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2014年8月31日 (日)

イメージを遊ぶ「だまし絵II 進化するだまし絵」展

Cimg6398jpg1  見る人の目をあざむく「だまし絵II 進化するだまし絵」展が、10月5日まで東京・渋谷BUNKAMURAザ・ミュージアムで開かれています。同展が5年前に開催されたときにも見に行って、大変面白かったのを覚えています。ファッションデザインにもよく見られるこのアイディア、遊び心があって楽しいです。人を楽しませる遊びこそアートということを、見せてくれる展覧会です。

20140809_1298421  ポスターに使われている作品は、古典的なアルチンボルドのだまし絵「司書」。体と頭は本、目は鍵の輪、ひげはハタキというように、様々なものを組み合わせてつくられている人物は、その職業を示す、まさに本の虫であるかのよう。しかし知識だけで中身のない人であることを揶揄しているともいいます。

 今回は、このアルチンボルドやダリ、マグリットなどの名作とともに、重点が置かれていたのが、コンテンポラリーアートで、中でも驚かされたの、次の三つの作品でした。

Img_0001  一つは、パトリック・ヒューズの「生き写し」(2013年)。これには本当にびっくりしました。画像が奥まって見えたり、逆に浮き上がったり。その上、視線を移すと顔が奇妙に動き出し、まるで生きているかのようです。これは「リバース・パースペクティブ(逆遠近錯視)」による作品で、平面に見えて実際には凹凸を持ったレリーフ状の絵画でした。もっとも奥まって見える部分が、こちらに向かって突出した凸部に描かれていて、顔面は実は石膏で型抜きされていて奥へと陥没しているので、こんな風に見えるのですね。「生き写し」というように、ちょっと気味が悪い感じですけれど、見入ってしまいました。

Img_exhibit_05  二つ目は、戦後日本を代表するグラフィックデザイナー、福田繁雄の「アンダーグランド・ピアノ」(1984年)。フロアには意味のないオブジェが置かれているだけなのですが、鏡を眺めると、巨大なグランドピアノが写し出されていて、「アラッ、不思議!」と思います。バラバラな部品の各面が、鏡面で一体化されて見える、だまし絵的立体作品で、“視覚の魔術師”と呼ばれた福田の代表作といいます。すばらしい!

Img_exhibit_07  三つ目は、エヴァン・ペニー「引き伸ばされた女」(2011年)。これは実は写実的な人物彫刻なのですが、厚みがなかったり、歪んでいたり、正面から見たときと側面からとでは、感じがかなり違って見えたりと、特殊な視覚効果を持っています。
 今はもう当たり前のように写真加工が行われる時代になりましたけれど、これは3次元で加工編集したらどうなるのかを実践して見せてくれていて、興味深かったです。

 なお作品の写真は、ちらし掲載のものです。

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