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2014年8月

2014年8月31日 (日)

イメージを遊ぶ「だまし絵II 進化するだまし絵」展

Cimg6398jpg1  見る人の目をあざむく「だまし絵II 進化するだまし絵」展が、10月5日まで東京・渋谷BUNKAMURAザ・ミュージアムで開かれています。同展が5年前に開催されたときにも見に行って、大変面白かったのを覚えています。ファッションデザインにもよく見られるこのアイディア、遊び心があって楽しいです。人を楽しませる遊びこそアートということを、見せてくれる展覧会です。

20140809_1298421  ポスターに使われている作品は、古典的なアルチンボルドのだまし絵「司書」。体と頭は本、目は鍵の輪、ひげはハタキというように、様々なものを組み合わせてつくられている人物は、その職業を示す、まさに本の虫であるかのよう。しかし知識だけで中身のない人であることを揶揄しているともいいます。

 今回は、このアルチンボルドやダリ、マグリットなどの名作とともに、重点が置かれていたのが、コンテンポラリーアートで、中でも驚かされたの、次の三つの作品でした。

Img_0001  一つは、パトリック・ヒューズの「生き写し」(2013年)。これには本当にびっくりしました。画像が奥まって見えたり、逆に浮き上がったり。その上、視線を移すと顔が奇妙に動き出し、まるで生きているかのようです。これは「リバース・パースペクティブ(逆遠近錯視)」による作品で、平面に見えて実際には凹凸を持ったレリーフ状の絵画でした。もっとも奥まって見える部分が、こちらに向かって突出した凸部に描かれていて、顔面は実は石膏で型抜きされていて奥へと陥没しているので、こんな風に見えるのですね。「生き写し」というように、ちょっと気味が悪い感じですけれど、見入ってしまいました。

Img_exhibit_05  二つ目は、戦後日本を代表するグラフィックデザイナー、福田繁雄の「アンダーグランド・ピアノ」(1984年)。フロアには意味のないオブジェが置かれているだけなのですが、鏡を眺めると、巨大なグランドピアノが写し出されていて、「アラッ、不思議!」と思います。バラバラな部品の各面が、鏡面で一体化されて見える、だまし絵的立体作品で、“視覚の魔術師”と呼ばれた福田の代表作といいます。すばらしい!

Img_exhibit_07  三つ目は、エヴァン・ペニー「引き伸ばされた女」(2011年)。これは実は写実的な人物彫刻なのですが、厚みがなかったり、歪んでいたり、正面から見たときと側面からとでは、感じがかなり違って見えたりと、特殊な視覚効果を持っています。
 今はもう当たり前のように写真加工が行われる時代になりましたけれど、これは3次元で加工編集したらどうなるのかを実践して見せてくれていて、興味深かったです。

 なお作品の写真は、ちらし掲載のものです。

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2014年8月30日 (土)

漢方薬って奥深い

Cimg5609jpg1  「クスリで病気は治らない」の著書で知られる漢方医で北里大学東洋医学総合研究所の桜井正智先生の講演があるというので、再び円覚寺夏期講座を訪れました。

 漢方薬といっても、私には便秘薬くらいしかおなじみではありませんが、自然志向で温故知新が尊ばれる昨今です。天然の生薬への関心は高いようで、今回も広い方丈は、超満員でした。
 演題は「漢方薬を使った健康法」。お話を伺って、漢方薬は、人によって合う、合わないがあり、効いたり効かなかったりする、奥が深いものということがわかりました。

 まずは先生の自己紹介です。何と長生きしたいから漢方医になられたというのでびっくり! 病気になりたくないので医学を選び、外科医になったものの、医者は短命ということに気づき、漢方の道へ方向転換されたといいます。ちなみに短命の一位はスポーツ選手、2位は警察官や消防士、3位が医師とのこと。でも漢方医は長寿だそうで、なるほど、と思いました。
 次に漢方薬とは、どのような病状によいのかです。お話では、病院で相手にしてくれないような症状、たとえば冷え性や、虚弱体質による体調不良や体力低下、老化にともなう症状、食欲不振、性欲減退、原因不明の障害や味覚・嗅覚障害、病気というほどではない未病など、データで反映されない状態に向いているとのこと。
 そしてそれぞれの症状に対して、感冒に葛根湯とか、こむら返りやしゃっくりには芍薬甘草湯など、効くクスリの目安を示されました。しかしこれらは体質や症状に応じて、証を合わせないと効果は出ないとのこと。大事なのは、クスリの探求よりもクスリを効かせるための治療法の樹立だそうです。
 また病気になって、特別な治療をしなくても治る人は60%、治療しても治らない人は10%くらいあり、この割合は過去を遡ってみても同じで、医学の進歩といっても、それほどは変化していないといいます。

 「クスリで病気は治らない」は、クスリで治療することはできても、病気そのものは治せない。病気を治すのは自分自身の力であるということのようです。数値化しにくい暗黙知の漢方は、複雑でわかりにくい世界ですが、先生のお話をもっともっとお聴きして、学びたいと思ったことでした。

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2014年8月29日 (金)

「風流ならざる処もまた風流」という禅の知恵 

 広島の土砂崩れで犠牲になられた方のご冥福をお祈りするとともに、甚大な被害に遭われた方々に謹んでお見舞い申し上げます。

Cimg5603jpg1  東日本大震災といい日本は自然災害が多く、想定外のことだらけですね。風流はこうした世の中を生きるための禅の知恵であるようです。

 もう一か月以上も前のことになりますが、鎌倉・円覚寺夏期講座で、臨済宗福聚寺住職で芥川賞作家の玄侑宗久氏の講話を拝聴しました。テーマは「風流ならざる処もまた風流」で、不様に見えるものもまた風流と思うようにすることが平穏な暮らしに繋がるといいます。
 「風流」とは「碧巖録」にある古い禅のほめ言葉で、「風」は「揺らぎ」であり、人は揺らぐ存在であることから揺らぎ方に人柄が表れるとし、禅の世界では「人柄」の意味で使われるそうです。英訳すると「A person of taste 味のある人」になるとか。先行きのことは決めないで、状況により対応する、起きたら起きたで何とかしようというのが風流な生き方だそうです。

 最近同氏が風流と思われたこととして、私たちの体内には別の生き物がいるという話をされました。それは遺伝子解読のニュースで、肝心のたんぱく質合成に関わるものは1.5%しかなく、残り98.5%は何をしているのかよくわからない。しかもそのうちの30%は人間になる前から体の中に入り込んでいたウィルスなのだそう。人体は様々なものを抱えた複合的共生体だったというわけです。「なぜ清潔な遺体に蛆がわくのか」と不思議に思っていた理由が、これでようやくわかったといいます。
 また解剖学者で昆虫に造詣の深い養老孟司氏との談話から「蝶と青虫は別の生き物で、蛹の期間中に入れ替わる」なども紹介され、「生物界って何て風流なの。おもしろい!」と思ったことでした。 

 最後に福島について、避難した人と残った人との認識に決定的な差が出ていることや、ユダヤ人のディアスボラのような状況がいつまで続くかわからないことが大きな問題になっている、と深刻な現状を語られた後、締めくくりに、今年2月に発表された短編小説「東天紅」のあらすじを聴かせてくれました。地元に残った老仏師夫婦の物語で、仏師は毎朝鳴く東天紅という鶏の声に励まされて仏像を彫り始めますが、出来上がった彫像を胸に、二人は折り重なるようにして安らかに息を引き取る、そんなしみじみとしたストーリーでした。

 いろいろなものを失うのは人生の流れであり、失った後の世をも肯定する見方も風流とする禅の思想。その奥深い精神を学んだ心に沁みる講演でした。

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2014年8月28日 (木)

ミラ・オーウェン今冬物展は「ハートフル・ノームコア」で

 ミラ・オーウェンMila Owenの冬物ファッション展示会が、先日東京・渋谷で開かれ、行ってきました。
 マッシュスタイル・ラボが手掛けるミラ・オーゥエンは、ニューヨークに暮らす姉妹、ママになった36歳のミラと31歳独身のミラという設定で、この二人のライフスタイルをイメージしてデザインされたブランドです。
Cimg6388jpg1  
 今冬のテーマは、「ハートフル・ノームコア」。「ノームコアNoemcore」は、「ノーマルnormal」と「ハードコアhardcore」からの造語で、訳すと「究極の普通」という意味です。米国発の言葉で、今年初め頃から、ファッション業界でよく耳にするようになりました。シンプルでベーシックですが、どこか人を惹きつける、そんな魅力のあるスタイリングを指していうようです。「ハートフル」は和製カタカナ語で「心温まる」の意。
 この温かみとモード感を程よくプラスしたノームコアをベースに、ママ・ミラは、お出かけにガウチョパンツやトレンディなチェスターコート、カジュアルにフォトプリントのトレーナーとタイトスカート、リラックスした上質のボーダーニットなど、シングル・ミラは、チェックのパンツにブレザーやシャギーのコート、レイヤードワンピなどを、ラインアップ。

 二人のミラが紡ぎ出すコレクション、今シーズンの注目ファッションになりそうですね。

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2014年8月27日 (水)

ディズニー・アニメ「アナと雪の女王」を見て

 昨日のニュースで、アニメ映画「アナと雪の女王」の国内上映の観客動員数が2000万人を超えたと伝えていました。この大台突破は、13年ぶりで、興行収入も国内歴代2位の「タイタニック」に迫っているとか。

 私も字幕版と、松たか子が謳う「Let It Go ありのままに---」を聞きたくて日本語吹き替え版と、両方を見ました。ミュージカル仕立てで、音楽もよかったですが、ストーリーに惹かれました。よくある童話のお姫様と王子様の物語ではなく、自身の力で困難を切り抜ける二人の姉妹の物語でした。最後はてっきり氷になったアナが、山男クリストフのキスで救われるのかと思っていましたが、そうではなくて自己を顧みない強い姉妹愛だったという、予想外の展開です。女性受けすること間違いなしでしょう。とくに日本の女性たちには、痛快に感じられたのではないでしょうか。
 これまでの常識を破る女性の活躍が盛り込まれた作品ですね。さすがディズニー、新しい時代感覚をうまくとらえているなと思いました。

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2014年8月26日 (火)

スティーヴン・ムシン展「みんなとつくるまち」

Cimg63811_2  夏休みとあって子どもたちが参加するイベントが多いですね。

 先日表参道スパイラルに行きましたら、円形の巨大ホールで小さな子どもたちが、テーブルの上から白い紙のようなピースを選んで、壁に貼っていました。ピースには、木々や窓、排水管やハシゴなど街で見かけるモチーフが描かれていて、壁はマグネットで付くようになっています。

 これはスティーヴン・ムシン展「Now, If, What, Then ‘Farming Tokyo」のワークショップで、「みんなとつくるまち」をテーマにした貼り絵でした。

Cimg63831_3  スティーヴン・ムシンさんは、オーストラリア人アーティストで環境デザイナーでもあります。主催したのはTokyo Art Beatで、今年、10周年を迎えることから「10年」をテーマに、未来の都市の姿を考えてもらったそう。

Cimg63871_2  牛のゲップのメタンガスで気球を飛ばし、その気球を牧草地にするとか、ビルの壁面で鶏を育てて太陽光で焼き鳥にするクライミング焼き鳥バー、歩く恐竜のコンポストマシンなど、ちょっと奇抜なユーモアにあふれた作品も展示されています。未来の都市生活は、こんな風に自然の循環を採り入れた動植物と共生する社会になる----。そんなことを想像すると、楽しくなってきます。

 個展の最終日は31日です。この日にはどんな都市ができあがっているのでしょう。ちょっと覗いてみたいですね。

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2014年8月25日 (月)

ミッション[宇宙×芸術]展でスペース空間を疑似体験

 今夏は宇宙博など、宇宙に関する催しが人気で、その多くが参加型のイベントです。東京都現代美術館で開催中の企画展「ミッション[宇宙×芸術] -コスモロジーを超えて」も、そうした体験型展示が楽しい。
 先日、ここで福原哲郎&東京スペースダンスによる「スペースダンス・イン・ザ・チューブ」パフォーマンス&ミニトークが行われ、久米繊維工業の久米信行会長がゲスト出演されるというので行ってきました。久米繊維工業は、毎年日本綿業振興会が主催するTシャツプリントデザインコンテストで、受賞作品のTシャツを製作していただいている会社で、以前からご縁があります。

Cimg64091  会場には、横に非常に長い大きな白い布が天井からロープで吊られ、その下にマットレスが敷かれています。この白い布が、半重力・無重力の状態を疑似体験できる不思議な道具、「スペースチューブ」です。弾力性に富んだ特殊合繊糸を筒状に編んだ編地で、半透明のベールのようです。

 お二人の息の合うトークの後、ダンサーがチューブ内に入り、手足を伸ばしたり、寝転んだり、即興的で何とも神秘的パフォーマンスを見せてくれました。
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 この後はみんなでこの狭く閉じられた隙間を押し分けて、歩こうとするのですが、フワフワと宙に浮いていて、バランスがとれません。チューブ全体が30度ほどひねってあるせいでしょうか。まっすぐに行きたいと思っても転んでしまいます。転げ回りながら進むといった感じです。上下がわからなくなった人もいたのでは。
 私も体験して、これが宇宙空間というものなのかと、少しイメージがわきました。
 福原氏によると、身も心も布の動きにゆだねると、懐かしさが蘇ってきたり、見えなかったものが見えてきたり、不思議なことを体感できるようになるそう。禅の世界に通じるものがあるとも。また普段使わない筋肉を動かすことになるので、ダイエットにもなるとのことで、時間があったら何度でも入ってみたいと思ったことでした。
 子どもに帰って、こんな遊具で遊んでみるのも、たまにはいいのではないでしょうか。

 展覧会では、他にも大平貴之氏のスーパープラネタリウムや、名和晃平氏によるモノトーンのジオメトリー空間インスタレーションなど、宇宙をテーマにした現代アーティストたちの作品が展示されています。

Cimg64491  右は、入って直ぐの写真スポット「≪地球光≫&惑星探査車」です。月面着陸の気分が伝わってくるようです。

 下は、「チームラボ≪憑依する滝、人工衛星の重力≫2014」。滝の水は、陸域観測技術衛星「だいち2号」をコンピューター上にシュミレーションしたデータを元に、重力で引き込まれていく水を3Dで再現したマッピング映像で、その大迫力に驚かされます。
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 リアルな宇宙とアーティストの内的宇宙を見て、宇宙は、私たちにとって身近なものになったと感じました。本展は31日までの開催です。

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2014年8月24日 (日)

ファッションに広がる大人の「スタジャン」

 今秋冬も「スタジャン」が活躍しそうです。ここ数年ヤングに人気のアイテムでしたが、今シーズンは、大人も着こなせる小粋なデザインのものが増えています。

 スタジャンは和製英語のスタジアムジャンパーの略語。英語でアワード(award)ジャケットとかヴァーシティ(varsity)ジャケット、ベースボール・ジャケットなどと呼ばれ、野球などのスポーツ選手がスタジアムでユニフォームの上から着るジャンパーのことです。

Cimg5764jpg1  このアメリカのカレッジルックの定番的存在が、この秋は、ヨーロッパ風の洗練された感覚で登場しています。

 写真は、このほど開催されたJFW-IFFに出展していたリトモラティーノritmo latinoのスタジャンスタイルです。
 上質で柔らかい素材を使い、シックな視覚効果で、高級感のある雰囲気を演出しています。スカートとの組み合わせも新鮮です。こんなスタイルでしたら、ヤングに限らず幅広い支持を集めそう。

 このスタジャンといい、トレーナーのスエットウェアといい、またスニーカー----と、機能的なスポーツファッションは、さらに勢いを増している様子。どこまで広がるのでしょう。まさに今季注目のトレンドです。

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2014年8月23日 (土)

今冬はふんわり暖かいコートがファッションに

 今年の冬も、寒冬が予想されているようです。残暑厳しい折りなので、防寒といっても、実感がわきませんが、今、多くのアパレルで、冬用に力を入れているのが、ふんわり暖かいウールのコートです。

 先般開催されたJFW-IFFでも、ゆったりと量感のある温かそうなコートをたくさん目にしました。シルエットはやや大きめですが、着てみると思いのほか軽いのです。ふっくらした丸みのある感じの生地が多く、ツィードやモヘア調ものも多くなっています。

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 上の写真は、大人の日常の贅沢を楽しめる服を集めた「リアルリュクス」ゾーンに出展していた「ファッションヴィレッヂFashionVillage 」のコートです。
 シャギーのような毛足の長い生地に繊細な刺繍をあしらったり、曲線模様をピンタックテクニックでデザインしたり、クチュール感覚な高級感を演出しています。

1_4  着こなしのポイントは、新しいバランスの重ね着です。
 右写真のように、ロング・コートに、それよりも長い丈のスカートを組み合わせて、コートの裾からスカートをはみ出させます。スカートは薄く軽い素材のものを選んで、コーディネィトを楽しむのが、今シーズンのトレンドの一つです。
 基本的なスタイルのコートも、これで目新しく見えるでしょう。

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2014年8月22日 (金)

今秋もフレアスカートがファッションに

 ウエストをマークしたフレアスカートが、街に一気に広がった夏も晩夏を迎え、今秋も、この勢いは止まりません。ファッション商品の売り場では、タックやギャザー入りを含めた、裾広がりのスカートがたくさん出ています。

Cimg57531  右の写真は、JFW-IFFのヤマトドレスのブースで展示されていたPARLMASELパールマシェールというブランドのおすすめコーディネイトです。スカートは、このような少し張りのある生地で仕立てたデザインが、今シーズンのヒット商品になることでしょう。

 丈は少し長めが多くなっています。ミニスカートに慣れたヤング女性も、ひざ下からミモレ丈が流行しそうです。
 どこか昔懐かしいイメージがして、どなたにも、はきやすい形ではないでしょうか。

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2014年8月21日 (木)

「JAFICプラットフォーム2014」のフレッシュな新進ブランド

 日本アパレル・ファッション産業協会(JAFIC)主催「JAFICプラットフォーム2014」が、東京・渋谷のカラート71で、先月末、開催されました。これは、大手・中堅アパレルとクリエイター企業が、交流を通じて新たなビジネスモデルを創出することを目的に行っている「出会いの場」イベントで、早くも4回目を迎えます。
 今回、出展したのは新進気鋭の32ブランドで、初参加も多かったようです。そのフレッシュな顔ぶれから、とくに注目した3社をご紹介します。

SHIROMA シロマ 
 ブランドを手掛けるのは、西家康隆さんと城間志保さん。2014/15秋冬は、「SACRED LIZARD聖なるトカゲ」をテーマに、プリミティブで神秘的なコレクションを発表しています。シルバー箔使いやエンボス加工、ぼかし染めなど、素材が何といってもユニーク! 生地は、プリントの特殊加工で恐らく日本一の、京都の久山染工とのタイアップ企画のものが多いそう。独特の質感ミックスで、大人の女性にふさわしい洗練されたエレガントな感覚を演出しています。
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LINDA SATOSHITOYAMA リンダサトシトヤマ
Cimg58521  スウェットなどカジュアルなコンフォートウェアを見せるのが、デザイナーの外山聡さんと立石雅子さんが手がけるこのブランド。今秋冬は、「ア・カーブド・ラインa curved line」曲線を用いたカッティングを打ち出し、シンプルでありながら、着る人を魅力的に引き立たせる、品格を意識したコレクションを提案しています。
Cimg58531  中でもシグネチャー・モデルとなっているのが、オーガニックコットンのキャミソール、とくに肩にフリルリボンをあしらった女性らしいデザインのものが好評だそう。

5-knot. ファイプ・ノッ
 鬼澤瑛菜さんと西野岳人さんのご夫婦デザイナー共通の趣味という、サーフィンをベースにしたサーフブランドで、本拠地もメッカの茅ヶ崎、湘南からの発信です。サーフとはいえ、カジュアルになり過ぎないように、トレンドも採り入れながら、モード感と古着リメイクの価値観を組み合わせて、他にないオリジナルなものづくりをしているといいます。デニムも岡山・児島のものがメインで、ジャパン・クオリティにこだわっているとのこと。
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2014年8月20日 (水)

世界をアートで変えるフランス人アーティスト「JR展」 

Cimg60151  世界の街角を舞台にしたアート作品で、世界を変える「インサイドアウト」プロジェクト活動をしているフランス人アーティスト「JR(ジェイアール)展」が、東京・渋谷ヒカリエで25日まで開催されています。 

 彼にとっては、街中がキャンバス。とはいえ外壁に絵を描くのではなく、巨大な写真を貼ったグラフィティアートです。
 彼は、世界各地で弾圧や貧困、差別のもとで暮らす人々を撮影し、現地の人たちと一緒に壁に貼り、そこを誰もが見ることのできるギャラリーに変え、地域が抱える問題を全世界に提起する壮大なスケールのアート作品を生み出しています。この物言わぬアートで、世界をひっくり返そうという活動が、「インサイドアウト」プロジェクトです。
 東日本大震災のときにも被災地にやってきて、写真を撮り、屋外展覧会を開いたことで話題になりました。

 今回の個展は、リトグラフ版画10点で、小規模ですが、デヴィッド・リンチとのコラボレーション作品も含まれています。そのうち2点を、ご紹介します。

Jrpr11011  ちらしの写真に使われたカンボジアのプノンペンでのポートレート作品(2011年)です。
 これは「Women Are Heroes女性たちこそがヒーロー」という、とかく社会の犠牲になりがちな女性の尊厳に光を当てるプロジェクトの一つで、他にインドのニューデリーやケニアのナイロビでのものも展示されています。 

Cimg60121  「THe Wrikle of the City都市の皺」プロジェクトの一つで、中国の上海(2010年)。
 出会った老人の写真を貼り、顔に刻まれた深い皺に、街の歴史と人生を見る作品。

 終了まであと数日となってしまいましたが、注目の社会派アーティストの個展です。アートに興味ある方、お見逃しなく!

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2014年8月19日 (火)

石内 都展 ―幼き衣へ―と「背守り 子どもの魔除け」展

Cimg60431  写真家の石内 都さんが、背守りのある古い子どもの着物を撮影した写真展―幼き衣へ―と、実物の背守りを展示した「背守り 子どもの魔除け」展が、東京・京橋のLIXILギャラリーで、23日まで、開催されています。

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 「背守り」とは、昔、母親が子供の成長を願い、着物の背中に施した飾り縫いです。背に縫い目のない子どもの着物は、背後から魔が忍び込むとされ、魔除けとして付けられたのですね。

 子を思うやさしい手仕事の数々は、本当に美しくカラフルで、驚きに満ちていました。
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派手な着物に負けじと            襟下に縫い留められた藍染めの
付けられた大きな柿の背守り       絞りの歯切れ。着物は紅花染め

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背守りの刺繍は熨斗目           短い2本の紐を下げた背守り
着物は木綿の藍染め         木綿の着物に背守りは毛織モスリン

 「百徳着物」というのも、初めて目にしました。子どもが生まれると、近所の人たちが布切れを持ち寄り、それを継ぎ接ぎしてつくった着物です。布切れ一枚一枚に徳が宿っているというので、百徳というそう。
Cimg60521 Cimg60561表は鮮やかな色合いの接ぎ縫い、       250枚もの歯切れで
裏は白一色の木綿。そこに経文や      パッチワーク
子の名前、出生日時が記されている      背守りは籠目刺繍

 明治から昭和初期のものが多かったようですが、今でもこのような風習が残っているのでしょうか。すばらしい日本の文化と思いました。

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2014年8月18日 (月)

和の新風を巻き起こすクラフトビール

 ビール市場は、先進国のナショナルブランドでは縮小しているものの、新興国では大きく伸びていて、マーケットは年々拡大しています。こうした中、世界に進出して、ビール業界に和の新風を巻き起こしている日本発のビールブランドがあります。それが日本クラフトビールの「馨和KAGUA」。
 2012年に「和の食卓に映えるかぐわしさ」をコンセプトに誕生し、わずか2年にして、ミシュランに選ばれた名店や、国際線ファーストクラスで提供されるなど、海外6カ国で販売されているといいます。

Img_21901  その成長の秘密を探ろうと、このほど日本ファッション協会うらら会主催によるセミナーが、東京・青山ビジネスエアポートを会場に開催されました。登壇されたのは、同社社長の山田司朗氏です。

 同氏は、KAGUAのブランドづくりを、次のように語っています。
 まずは世界に売れる日本発のビールブランドを築こうと、市場のニーズを徹底的に分析。その結果、従来のビールに不満を抱き、飽きを感じている層があり、ハイエンドな空間に合うビールが求められていることに気づき、もっと個性的なものがあってもいいのではないか、との思いからKAGUAを開発したといいます。
 次に製造について。原材料から製造まで一切妥協せず、高価格にはなっても、ユニークなものをつくることにこだわったそうです。日本を象徴するハーブの柚子と山椒を使ったオリジナルレシピで、醸造はパートナーであるベルギーの醸造所に委託。とはいえとくに奇抜なことはしていなくて、基本に忠実を貫かれているとか。
 また和にふさわしい佇まいを重視し、アートディレクターに建築家の宮崎晃吉氏を起用。ボトルは着物をモチーフにしたデザインで、印鑑スタイルのロゴマークを採用。
 KAGUAが置かれている店は高級というイメージを大切にしているといいます。
 なお、販促はソーシャルメディアを活用し、すべて英語で発信しているそう。

 ニッチでハイエンドな市場を狙って、成功をおさめている日本クラフトビール。今年に入ってからも、東京にインスパイアされたビール「ファーイーストFar Yeast」を発表するなど、快進撃しています。
 伝統と最先端が溶け合うビールの味は、どんなものでしょう。一度試してみたいものです。

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2014年8月17日 (日)

安曇野花火大会は迫力満点!

 夏といえば花火です。安曇野市の穂高に来た日は、たまたま大きな花火大会の当日で、初めて間近で見た花火は、迫力満点!
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Imgp29961_2  水際の最前列の席で、音もスゴかったのですが、水面に花火が逆さ富士のように映って、見事な美しさでした。

 打ち上げられた花火は、1万2千発、それが花火の歴史をたどりながらの音楽花火だったことも、新鮮な驚きでした。花火大会にはこのところ行ったことがなかったのですが、最近はこのようなミュージックの演出が入るようになっているのですね。
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 会場には夜店が出てお祭りのようなにぎわいでした。ざっと2万人が集まったといいます。安曇野市では、これを観光の目玉にしようと力を入れている様子。

 雨が降りそうな雲行きでしたが、降らずに済み、すばらしい花火が楽しめたことに感謝です。

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2014年8月16日 (土)

安曇野アートラインで美術館巡り

 お盆休みは、信州・安曇野穂高へ行ってきました。この地には安曇野アートラインという19もの美術館を巡るコースがあります。登山するには、お天気が悪かったこともあり、美術館を回りました。

Artnouveauthumb250xauto1755  とくに企画展「アール・ヌーヴォーとアール・デコ」を、9月21日まで開催している高橋節郎記念美術館は、シンプルでモダンな空間が美しく、奥には、昔ながらの茅葺が映える高橋節郎の生家(写真下)や白塗りの土蔵があります。

Cimg61381  ゆったりした時の流れを感じる場所でした。

 展覧会は、東京国立近代美術館の巡回展で、高橋節郎は漆蒔絵の芸術家です。ここでは「ヨーロッパのデザイン、工芸と高橋節郎」と題して、漆芸など日本の伝統工芸が、大きな影響を及ぼしたアール・ヌーヴォーやアール・デコ様式における東西の文化交流を振り返る展示内容でした。
 当時のポスターや、ルネ・ラリックの繊細なガラス細工、フランス漆の第一人者、ジャン・デュナンのアクセサリー、格子状に組んだ椅子など、同美術館所蔵の名品とともに、高橋節郎の黒と金の幻想的な作品が紹介されていました。

Scan0211  もう一つは、テレビの日曜美術館でも放映された「宮 芳平展 野の花のように」です。
 テレビで見て、森鴎外の小説、「天寵(てんちょう)」に画学生として登場するのが、この宮 芳平で、豊科近代美術館で生誕120周年記念展が開かれていると知って、行ってきました。

 ロマンティシズムあふれる初期の点描画から、次第に抽象的作風になり、絶筆となった「黒い太陽」まで、また宮 芳平のアトリエも展示されていて、足跡がわかる大回顧展です。画家の故郷ならではの展示で、見ごたえがありました。

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2014年8月15日 (金)

猪涼対談・番外編で変化する価値観を赤裸々に

Cimg58121  今、とびきり旬なお二人による対談形式のセミナーが、去るJFW-IFFで開催され、注目を集めました。それは雑誌EYESCREAMで、定期的に対談されているチームラボの猪子寿之代表と株式会社せーの石川涼社長の「猪涼対談」の番外編です。
 ノリの合うお二人らしく、猪子氏は、石川涼氏が手掛けるメンズブランド「ヴァンキッシュVANQUISH」のパンツをはいて登場。同ブランドは今年10周年を迎えるとか。テーマは「終わりの始まり 猪涼対談・番外編」です。
 少し間が開いてしまったのですが、変化する価値観が赤裸々に語られ、大変興味深い内容でした。ここに簡単にご紹介します。

 まず石川氏が、「ファッションは終わる」と宣言され、びっくり。「おしゃれの必要性がなくなっている」というのです。外国では、ライフスタイルが大事で、見た目は二の次。それなのに日本人は見た目を気にしすぎるとも。これに対し、猪子氏は、第一印象を決める写真は、今やオンライン上で加工されまくっていて、マスクのようなものになっている、といいます。
 そのマスクのブランド、キュートな「ゴノタンgonoturn」を扱う石川氏は、とくにPRもしないで、初年度3万点ものマスクを販売されたとか。ネット社会になり、コレクションのようなクローズされた世界はもう意味がないと語ります。

 世の中は今や、写真のコミュニケーションになって、言語が関わらない関係になり、どこの国の人も理解できることが重要になっているのですね。
 ファッションはノン・バーバルなものです。言葉がなくてもワクワク気分が伝わることを大前提にする時代が来たようです。

 猪子氏は、ジェフ・クーンズのアートを例に、コンテクストがわからなくてもいいものがメインストリームになっていて、体験が大切と強調。そしてタイのバンコックにあるサイアムセンターを挙げ、これからはこのショッピングモールのように、モノを買うというより買いもののテンションが上がるようなアトラクションやアートのある楽しい空間演出が求められる、といいます。

 人はもう体験を伴わないとモノを買わない。その体験も、日々インパクトの強いものが追求される現代です。
 ファッションが新しいパラダイムに入ったことを感じさせる、衝撃のトークセッションでした。

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2014年8月14日 (木)

「降りそそぐ言葉、舞いおりる花-夏」の不思議な体験

 “夜空から花々とともに言葉が降って来る”、何て幻想的なのでしょう。それが星だったら当たり前のプラネタリウムですが---、そうではなくて、闇夜の中で生まれた蕾が、だんだん花開いて散っていきます。それも時折、「たまゆら」とか「時の華」など意味深な書をともないながらです。 
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Cimg61031  そんな不思議な体験ができる、3Dデジタルアートが、17日まで公開されています。場所は、東京・恵比寿ガーデンプレイス広場に設置された、幅11m、高さ約6mの巨大なドーム型のテントの中。それが猪子寿之氏率いるウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」と女性書道家、紫舟さんによるコラボレーション作品「降りそそぐ言葉、舞いおりる花-夏」です。

 これは同施設開業20周年記念イベントで、誰でも入場できます。みんな寝転がって、大都会の夜を楽しんでいました。

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2014年8月13日 (水)

オムニチャネル第2ステージは「おもてなし」がキーワード

Cimg57431_2  オムニチャネル元年といわれている2014年、先般、開催されたFBSファッションビジネスソリューションフェアで、「オムニチャネルとファッションビジネス」と題するセミナーが行われました。講師は、日本オラクルで流通・サービス・公益・メディア営業統括本部オムニチャネルスペシャリスト担当ディレクターの大島誠氏で、この道の第一人者と評される方です。オムニチャネルの本質とは何か、そしてファッションビジネスのオムニチャネル戦略について、わかりやすい解説があり、何と、オムニチャネル化が進むと、日本の「おもてなし」がキーワードになってくるというのです。この分野に疎い私としては、目からウロコのお話でした。

 その概要を、次にご紹介しましょう。

 まず「オムニチャネル」について。「チャネル」とは、客とモノやサービスをつなぐ「接点」のことで、「オムニチャネル」とは、あらゆる接点を連携させて顧客にアプローチする戦略。シングルチャネルを経て、マルチチャネル、クロスチャネル、そして今、あらゆるチャネルをシームレスにつなぎ、いつでもどこでも買い物ができるオムニチャネル時代に入っています。消費者はもう神出鬼没です。そしてこうなったのは、すべてスマホのせい。スマホの登場で、オムニチャネル時代が到来したのです。

 上記がオムニチャネル第1ステージとすると、次は第2ステージです。ここで注目されるのが、米国で多くなっているストア・ピックアップ(店舗受け取り)。ネットで注文して、店舗で受け取るサービスを利用する客が増加しているといいます。世界最大の小売業、ウオルマートWalmartでは売上高44兆円のうち、ネットの売り上げが60%、その40%は店舗で受け取るといい、百貨店メイシーズMacy’sも同様で、当日配送の一方で、商品の受け取りにやって来る人が増えているそうです。アマゾンは、これに対抗するようにアマゾンロッカーを小売り店舗内に設け、受け取りに来た客に次回使えるクーポンなどを発行するサービスを行っているとも。

 オムニチャネル化が第2ステージへ進んだ結果、リアル店舗の重要性が再認識されるようになっている!----のですね ところが米国ではこうした接客への意識が低いこともあって、店頭にやって来る客の「ついで買い」のチャンスを逃がしているというのです。

 この1月に開かれたNRF全米小売業協会年次総会に参加された同氏は、受け取りに行くついでに買い物をする客の接客をする人材育成の動きや、顧客の反応をリアルタイムで把握するウエブカメラなど、人の行動をチェックして表情を分析する機器にも着目。そしてこれからの流通は、リアルが見直され、買い物の楽しさ、ワクワク感に目が向けられるようになるといいます。

 そこでかぜん注目されるのが、日本流のきめ細かい接客、つまり日本の「おもてなし」の精神というわけです。オムニチャネル第2ステージは、まさにこの「おもてなし」がキーワードの時代になってくると思われます。

 日本は今、オムニチャネルへの理解が広がり始めたところですが、これを生かすことで、同氏がおっしゃるように、一気に真のオムニチャネルに到達できるかもしれません。

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2014年8月12日 (火)

“ファッションはカルチャー” と捉えて発信を!

Cimg57461  先般のJFW-IFFで開催されたセミナーで、注目されたのが、ユナイテッドアローズ上級顧問クリエイティブディレクション担当の栗野宏文氏による「ファッションリテールのこれからの在り方」。ファッション業界のキーマンの登壇とあって、会場は満席、立ち見が出るほどでした。 

 同氏は、ご自身の持論でもある“ファッションはカルチャー”を基に、これからの小売りのあるべき姿について、次のように語られました。

 最近、危機感を感じていることは、二つ。一つは、どこに行っても似たものが多くなり、つくる側の心情が伝わってこないこと。低価格品は、今や衣料品市場の45%を占めるまでに膨らみ、ネット購入も増えているが、ファッションに対する客の気持ちは醒めている。買い物への高揚感も薄れているのでは。もう一つは、ファッションが目立ちたい服へ移っていること。「セルフィ(自分撮り)」が流行り、目立つことがファッションになっている。トレンドの使い捨てと、危惧している。
 しかしこのような価値観の変化を否定はしない。けれどファッションとは本来、感動を与えるものであったはず、と強調。服はもともと、たとえばピカソの絵のように、人生を変えるほどのインパクトを与えるものではなかったのかと。
 そして、これからのファッションビジネスに求められることは、つくって売る側が感動し、受ける客にもその感動を与えられるようなものを提供していくこと、と主張します。根底に流れているのは、カルチャーであり、ものづくりのストーリーで、その重要なキーワードとなるのが、「クオリティ」、「クリエイティビティ」、「エシカル」。
 たとえ有名ブランドでも、この思いがなければ切ると断言。有名無名を問わず、多少ハードルが高くても、デザイナーの強い表現力や個性のあるものを取り扱うといいます。実際、同社では、このところメジャーではないブランドの買い付けが増えているとか。また「エシカル」については、昨年スタートして好調なブランド「テゲ」に触れ、とくにアフリカのクラフトマンシップという文化を伝えていきたいとも。

 よく大きなトレンドがないと、言われますが、人はいつでも、それぞれ違う格好をしたいと思っています。だから今までになかったゾーンをつくっている業態は成功するのでしょう。青山の「コム・デ・ギャルソン」が、売り切れ続出というように。

 “ファッションはカルチャー”である、と捉えて、発信し続けることが生き残りへの道。イージーに甘んじることなく、勇気を出して、取り組んでいきたいものです。

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2014年8月11日 (月)

バービーデビュー55周年記念「モード オブ バービー展」

Cimg58871  永遠のファッショアイコン、バービーのデビュー55周年を記念する「モード オブ バービー展」が、西武渋谷店で、17日まで開催されています。
 1959年、ニューヨークのマテル社から発売されたバービーは、理想的な大人のプロポーションを持つ、世界初のプラスティックドールで、同社の社長の愛娘バーバラの愛称から「バービー」と名付けられたといいます。

Cimg59531_2  見どころは、やはり1966年頃までのヴィンテージ期のものでしょう。当時はコストが低くて、技術力の高い日本で製造されていたのですね。日本と言えば、出品されているおよそ250点のバービーは、世界的に有名なコレクター、関口泰宏氏のコレクションからセレクトされたものだそう。

 それにしてもその頃のバービーは、一体ずつ接合部分を手で磨くなど、非常に精巧にできていることに驚かされます。パリのオートクチュールモードを参考につくられたドレスは、ドール用に特注された生地やシルク、本物のファーがふんだんに使われ、贅沢なつくりだったことがわかります。
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ジバンシーのバブルドレスに     ディオール創業50周年記念の 
インスパイアされたドレス(1959)    ニュールック再現バービー(1997)

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ポニーテールバービー               妹のスキッバーの着物(1964)
ピクニックセット(1959)

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1960年代後半から流行した        異素材ミックスのファッション
モッズルック(1967)           ツイストバービー(1967)

Cimg59141  エイズ撲滅ライフボールのチャリティイベントで、限定生産されたヴィヴィアン・ウエストウッドバービー。上質な木箱に収められています。

Cimg59211   2000年から発売されている「バービーファッションモデル・コレクション」。バービーの人気デザイナー、ロバート・ベストが手掛けるレトロな雰囲気のバービーです。

 現代日本の人気タレントバービーや、デザイナーブランドとのコラボによる「クリエイター・ バービー」の展示もあり、売場で販売もされています。
Cimg59471 Cimg59381     萬田久子バービー       SOMARTAデザインのバービー

 こうして見ていますと、バービーは単なる人形ではなく、時代の最先端を映す鏡のような存在であることに、改めて気づかされます。
 ひとしきり懐かしさに浸って、心楽しい気分になった展覧会でした。

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2014年8月10日 (日)

丸山敬太20周年祭「丸山景観」展

Cimg60761_2  ファッションブランド「KEITA MARUYAMA」でおなじみのファッションデザイナー、丸山敬太さんの活動20周年記念「丸山景観」展が、17日まで東京・表参道ヒルズで開催されています。
 会場入り口には、1994年のデビュー以来、親交のあった数々のセレブや俳優、タレントたちの名前入り提灯がズラリと並び、お祭り気分にさせられます。
Cimg60811  中に入ると、そこはもう夢のようなファンタジーの世界でした。

 日本の四季を写す絵画のようなプリントや刺繍、繊細な手仕事のディテールなど、色とりどりの色柄で織り成されるドレスが、まばゆい美しさで展示され、まさに壮観です。

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 中でもスペクタキュラーなのが、中央奥の壁面を飾る巨大なメインビジュアルで、本展アートディレクターの森本千絵さんが、過去20年間に創作された作品のテキスタイルのイメージを山の形に仕上げたコラージュ。尖った山の頂には、何と丸山敬太さんの姿が描かれています。傘を差して座って、下界の景観を見下ろしている構図は、「丸山景観」というタイトルにぴったり!

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 昨日はこのビジュアルの前で、トークイベントが行われました。ご本人を中心に、写真家のレスリー・キーと、丸山敬太さんのミューズというモデルの田辺あゆみさんが浴衣姿で登壇、楽しいおしゃべりが繰り広げられ、会場を沸かせていました。

 ファッションだけに留まらない、幅広い分野で活躍してきた丸山敬太さん。これはその集大成とも言える展覧会です。ファッション関係者には、必見でしょう。

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2014年8月 9日 (土)

「スペースプレーヤー」で空間演出に革命

 ホログラムがウインドーディスプレーなどで実用化されている今、またしても革新的な空間ディスプレー装置、「スペースプレーヤーSpace Player」がパナソニックから新発売されました。

 これは、映像を投影するプロジェクターと照明を一体化させる「プロジェクションライティング」の機能を持つ照明器具です。価格は30〜40万円程度だそう。先頃、東京ビッグサイトで開催されたFBSファッションビジネスソリューションウェアでは、同社ブースで実演が行われ、大きな反響を呼んでいました。
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 何しろ、売りたい服を着せたマネキンを明るく照らしながら、リモコン操作で、動画を映し出し、マネキンを動かしてダンスさせたり、着せ替えさせたり、文字情報を映し出したり、自由自在にイメージチェンジさせることができるのですから、本当に画期的! コンセプトや着装シーンを伝えるのにも役立つことでしょう。
 同時に太陽光に限りなく近い「美光色」のプレゼンテーションもあり、その技術力に驚嘆させられました。

 「スペースプレーヤー」は、ファッション小売り店舗だけではなく、レストランやミュージアムなどでの利用も想定されているそうで、これからの空間演出にまさに革命を起こしそう。あっと驚く、空間デザインに出会えるのも、もうすぐのようです。

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2014年8月 8日 (金)

ユニバーサルファッションを提案する「大人のBEモード」

 ユニバーサルファッションを提案する「大人のBEモード」が、先般、JFW-IFFと同時開催されたFBSファッションビジネスソリューションフェアに初出展。これは、テレビショッピングでユニバーサルファッション商品を展開するアイエムユーが取り扱うブランドコレクションで、吉田ヒロミによるデイ・トゥ・デイDAY TO DAYや、花井幸子監修のプロシューマーPROSUMER、仁科亜季子のニシナ・バイ・アキコNishina by Akikoなど、錚々たるブランドが勢揃いしていました。
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Cimg56431  今回は、とくに「羽織る」に焦点を当て、カーディガンのコーディネイトを中心に、着やすく着心地のよいデザインを訴求。また軽量かつストレッチ性のある素材や スイスの超長繊維綿使いによるシャリ感、高接触冷感が特長のアイスコットン製品(写真左)など、ユニバーサルデザインの機能素材にこだわったアイテムが紹介されました。

 ユニバーサルファッションは、機能美だけではない、洗練された大人の女性のためのクオリティの高い商品であることを印象付けることに成功していたと思います。

 これに併せて、ユニバーサルファッション協会主催「ユニバーサルファッションフェスタ」(10月21〜22日 東京・六本木ハリウッドビューティー専門学校にて開催) の予告展示も行われ、バイヤーの関心を集めていました。

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2014年8月 7日 (木)

印象派のふるさと ノルマンディー展―近代風景画のはじまり ―

1_3  かつてモネの「エトルタ」に描かれた断崖を見に、ノルマンディーの海岸に行ったことがあります。夕焼けが美しく、魚料理がおいしかったのを思い出します。
 このノルマンディー一帯は、セーヌ川が流れ、リンゴ畑が広がる田園地帯で、パリからもっとも近いリゾート地です。海沿いにはシャネルが店を開き、マリーンルックを流行らせたドーヴィルという港町もあります。
 今、バリジャンで、この地方に別荘を構えている人は多いのですが、モネをはじめとする印象派の画家たちも、景観の美しさに気づき、それを画面にとどめようと、この地にこぞってセカンドハウスを持ったのではないでしょうか。近代風景画は、ここから生まれたのですね。 

 この印象派のふるさと、ノルマンディーを舞台にした美術展、「印象派のふるさと ノルマンディー展-近代風景画のはじまり-」http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/077.htmlが、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で、9月6日(土)~11月9日(日)、開催されます。
 展示されるのは、約80点。セーヌ河口に位置する港町ル・アーヴルのアンドレ・マルロー美術館の協力のもと、フランスを中心に国内外の美術館が所蔵する作品が、出品されることになっています。
 近代風景画の成立と発展に、ノルマンディーが果たした役割を探る、大変興味深い展覧会になりそうです。

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2014年8月 6日 (水)

ルーツof Kawaii「内藤ルネ展」 ―時代と少女たち―

Cimg58761_2  「かわいい」は、今では「カワイイKawaii」と表記されるように、世界語です。このルーツとなった内藤ルネの展覧会に最終日の今日、行ってきました。

 会場となった東京・渋谷文化村ギャラリーには、ルネが追い求めたバラ色の世界が広がり、関連グッズが販売されています。子どもの頃、こんなぬりえでよく遊んだ、などと思い出し、見ているだけでワクワク、ドキドキ、楽しくなってきます。
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 それにしても、こんなに可愛らしい絵を男性が描いたとは、びっくりです。絵やイラストだけではなく、人形作家やファッションデザイナーの顔も持っていたのですから、驚きです。Cimg58811
 1953年、中原淳一のもと「ジュニアそれいゆ」でデビューした彼は、たちまち少女たちのカリスマとなり、あの松島トモ子の服もデザインしていたのです。

 右は、メイ・ウエストに扮した黒柳徹子をイメージして描いたものといいます。

 また1970年代初め、白いインテリアを流行らせたのも内藤ルネ。私も白に憧れて、家具を白く塗ってもらったものでした。

2    さらに現在のキャラクターブームの原点をつくったのも彼でした。ロンドン動物園で見たパンダに魅せられたルネは、日本にパンダが来る1年も前に、ルネパンダのキャラクターを生み出しています。他にも動物からイチゴなどの果物・野菜、さらに見捨てられたモノまで、様々なカワイイの芽を見出しては、命を吹き込んでいったのですね。

 かつて「幼稚」というネガティブなイメージがあったカワイイも、今では「大人カワイイ」がブームになるように、成人にも普通に使われるようになりました。
 こんな風に時代は移り変わっていきます。彼の作品には、アンリ・ルソーの影響が垣間見えるものが多いのですが、原画に触れて、偉大なアーティストであったことを改めて気づかせられました。

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2014年8月 5日 (火)

JFW-IFF 未来に羽ばたく若手ファッションデザイナー

 JFW-IFFアトリウムでは、今シーズンも「クリエイターズビレッジ」と呼ばれる若手ファッションデザイナーのインキュベーションゾーンが開設されていました。今回はとりわけ未来に羽ばたいて、と期待されるブランドが多かったようです。そのフレッシュな顔ぶれの中から、4人のデザイナーの提案をご紹介します。 

アーティ・ジャングル Arty JUNGLE
 「100年着られる服」を届けたいと、2005年にこのブランドを立ち上げられたのが、福島市出身の宮森佑治さん。現在は、南相馬に拠点を置かれて活動されています。

Cimg58051  ブランド名の「ジャングル」は、大自然の「森」を指すそう。コンセプトは、「“ 調和 ” をテーマに 『 人 ・ 衣服 ・ 自然 』の関係性と過剰なものを取り払った “ あるがまま ” のデザイン」といいます。そこで「“ あるがまま ”は今年の流行語ですね」と言うと、宮森さんは「僕の方が先です」と大笑いしました。
 素材は、ガーゼやざっくりしたツィード調など、リネンやオーガニック綿といった自然感豊かなものが中心で、生成りなどナチュラルな色使いの服は、シンプルで着やすそう。ゆったりとしていながら細く見えるカットや、脇の縫い止まりに三角の補強布をつけるなど、細かなディテールにも気を配られています。デザイナーの普段着の日本文化への思いを感じました。

ファクトリー FACTORY
  栃木県足利市にあるブランドで、ファクトリーというように、デザイン、製造から販売まですべて自社で行っているとのこと。

Cimg58041  担当デザイナーは、野村仁美さん。ナチュラルでシンプルですが、他と少し違う雰囲気を出しているのは、ストーリーのある服をつくろうと、糸からこだわり、織り上げ、染めて、オリジナルな生地をつくっているから。モンゴルの奥地に飛んで行ったり、インドの村を訪ねたり、ペルーでオーガニックコットンを探したり、各国から原料・原糸を仕入れているといいます。
 今の風を上手に採り入れた、さりげないカットの服は、見るからに着心地よさそうです。

グルロン gru.rond
 今年、誕生したばかりのブランドだそう。手掛けるのは、鶴丸奈千さんです。

Cimg58091  「女性の毎日の生活を過ごしやすく」をテーマに、程よくリラックスしたトレンド感のあるアイテムを展開されています。セーラージャケットやシャツ、スウェット、カットソーからサロペットまで、自然体で生きるパリ風なイメージを感じるブランドです。カタログやビデオからも、このイメージが伝わってくるようです。

クライデン Kleiden
 “Clothe yourself”のフィロソフィーで、服を着ることの意味を考えさせるブランドです。

Cimg5823kleiden1  今シーズンは、シャツやシャツドレスの新作を披露。デザインを担当するのは新垣智子さん。洗練されたシャツ地に、小さな四角い目の開いたメッシュ地を組み合わせて、涼しげな印象です。ちょっとすましたきちん感が好ましく思えます。

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2014年8月 4日 (月)

JFW-IFFインド伝統の木版プリントを提案する「カプワ」

 JFW-IFFが、毎回設けている「tokyo 新人デザイナーファッション大賞支援デザイナー}のコーナーで、参加6組中、とくに新鮮に思えたブランドが、「カプワKAPUWA」。
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Cimg57721  ドレスはすべて、インド伝統の木版プリント地とのこと。生地は、よく見るとズレたり、色ムラがあったりします。でもその職人の手の温もり感が、懐かしく、気持ちに素直に馴染むようです。色使いも思いのほかゴテゴテしていなくて、爽やか。伝統とモダンが程よく調和しています。
 デザインは柄を生かし、シンプルで着やすそう。価格はワンピースで15,500円くらいだそう。

 デザイナーは、昨年、tokyo 新人デザイナーファッション大賞支援デザイナーに選ばれた宮本愛子さん。ますますの活躍を期待しています。

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2014年8月 3日 (日)

JFW-IFF ナチュラルライフ上質な日常提案やセミナーも

 今回の日本最大のファッションビジネスの展示会、JFW-IFFで、話題を集めたのが、上質な日常にこだわる層に向けたナチュラルライフスタイルのゾーンです。

Cimg57831  「サスティナビリティ」をキーワードに、フェアトレードコットンなどのブランドが集結したグリ
ーンファッション・エリアや、ヨーロッパの田舎暮らしをテーマに、穏やかで温かみのあるスタイルを提案した「ラトリエ・メゾン・カンパーニュ」(右写真)が注目され、とくにこのエリアでは、下記を含む7社がチームを組み、まとまりのある構成で、来場者の関心を呼んでいました。

Cimg57941 Cimg57891 MIFRELミフレル                   trois temps トワ・タン 
ブランド名は「見て触れて」の意。  全て手織りで、温もりを大事に。

 これに関連して、マガジンハウス「&プレミアム」編集長の芝崎信明氏によるセミナーも開かれました。
 2013年11月、ベターライフにこだわる新クオリティライフ誌として創刊した同誌。その新クオリティとは、「ゴージャス」よりも「上質」、「ほっこり」よりも「ときめき」、「効率のよさ」よりも「心地よさ」といいます。
 このような価値観の転換が起こったのは、米国では2007年のサブプライムローン危機の頃からで、「チル・アウトchill out(心を静める)」が流行り、「サードウェーブコーヒー」や「ブルックリン」、「ポートランド」のライフスタイルがクローズアップされるなど。また日本では東日本大震災後で、日用品を尊重する動きやブルータスの「おいしい自然派」などといった言葉が出てきます。

 同氏は、これを「ヒップな生活革命」と呼び、「ヒップな人たちに向けて、彼らにも気分がよくて、よい世の中にもできるような誌面をつくっていきたい」と語られました。
 ヒップとは「時代とともに変化する格好よさ」のことですが、ここではきちんとした真面目な態度を指すようです。ナチュラルなライフスタイルも、この方向へ進むものと思われます。

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2014年8月 2日 (土)

JFW-IFF 色鮮やかな帆布バッグコレクション

 商品で最初に目に付くのが色です。今回、東京ビッグサイトで開催された日本最大のファッションビジネスの展示会、JFW-IFFで、目を奪われたのが、色鮮やかな帆布のバッグコレクションでした。
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Cimg57761  出品していたのは、帆布をつくって125年という、岡山県倉敷市の老舗企業、タケヤリです。このほどそのノウハウを生かして、美しい色彩の色落ちしない帆布を開発、“織られたレザー”のような出来栄えのバッグを製作し、本展にデビューしました。

 帆布の染色を依頼したのは、水のきれいさと技術力日本一というクラボウの徳島工場です。これまでは糸の芯まで染めることは不可能でしたが、この工場で、それが可能になったのです。従来の風合いのよさはそのままに、美しい発色と高い堅牢度を実現できるようになったといいます。
 縫製もカバンの産地、兵庫県豊岡で、革の縫製仕様を利用してつくられているとのこと。

 軽くて丈夫、何よりも色が美しいと、百貨店やセレクトショップのバイヤーから好評だそう。今後の展開が期待されます。

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2014年8月 1日 (金)

JFW-IFF伝統技術を受け継ぐ新しいモノづくり

 地域の伝統技術を受け継ぎながら、新しいモノづくりに挑戦するつくり手たちを支援する「ニッポンモノイチ NIPPON MONO ICHI」が、7月23〜25日、東京ビッグサイトで開催された日本最大のファッションビジネスの展示会、JFW-IFFに出展しました。これはつくり手と市場をつなぐ活動に取り組んでいる中小機構のプロジェクトです。

 今シーズンは21社が参加し、活発な商談が行われた模様です。中でも注目のメーカーをご紹介しましょう。

1_3 ○“OOO(Triple-O トリプル・オゥ)” 
 このネックレスはまるでパールのようです。クリスタルかビーズかと見まごうものもありますが、これらのアクセサリーはすべて絹の糸でつくられているのです。

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 これは1878年に桐生で帯機屋として創業したという老舗の刺繍屋さん、「笠盛」が、立ち上げた“OOOトリプル・オゥ”というブランドのテキスタイルアクセサリーです。職人の高い刺繍技術を基に、1針1針丁寧に時間をかけて制作されたもので、本当によくできています。

○“Siffon 紙フォン” 
Cimg56491  「あの人の足におもてなし」というコピーに惹かれて、のぞいてみましたら、和紙でつくられたソックスがいっぱい。ここは名古屋の「丸安ニット」のブースです。

 古来から続く美濃和紙やマニラ麻を原料にした紙をカットしてつくられた紙糸製品を“Siffon 紙フォン”というブランド名で、販売されています。

Cimg56521  軽量・速乾性があり、写真の柔道着は、通常のものに比べ2割軽いといいます。紙フォン/綿混です。


○“デリット”
 美しい布をたくさん並べていたのが、皮革加工を得意とする神戸の「オーヨン」です。同社はこのほど開発した“デリット”加工を発表していました。
 これは金型を使わない特殊エンボス (型押し) 加工で、皮革のみならず、コットンなどの繊維から紙まで、どんな素材にも対応できるといいます。
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Cimg56671  左の写真は、本物の鳥の羽や木の葉で型押しの表現ができるというサンプルです。

Cimg56571  服地に施しますと、凹凸感が出て、まるでジャカードのように見えます。

 既にカバンや小物などで製品化が進み、今後は日本の文様をベースに、海外ブランドへの展開を計画中とのこと。
 日本ブランド、本当にがんばっていますね。

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