次世代に向けたパルコの刺激創造とは
この10月、東京ビッグサイトで開催された日本最大のファッション総合展「ファッションワールド東京」で、パルコの牧山浩三社長による基調講演が行われました。テーマは「ファッションマーケットにおけるパルコの刺激構造」です。
パルコは、ファッション関連専門店を主なテナントとするファッションビル。ニッチな市場で先進性と独自性のある付加価値を提供するB to B事業を展開しています。
その原点は1969年に開業した池袋パルコで、その4年後に渋谷パルコをオーブンさせ、今や全国主要都市に19店舗を構えて順風満帆です。
それというのも常に環境の変化に応じて柔軟にテナントビジネスをサポートし続けてきたからで、近年は24時間眠らない都市の楽しさを体現させる、ICTによるオムニチャネルに注力しているといいます。店頭とWEBプラットフォームを連鎖させ、テナントの売り場に誘引する様々なプロモーションを実現させているのですね。
たとえば店頭でパネルにタッチすれば、そこに何があるか、どんなエンターテインメントが用意されているかがすぐにわかる、「チームラボ」とのコラボプロジェクト。またメール投稿型ブログシステムも功を奏しているようです。このショップブログには約300のショップが参加していて、ファッションコーディネートアプリの「WEAR」と連携し、スマホで商品を見るというより、ショップスタッフにファッションコーディネートなどファッションの話を聞きたいと思っている消費者の期待に応えているといいます。旬のコーディネートに合った商品を見つけたユーザーは、スマホで即決購入したり、店頭に出かけたり、友達とシェアしたり---。35,000人のフォロワーのいるブログもあるそうです。
さらにこれに連動する「カエルパルコ」の新サービスも好評といいます。この他、海外と直接話ができるフリーWi-Fiの設置、スマホで購入した人にコインを進呈する「ポケットパルコ」、今をチェックするライフスタイル版キュレーションアプリの開発、デザイナーインキュベーション、エンタメ事業への取り組みも強化、新しいシーズンキャンペーンに、人気女性写真家ヴィヴィアン・サッセンを起用するなど、次世代に向けたパルコの刺激創造の数々に圧倒されました。
これからもますます街で格好いい人を見る楽しみを増やす役割を担っていくというパルコ。さらなる進化に期待しています。
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