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2014年8月30日 (土)

漢方薬って奥深い

Cimg5609jpg1  「クスリで病気は治らない」の著書で知られる漢方医で北里大学東洋医学総合研究所の桜井正智先生の講演があるというので、再び円覚寺夏期講座を訪れました。

 漢方薬といっても、私には便秘薬くらいしかおなじみではありませんが、自然志向で温故知新が尊ばれる昨今です。天然の生薬への関心は高いようで、今回も広い方丈は、超満員でした。
 演題は「漢方薬を使った健康法」。お話を伺って、漢方薬は、人によって合う、合わないがあり、効いたり効かなかったりする、奥が深いものということがわかりました。

 まずは先生の自己紹介です。何と長生きしたいから漢方医になられたというのでびっくり! 病気になりたくないので医学を選び、外科医になったものの、医者は短命ということに気づき、漢方の道へ方向転換されたといいます。ちなみに短命の一位はスポーツ選手、2位は警察官や消防士、3位が医師とのこと。でも漢方医は長寿だそうで、なるほど、と思いました。
 次に漢方薬とは、どのような病状によいのかです。お話では、病院で相手にしてくれないような症状、たとえば冷え性や、虚弱体質による体調不良や体力低下、老化にともなう症状、食欲不振、性欲減退、原因不明の障害や味覚・嗅覚障害、病気というほどではない未病など、データで反映されない状態に向いているとのこと。
 そしてそれぞれの症状に対して、感冒に葛根湯とか、こむら返りやしゃっくりには芍薬甘草湯など、効くクスリの目安を示されました。しかしこれらは体質や症状に応じて、証を合わせないと効果は出ないとのこと。大事なのは、クスリの探求よりもクスリを効かせるための治療法の樹立だそうです。
 また病気になって、特別な治療をしなくても治る人は60%、治療しても治らない人は10%くらいあり、この割合は過去を遡ってみても同じで、医学の進歩といっても、それほどは変化していないといいます。

 「クスリで病気は治らない」は、クスリで治療することはできても、病気そのものは治せない。病気を治すのは自分自身の力であるということのようです。数値化しにくい暗黙知の漢方は、複雑でわかりにくい世界ですが、先生のお話をもっともっとお聴きして、学びたいと思ったことでした。

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