ESPRIT DIOR ディオールの世界"ニュールック"永遠に!
先日、東京・銀座で開催中の「ESPRIT DIOR ディオールの世界」展に行ってきました。
場所は玉屋ASビルで、何事かと思うほど大勢の人が出はいりしているので、すぐにわかります。この地下1階から3階までを会場に、クリスチャン・ディオールの素晴らしい世界をめぐる展覧会が、何と入場無料で1月4日まで開かれています。
まず目に入って来るのが、1947年のクリスチャン・ディオール最初のコレクションで称賛された、バースーツです。
狭い肩幅、絞ったウエスト、ゆったりと裾広がりの女らしいシルエットで、“ニュールック”と呼ばれ、当時の女性たちの憧れの的となり、世界中を席巻して、ディオールを象徴する存在となりました。この伝統は脈々と受け継がれて、現代にいたっています。まさに“ニュールック”は永遠なり!です。
このスーツと、現在メゾンのクリエイティブ・ディレクターを務めるラフ・シモンズ制作の黒いスーツが並んで展示されています。
次に“ディオールと芸術家たち”のコーナーです。
ディオールは1920年代に画廊を開くなどアートの世界との絆を大切にしていたことがわかります。
ここでは彼の生涯の友人であったイラストレーター、ルネ・グリュオーに捧げるドレスや、シュール・リアリズムにインスパイアされたドレス、2007年春夏オートクチュール・コレクションで発表した葛飾北斎へのオマージュとなるコートなどがあり、ハッとさせられます。
ディオールは日本文化に深く傾倒していたといわれています。
1959年、美智子妃ご成婚のときのローブ・デコルテを制作し、その後も皇室のご用命を受けることになります。
“ディオールと日本”コーナーでは、ディオール後継者たちによる日本との結びつきを示すドレスの数々を見ることができます。
またスターズ・イン・ディオール”では、故ダイアナ妃が着用したブルーのイブニングドレス(写真中央)が展示されていました。シンプルなロングラインが美しかったです。
マリリン・モンローのドレスもありました。マレーネ・ディートリッヒを始め、エヴァ・ガードナー、エリザベス・テーラー-----など、ハリウッドを代表するスターたちは、スクリーン上でもディオールを身に着けていたのですね。
ここではその一端を伺える展示が見られます。
さらに進むと花いっぱいの“ディオールのガーデン”です。花を思わせるデザインや花の刺繍など、ロマンティックムード満開です。
階下は“ディオールのアトリエ”で、製作過程を見学できます。
フロアの一角では、パリからやってきた職人が、クチュールの手仕事の技を披露しています。私が行ったときは、香水瓶を金銀の紐で巻きつける様子を見せてくれました。この職人さんと写真撮影もしてもらえ、皆楽しそうでした。
その奥には一点ずつ丁寧につくられたトワルがズラリと並んでいます。
他にもバッグやアクセサリー、ジュエリーなどから、映像や写真資料まで、見どころ満載、実に見ごたえのある内容でした。
撮影も自由ですから、カメラを持っていかれるとよいと思います。
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