亀の子束子も「白いたわし」でモダンに変身
あの亀の子束子に、白くて丸い形のものが出ています。先般開催されたキッチンウェアEXPOに、亀の子束子が出展し、「白いたわし」シリーズを発表していました。黒っぽいものと思っていたたわしが、モダンに変身して、何て愛らしい! カリスマ主婦で家事アドバイザーの石黒智子さんと開発されたものだそう。
ところで束子に興味を持つようになったのは、パリの友人から、日本から「束子を持ってきて欲しい」と言われて、パリには束子が無いことに気づいたことからです。
束子といえば亀の子束子を思い浮かべますが、海外にこの亀の形のものは無いのです。確かに100円で似たようなものは手に入りますけれど、品質がまるで違います。亀の子束子は、現在でも、刈り揃える工程以外、すべて職人の手仕事といいます。材料がヤシや棕櫚などの植物なので、それぞれに違うこともあり、手づくりされているのです。
約100年前に東京・西尾商店の西尾正左衛門がつくった亀の子束子は、日本の三大発明品の一つです。それが今でも同じように製造され、使われ続けています。それだけでも驚異的なこと! ちなみに他の二つは松下幸之助の二股ソケットと石橋正二郎のゴム底地下足袋だそう。
我が家にも昔から台所にあった束子ですが、私は一時、スポンジしか使わなかったときがありました。でも泥付き野菜の泥落としにいいことに気づき、また使うようになりました。ザルや汚れたお鍋を洗うのにも重宝しています。
今、「和」が見直されて、束子の良さも再び注目されているようです。いつも変わらない形の道具も、時代に合わせて新しいデザインを生み出しています。シマシマ模様だったり、ハート形だったり---。
このベーグルのような丸い「白いたわし」も、キッチンライフを楽しくしてくれそうですね。
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