15春夏アンリアレイジ「SHADOW(邦題:光)」影に染まる服
この秋パリコレに初参加した「アンリアレイジANREALAGE」の展示会が、10月下旬東京・青山スタジオで開催され、2015年春夏コレクションの全貌を拝見しました。
白黒のラッシェルレースのドレスを身にまとったモデルさんに出迎えられた会場には、白黒の服や小物が勢揃いしています。
モノトーンで統一されたその一番奥に、パリでスタンディングオベーションの声が上がったという“影に染まる服”が展示されていました。
今シーズンのテーマは「SHADOW(邦題:光)」です。ブランドを手掛けるデザイナーの森永邦彦さんは、「服に映る影をそのまま形にして服に残したい」の思いから、服づくりに挑戦。光が生む影は黒、光は白ですが、白い影と黒い光という表裏逆転のアイディアで、光と影を行き来する服を構想されたといいます。
パリコレでは、白いドレスに切り絵のように切り抜いた黒いオーバードレスを羽織ったモデルを登場させ、舞台上に置かれた照明器具の前に、モデルが立つと、影の部分が黒っぽく変化するパフォーマンスを演出されています。黒く染まるのは、紫外線で色が変わるフォトクロミックという特殊染料が用いられているからだそうです。
今回の展示会でも、紫外線の光で模様が浮き出る様子を紹介していました。写真では白く光る点が、光の照射箇所で、これが次々と動きながら線描柄を写し出していました。
ところでこの技術が初めて披露されたのは、「カラー」テーマの2013/14年秋冬シーズンで、このときはパステルカラーのみでしたが、今季は森永さんが念願だったというモノトーンでの発表です。進化した技術を目の当たりにして、深い感慨を覚えました。
日本の最先端技術を武器に、世界中の人々を驚かせる活躍を願いつつ----。
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