階から3階までを会場に、クリスチャン・ディオールの素晴らしい世界をめぐる展覧会が、何と入場無料で1月4日まで開かれています。

Cimg91161  まず目に入って来るのが、1947年のクリスチャン・ディオール最初のコレクションで称賛された、バースーツです。
 狭い肩幅、絞ったウエスト、ゆったりと裾広がりの女らしいシルエットで、“ニュールック”と呼ばれ、当時の女性たちの憧れの的となり、世界中を席巻して、ディオールを象徴する存在となりました。この伝統は脈々と受け継がれて、現代にいたっています。まさに“ニュールック”は永遠なり!です。
 このスーツと、現在メゾンのクリエイティブ・ディレクターを務めるラフ・シモンズ制作の黒いスーツが並んで展示されています。

Cimg91211  次に“ディオールと芸術家たち”のコーナーです。
 ディオールは1920年代に画廊を開くなどアートの世界との絆を大切にしていたことがわかります。
 ここでは彼の生涯の友人であったイラストレーター、ルネ・グリュオーに捧げるドレスや、シュール・リアリズムにインスパイアされたドレス、2007年春夏オートクチュール・コレクションで発表した葛飾北斎へのオマージュとなるコートなどがあり、ハッとさせられます。

Cimg91901jpg  ディオールは日本文化に深く傾倒していたといわれています。
 1959年、美智子妃ご成婚のときのローブ・デコルテを制作し、その後も皇室のご用命を受けることになります。
 “ディオールと日本”コーナーでは、ディオール後継者たちによる日本との結びつきを示すドレスの数々を見ることができます。

Cimg91391  またスターズ・イン・ディオール”では、故ダイアナ妃が着用したブルーのイブニングドレス(写真中央)が展示されていました。シンプルなロングラインが美しかったです。
 マリリン・モンローのドレスもありました。マレーネ・ディートリッヒを始め、エヴァ・ガードナー、エリザベス・テーラー-----など、ハリウッドを代表するスターたちは、スクリーン上でもディオールを身に着けていたのですね。
 ここではその一端を伺える展示が見られます。

 さらに進むと花いっぱいの“ディオールのガーデン”です。花を思わせるデザインや花の刺繍など、ロマンティックムード満開です。
Cimg91271Cimg91301jpg_2  
Cimg91831jpg  階下は“ディオールのアトリエ”で、製作過程を見学できます。
 フロアの一角では、パリからやってきた職人が、クチュールの手仕事の技を披露しています。私が行ったときは、香水瓶を金銀の紐で巻きつける様子を見せてくれました。この職人さんと写真撮影もしてもらえ、皆楽しそうでした。

Cimg91621  その奥には一点ずつ丁寧につくられたトワルがズラリと並んでいます。

 他にもバッグやアクセサリー、ジュエリーなどから、映像や写真資料まで、見どころ満載、実に見ごたえのある内容でした。
 撮影も自由ですから、カメラを持っていかれるとよいと思います。

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2014年12月 1日 (月)

15/16秋冬T・Nジャパン東京展 「持ち味を出す」テーマに

 「テキスタイルネットワークTEXTILE NETWORK 略してT・Nジャパン東京展」が、東京・北青山テピアで11月13-14日開催され、2015/16秋冬服地を発表しました。出展したのは各産地の特色のあるメーカー、16社です。
 テーマは「持ち味を出す」で、一癖も二癖もある職人の技でつくられた各社得意のオリジナル企画が展示され、バイヤーの関心を集めていました。主催者のお話によると、今回は来場者が増え、滞留時間も長く、単に見るだけではない熱のこもった商談風景がみられるといいます。

 全般にビジネスが好調というメーカーの中で、とくに気になる売れ筋商品をご紹介しましょう。

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光沢のあるモワレ効果のジャカード織      ナイロン36/綿64
                   マットと光沢が響き合うダブルフェイス

双葉レース    
 ラッセルレースでは数少ない天然繊維を用いたレースを提案しているメーカーで、福井県に自社工場を持っています。

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 メッシュにカレンダー加工で光沢を付けたものや、ウールを編み込んだ表情豊かなレース、ラッセルでは珍しい先染めレースなどを揃える中、一番人気は落下板レース(落下板装置のあるラッセル機によって模様を浮かして作った編みレース)だそう。とくに細番手細ゲージのものは、納期が6か月待ちになっているといいます。

福田織物
Cimg90811_2  今シーズンは、とくにコーデュロイをベースにした3D立体構造織物を打ち出しています。 
 一見コーデュロイらしくない表面変化のある織物で、「別珍・コール天」を造語し、「ベッコ BECCO」と呼んでいるのが興味深かったです。これから「ベッコ」が織物用語になるかもしれません 

古橋織布
 これまでの高密度織物に加えて、新しい顔の布が仲間入りしています。
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ふんわりツィーディ            カラー表現が美しい
綿/シルク/アンゴラ/ナイロン複合   綿83/ボリエステル17

播州の機屋
 綿を中心にジャカードなど、独自技術とアイディアで素材を生かした織物を開発されています。

コンドウファクトリー
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幼児画を基にデザインを起こした   ドビー先染めシャツ地 
ジャカード織物

遠孫織布
Cimg90861  大胆なパッチワーク柄ジャカード
 綿100%

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