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2014年7月30日 (水)

これからのUDが目指す「ものづくりの新しい潮流」

Cimg53691  ユニバーサルデザイン(UD)マーケットが広がる今、これからのものづくりはどうあるべきか、その方向性を示唆するセミナーが、今月初め、産業技術大学院大学デザインミニ塾で開かれました。
 登壇されたのは、ユニバーサルデザイン総合研究所所長で科学技術ジャーナリストの赤池学氏です。「ものづくりの新しい潮流」をテーマに、UDのさらなる可能性を語られました。

 お話によれば、同氏がUDに取り組まれるようになったのは、老年学学者で工業デザイナーのパトリシア・ムーア氏と日本で出会い、UDの父といわれる故ロナルド・メイス氏を紹介され、米国へ渡ってUDの薫陶を受けたことがきっかけ。障がい者・健常者を問わない全ての人のためのデザインという概念に共感したといいます。
 このUDの考え方は、日本でも広がり、企業の中にデザインセンターを設けるところが増えるなど、近年とみにデザインの地位向上を感じていらっしゃるとか。

 そんな同氏が提唱するUDの10要件とは、次のようです。
①セーフティ(安全性)、②アクセシビリティ(接しやすさ)、③ ユーザビリティ(使いやすさ)、④ホスピタリティ(慰安性)、⑤アフォーダビリティ(価格妥当性)、⑥サステイナビリティ(持続可能性)、⑦ エキシパンダビリティ(拡張性)、⑧パーティシペーション(参画性)、⑨エステティック(審美性)、⑩ジャパン・バリュー(日本的価値)
 これらの内、もっとも重要なのは、次の3つ、⑤アフォーダビリティ、使いやすい製品を価格面でも接しやすくつくること、⑥サステイナビリティ、環境対応を考えたデザイン、そして⑧パーティシペーション、ユーザーを参加させ、様々な意見を反映させながら、ものを形にしていくこと。これは自社商品をUDに進化させるのに欠かせないといいます。

 また“ものづくりにおける「21世紀品質」開発の循環図”を示され、従来は機能を生み出す「ハードウェア」と使い勝手を生み出す「ソフトウェア」が循環する構図でしたけれど、21世紀は、これに新しい価値として、愛情や愛着を生み出す感性品質の「センスウェア」と、新しいビジネスモデルを生み出す公益品質の「ソーシャルウェア」が加わり、この4つの価値がらせん状に循環し、高度化していくことが基本になると解説。

 この後、ご自身が手がけられた事例を含め、様々なUD商品をピックアップ。「これ知っている」というのもいくつかあり、大変興味深かったです。

 最後に、キッズデザインに触れ、未来を担う子どもたちに向けたUDの重要性を強調されていたのが心に残りました。子どもの死亡原因のナンバーワンは不慮の事故だそうです。私たち大人は、子ども目線で、考えなければならないことが、まだまだたくさんあるように思われます。

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