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2014年7月17日 (木)

「イメージメーカー」展― その1 オープニングトーク 

Acca9b71ede1a2acb8fa0fe59e600fb4_2  「イメージメーカー」展が、東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催されています。イメージメーカーとは、イメージとファンタジーの世界をつくるアーティストのことで、ジャンポール・グード、三宅純、ロバート・ウィルソン、デヴィッド・リンチ、舘鼻則孝、フォトクグラファーハルの作品が展示されています。

 この中心人物が、ジャンポール・グードです。イラストレーターでフォトグラファー、アートディレクターと、様々な肩書を持つマルチアーティストで、シャネルの香水のアートディレクションに携わったり、パリの大手デパート、ギャラリー・ラファイエットの広告を何十年も手掛けていたり----。そもそも「イメージメーカー」というタイトルも、彼の発案だったといいます。

 今月初め、このグードが来日し、本展ディレクター、エレーヌ・ケルマシュターと対談する、オープニングトークが行われました。作家本人が、自身の作品を忌憚なく語る、大変興味深いイベントでした。そのあらましは次のようです。

 パリ郊外に生まれたグード、そのアートへの目覚めは、近くにあった植民地博物館だったといいます。服飾小物の店を営む父と、アメリカ人ダンサーでアーティストだった母の影響もあり、イラストレーターとなった彼はアメリカに渡り、エスクワイア誌で「ジャングル・フィーバー」を出版。アフリカ文化へのセンセーションを巻き起こします。最初の女神(ミューズ)となるグレース・ジョーンズと出会ったのもこの頃で、広告の世界に次々と革新を起こしていきます。二人目のミューズは、パリで知り合った混血の美女、アルジェリア人のファリーダです。彼女は自分だけの「アラブの王女」であり、美のインスピレーションの源だったといいます。そして最後のミューズが、フロリダで巡り合ったカレン。日本人かと思ったら韓国系アメリカ人だったとか。

 ファッションについては、「愛する女性のための服ならつくるけれど、私は服のデザイナーではなく、イメージのデザイナーだ」と、きっぱり。そして「イメージメーカーとは」との問いかけに、「イメージという言葉には、目に見える映像と頭に浮かぶ想像の二つがあり、その両方をつくるのが、イメージメーカーの仕事」とも。
 また今後やりたいことは、長編映画をつくることで、シナリオはもうできているといいます。優しい詩情にあふれた作品になりそうで楽しみです。

 最後に、フランスでは新右派が台頭し、かつて寛容だった異文化に対する考え方が変わってきていると憂えていました。グードの知られざる人となりが、ほんの少し理解できた気がして、ますます好ましく思えたことを覚えています。

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